有給申請のペーパーレス化で約90%の時間削減:申請承認・チャット・掲示板を1つのアプリにまとめたイーストンの事例



「東洋で一番輝く企業」を目指し、札幌、仙台、関東を中心に飲食店を展開する株式会社イーストン様。「ミア・ボッカ」「いただきコッコちゃん」など、イタリアン・焼き鳥・バーなど5業態で、約50店舗を運営しています。正社員、契約社員、パート・アルバイトを合わせて約1,150名の従業員が働く同社では、情報共有の抜け漏れや各種申請の煩雑さに課題を感じていました。

「TUNAG(ツナグ)は、情報を一元化するツール。『TUNAGを見ればわかる』をキャッチフレーズに、情報の浸透を図っています」。そう話すのは、業務支援本部の相馬様(以下、敬称略)です。

情報共有ツールの一元化や、申請業務のペーパーレス化など、TUNAGをどのように活用して解決を図っているか、じっくりとお話を伺いました。

※記載の内容は、インタビュー時点の情報です。

情報共有ツールが多く抜け漏れが発生、各種申請も紙ベースで煩雑だった

どのツールに何の情報があるか分からず、連絡の抜け漏れが多かった

〜TUNAG導入前に感じていた課題についてお聞かせください〜

相馬:まずは、連絡の抜け漏れが多かったことですね。「〇〇に必要だからこのツールを入れよう」「あのツールも入れよう」と、つぎはぎな感じでツール導入が進んだ結果、チャット・掲示板など大きく4つのツールが使われるようになりました。

掲示板とチャットはそれぞれアプリを入れないとダメで、どこに何の情報を載せるかというルールも無い。従業員もどこに情報を見に行けば良いかわからないので、本人は怠慢なわけではないのに情報を見逃してしまうという、やるせないことが起きていました。

また、社員は4つのツールを全て使えたのですが、契約社員とパート・アルバイトはアカウントの関係でツールにアクセスしづらい状態でした。それで、4箇所の情報を社員が全部見て、取りまとめて店舗内で伝えていましたね。

各種申請が紙で行われ、手間と時間がかかっていた

相馬:もう一つは、申請処理が面倒だった点です。

例えば有給休暇の申請では、まず申請用紙を印刷して、社員番号と名前と有給取得日を書いて、ハンコをもらいます。それを本部に送り、本部の管轄部署がハンコを押して、ようやく承認、という流れだったんですが、これが非常に厄介で…。

稟議書のやり取りも大変でしたね。本部で社長の決裁が必要なものが多いんですけど、社長は各地を飛び回っているので、 欲しいときに印鑑がもらえない。社長がいる隙を狙って列ができる、みたいな状態でした。

提出の仕方もバラバラで、メールやFAX、原本の郵送、あとはスマホで写真に撮ってチャットで送るケースもあって、本当に煩雑でした。

紙ベースだとメンテナンスも大変なんですよね。本部が申請用紙を更新できてなくて、書いてある通りに提出したら「これ今は総務が担当なんだよね」と言われたり。逆に、現場も忙しいので過去のデータを使いまわしたり、たくさん印刷して用意しておいたりするので、本部が申請用紙を更新した後も、古い用紙で提出されたりしていました。


1つのアプリに情報を一元化でき、申請承認フローも組めるTUNAGを導入

〜そういった課題があった中で、TUNAGの導入を決めた経緯について教えてください〜

相馬:情報共有ツールを一元化できそうで、なおかつ提出物にかかる手間も減らせるという視点で、社内SNSや店舗業務支援のシステムも含めて全部で7つほどツールを比較検討しました。

TUNAGを導入した理由は大きく2つあります。

1つ目は、当時のチャットと掲示板にUIが非常に似ていて、従業員が1,000名以上いる中でも移行しやすそうだったことと、チャットと掲示板を1つのアプリにまとめられることですね。

2つ目は、各種申請の承認フローを持たせられるのが便利だと感じたからです。すでにある各種申請の承認フローを、同じようにアプリ上で組めるのが良いなと思いました。

社内に「システムを新しくTUNAGに置き換えますよ」と伝えるときも、「皆さんが今抱えてる不安って、情報がまとまってないことじゃないですか?」「TUNAGなら情報を一元化できますよ」という感じで発信しました。

店舗の取り組みを共有、グループ機能で情報にアクセスしやすく

「営業日報」「QSC改善報告」で店舗の取り組みを共有

〜具体的に、TUNAGでどんな取り組みをしているかお聞かせください〜

相馬:まず「営業日報」ですね。投稿するのは主に社員ですが、エンゲージメントの高い店舗は契約社員やパート・アルバイトのスタッフが投稿することもあります。その店舗の全員と、エリアマネージャーのみ閲覧できます。

売上や客数のほか、「今日の〇〇さんの追加セールスの仕方が良かったです!」「エントランスの対応がステキでした」など、仲間を褒める投稿もしています。「サイドワークはこういうのをやりました」とか、「今日はみんなでサービスのトレーニングをやりました!」なども報告されていますね。



〜業務関連で、その他の取り組みはありますか?〜

相馬:「QSC改善報告」では、その日改善したことを写真付きで報告してもらっています。店舗アカウントを使えば同じエリアの他店舗の投稿が見られるので、「他店でこんな取り組みしてるんだ」と確認もできます。

あとは、自店舗に向けて自由に投稿できる場所も作りました。使い方としては、店長が集まる営業会議で決まったことを自店舗向けにかみ砕いて説明したり、「飲み会やります!」という告知とかもあります。

関連情報をまとめて表示し、見逃しを防ぐ

〜情報が溢れて、見落とされてしまわないようにする工夫はありますか?〜

相馬:タイムライン上で情報を見逃してしまわないように、投稿グループ機能を使って、関連する情報を横スクロールでまとめて見れるようにしています。

例えば、月間・年間スケジュール、研修の連絡、配属のお知らせなどは「総務人事関連」というグループでまとめて表示させています。月間・年間スケジュールで「健康診断の日程確認をお願いします」と投稿すると、以前投稿した研修の連絡も隣に表示される、といった形で、「まだ見てない情報あったわ」と気づいてもらえるようにしています。

ここまでTUNAGを活用してみて、ひと言でいうと「TUNAGは情報を一元化するツール」だと感じていますね。

有給の申請件数が5.8倍、申請や集計にかかる時間は約90%減

情報にアクセスしやすくなり、有給申請件数が大幅に向上


※画像:左と中央はイーストン様の実際の画面、右は有給申請をした際の画面イメージです。

〜TUNAGを導入したことで実感されている効果があればお聞かせください〜

相馬:直近6ヶ月間の有給申請の件数が、昨対比で約5.8倍にアップしました。

社内状況の変化もあるため一概にTUNAGの効果とは言えませんが、社内の情報をTUNAGに一元化し、「どの情報がどこにあるか」が探しやすくなったことや、TUNAG上に有給申請の場所が表示されていることで、「スタッフでも有給の取得ができるんですよ」と促進につながったのではないかと思っています。

有給の申請時間が5分→30秒に90%減


〜課題に感じられていた、申請の手間や時間についてはいかがでしょうか?〜

相馬:有給申請の提出手順も簡単になりましたね。1回につき5分程度かかっていたのが、「TUNAGで有給申請の場所を開く」「有給希望日、事由を選択する」「提出ボタンを押す」で30秒程度で完了するようになりました。

入力内容も、必要最低限で済むようになりました。記入日はTUNAGに自動で残りますし、店舗、社員番号、氏名は各従業員のTUNAGアカウントに紐づいているので、記入する必要がありません。こちらで記入形式を指定して入力フォームを作れるので、記入ミスも大幅に減りました。

「ハンコ忘れたから提出できない!」ということもなくなり、承認者が時間や場所の制限なく好きなときに対応できるのも大きいと思います。

ペーパーレス化で、集計時間を約92%削減


〜申請件数が増えて工数が増えたりはしていませんか?〜

相馬:申請の量は増えていますが、集計時間はむしろ削減できています。

以前は1件ずつ「届いた用紙の内容をExcelに転記する」「ハンコを押して穴を開けてファイリングする」という作業があり、月に2時間ほどかかっていましたが、現在は「TUNAG上で有給申請の履歴をCSV出力する」「CSVの情報をExcelにコピペする」のみなので、月に10分で済むようになりました。

有給申請をTUNAGに移行したことをきっかけに、形骸化している承認フローや集計手順も改めて見直しました。結果としてかなり業務効率化を推進できたので良かったですね。

プロジェクトチームで初期設計、トラブル抑止や管理工数削減の工夫も

DX推進プロジェクトチームで、各部の声を集めて初期設計

〜TUNAGの運用体制について教えてください〜

相馬:最初は、DX推進のプロジェクトチームが発足して、そのメンバーで初期設計を進めていきました。

営業本部長をリーダーに、営業部・エリアマネージャー・経理部・総務部・人事・商品本部と、部署を横断したメンバーで、「TUNAGでこういうことができると、うちの部署は助かる!」みたいなのを持ち寄って、「こんな感じどうですか?」と私が設計していきました。

現在は、私がメインでTUNAGの運用を担当しています。

トラブル抑止のため、アカウント発行を本部で実施

〜TUNAGの運用を開始するにあたって工夫された点があれば教えてください〜

相馬:もしも何か起きたときのリスクマネジメントには気をつけましたね。例えば、ハラスメント的なやり取りがあったとき、社内で管理しているツールなのに本部が把握できていないのは良くないと思っていて。

なので、TUNAGのアカウントは本部で発行だけして、新しく入社した人に渡すという形にしました。TUNAGでハラスメントに該当する文章を送りつけないよう、抑止力を効かせるようにしています。(※)

※TUNAGでは、会社メールアドレスがない従業員についても、本人がアプリでアカウントを登録できます。イーストン様ではトラブル抑止の観点から、あえて本部にてアカウント発行を実施しています。

〜従業員の皆さまは、実際にTUNAGをどう利用されていますか?〜

相馬:雇用形態を問わず、およそ1,150名全員がTUNAGを使っています。本部からの情報発信は、出勤した日は3回見てもらうようにお願いしています。出勤したタイミング、休憩に入るタイミング、あと帰る前ですね。

管理工数を減らす工夫として、個人アカウント・店舗アカウントを使い分け

〜その他に運用で工夫していることはありますか?〜

相馬:従業員が自分のスマホで利用する「個人用アカウント」と、店舗のPCで利用できる「店舗アカウント」の2種類を用意しています。例えば、スマホから個人アカウントで有給申請をすると、店舗アカウントに申請が届いて、店長が店舗アカウントから承認できるという仕組みです。

ただこれは、現状アカウント管理をしているのが私一人で、より少ない工数で管理できる方法を採っているという感じです。飲食店あるあるだと思うんですけど、店長って異動が多くて、個人アカウントに権限を付けると、管理がなかなか厄介なんですよね。それで、店舗アカウントに承認権限を持たせています。

店長の個人アカウントに権限を付ける仕組みのほうが良いとは思っているので、いずれアカウントの管理にもう少し人数を割ける状態になったら、店長個々に直接権限を持たせたいですね。


TUNAGを、肩肘張らない使い方ができるツールに

〜最後に、イーストン様の今後のビジョンや、そのためにTUNAGがどうお役に立てそうか、お聞かせください〜

相馬:直近は、業務面では情報を一元化してTUNAGにまとめて、「TUNAGを見ればわかる」をキャッチフレーズとして社内で広めていきたいですね。

今後、会社としてやはり店舗数を増やしていきたいと思っています。そうなると発信内容や伝達範囲も変わるので、100店舗とかに増えても崩れないように、TUNAGの運用を精査するところからかな、と思っています。

理想で言うと、SNSのようにTUNAGをもっと自由に使ってほしいという想いもありますね。「業務以外のことは話しちゃダメ」ではなく、「また飲み会やりましょ!」とか、ゆるくて肩肘張らない使い方ができるツールにしていきたいなと思っています。



〜相馬様、お話いただきありがとうございました!〜

TUNAG お役立ち資料一覧
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