「組織として固まっていきたい」 現場職にも間接業務者にも平等に情報を届ける、楽器音響機器メーカーのTUNAG活用法
株式会社ヤマハミュージックマニュファクチュアリング様は、静岡県磐田市に本社を、そのほか掛川や浜松、静岡県西部に複数の拠点を構え、楽器音響機器を製造しています。
▼株式会社ヤマハミュージックマニュファクチュアリング様のTUNAG導入当初のインタビューはこちら 「社内コミュニケーションを活性化し、日本のものづくりを続けていきたい」ヤマハ楽器製造現場のTUNAG活用社員同士の関係性が希薄であることを課題とし、TUNAG(ツナグ)を通して情報伝達とコミュニケーションの活性化に取り組む同社。今回は、代表取締役社長の村松様、中村様、近藤様にTUNAGの活用法とその効果についてお話を伺いました。(以下敬称略)
→「3分でわかるTUNAG」 資料ダウンロードはこちら導入前に課題に感じていたこと
生産現場とスタッフ系とで情報の伝達に差があり、社内で他の仲間が何をしているのかが見えづらかった
村松:TUNAG導入前、情報伝達に課題を感じていました。普段パソコンを使っているスタッフ系の人たちは、好きなタイミングで電子掲示板から必要な情報を取りにいけるという体制が整っています。しかし、生産現場の社員には全員にパソコンを貸与しているわけではなく、アカウントも付与していない社員も多くいます。パソコンを使わない従業員は紙の掲示物ですとか、上司からの伝達で情報を得るところが主体なんですね。なので、生産現場とスタッフ系とで情報伝達にかなり差があるなというのを課題としてすごく感じていました。
あとはコミュニケーションのところで、我々スタッフ系はいろいろな職場を見て、どこでなにを作っているのか見られるんですけど、生産現場の人は自分がモノを作ってる時に、隣の職場に行く機会がすごく少ないんですよね。だから同じ会社で近くにいても「隣では何をやってるんだ」「他の職場は何をやってるんだ」と仲間が何をしているかがものすごく見えづらい状態でした。
※代表取締役 村松様
エンゲージメントの数値を改善し、会社としての一体感を高めたかった
中村:ワークエンゲージメントに関するアンケートを毎年とっているんですが、YMMJ(※)は、YAMAHAグループ全体の平均に比べてエンゲージメントの数値が低いということが分かりました。アンケートの中身をよく見てみますと、例えば上司や経営層、あるいは同じ職場の仲間との関係性が希薄なんじゃないかなというのが分かってきましたので、その辺を何とか改善したいなというふうに考えました。※YMMJ:ヤマハミュージックマニュファクチュアリングジャパンの略称。
近藤:弊社は工場が4つあり、元々3つの子会社に分かれていたものが合併したんです。そういう理由や、子会社という立ち位置ということもあり、一体感を感じることが少ないなっていうのを感じています。なので、他工場ですとか、他部門も含めて同じ仲間だってことを認識して、同じ方向を向いて強い会社を作るためのきっかけになればいいかなと思っています。
※左側:近藤様、右側:中村様
TUNAGの導入について
目的のために自社に合わせて設計・運用できるサービスだった
〜TUNAGの導入にはどのような目的をお持ちでしたか〜
中村:導入の目的は3つあります。まず1つ目が、全ての従業員に会社からのお知らせやメッセージをタイムリーに届けたいというものです。それから2つ目が、TUNAGを他の部門や他の職場、個人同士のコミュニケーションのきっかけにしたいというものです。3つ目は、働きがいやワークエンゲージメントを高めていくための情報発信をしたいと考えています。
〜TUNAGを選んだ決め手をお伺いしてもよろしいでしょうか〜
中村:導入にあたって、他社のSNSサービスも検討いたしました。ただですね、他社の場合は、データの容量に制限があったり、コンテンツの制作にあまり自由度がなかったりしたんです。TUNAGは、我々が大事にしていた3つの導入目的が実現できる機能が揃っていたため、選ばせていただきました。
また、TUNAGの実績として製造業の企業さんが沢山導入しているということもお聞きしましたので、それは非常に安心材料になりました。あとは手厚いサポートをしていただいているとも聞きましたので、それも非常に心強く、TUNAGを選んだ大きな要因になっています。
TUNAGの運用方法・具体的な取り組み
社内食堂のメニューをツナグに掲載、メンバーを公募しTUNAGプロジェクトを立ち上げ
〜導入の際に工夫したことを教えてください〜
中村:最初はスモールスタートなんですけれども、社内食堂のメニューをTUNAGに掲載するというところから始めました。それまでは食堂の前に張り出されている1週間のメニューを昼休みに見てから決めたり、それを各自で写真を撮ってスマホで見て、というようなことをやっていました。それを今は、事前にTUNAGにメニューをアップして、1週間前にメニューが手に入るというサービスにしています。実際、始めてから今に至るまですごく既読数が多くてですね。TUNAGのキラーコンテンツと言ってもいいような状態になっています。
〜導入にあたっての体制作りはどのように行いましたか〜
近藤:まず、従業員から公募してメンバーを集めて、TUNAGプロジェクトというものを立ち上げ、プロジェクトメンバーで活用方法を考えました。その中に吹奏楽団やeスポーツ部のメンバーが数人いまして、積極的に広報活動をしていただいたので、彼らの運用で確立されていったことが大きかったです。
また、登録率の高い職場に直接TUNAGの説明をして、成果のリマインドをお願いしたりしました。また、社内のイベントも積極的にこちらから取材に行かせてもらって、それを掲載して閲覧数を増やすようにしています。デザインが得意なメンバーもいるので、オリジナルキャラクターやTUNAG上で使うスタンプも作ってくれていますね。
TUNAGを見れば会社からの情報の大半を知ることができる
〜TUNAGの運用方法について具体的に教えてください〜
中村:まず発信側のお話からしますと、現時点では会社側から情報を発信したり、あるいはコラムとかイベント情報などの、柔らかめの情報を発信しています。コンテンツの充実度が上がってきているので、TUNAGを見れば会社からの情報については、ほとんど触れることができるようにしています。
受信側については、今まで紙での情報が多かったこともあって、会社からの情報をいつでも自分のスマートフォンで見れることは非常に大きいと思いますね。ほとんどの社員が生産現場で働いているので、休憩時間、あるいは勤務時間の前後の朝夕とか、どちらかというと勤務時間よりも空いた時間に見ているという形になります。
近藤:会社を知るという制度では、紙で回覧している社内からの通達をTUNAGにも転載して、製造現場の方たちがいつでも見れるようにしています。それから、業務に必要な安全のこととかもきちんと掲載して意識の向上も目指しつつ、社長や基幹職からメッセージやコラムで生の声を伝えて、会社の方向性がきちんと従業員に伝わるような形にしています。
社内の仲間や自社製品を知れる制度も運用
近藤:仲間を知るという制度では、会社の吹奏楽団と野球部の活動内容を進んで紹介していき、チケットの入手方法ですとか、試合の内容や日程を確認できるようにしています。それ以外にも、社内活動を発表した時の動画などを掲載して、参加していない他の従業員にも見える形にしています。また、入社や退職のタイミングで新入社員とか登用者、定年退職者のお名前を写真付きで掲載して、社内の人の動きがわかるようにしていますね。
また商品を知る制度では、生活圏内にある自社製品を紹介して、自身もユーザーであるということを意識するというような生産現場の社員を巻き込んだプロジェクトを立ち上げ、活動しました。
TUNAGの効果について
社員のリアルな反応がわかるようになり、縦方向のコミュニケーションが生まれた
〜TUNAGを導入して感じた効果などはありますか?〜
中村:まだわずかな効果ではありますが、縦のコミュニケーションは出来てきました。マネージャーのリレーコラムや社長コラムが早い時期から立ち上がっています。例えば、リレーコラムを書いた管理職が、話したことのない社員から「あのコラムはすごく面白かったです」って声をかけてもらったという話を聞いたことがあります。少しずつそういうコミュニケーションの輪が広がって、今度は横に広がっていくといいなと思ってます。
近藤:普段はコメントしない方がコメントとかスタンプで反応してくれるので、直接話さない人達の生の声が聞けるっていうのはすごい面白いですね。マネージャーコラムは閲覧数を増やすのにとても効果が大きいんじゃないのかなっていうのは思います。
製造現場の方にも「お客様の生の声」が伝えられるようになった
〜製造業ならではの効果実感があれば教えてください〜
近藤:本社からお客様の声っていう生の声を集めたポスターが配布されているので、それをTUNAGでも掲載して、なるべく全従業員の皆さんにも生の声が伝わるようにしています。工場内が広いので、ポスターですと全員が見るということは中々ないのですが、TUNAGに載せることで皆さんに見てもらえているのかなと思っています。
一人ひとりに情報を平等に伝え、情報格差が解消された
近藤:生産現場の方は個人PCが基本的になく、現場作業で時間の制約も多いので、間接業務者との環境格差がすごい大きいんですよね。なので、間接業務者は知ってて当たり前のことを現場の方は知らないっていうことも多かったんです。その情報が各自のスマートフォンで平等に伝わるのでTUNAGの役割は大きいのではないかなと思います。
現場の方が情報を受けるだけではなくて、自分たちに関わる情報を選択できるぐらいTUNAGが当たり前に使われていくことが目標かなと思っています。
組織の目指す姿
離れた職場でも仲間意識を持って組織として固まっていきたい
〜今後、TUNAGでどんなことを実現されたいですか?〜
近藤:今はまだ一方通行な感じでこちらから情報を提供している形なので、生産現場の方も参加して、相互でコミュニケーションが取れるようにしたいです。そうして、他の職場や遠くの工場、他部門とかも同じYMMJの社員だよっていう意識を持って、組織として固まって行けたらいいなと思っています。もともとは3つの別の会社だからとか、グループの子会社だからという意識を減らして行きたいです。また、製造現場の方も上から言われたことだけをやるのではなくて、自分たちでこういう会社にしていこうっていう意識を持てるような組織にできたらなと思っています。
従業員が自慢に思える、大好きと思える会社を目指す
村松:私の今の一番の想いは、従業員1600人の仲間が自分の会社を「自慢できる大好きな会社」だと感じて欲しいということです。漠然としてるんですけども、私にとってYMMJは自慢の大好きな会社だから、みんなにもそう思ってもらえる会社にしていきたいなと思います。その中で、やはりコミュニケーションというのは大事だと思うし、1600人は仲間だと思えるってすごい重要だと思うので、こういうTUNAGという仕組みも含めて会社を盛り上げていければと思っています。〜村松様、中村様、近藤様、本日はどうもありがとうございました!〜