社内情報の閲覧数が3倍に。拠点を超えた横のつながりを実現し、リアルタイムにナレッジを共有できる組織へ。

2021年4月に静岡トヨペット、トヨタカローラ東海、ネッツトヨタスルガが合併することで誕生したトヨタユナイテッド静岡株式会社。

静岡県内でグループ最多の拠点数・社員数を抱える同社では、合併という組織背景や物理的な距離から「店舗を超えた横のつながり」が希薄で、店舗独自の取り組みやナレッジが共有されないという課題を抱えていました。

その解消に向けてTUNAGを導入した結果、情報の閲覧数が従来の社内掲示板と比べて3倍に増加。店舗を超えた社員同士の繋がりができ、コミュニケーションの活性化やナレッジ共有が進んでいます。

今回はIT・DX企画部部長の髙橋様、IT・DX企画部IT・DX推進グループの柴田様(以下、敬称略)に、導入の背景や決め手、運用の工夫と成果について伺いました。

(取材日:2025年7月)

導入前の課題

IT・DX企画部部長の髙橋様

― TUNAG導入前、どのような課題がありましたか?

髙橋:一番の課題は「拠点を超えた横のつながり」が弱いことでした。弊社は、もともと別の販売店だった3社が統合してできた経緯があり、拠点ごとに色があります。地域特性も違いますし、それぞれに文化のようなものがあるんですよね。

そんな中で、せっかくそれぞれの店舗で良い取り組みやノウハウを持っているのに、それがなかなか他の拠点に伝わっていませんでした。

以前は、いくら情報を発信しても伝わらないので、本部の人間がノウハウをまとめた資料を印刷して各店舗に配っていました。直接出向くことの良さもありますが、もっとリアルタイムに、かつ社員側から自発的にシェアできるようにしたかったんです。

― 情報伝達の面でも課題があったと伺いました。どんな状況でしたか?

柴田:弊社ではOffice365のシェアポイントを利用しています。販売スタッフにはパソコンやスマホを貸与していますが、現場の技術スタッフなどには貸与していません。そのため会社の情報を見るには場所を移動し、共有パソコンを開き、掲示板にアクセスする必要があり、それが大きなハードルになっていました。

掲示板には大事な情報やノウハウの資料、協賛チームの観戦チケットの案内など従業員にとって有益な情報を載せているのですが、最後まで「社員の目に入らないまま」終わることが多く、もったいないと感じていました。本部としては届けているつもりでも、現場には届いていなかったんです。

導入の決め手

IT・DX企画部IT・DX推進グループの柴田様

― そうした課題に対して、なぜTUNAGを選ばれたのですか?

柴田:まず「一人ひとりが使えるアプリ」という点です。共有パソコンでの情報伝達と違い、社員一人ひとりへタイムリーに情報を届けられることが大きかったです。

また、機能のカスタマイズ性が高い点も高評価でした。

― 他社のサービスも調べられていましたね。決め手はどこでしたか?

柴田:他に、社内アプリのサービスも検討しました。そちらは仕様がガチガチに決められていて、運用していく中で「こうしたい」と話が出た際に実現が難しいと感じました。その点TUNAGは、自分たちがやりたい形に作り込め、組織の変化に合わせて運用を変えられるところに魅力を感じました。

柴田:それに加えて、営業担当やカスタマーサクセスの存在も大きかったです。何か困ったら「この人に聞けばいい」と思える相手が明確ですし、打ち合わせを重ねていく中でちょっとしたことでも気軽に聞ける関係ができている点が本当にありがたいです。

導入後の取り組み

― 実際に導入してからは、どのように活用を始められましたか?

髙橋:まずは、横のつながりをつくる『ゆるい発信』から始めました。当社は「個人デバイスの業務利用禁止」というルールがありますから、社員間の交流を促進しやすそうな趣味やプライベートに関する投稿から進めました。

柴田:例えば「車トーーーク」「肉球トーーーク」「子育てトーーーク」など、気軽に参加できるテーマを設定しました。自分のことを発信するのが苦手な人でも、好きな車や飼っているペットの写真を投稿することならハードルが低いようで、いろんな方が発信してくれています。共通の話題があるので盛り上がりやすく、自然といいねやコメントが集まっていて、普段話す機会が少ない相手との接点が生まれていますね。

髙橋:その他にも店舗を超えたノウハウ共有の一歩目として「地域とともに」というテーマで、開催した店舗イベントの報告や社会貢献活動の共有なども増えています。自分の店舗の活動を発信し、自分の店舗だけでなく多拠点の取り組みや所属するメンバーの人となりが見えることで、会社全体の一体感が高まっています。

効果

― 実際に効果を感じた点を教えてください。

柴田:従業員からも多くの声が寄せられており、大きな効果を実感しています。「離れた拠点の人のことを知れるようになった」「名前しか知らなかった人の趣味が分かった」といった意見が出るようになりました。私自身の感覚としても、TUNAGをきっかけに会話が増えたと感じています。

― 拠点を超えた情報は、実際社員のみなさんに見られているのでしょうか?

柴田:数字でいうと、TUNAGのアカウント登録率が全社員の7割を超えています。そして閲覧数は、従来の掲示板(Microsoft SharePoint)に比べてTUNAGの方が高いです。

最近、職種別で閲覧数の分析をしてみたのですが、特に現場エンジニアにおいて、閲覧数が3倍も高いことが判明しました。従来の「共通PCで掲示板を見にいく」運用よりも、個々人に着実に情報が届く環境ができてきていると思います。

運用の工夫

―実際のTUNAGの画面でも、いろんな人が投稿をしたり、いいねやコメントでリアクションしているのがわかります。 当初、どうやって利用を広げていったのでしょうか?

柴田 :導入当初は、単にお知らせするだけではなく、まず本部の各部署ごとに集まっていただき直接説明を行いました。本部での活用の様子や反応を見ながら、その後に各店舗にも足を運び、一店舗ずつ訪問して顔を合わせながら説明したんです。資料だけでは伝わらない思いを自分の言葉で届けられ、登録者が増えていきました。時間はかかりますが、やって良かったと思います。

― 社内への発信について、投稿やプライベートを明かすことに抵抗感を持たれる社員様も少なからずいらっしゃると思います。どのように工夫されていますか?

柴田:正解がなく、まさにそこが難しいところですね。大事なのは、社内に「仲間を増やしていくこと」だと考えています。他の部署を巻き込んでみたり、最近は任意プロジェクトで「会社やTUNAGをもっと楽しくする場」としてラボという取り組みにも力を入れています。

― 社内を巻き込む工夫の「ラボ」について、詳しく教えていただけますか。

「ラボ」開催中のご様子

柴田:2週間に1度のペースで開催している、任意参加のプロジェクトです。固定メンバーではなくその都度募集をして、誰でも参加できるようにしています。業務負担にならないよう、あくまで気軽に参加できる点が特徴です。ラボの場で、TUNAGをさらに楽しくするアイデアや意見を集め、今後のTUNAGの運営に反映していきます。

また、ラボを通して「仲間を増やす」動きも広がりました。現状はTUNAGの推進は本部が中心になっていますが、ラボに参加してきてくれるような店舗のメンバーをうまく巻き込んで、各店舗にインフルエンサーのような役割を担ってくれる仲間が生まれることにも期待しています。

今後の展望

― 今後はどのように活用を広げていきたいですか?

柴田:まだ掲示板(シェアポイント)から移行が済んでいない情報があるので、棲み分けを進めて「TUNAGでしか得られない情報」を増やしていきたいと考えています。

豊かな横のつながりと有益な情報が集まる場になれば、さらに利用が進むと考えています。

髙橋:TUNAGを通じて、従業員同士のつながりが深まり、一人ひとりが「この会社で働いていてよかった」と感じられるきっかけを増やしていきたいです。
“家族や友人に自慢したい憧れの会社”に従業員のつながりで近づいていけるように、様々な場面でTUNAGを活用し、実現していきたいと考えています。

まとめ

トヨタユナイテッド静岡株式会社様は、拠点間・職種間の横のつながり不足や、共有パソコン依存による情報伝達の非効率さという課題をTUNAGで解決しました。結果、全社員の7割が参加し、情報閲覧数は3倍に増加。社員からは「遠くにいる社員のことを知れた」「共通の趣味を通じて交流が広がった」という声が寄せられ、会話や交流が活性化しています。

店舗を訪問して丁寧に想いを伝える導入推進、そして気軽に参加できる「ラボ」の取り組みによって利用が広がり、同社にとってTUNAGは欠かせない基盤となりつつあります。今後はさらに「TUNAGでしか得られない価値」を確立し、従業員が働く喜びや一体感をより実感できる場となり、エンゲージメントの向上へとつながっていくことが期待されています。

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