エフィカシーとは?高める3つのステップで、目標達成できるチームづくりを

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エフィカシーとは

自分のことを自分でどれくらい評価しているか

エフィカシー、セルフ・エフィカシー(Self-efficacy)は、日本語では『自己効力感』と訳されたり、近い言葉では「自尊心」ということばがあります。 現代の社会学習理論の父であるバンデューラが提唱した心理学の概念で、『非常に困難な問題を解決しなければならないという状況下にあっても積極的に取り組もうという意欲のこと』を指しています。 簡単にいうと、「自分なら達成できる!」という強い自信がある人が、エフィカシーが高い人になります。 どんな行動でもうまくやり遂げるためには、自分の力を信頼することが重要です。「今持っているスキルや経験を活用すれば、成功することができる!」と、自らの力で確信する力あるかどうか。実際に成功するためには、この力の強さが重要な要因となるといわれています。 場合によっては「根拠のない自信」ともいえるかもしれませんが、「自分ならできる」と信じる力が結果にも影響すると考え、エフィカシーを高めるトレーニングを行っているスポーツ選手などもいます。 【参考】:アルバート・バンデューラ(1997)『激動社会の中の自己効力』(金子書房)

自己肯定感との違い

同様の言葉として捉えられることがある言葉に、「自己肯定感」があります。自己肯定感は『自分の価値や存在を肯定的にみること』を差しており、エフィカシーも自己肯定感も同じように『自信』を指している点では似ていますが、異なる点は以下になります。
自己肯定感:過去、現在に対する自信 エフィカシー(自己効力感):未来に対する自信

エフィカシーのタイプ

エフィカシーは大別すると2つのタイプがあり、1つ目は「一般的自己効力(general self-efficasy)」、2つ目は「特定自己効力」です。

1)一般的自己効力

何かを達成、あるいは遂行しようとする状況で、その人が自身の能力をどの程度自覚しているかを指します。色々なケースにおいて「自分ならできる」と思うかどうかを指します。

2)特定自己効力

ある特定の場面で、自分がどのくらいそれを解決できると自覚しているかを指します。ある目的達成のために、Aの方法なら「できそうだと思う」が、Bの方法だと「自信が無い」というように差が出るケースをいいます。 この場合は、目的達成のためにはAの方法をとる方が、高い目的達成率につながると考えられます。
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エフィカシーが高い人の特徴

1)ポジティブである

物事の大部分は、自身の考え方次第で結果が大きく変わるといわれています。ポジティブな人には、いい結果が出るというイメージはないでしょうか。 プロ野球、野村監督の『野村ノート』にも記載されている有名な言葉があります。
「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」
このような言葉があるように、エフィカシーの高さは、成果に大きく影響すると考えられます。

2)当事者意識が強い

エフィカシーが高い人は、目標達成のための自信があります。そのため、強い責任感や危機感を持って意欲的に行動しています。

3)困難に立ち向かい、成功体験を積んでいる

エフィカシーが「根拠のない自信」と言われるのは、周りから見ると非常に困難に見えることに立ち向かっているからともいえます。高い自己効力感は、目標が困難かどうかには関わらず、その困難に立ち向かう力も生み出します。 エフィカシー力を高めたい、という場合は、まずは小さな目標でもやり切るという経験を積み重ねることも一つの方法です。(後述します)

組織やチームに与える影響

エフィカシーが高い人がチームや組織にいるとどのような影響があるのでしょうか?考えられる点をご紹介します。

高い業績をあげることができる

エフィカシーが高い人は、チャレンジングな目標を掲げ、目標に向かってやり切ることを体現します。そのため、高い業績をあげることが多くあります。

周りにいる人のモチベーションを上げる

個の力を発揮するだけではなく、周りのメンバーにも影響を与えます。エフィカシーが高い人は、先程述べたように「前向き」で「困難に立ち向かう」という特徴があります。 そのような人と一緒に働くことで、周囲のメンバーのモチベーションも上がり、組織活性化につながることが考えられます。まだ経験が浅いメンバーに対しても、同じチームで取り組むことで成功体験を共有することができ、その結果全員のモチベーションに良い影響を与えます。

周りとの温度差が出てしまうことも

逆に、エフィカシーが高い人がいる組織の注意点もあります。組織の人間関係が良くない場合は、エフィカシーが高い人の存在が浮いてしまうケースがあります。「がんばってもどうせ変わらない」という周りの空気感があると、エフィカシーが高い人は離職してしまうというリスクもあります。

エフィカシーを高める3つのステップ

小さくてもいいので「成功体験」を積むこと

エフィカシーを高めるには先述したように特定分野での「成功体験」を積むことが重要ですが具体的には以下の3つのステップを用いていきます。
1.挑戦的かつ達成可能な目標を設定する 2.目標達成のために現実的な方法をとる 3.その実行からフィードバックを評価する

社員や部下のエフィカシーを高める3つのステップ

1.双方が納得した、「挑戦的かつ達成可能な目標」を設定する

挑戦的かつ達成可能な目標を設定することが重要です。ただ、このポイントが一番難しいところでもあるため、『1on1』や『評価面談』などの機会でコミュニケーションをしっかりとることが必要です。双方で納得感があることも忘れてはいけません。 目標だけでは不十分だと感じる場合や、業務によってうまく設定できない場合は、『新規事業提案』や『業務カイゼン提案』など、自発的に目標を立て、実現していけるようなプロジェクトを任せるのも一つの方法です。

2.目標達成のための行動を決定する・その行動が決められるよう、支援する

「この目標なら達成できる」と強い気持ちを持つために重要な点は、その達成できるイメージを強く持てるかどうかです。 そのためには、社内外での成功事例を学び、あらゆる事例を想定できる力を身につけることがポイントです。例えば、成功事例を社内報で共有したり、資料を必ず蓄積していく仕組みを作ったりすることを推進し、それをいつでも閲覧できるような環境を整えましょう。 実際に同じような取り組みをしている先輩社員がいれば、話す機会を設定するなど、本人が目標達成のイメージがもてるようになれる機会を積極的に設けていきましょう。 社内にそういったロールモデルがいなければ、セミナーやイベントの参加や関連する書籍をおすすめしてあげるというのも一つの手です。

3.目標達成のためにとった行動へのフィードバックを行う

フィードバックする機会を『1on1』などの機会を定期的に作ることで、部下はエフィカシーが高い状態で業務に取り組むことができます。『1on1』の具体方法については割愛しますが、目標を再認識させるということと、頻度は可能であれば週1回、最低でも月1回実施し、フィードバックを定期的に行いましょう。 このような3つのステップで行うことが少しずつ社員のエフィカシーを高めていくための基本といえますが、他には、経営陣の考えを伝える『社内報』『役員会食』『かばん持ち』などを行うということも有効です。 会社や経営陣の考えを理解することで、視座、視点が上がり、「自分も会社の代表としてやってみせる」という気持ちをつくることができるからです。 【参考】:林伸二(2014)『人と組織を変える自己効力』(同文舘出版)

まとめ

エフィカシーと聞くと、「先天的に備えている性格によるものだ」と思うこともあるかもしれませんが、決してそうではなく、日々の業務の中で引き上げることができるものです。 むしろ、「自分ならできる」と思う気持ちの醸成は、日々の業務での行動、成果、周りからのフィードバックにかかっているといっても過言ではありません。上司のマネジメントによっては、社員が自信を失い、本来できることができなくなってしまうこともあります。 特にマネジメント層、トップのメンバーにとっては、社員のエフィカシーの向上は、重要なテーマといえるのではないでしょうか。

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