「社内コミュニケーションを活性化し、日本のものづくりを続けていきたい」ヤマハ楽器製造現場のTUNAG活用

ピアノや管楽器、弦打楽器、PA機器など、ヤマハの楽器音響機器を製造する株式会社ヤマハミュージックマニュファクチュアリング様。「人生の中で長い時間をともにする楽器は、誰かの人生を感動的に彩る特別なもの」。そう話すのは、代表取締役社長の鈴木誠一様です。TUNAG(ツナグ)で社内コミュニケーションを活性化し、日本のものづくりを社員一丸となって支えたい。そんな思いでTUNAGを導入された鈴木様と、管理部人事総務グループでTUNAGの管理業務を担当する中村直文様にお話を伺いました。(以下敬称略) ▼株式会社ヤマハミュージックマニュファクチュアリング様の具体的なTUNAG活用法については、こちらのインタビューをご覧ください 「組織として固まっていきたい」 現場職にも間接業務者にも平等に情報を届ける、楽器音響機器メーカーのTUNAG活用法

導入前に課題に感じていたこと

コロナ禍で社長に就任したが、「社長ってどんな顔をしているんだろう」と思われていた。

〜TUNAGを導入されたきっかけとして、御社ではどのような課題をお持ちだったのでしょうか〜 鈴木:一番の課題はコミュニケーションでした。 オフィスワークをしている社員はパソコンを使って自由に会社の情報にアクセスしたり、私からのメールを受け取ったりできるのですが、約1,500人いる社員の大半は製造現場で働いています。そうした人たちに会社からの情報が伝わりづらかったという課題がありました。 新型コロナの影響も大きかったですね。私がヤマハミュージックマニュファクチュアリングの社長に就任したのが2020年4月。ちょうど新型コロナの感染が広がって当社でも休業せざるを得なくなり、社員のみなさんと直接会う機会が持てなかったのです。 通常ですと、4月の期初には従業員全員に食堂に集まっていただいてキックオフ大会を開催していたのですが、そういった密になる集会はできなくなりました。みなさんにご挨拶もできず、「社長ってどんな顔をしているんだろう」と思われていたでしょう。職場の親睦会などもできなくなり、社員同士のコミュニケーションが足りていないと感じていました。 もう1つ課題として感じたのは、情報共有のあり方です。 全体で集まる機会が持てない中、従業員と直接コミュニケーションを取るために、1つ1つの職場単位で行われる朝礼に顔を出して、順番に挨拶をしていました。毎朝朝礼に出る中で、職場のリーダーが手もとのメモを見ながら口頭で話をしたり、会社からの連絡事項を伝えたりしている姿を目にしたのです。朝礼で伝えきれなかったことはあとで紙を回覧して見てもらう。そういうアナログな情報伝達の方法がこんなにも残っているんだなと実感しました。 もっとうまく情報共有する方法はないか、1年半ほど前からずっと模索してきました。

TUNAG導入のきっかけ

社員のエンゲージメントに特化していたのがTUNAG導入の決め手

〜TUNAGを導入する以前は、デジタルツールなどは使われていなかったのでしょうか〜 鈴木:私が社長としてこの工場に来てから、食堂や休憩所にデジタルサイネージを設置しました。50インチぐらいのモニターを置いて、そこに会社からのお知らせなどを表示するようにしましたね。 〜そういった中、TUNAGを導入する決め手となったのは何だったのか、教えてください〜 鈴木:いくつかサービスを比較させていただく中で、TUNAGは従業員のエンゲージメントに特化していることが明確に示されていた点が大きなポイントでした。社内コミュニケーションと並行して、社員の働きがいやエンゲージメントをより高めていきたいと普段から思っていたので、その点がマッチしましたね。 また、我々のような製造業者の導入実績が多いと聞いて、それであればさまざまなアドバイスやご提案をいただけるのではないかと思ったのです。導入後にアドバイスやサポートをいただける点も非常に安心感がありましたし、期待ができると思いました。 もう1つ、「TUNAG」(ツナグ)という名前ですね。従業員同士がつながるイメージが湧く、とてもいい名前だと思っています。 中村:他社さんの導入事例がいくつか挙がっている中で、メーカーさんでうまくTUNAGを使っておられる事例もあって参考になりましたね。導入したあとの運用促進のサポートを手厚くやっていただけるのが大きなポイントでした。

TUNAGの運用体制

社内でプロジェクトメンバーを募りTUNAGを運用

〜現在御社では、どういった部署がTUNAGの運用をしているのでしょうか〜 中村:わたしが所属する管理部で管理しています。主要メンバーは私を含めた4名。企画推進を管理部で行う一方で、最近ではTUNAGのプロジェクトメンバーを社内で募集して、11名に参加していただいています。 〜TUNAGの利用を促進するために、今後どういった施策を展開する予定でしょうか?〜 中村:メンバーの中にイラストを描くのが得意な社員がいて、今「ツナガール」という社内の公式キャラクターを作っているところです。 また、11人のプロジェクトメンバーには、ワクワク楽しくなるような新しいコンテンツを企画してもらっていますね。現在はアイデア出しの段階ですが、2022年の年初には2つ3つコンテンツを立ち上げられたらと思っています。 〜まだ導入初期の段階ですが、当社のサポートはいかがでしょう〜 中村:現時点では説明会を開催したばかりで、全面展開はこれからです。今後、社員の登録の増やし方であったり、アイコンを顔写真にしてもらう方法であったり、その辺の広げ方をアドバイスしてもらおうと思っています。

組織の目指す姿とTUNAGの活用

特別な時間を演出する楽器。お客様の人生を豊かにしている実感を持って働いてほしい

〜今後ヤマハミュージックマニュファクチュアリング様では、どんな組織を作っていきたいと考えていますか?〜 鈴木:楽器は特別なものです。長い時間練習して、発表会やコンサートなど大事な場面で演奏する。ヤマハグループの楽器・音響機器を作る日本の工場として、私たちの基本はこれからもお客様にご満足いただける製品を作り続けていくことだと思っています。お客様が感動的な人生を送るために役立つ製品を作り続けていきたいですね。 パソコンやスマホは量産するための設計があって、自動で作ることができます。しかし、楽器はそうはいきません。昔から職人さんが一品一品手作りしていましたが、今でもその形は変わりません。1つ1つの部品を作って、それを調整して、しっかり音が鳴るところまでを完成させる。同じ楽器をたくさん作ることはとても難しいのですが、従業員の力でそれが実現できています。 従業員たちがそうした「すごいことをしているんだ」ということを実感するにはどうしたらいいかと考えています。自分たちが作る製品が、世の中のみなさんの豊かな生活に役立っている。そんな誇りを持って仕事ができるような会社にしていきたいですね。

社員同士の交流や情報交換にTUNAGを活用したい

〜御社では「先進性、高い感性と匠による世界最高峰の楽器・音響機器づくり」という目標を掲げられています。目標を達成するため、TUNAGはどういった役割を担っていけるでしょうか〜 鈴木:「先進性」と「感性」。このうち「先進性」とは、技術力のことをいいます。楽器は昔から何百年と形が変わらないものですが、つくり方を進化させることはできます。ロボットやAIといった先進的な技術をどんどん導入して、より精度と品質を高めていきたいと考えています。 一方の「感性」とは、実際に楽器を作る人たちの「手」を指します。作り手たちの高い技術力や技能、職人技、あるいは耳の感性ですね。先進的な技術を導入するにもそれを扱える人がいなければいけませんし、そうした意味で高い感性を持った人材が必要なのです。 弊社にはすでに高い技能を持った社員がいるのですが、社内にそういった人がいることを知らない人もいます。TUNAGでお互いが紹介されたり、つながりを持つことができれば、「あの人みたいに頑張ろう」「こんな人がいるからこの会社は自慢できる会社だ」など、もっと会社に対する愛着が高まるのではないでしょうか。 そんなふうに、先進性、高い感性と匠の技を持った人材が交流しあい、互いに高め合っていけたらと思っています。 〜近年、製造業でもサステナビリティが大きなテーマになってきています。そこでTUNAGが貢献できることはありますか?〜 鈴木:私たちが作っているピアノやギターなどの楽器は、森林から木を切ってきて、それを加工して作っています。そうした木材のサステナビリティが話題になっていますね。私どもでも認証された森から切り出された木材を使うよう切り替えていますが、TUNAGを使ってそういった取り組みについても従業員に共有できるといいですね。

今後の展望

社員コミュニケーションを活性化し、従業員みんなで日本のもの作りを続けていきたい

〜今後TUNAGにどんなことを期待していますか?〜 中村:プロジェクトメンバーからはいくつか具体的なアイデアが出ています。たとえば、ストリーミング的な機能。リアルタイムで音声や映像を配信できる仕組みがあるといいなと考えています。なぜかというと、弊社では車通勤の社員が90%以上を占めているので、ラジオのように音や声で情報発信をしてTUNAGにアクセスする方法が実現できるといいですね。 また、当社は楽器を製造する会社ということもあり、自分でバンドをしたり演奏したりする社員が非常に多いのです。それを披露したい人がたくさんいるので、TUNAGを通じてライブの配信等ができると一層楽しくなるのではないかと思っています。 鈴木:従業員には今日メールを送って登録が始まったので、ようやく運用のスタートラインに立つことができました。ぜひ末永くお付き合いをお願いしたいなと思ってます。TUNAGには本当に期待しています。 〜最後に鈴木社長からメッセージがあれば、お願いします〜 鈴木:グローバル化が進み、当グループも多くの海外工場が稼働していますが、その中でも当社は唯一の日本の工場として、これからも従業員一丸となって世界最高峰の楽器・音響機器づくりを続けていきたいと思います。 〜鈴木様、中村様、本日はありがとうございました!〜
TUNAG お役立ち資料一覧
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