2018年12月5日、『
TUNAGエンゲージメントアワード2018』をクラシカ表参道で開催いたしました。
今回が初めての開催となるエンゲージメントアワードは、当社サービス『TUNAG』を導入する企業さまからエントリーを受け付け、弊社内での審査を経て選出した「エンゲージメント向上を目的とした素晴らしい取り組みを行う企業」を発表するイベントです。
イベント内では、授賞式に加え、「TUNAGの今後の展望について」、「エンゲージメント向上への取り組み」などの発表、導入企業の経営陣の方々を交えたトークセッションを行いました。
本記事では、トークセッションで得られた各社様のエンゲージメント向上へのお考えやTUNAGでの取り組みについて、その一部をご紹介いたします。
※前編と後編に分かれてご紹介します。後編は後日公開予定となります!
【イベント実施日】
2018年12月5日
【トークセッションパネラー】
・株式会社アトリエはるか 代表取締役 岩井 大輔 様
・株式会社TABIPPO 代表取締役社長 清水 直哉 様
・カフェ・カンパニー株式会社 執行役員CHO 田口 弦矢 様 (順不同)
各社におけるエンゲージメントの必要性、立ち位置
人と人とのつながり、会社の中心にあるもの
株式会社スタメン 加藤厚史(以下、加藤):今日はお越しいただきありがとうございます。企業規模、業種が異なる3社様にお集まりいただきましたので、ご来場の皆さまが参考になるお話をお伺いできればと思っています。
まず、いきなりですが、難しい質問からスタートさせていただきますね。登壇者の皆さんは自社の経営において、エンゲージメントの必要性をどう考えていますか?
株式会社アトリエはるか 岩井大輔様(以下、岩井様):弊社は400人の従業員がほぼ女性です。経営側に10名くらい男性がいますが、もともと離職率の高い業界、さらに女性はライフイベントが多いため、途中で退職する方ももちろんいます。
アルバイトの方だと、年間で4割が入れ替わりますし、社員でも15%前後入れ替わる状態ですね。そんな状況下で「人と人とがつながり、対話することでこういった組織における経営課題って好転していくんじゃないの」という考えで取り組んでいましたね。
より明確に経営におけるコンセプトとして“エンゲージメント”という言葉を意識し始めたのは、TUNAGのサービスを紹介されてからです。
株式会社TABIPPO 清水直哉様(以下、清水様):弊社は「旅で世界を、もっと素敵に」というビジョンをもとに、旅をする文化を作りたいと考えています。「旅好きな方」のコミュニティを作っていくために、その中心となる弊社の従業員のエンゲージメント向上が重要であると考えていました。
カフェ・カンパニー株式会社 田口弦矢様(以下、田口様):弊社は、「カフェのある風景を創る」ということを企業理念としています。それはコミュニティづくりを事業として行っている当社自身にも当てはまりますので、すべての人達が会社や経営者のファンであることが必要だと思っています。そのためには情報が行き来する関係づくりをしていかなければなりません。
私は、エンゲージメントという言葉を置き換えると、「やる意味」「得る意味」「いる意味」に分けられると考えています。
「やる意味」は、その会社の目的や存在意義、「得る意味」は、そのコミュニティに参加することで得られるものは何かということ、「いる意味」は自分たちが起こしたアクションに対して反応があるか、存在価値を感じられるか。この3つがエンゲージメントというものにまとまっていくのかなと考えています。
TUNAGを選んだ理由
会社の中心に置く「コミュニケーションのインフラ」として活用できる
加藤:なるほど、エンゲージメントという言葉が今のように出てくる前から、各社様それぞれにお考えがあったんですね。後ほど具体的に取り組まれていることをお伺いしていきたいと思います。
次の質問にいきたいと思いますが、たくさんのサービスがある中で、TUNAGを選ばれた理由を伺えますか?
田口様:コミュニケーション促進のためのプラットフォームって、色々なツールがありますよね。私達も別のプロジェクトではslackを使用しています。ただ、会社全体としてのコミュニケーションを取っていくという目的でツールを選ぶとなると、会社の戦略と一緒に考えないといけないと思います。
流行しているツールをその場その場で選び、あれもいいし、これもいいし……と導入していると、実際に現場で使う側が困ってしまいます。特に弊社は店舗のスタッフが多いので、基本的には立って仕事をしています。そういった環境の中で何を選ぶのかが大事だと考えています。
今回TUNAGを選んだ理由でいうと、会社やスタッフの「インフラ」として活用できるツールだったということです。他の会社様とは違うかもしれませんが、弊社はTUNAGのワークフローの機能も取り入れています。
コミュニケーションがとれる、社内ポイント制度が運用できる、さらに、使わざるを得ないシーンも盛り込んでいますので、社内のイントラという形で中心に置けるだろう。という点で決断しました。
会社の価値観や文化を示していくためのあらゆることが実現できる
加藤:清水さんはどうですか?
清水様:私達はいわゆるヒエラルキーな組織構造がありません。上司部下はいないですし、承認フローもありません。代表の肩書きだけはありますが、役割であって、偉い・偉くないというものを示していません。創業時からオープンに経営を進めています。
今ではティール組織とかホラクラシーとか言われていますね。そういうことを考えると、結局、従業員が自立して働けるかどうかがキーになります。
会社として、どういう価値観を持っているのか、どういう文化なのか、どういう思いで事業を進めていかなければならないのか、ということを考えたときに、色々とやりたいことがあったんです。例えばサンクスカードですとか、ピアボーナス※みたいな仕組みとかですね。
slackや日報ツールはそれまでにも使っていましたが、TUNAGに出会って、そういったやりたいことが全てできそうだなと思ったんですよね。かゆいところに手が届くサービスだと感じました。
岩井様:みなさんビジネスサイドのお話をされましたが、私自身は加藤さんと接点がありまして。ご自身で会社を立ち上げたと聞いて、同じ年の加藤さんがどんなサービスを作ったんだろうと思ったんですよね。
立ち上げた頃から見ていましたが、企業の方にヒアリングし、ブラッシュアップしてつくりあげてきています。単純に応援したいなと言う気持ちがありましたね。
社長、人事責任者としてどう社内制度の運用に関わっていますか?
トップダウンが強すぎるとうまくいかない
加藤:みなさんは実際TUNAGの運用にどのように関わっているのですか?
岩井様:トップダウンは絶対だめですね。忖度が働くので。私は関わらないようにして、現場が楽しんでもらえるようにしています。
TUNAGは「楽しい」というツールに育てたいと思っていますので、本当にノータッチです。多少「遊び始めたな」と思ってもノータッチ。コミュニケーションが活発になるのであれば良し。そう思っています。
加藤:とは言ってもTUNAG自体はユーザーとして見てはいるし、ごくたまにですが投稿もされていますよね?自分で旗は振らないという意味ですか?
岩井様:そうですね(笑)企業理念に沿った形で運用されているかだけはチェックしていますね。
清水様:私も直接的に運用には関わっていなくて、やりたいと思った担当者が運用してくれています。導入のときに大切にしたのは、目的意識を見失わないようにすることですね。
エンゲージメントについての記事を20個くらいメンバーに送って「読んでくれ」と伝えて、「だからうちはこれを導入するんだ」という話をしたりしました。自分の役割としてはその導入時の目的を伝えるところですかね。
運用については、他の会社様と比較すると珍しいと思いますが、社内制度を誰でも作っていいようにしています。承認のプロセスはありません。
自立して主体的にTUNAGに参加してもらってOKという形にしています。制度とかはどんどん作ればいいし、だめだったら辞めたらいい。という感じで運用していますね。
熱意のある担当者が現場を動かす「アナログな動き」も必要
加藤:人事の責任者として田口さんはどうですか?
田口様:代表の楠本は、こういう方向で使っていきたいという軸になる想いはあっても、直接的に運用に口を出すことはないですし、私たちも報告を詳細には行なっていないですね。ほぼ勝手に進めています。
弊社の運用で大事にしていることは2つあって、1つ目は制度毎の担当者が熱意を持って社員を巻き込んでやるということ。「あの人一生懸命だから自分も協力しよう」という形が大切だと思っています。
経営陣が上から言ってもみなさん動きません。「あの子がんばってるから手伝いたい」という関係性ができるように支援しています。
2つ目は「参加することに意味がある」と感じられる仕掛けを作ることですね。具体的には「店長賞」という制度があるのですが、各店舗の店長がスタッフを推薦して投稿し、応援できる仕組みがあります。
自分のことは投稿しづらいけど、応援している人のために、誰かのためにだとやろうかな?って思えるんですよね。さらにその投稿から何かリアクションが返ってきてまた嬉しくなるという循環が大事です。
清水様:田口さんに私も質問していいですか?実際の制度運用はどういう体制で行っているんでしょうか?弊社は30人くらいなので体制をあまり気にしていませんが、200人〜数百人など、大きい規模になるとどのように動かしているんでしょう?
田口様:弊社はメインとなる運用担当者が1人います。彼女が各店長や本部の店舗担当者を巻き込んで、時にはお願いして動かしていると思います(笑)結局そういった直接の働きかけをしていくことが大事ですよね。
トップや役員は「裏側」からサポートする
清水様:会社のことを考えた熱意のある人が動かしているんですね。
田口様:そうですね、その意味では、後ろから役員がサポートすることも大事ですね。
岩井:弊社は運用部隊が広報のスタッフとサロン事業部のスタッフで構成されています。運用としてはどちらかというと弊社は多少無理やりやらせる半強制的なものも入れていますね。
手を無理やり引っ張っていって、「まあやってみてよ」とやらせてみる。やってみたらみんなからコメントや称賛の声があがる。みたいな循環を作っています。
やらせてみるというところまで促すのは必要だと思っていますね。投稿や動きがあったら私もちゃんとリアクションするようにしています。
加藤:表に出ないながらも、ちゃんとケアはするということなんですね。
〜ここまでは、エンゲージメントについてのお考えやTUNAG導入背景、関わり方についてご紹介しました。
後編では、具体的にどんな制度に取り組まれているのか、これから取り組みたいことなどについてご紹介します〜
後編:
サンクスカードはダメ!? 各社が運用する社内制度の具体例(後編) 【エンゲージメントアワード2018 トークセッション】
エンゲージメント向上のための“社内制度のプラットフォーム”『TUNAG』について
TUNAGでは、会社と従業員、従業員同士のエンゲージメント向上のために、課題に合わせた社内制度のPDCAをまわすことができるプラットフォームです。
会社の課題を診断し、課題に合った社内施策をご提案、その後の設計や運用のサポートまで一貫して行っています。
TUNAGでは、社内で取り組まれているあらゆる社内制度の活用状況をデータで可視化することができます。会社の課題にあわせ、どのような施策を行うと効果的か、500を超える社内制度運用事例をもとにご提案し、TUNAGを通して実行していきます。
「会社の一体感が無い」、「従業員同士のコミュニケーションが活発でない」、「現場から意見が出てこない」、など、様々な課題に合わせてご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
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