ジャパネットホールディングスの社内報アプリ活用法。社長メッセージにコメント100件の反響
「ジャパネットたかた」で知られる通信販売事業と、スポーツ・地域創生事業を展開するジャパネットホールディングス様。事業が増える中でも会社全体で共通の認識を持てるよう、ジャパネットらしさを「Japanet IDENTITY」としてまとめ、組織運営に取り組んでいます。
もともと紙の社内報を運用していた同社は、TUNAG(ツナグ)を導入して社内報をWeb化。社内コミュニケーションやパート・アルバイトへの情報共有に注力し、「社長と従業員のつながりができた」「パート・アルバイトが福利厚生を利用しやすくなった」などの効果を実感しています。
TUNAGを活用した社長メッセージの発信や、パート・アルバイトへの福利厚生の利用促進について、広報・キャスティング部 グループ広報課の野田様、小佐々様(以下、敬称略)にお話を伺いました。
※記載の内容はインタビュー時点の情報です。
紙での社内報運用に課題。理念浸透のバラつきも
紙の社内報では、情報の鮮度が失われてしまう
〜導入前に感じていた課題について教えてください。〜
小佐々:もともと紙で社内報を運用していたのですが、拠点数も増える中で、紙での配布に手間がかかっていました。また、紙媒体だと発行までにどうしても2〜3カ月かかるので、各記事をタイムリーに届けられず、情報の鮮度が失われていました。
事業部・部署の相互理解や、社長の考えの浸透度合いも課題に
〜他に感じていた課題があれば教えてください。〜
小佐々:事業が増えたことで、自分が関わっていない事業や部署で何が起こっているのか、従業員が知る機会が少ないのも課題になっていました。
また、ホールディングスの中でも、会社によって、社長の考え方や会社の方針の落とし込みに差がありました。特にコロナ禍は移動も制限されて、社長との距離が近い会社と遠い会社ではコミュニケーションに違いが出ていました。
コメントで双方向の交流ができるTUNAGを導入
〜どういった経緯で、TUNAG導入を検討するに至りましたか?〜
小佐々:情報をタイムリーに届けられないという課題に加えて、コロナ禍の行動制限中はテレワークが主流になり紙の社内報を配ることが難しくなったので、TUNAGも含め、複数の社内報ツールを検討しました。
〜比較検討の中で、TUNAGのどのような点が導入の決め手になりましたか?〜
小佐々:もちろん、一番新鮮な情報をすぐに社内に共有できるという点は大きかったですね。
あとは、記事へのコメント機能があり、記事を発信する側と読み手の従業員が双方向でコミュニケーションを取れるのがTUNAGだけだったのと、チャット機能がある点も決め手になりました。
パート・アルバイト含む全員に向けた社内報コンテンツ運用
「旭人のつぶやき」「部署図鑑」で、経営層や他部署を知る
〜TUNAGでどのような取り組みを実施していますか?〜
小佐々:「旭人のつぶやき」と題して、社長がプライベートなことから業務に関することまで、気軽に幅広く発信しています。内容については、広報で事前に確認することなく、社長がそのまま発信しています。
〜会社の動きがわかるようなコンテンツにはどのようなものがありますか?〜
小佐々:「部署図鑑」というコンテンツがあり、それぞれの部署が毎月持ち回りで、業務を紹介する動画を投稿しています。
一本見るだけでその部署のことが理解できる動画になっていて、パロディにするとかちょっと工夫もしてあるので、他部署の業務を楽しく知ることができます。新しく入社した方に特に人気のコンテンツですね。
また、広報からも直近のプレスリリースや会社の動きを積極的に発信しています。たとえば、「ジャパネットたかた」のキャンペーンや、長崎スタジアムシティ(※)での出来事などです。
※長崎スタジアムシティ:ジャパネットグループで地域創生事業を担う株式会社リージョナルクリエーション長崎が手掛けるプロジェクト。サッカースタジアムを中心に、アリーナ・ホテル・商業施設・オフィスなどの複合施設を民間主導で開発しており、2024年10月14日に開業。
健康経営や福利厚生を推進。パート・アルバイトも簡単にアクセス
〜ジャパネットホールディングス様では健康経営にも注力していると伺いました。健康経営でもTUNAGを活用していますか?〜
小佐々: 前提として、弊社では個人スマホの社内への持ち込みや、社用PCの外部への持ち出しが禁止されており、以前は社内にいないと会社の情報を確認できない状況でした。しかも、パートやアルバイトの方は会社メールアドレスを持っていないため、各種手続きに手間がかかっていました。
そこで、健康診断の予約をメールからTUNAGに移行し、パートやアルバイトの方もTUNAGから予約が取れるようにしています。また、月に一度、健康開発部から健康に関するコラムを掲載し、従業員の健康意識を高める取り組みを行っています。
他にも、福利厚生の利用促進にTUNAGを活用しています。協賛活動で提供される野球のチケットや品物を、福利厚生として社内にプレゼントしているんですが、その告知や応募用アンケートのURLをTUNAG上に掲載しています。
社長メッセージにコメント100件。福利厚生の利便性も向上
社長と従業員のつながりができた
〜TUNAG導入後の効果について教えてください。〜
小佐々:社長と従業員とのつながりができたことが、一番大きな効果だと感じています。
どうしても「社長ってどんな人だろう?」「話しかけづらいな」と感じる場合が多いと思うのですが、従業員がTUNAGを通じて社長の人柄や考え方を知れるようになったことで、会議で発言しやすくなるなどの効果も現れてくると感じています。
実際に、「旭人のつぶやき」には100件以上のコメントが付くこともあります。社長と直接会う機会が少ない従業員もコメントしており、非常に盛り上がっていますね。
〜事業部や部署の相互理解を促すという点では、効果は出ていますか?〜
小佐々:半年に一度の全社アンケートでは、中途社員を中心に「ジャパネットの体制や、各事業部や部署がどういうことをしているのか理解できた」という意見が多くありましたね。「部署図鑑」などの効果が出ていると思います。
パート・アルバイトも、正社員も、福利厚生を利用しやすくなった
広報・キャスティング部 グループ広報課 小佐々様
〜健康経営や福利厚生の面では、どのような効果を感じていますか?〜
小佐々:パートやアルバイトの方々もスマホから手続きができるようになり、従業員側の負担がかなり減りましたね。
健康診断の予約もスマホでできるようになって、業務の工数削減に大きく貢献しています。福利厚生の社内プレゼントにも、気軽に応募できるようになりました。
野田:福利厚生については、「ここの施設に泊まりに行くの、いつにしようか?」と家族と相談しながら決めることもあると思います。
以前までは会社にいないと申請手続きができなかったんですが、自宅からスマホでも予約できるようになり、従業員にとっても福利厚生のユーザビリティは上がったのかなと思います。
情報を一箇所に集約。「ここに来ればいろんな情報が取れる」
〜ジャパネット様の中で、TUNAGを一言で表すとどのようなツールでしょうか?〜
小佐々:社員からパートアルバイトまで、全従業員が会社を知れるツールだと感じています。会社として全員に知って欲しい情報をTUNAGで発信するようになり、発信の次の日には皆さんが情報を知っているという前提で営業活動ができています。
野田:以前までは、紙の社内報やメール、張り紙など、いろんな場所でいろんな案内がされていたので、会社が伝えた情報が見落とされることもありました。
外部リンク機能や社内アンケート機能を使って情報を一箇所に集約し、「ここに来ればいろんな情報を取れますよ」という場所を作れたことで、従業員の使い勝手も上がったと思います。
〜効果実感を踏まえ、TUNAGはどのような組織におすすめだと思われますか?〜
小佐々:社内の動きが早かったり、従業員が多く情報共有が大変な企業におすすめです。拠点が複数にまたがっている企業でも、TUNAGを使えば情報共有の手間が大きく軽減されると思います。
※TUNAGでは、各種ツールやWebページへのリンクを一箇所に集約する「外部リンク機能」や、従業員へのアンケートを簡単に作成できる「アンケート機能」を利用できます。(上記画像はジャパネット様の画面ではなく、TUNAGのデモ画面です。)
コメントランキングをもとに記事内容を改善
広報がスケジュールを管理し、各部署が記事を発信
〜TUNAGの運用体制について教えてください。〜
小佐々:広報が全体把握や管理をしていますが、人事や採用などの各部署にTUNAGの担当者が一人ずついて、各部署からの発信はその人たちが投稿しています。全体の運用人数としては、5〜6人ですね。
いろんな部署がありどうしても記事が多くなるので、投稿スケジュールは広報で管理するようにしています。
〜TUNAGの導入にあたり、苦労したことや工夫したことはありますか?〜
小佐々:「社内に個人スマホを持ち込まない」というルールがあるので、個人のスマホに会社のアプリを入れるというのは、従業員にとってハードルが高いのではないかと思っていました。そこで、TUNAG限定の福利厚生の情報や、その他のお得情報を発信し、それをきっかけにスマホにTUNAGを入れてもらうことにしたんです。
実際やってみると、「TUNAGは自分にとってメリットがある」と思ってもらえているのか、毎日見てくれる方が増えていると感じています。
〜社内報の運用改善はどのように行っていますか?〜
小佐々:運用レポートの数値をもとに、どういう記事に興味を持ってもらえているのかを分析しています。
双方向的なコミュニケーションを目指しているので、コメント数やコメントランキングを見て、どういう内容だとコメントが付きやすいのかを分析して、よりコメントしてもらえる記事になるように工夫しています。
「Japanet IDENTITY」を軸に、全員で共に歩んでいく
〜最後に、ジャパネット様の今後の展望について教えてください。〜
小佐々:弊社では、これまで掲げていたクレドを2023年に「Japanet IDENTITY」としてリニューアルしました。そのため、社内での認知や浸透をさらに進めていきたいというのが、まず考えていることです。
やり方としては、自分の仕事が「Japanet IDENTITY」のどういった部分に活きているのかについて、従業員が考える機会を作っていきたいと思っています。
〜そのために、さらにTUNAGを活用できそうなイメージはありますか?〜
小佐々:ちょうど今、「うちのJapanet IDENTITY」というコンテンツをTUNAGで始めたところです。各部署で「Japanet IDENTITY」と自分の仕事がリンクしていると感じたことなどを連載しています。
もちろん個人のライフスタイルを尊重しつつではありますが、「Japanet IDENTITY」という軸をもとに、全員が同じ方向を向いて、共通の目標に向かって共に歩んでいく。そんな会社を目指していきたいと思っています。
〜野田様、小佐々様、お話しいただきありがとうございました!〜