年間3万を超える称賛カードで理念が行き交う職場を実現。社員にMVVを浸透させた施策とは?

ライオンズマンションやサーパスマンションなどを中心に、全国約54万戸のマンション管理を担う株式会社大京アステージと株式会社穴吹コミュニティ。2社統合を見据え、2023年に2社共通のMission・Vision・Value(以下、MVV)を策定しました。
MVVを浸透させるにあたり、MVVに関する発信や社員同士でのやり取りを目的にTUNAG(ツナグ)を導入した結果、MVVに関する称賛カードの社員間のやりとりは年間で3万枚以上も行われ、7割以上の社員がMVVへの意識向上を実感するなど理念の浸透を大きく前進させています。
Valueの浸透や会社理解・他部署理解のための施策について、株式会社大京アステージ事業企画部 部長の北川様、運営担当者の上鶴様、野澤様に伺いました。
(取材:2025年3月)
MVV浸透とエンゲージメント向上を目指して
2社統合に向けて価値観を共有する必要性

株式会社大京アステージ 事業企画部 部長 北川様
〜TUNAG導入前、貴社ではどのようなことに取り組んでいましたか?〜
北川:大京アステージと穴吹コミュニティの統合を見据え、2社の社員が同じ価値観で業務にあたることができるよう、2023年に共通のMVVを策定しました。
MVVの浸透には、社員が日常的にMVVを意識できる環境を作らないといけないと考え、TUNAGをMVV策定と同時期に導入しました。
コロナの影響で社員間のつながりが希薄化
〜その他に当時課題を感じていたことはありますか?〜
野澤:新型コロナウイルスの影響で社員同士のつながりが希薄化してしまったことも課題に感じていました。
マンション管理はお客さまからのさまざまなご要望に対応する仕事なので、大変なこともあります。以前は外出先から支店に戻ればみんなで「お疲れさま」とねぎらい合っていましたが、コロナ禍でなかなか出社できなくなり、そういったコミュニケーションの機会も減ってしまいました。
お客さまから対応に悩むご要望をいただいても、以前のように社内で気軽に相談できる環境ではなくなってしまったこともあり、当時は一時的に退職者が増えました。
北川:「こうした状況を改めたい、会社と社員、社員と社員の信頼関係を再構築したい」という想いもあり、TUNAGを導入しました。
MVV浸透に最適なツールの導入を決意
〜もともと使っていた情報共有ツールでは、MVVを浸透させるのは難しかったのでしょうか?〜
北川:イントラネットや業務用のコミュニケーションツールでもできなくはないのですが、イントラネットは社員同士の双方向のやり取りには向いていないですし、コミュニケーションツールは業務で多用しているため、理念について発信しても情報が埋もれてしまうだろうと考えました。
MVVの重要性から、浸透に最適なツールを探すべきという話になりました。
決め手は使いやすさとサポート力
シンプルなUI・UXと豊富な機能がTUNAGの魅力

株式会社大京アステージ 事業企画部 係長 上鶴様
〜どのようなツールを検討しましたか?〜
上鶴:7〜8個のサービスをリストアップして比較し、最終的には称賛アプリ(※)とTUNAGを検討しました。
〜TUNAGを導入した決め手は何だったのでしょうか?〜
上鶴:TUNAGはシンプルなUI・UXと、機能が豊富な点が魅力的でした。直感的に操作しやすく洗練されたデザインが印象的で、導入前に実施した社員の投票でもその点が評価されていましたね。
機能面についても、メインで使う称賛カードの送付だけではなく、その他の情報発信や社内アンケート、社内テストなど、さまざまなコンテンツを組み合わせて運用できます。これは導入後の運用担当者として大きなポイントでした。
※称賛アプリとは、メンバー同士の「感謝」や「称賛」によってコミュニケーションを活性化するアプリ及びサービスの総称です。
導入後の手厚いサポート体制も後押しに
〜他に決め手になった部分はありますか?〜
上鶴:導入後のサポート体制も決め手の一つでした。弊社でこういったコミュニケーションツールを導入するのは初めてだったので、運用サポートは特に重視していたんです。
TUNAGはツールの良さを感じたことに加え、カスタマーサクセス担当者が付いてくれる点が大きな安心材料となりました。実際に導入後、弊社と同じ数千人規模の企業での担当経験が豊富な方にサポートしてもらっています。
MVVと日々の行動を結びつける取り組み
「Value称賛カード」でMVVの実践を日常的に意識付け

実際のTUNAG画面です。「Value称賛カード」では、送付時に選択したValueの文言がカードに表示されるデザインとなっており、感謝や称賛を伝える際に社員が自然とValueを意識できる仕組みになっています。
〜MVV浸透の具体的な取り組みについて教えてください。〜
上鶴:「Value称賛カード」は名前の通り、Valueに沿った行動を社員同士で称え合いカードを送る取り組みです。この取り組みを活性化させるために2つの工夫をしています。
一つは、投稿されたカードの中から、役員が「素晴らしい!」と思ったものをピックアップして紹介する「役員ピックアップ!」です。良い行動を他の社員にも模倣してほしいという思いから、会社の重要施策をしっかりと実践している内容や、社員同士の助け合いが見える内容などがよくピックアップされています。
もう一つは、カード送付と紐づく表彰コンテンツです。カードをもらった数や送った数が多い人はもちろんですが、記載内容が詳細なものや、特にお手本になる内容も表彰するなど、質も重視しています。さらに、前月から利用枚数が大きく増加した人を表彰するなど、毎月基準を変えることでワクワク感も醸成しています。
役員のカジュアルな発信で現場との距離感を縮める
〜「Value称賛カード」以外に、理念浸透に関連した取り組みはありますか?〜
上鶴:役員が投稿する「役員のつぶやき」というコンテンツも実施しています。社員から「もっと役員の発信が欲しい」という声も出ていたため、役員と社員の距離を縮める目的でスタートしました。
現段階では休日の過ごし方や趣味など仕事以外の投稿が中心です。スタンプやコメントで社員からの反応も多く、社員が役員を身近に感じる機会になっているようです。今後はさらに、仕事の話や業務に役立つ話も盛り込んでもらうようお願いしています。
他部署理解を促進する施策や、業務知識の共有コンテンツも

実際のTUNAG画面です。他部署理解や部署間コミュニケーションの各種施策も、TUNAG上で幅広く展開しています。
〜理念浸透以外の取り組みについても教えてください。〜
上鶴:所属部署以外の部署について理解を深めるために、部署長による部署紹介コンテンツも実施しています。業務内容、担当エリアの街の様子、部署の特徴や雰囲気、今期力を入れていることなどを投稿しています。
また、現場社員が投稿できる「現場レポート」も用意しています。目的としては社員によるノウハウ共有や、部署の垣根を超えたコミュニケーションの促進です。
こうした施策を通じて、TUNAGは楽しいコミュニケーションツールであるだけでなく、ナレッジや業務情報の共有など仕事に役立つツールだと社員に実感してもらいたいとも考えています。
社員のMVV理解が深化。称賛文化もさらに加速した
7割以上の社員がMVVへの意識向上を実感

〜TUNAG導入後、どのような効果を感じていますか?〜
上鶴:導入から10カ月後の社員アンケートでは、71%が「MVVへの意識が向上した」と回答しました。さらに76%が「会社理解が深まった」と回答しており、他に「コミュニケーションが活性化した」という回答も61%ありました。
TUNAG上でMVVの言葉そのものを目にする回数が増えたことに加えて、MVVに基づいて他の社員の行動を称賛することで自分ごととして捉えることができ、MVVへの意識が高まったのでしょうね。
会社理解やコミュニケーションについても、これまで接する機会が少なかった部署やエリアの情報を目にしたり、「Value称賛カード」やコメントを通じて部署を超えたコミュニケーションが増えたりしたことが、このような効果につながったと考えています。
もともと根付いていた称賛文化がさらに活性化
〜MVV浸透以外で感じている効果はありますか?〜
上鶴:「Value称賛カード」により、称賛文化が活性化したと感じています。実際に導入から1年で3万枚を超える「Value称賛カード」がやり取りされました。
もともと社風として社員同士の仲が良く、お客さま対応などを通して日常的に助け合いが生まれやすいので、褒め合う「材料」が多いという点は一つの要因なんでしょうね。
〜そういった社内の称賛文化を感じたエピソードはありますか?〜
上鶴:弊社ではマンション管理員はTUNAGを利用していないのですが、ある支店の営業担当社員が自発的に管理員一人ひとりに手書きの「Value称賛カード」を渡し、日頃の感謝を伝えたことがありました。管理員も「嬉しい、励みになります」とすごく喜んでいたのが印象的でした。
TUNAG導入からわずか3カ月後でこういった行動が生まれたのは、社員がTUNAG内でカードをもらったのが嬉しかったり、相手のことをたくさん考えて称賛の言葉を書いた経験があったからこそだと思います。
カードを手渡す様子はTUNAGを通して全国の支店にも伝わり、その後380枚ものお手製カードが各所で送られました。
目的と重要性を伝えることが利用促進のカギ
全部署に対面で、本気や熱意を伝える説明会を実施
〜TUNAG導入にあたり、工夫したことはありますか?〜
北川:まずは「なぜTUNAGが必要なのか」「なぜ導入したのか」を最初にしっかり説明し、理解してもらうように努めました。
事務局が全支店を回ってTUNAGの説明会を行い、「カードを送るのは手段で、会社としてMVV浸透を実現するのが目的です」と会社の本気度や熱意を伝えたことで、社員の理解が深まり火がついて、現在しっかりと利用されているのだと思います。
上鶴:「こんなツールを入れたから使ってね」「合間にやってね」くらいのライトな伝え方では、ここまでの普及は難しかったですよね。
管理職への強いメッセージも
〜そこまで伝え方にこだわったのは何故だったのでしょうか?〜
北川:MVVの重要性からすると力を入れるのは当然ですし、こういう取り組みは任意にするとなかなかやってもらえないだろうと思っていましたので。最初が肝心ですよね。
また、管理職がきちんと使うかどうかで利用率が決まると思ったので、管理職に対しては「会社を良くするための取り組みであり、任意ではなく必須だよ」とはっきり伝えて、利用を促しました。
実際にTUNAG利用率が高い部署に聞いてみると、部署長や管理職が部内で利用を促進していることが分かっています。
称賛文化を土台にプロフェッショナル文化を醸成
MVV浸透の深化とプロフェッショナル文化の醸成

〜最後に、貴社が今後目指す組織の姿について教えてください〜
北川:弊社のVisionである『「今がいちばん」の暮らしをずっと。』を実現するために、Valueとして掲げている「7つの行動指針」をしっかりと実践できる会社にしていきたいと考えています。
助け合いや褒め合いといった文化は十分に醸成されたと感じているので、次のステップとしてValueの1つ目にも掲げている「プロフェッショナリズムを胸に」をさらに追求していきたいと思っています。
専門性を高めること、お客さまからの要望に対応するだけではなく、より主体的に仕事をする姿勢を磨いていくことで顧客体験価値を高めていきます。
ロールモデルの発信によるキャリア形成支援
〜その中で、TUNAGでは今後どのようなことに取り組んでいきたいですか?〜
上鶴:新しい企画として検討しているのは、社員インタビューの掲載です。社内にいる多くの優秀な社員たちは、どんな経験を積み、どんなことを考えながら成長してきたのか、そしてどんな志を持って仕事をしているのか、ロールモデルとしてもらうべくTUNAGで発信したいと思っています。
そうすることで、若手社員が「自分もあの先輩のようになりたい」「あの先輩に追いつきたい」と思える環境を作っていきたいです。
野澤:ぜひ取り組みたい施策ですね。実は私自身、さまざまな仕事を経験したいと思い一年前に営業から本社に異動してきました。自分とは違う考え方の社員と触れ合うことで、レベルアップしたいと思ったんです。
これまで先輩社員の経験などは自分から積極的に情報を取りに行かないと知れませんでしたが、TUNAGを通じて「Aさんはこう考えている」「Bさんはこういうスタイル」と多くのロールモデルを知れるようになりますね。
そうした情報発信を進めることで、営業から本社へ、本社から営業へといったキャリアパスを考えるきっかけになればと考えています。
楽しいだけではなく社員の成長を加速させるツールへ
〜素敵な構想ですね。他にもTUNAGを活用した取り組みを考えているのでしょうか?〜
上鶴:当初はMVV浸透のために導入し、カードやコメント、スタンプを通したコミュニケーションに重きを置いて運用してきました。
しかし、取り組みを拡充していく中で、全国のさまざまな社員の情報がリアルタイムで共有されるようになり、支店の距離を問わず会社や仲間を知ることができるツールとして確立しつつあると感じています。
「楽しい」「面白い」という部分に加えて「役に立つ」「ためになる」も兼ね備えたワンランク上の利用にシフトしていきたいです。
先ほどの話にあったようにロールモデルとして参考になる社員のインタビュー記事を掲載したり、部署紹介の頻度を上げたりして、TUNAGを社員の成長になくてはならない存在にしていきたいと考えています。
〜北川様、上鶴様、野澤様、お話しいただきありがとうございました!〜

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