サンクスカードはダメ!? 各社が運用する社内制度の具体例(後編)【エンゲージメントアワード2018 トークセッション】

前編では、TUNAGの導入理由は運用への関わり方などについてお話を伺いました。後編では、具体的にどのような制度に取り組まれているのか、これから取り組みたいことなどについて伺ったことをご紹介します。 【イベント実施日】 2018年12月5日 【トークセッションパネラー】 ・株式会社アトリエはるか 代表取締役 岩井 大輔 様 ・株式会社TABIPPO 代表取締役社長 清水 直哉 様 ・カフェ・カンパニー株式会社 執行役員CHO 田口 弦矢 様 (順不同)

TUNAGでどんな制度を運用していますか?

行動指針の浸透のために、お互いを褒める制度を運用

加藤厚史(以下、加藤):ここからは各社様で運用されている取り組みや制度の話を伺いたいと思います。 TABIPPOの清水様、もともとサンクスカードをやられていたが、だんだん「机ふいてくれてありがとう」というような細かいサンクスカードがあふれるようになって、コンパスカードという制度を加えたという話を伺いました。具体的にその理由を教えていただけますか? 株式会社TABIPPO 清水直哉様(以下、清水様):もともとは、社内に「褒める文化」がないね、作りたいね、というところからスタートしました。サンクスカードという取り組み自体は初めは気恥ずかしかったんですが、対面で褒めていることって周りの人に伝わらないなと思ったので。 弊社はリモートワーク完全OKで、自由に働ける会社ですので、いかにこういったアナログなコミュニケーションをデジタルにのせてみんなに見えるようにするかが大事だと思っていました。 サンクスカードを行い始めたことで、一定の効果はありました。ただ、やっているうちに加藤さんがおっしゃるような細かいアクションを褒めるようになってきたんですよね。それ自体は悪いことではないんです。でも、「目指しているところってどこだったっけ」と思いまして。 弊社は「コンパス」っていう行動指針があるのですが、会社として「こういう行動が正しいよね」というものを表しています。それに基づいてちゃんと褒める、評価するということを進めるために、サンクスカードとは別に、コンパスカードを作りました。 いい行動があったときに、行動指針から1つ選んで、それに沿った形で相手を褒めるというものです。これで劇的に行動指針の浸透が進みましたね。 「こういうことをやると、こういった行動指針に当てはまるものとして褒めてもらえるんだ」という気づきになっています。新しく入った人にも分かりやすかったと思いますね。 加藤:社内で制度を変えたり追加するときに、意見が上がったり批判が上がったりしましたか? 清水様:いえ、みなさん納得していました。「これがTABIPPOの価値観だよ」という風に話しましたね。制度も「こうしたいな」ということをTUNAGの担当の方に相談したら、「じゃあ作りましょう」と進んで、すぐ2時間後には運用が開始していました(笑)今はサンクスカードとコンパスカードどちらも運用しています。

現場を巻き込んだ投票制度で活躍するスタッフを知る仕組み「店長賞」

加藤:田口さんはどうでしょうか?先ほどの店長賞の制度についてもう少し踏み込んでお話しを伺えますか? カフェ・カンパニー株式会社 田口弦矢様(以下、田口様):店長賞は、毎月店長が自店のスタッフの中から行動指針に合った活躍をした人を写真と推薦文つきで投稿します。 それを見た全社員が、金・銀・銅でポイントを振り分けて投票できるようになっています。みなさんの投票でポイントが300集まると、店長賞としてインセンティブが与えられる仕組みです。 行動指針に基づいているので、店長もそれを理解した上で発信していってくれるということ、その投稿に対して、他の社員も「それいいね」と共感すれば投票しています。 現場を巻き込んでみんなで応援する仕組みになっていて、8〜9割の店舗から投稿されていますね。 加藤:現場の店長さんは忙しいと思いますし、現場から反対の声はなかったでしょうか? 田口様:そういった声はなかったですね。ただ、今はまだ推薦するためのレベルというか推薦内容は様々ですが。参加したい、投稿したいと思ってもらうことがまずは大事だと思っていますので、投稿内容を見ながら随時改善していきたいと思っています。

社内で受けた研修や教育での学びを、周りに広げるためにTUNAGを活用したい

加藤:もともとカフェカンパニー様では、社員さんから利用を開始いただいていて、今は各店舗のアルバイトのリーダーまで活用範囲を広げていますよね。 田口様:最終的にはアルバイト全体にも広げられるといいなと思っています。特に今後アルバイト向けの研修をTUNAGで行っていくことも計画しているんです。 加藤:研修や教育目的にTUNAGを活用している、とかこれから活用したいという声は確かによく伺うのですが、田口さんの場合はどのようなことを考えていますか? 田口様:そうですね、基本的な部分は社内のイントラの中に研修メニューが置いてあるという形と同じではあると思いますが、TUNAGで大事なのはその研修を受けた人しか分からないということではなく、ビジュアルも含めて具体的に社内に共有していく流れを作れることだと思うんですよね。 その結果、「それ参加したい」「学びたい」みたいな声を拾いやすくなると思います。ここでも「参加型」にしたいですね。 研修って内容がテキストだけで書いてあってよくわからないことが多いんですよね。それを写真なり動画なりでビジュアルで表現し、みんなが参加したいという気持ちを作っていきたいんです。 例えば、コーヒーとか、キッチンとか、テクニック的なスキルを身につけていける研修を作っていこうと思っているんですが、テキストで紹介しても面白そうに感じないじゃないですか。 特に、コーヒーには必要なスキルや知識がたくさんありますので、そういったことを身につけて資格の取得などを目指していけるような内容を整えたいと思っていますね。 他の会社さんと組んで正式なバリスタを育てていくようなことを考えていたりしますが、そういった取り組みが、ひいては採用の支援にもつながると思うんです。 今はクラウドファンディング的なものをTUNAGでやろうとしています。会社としてだけでなく、「社員の人生の新しい風景を創る」というコンセプトを持って応援していきたいと思っています。 具体的に言うと、社員が挑戦したいことに対してみんなが共感して応援したいと思えば、会社として支援する。という形です。それは小さいことでもいいんです。「食の勉強がしたいからこの店に食べに行きたい」みたいなことでも、みんなが応援するならアリとするとか。 みんなの共感を得て、ポイントがたまれば、研修としてOKとするとか、そういった形でTUNAGで運用しようと思っています。 社員がどんなことを考えているのかを吸い上げてお互い共有すること、共感が得られれば会社が応援して、さらにそれが横に共振して広まっていく…ということを仕組み化したいですね。

リアルでの取り組みをTUNAGで中継して温度感を共有する仕組み

株式会社アトリエはるか 岩井大輔様(以下、岩井様):先程のサンクスカードの例にも当てはまりますが、制度を設計していくうえで、小手先の話になっていないか注意しているところはありますね。ちゃんと経営陣や会社と現場、縦の距離が近くなるものなのかとかですとか。 弊社では色々な社内施策にトライしていますが、だめなものはバサバサやめていっています。先日出版した本に書いてある取り組みも1割くらいはもうやめていたりしますね。 常に、今現場に刺さるものをやっていこうと思っていますが、TUNAGを運用して各取り組みの参加率・利用率がわかってきたので、さらに「手で感じられるもの」もやりたいなと思い、「はるか箱」という制度を運用しています。 店舗から店舗へ贈り物を詰めてまわしていくのですが、かかるのは箱を店舗に送る送料だけで、何を箱に詰めるかは自由です。箱の中には「はるかフラッグ」という旗も入れていて、みんなで名寄せして記入し、1年かけて完成させる予定です。 その箱が各店舗を流れていく過程をTUNAGで随時中継しています。「博多店からめんたいこが届きました!」「おいしそうなお菓子が届きましたー」というような投稿があって、店舗同士の関係構築に一役買ってくれていると思っています。

サンクスカードは、その行動を社内で知ってもらうためにある

加藤:TABIPPO様やアトリエはるか様がお話したサンクスカードの話をすると、元々は私自身も「サンクスカードってどうなの?」と思っているタイプでしたね。直接当人同士で伝えれば済むんじゃない、と。 ただ今では、TUNAGの導入説明会で必ずお話していますが、サンクスカードって、その人に直接ありがとうを言うという目的よりもむしろ、その人の取った「行動」が素晴らしいよね、ということを「みんなに知ってもらうため」にやってるんですよね。 弊社の話になってしまうんですが、昨日営業のメンバーが、面接で受付に来られた人からの内線を受けた際にすごくナチュラルに「お待ちしておりました」って言っていたんです。 それを僕は側で聞いていて、それって偉いなと思ったんですよね。普通、「少々お待ち下さい」って言うと思うんですけど、“お待ちしておりました”と自然と言葉に出てくるのは、訪問してくれた方に対する敬意を示せているからだなと。 ただ、それをわざわざ本人に「ありがとう」と伝えるよりは、本人には直接伝えたうえで、サンクスカードにのせて伝えることでその他の人にも広まっていくし、「あの人そういうことができるんだ」みたいな発見にもつながります。 制度の目的とか、どういった世界を作りたいのかを設計の段階で考えるのが重要だと思っていますね。 あと、アトリエはるか様については「リアルスコープ」の制度についても聞きたいのですが。

人から人へつないでいくリレー形式の投稿で、お互いを知るきっかけに

岩井様:リアルスコープは、他己紹介のコーナーですね。毎月、東日本エリアと西日本エリアで1名ずつスポットを当てて、頑張っているところや意外な一面などを紹介しています。一見そうは見えない子が「実は柔道2段なんです」みたいな新しい発見があったりします。 加藤:今、店長と先輩にインタビューして、内緒で投稿を作り上げて発信してますよね。細部にこだわられているなと感じます。 岩井様:そうですね、社内の人について興味を持ったり、知らないところを知れたりする機会を増やしていきたいと思っています。400人もいると、なかなか会話のフックがなくなるんですよね。共通点を見つけてもらいたいと思っています。 私自身も、お店に伺った時に、不意に新人のスタッフに「いらっしゃいませ」って言われることがありますし(笑) 加藤:アトリエはるか様の場合、「若い女性が多いからそういうのできるんでしょう」みたいな声もいただくかもしれないのですが、運用が難しいのって意外と年配の人たちよりも、若い人を巻き込む方なんですよね。 年が上の人の方が取組みの趣旨を自分で理解してくれることが多くあります。そのような環境の中で、こだわりながら運用されているのは見習う点が非常に多いと感じます。 ここで触れた「リレー形式」の投稿で言うと、TUNAGには「リレーミッション」という機能があります。次の投稿者を指名して、また何かを投稿してもらう……という流れをつくるものです。部署ごとに指名したり、人を指名することも可能です。 こういった投稿は自分から能動的に投稿するのは恥ずかしいし気が引けますが、指名されると割と前向きにやってくれたりします。マイルドな強制力を働かせるという点が、TUNAGならではの機能の1つだと思いますね。

企業の従業員規模でTUNAGの運用はどう変わるか

チームの構成や関わる人は随時変わっていく

加藤:みなさん業界も従業員規模も違う会社ですが、改めて、どのようなメンバーでTUNAGを運用されているのでしょうか? 岩井様:導入の時は運用チームがいましたが、今は解散しています。現在は、サロン事業部のマネージャーと事務方のメンバーで運用していますね。 清水様:弊社は人事部や広報担当がいないので、起点は問題意識を持った人それぞれですね。 加藤:TABIPPO様はまさにこれから人が増えていくぞ、という会社様だと思いますが、私達がお客様のお話を伺うと、「100人くらいまでは導入はまだいいかな」という意見をもらうことがあります。早い段階でTUNAGを導入した理由はありますか? 清水様:私自身がもともと組織づくりにこだわっていたというところがありますね。「トップダウンの経営をやりたくない」「自立した人が活躍する会社にしたい」という想いがありましたので、それを実現したいと思ったのが理由だと思います。 加藤:10名、20名規模の会社様に導入していただくこともありますが、早い段階で導入していただくと、会社がまとまっていく過程で会社の価値観や大事にしていることが明確になっていくので、採用においてもTUNAGが支援できることもありますね。田口さんはどのような体制で動かされていますか? 田口様:弊社は企画ごとに担当が違います。TUNAGの運用についてはメイン担当がいますが、経営戦略の一つとして動かすときは役員も巻き込んでやりますし、プロジェクトによって関わる人が変わっています。

これから従業員が増えていく予定の少人数の会社は、早いうちに導入するのがおすすめ

清水様:人数が小さい時の方が導入しやすいと思いますね。30名ですと、すぐ始められて、もう慣れていますね。従業員規模を理由に導入を待たない方がいいと思います。 TUNAGの担当者の方ともかなりコミュニケーションをとって進めています。そのサポートが素晴らしいです。TUNAGでどこまでできるのか、どんな開発予定があるのか、そういったやりとりをしっかりしてもらえているので、一緒に作っているような気持ちです。 というか、弊社の中にもう一人担当者がいるような感じですね。一緒に作っていっているという感じがやっていてとても楽しいですね。

これからのエンゲージメント経営に必要なこと、TUNAGで実現したいこと

「退職者を減らす対策」ではなく、“いい会社づくり”の過程で退職者が減る取り組みを

加藤:そろそろお時間なのですが、最後にエンゲージメント経営についてお考えなどを一言ずついただけますか。 岩井様:社会状況を踏まえると、採用がこれから難しくなることが分かっていますよね。ですので、退職に歯止めをかけたい、あと1年いてもらえるようになんとかしたい、みたいな考えが出てくると思います。 ですが、それは本質的には違うと思っていて、退職を減らす努力をするのではなく、いい会社づくりをする過程で退職者が減っていくという形が健全だと思うんですよね。 そのためにエンゲージメントの向上施策、「いい会社だな」と思ってもらうTUNAGの運用が必要なんだと思います。ハッピーなオーラが溢れているTUNAGにしていきたいですね。 清水様:導入のきっかけについて話したいんですが、たまたまTUNAGを導入している他の会社の担当者の方が私と昔からの友人で、一緒に食事を取っている時にTUNAGを紹介してもらったんです。 飲みの席でしたので、本当にざっくばらんにTUNAGのことを聞いて、「楽しそうだな」と思ったんですよね。そういった横のつながりって大事だと思うので、今回のような交流の場をもっと作って、会社を超えて一緒にTUNAGを盛り上げていきたいですね。

TUNAGのデータと実際の離職やエンゲージメントとの連動をしていくこと

田口様:これからのことでいうと考えていることが2つあります。1つは経営戦略や人事戦略において、TUNAGをどういう立ち位置に据えていくかを設計することが大事かなと思っています。 弊社の今後の経営戦略の資料にはTUNAGという言葉も入っています。それくらいTUNAGの活用が会社の戦略において重要だということですね。 2つ目は、TUNAGに溜まってる行動履歴のデータを活用したいということです。先ほどのプロダクト方針の発表にも、行動データの分析に力を入れていくという話しがあったのでとても楽しみにしています。 これからの時代はエンゲージメント向上や離職予測など、データをもとに予測して先手を打っていくことが求められます。そういったことができるツールって他になかなか無いと思うんですよね。 加藤:おっしゃる通りですね。TUNAGに毎日ログインしていた方が、急に3日連続ログインしないとなると、なにかしらのケアを考えた方が良い場合が多いです。弊社でもそういうことがだんだんと分かってきています。 この「ちょっと危ないな」というシグナルは、能動的に回答を入力するアンケートやサーベイで「答えさせる」仕組みでは絶対に本音が出てこないところだと思うんです。 ある従業員が仕事やプライベートで何かがあって、その結果「会社から少し距離を置きたい」と思うようになっていく過程は、TUNAGでの行動データに如実にあらわれます。 私達はそういった微細な変化をキャッチして前向きな対応をしていけるような開発を今後も進めていきますし、田口さんにお話しいただいたような期待に答えていきたいと思っています。 皆さまお忙しいところ、本日は誠にありがとうございました。 〜トークセッションにご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!〜

エンゲージメント向上のための“社内制度のプラットフォーム”『TUNAG』について

TUNAGでは、会社と従業員、従業員同士のエンゲージメント向上のために、課題に合わせた社内制度のPDCAをまわすことができるプラットフォームです。 会社の課題を診断し、課題に合った社内施策をご提案、その後の設計や運用のサポートまで一貫して行っています。 TUNAGでは、社内で取り組まれているあらゆる社内制度の活用状況をデータで可視化することができます。会社の課題にあわせ、どのような施策を行うと効果的か、500を超える社内制度運用事例をもとにご提案し、TUNAGを通して実行していきます。 「会社の一体感が無い」「従業員同士のコミュニケーションが活発でない」「現場から意見が出てこない」など、様々な課題に合わせてご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。 ▼関連記事 「サンクスカード」を会社で運用するコツと効果
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