カンロ、社内報アプリとワークショップでパーパス浸透。本社と各拠点の情報格差を解消




「金のミルク」「ピュレグミ」など、菓子や食品を製造・販売するカンロ株式会社様。同社では、もともと紙とWebの2つの社内報を運用していましたが、「工場の従業員がアクセスしづらい」「生産工場や営業支店、研究所などの様々な拠点がある中で、社内コミュニケーションが難しい」という課題を感じていました。

TUNAG(ツナグ)の導入後は、スマホアプリでも社内報の記事を閲覧できるようになり、記事更新時の通知も分かりやすくなりました。さらに、労務管理の情報も発信することで、従業員がTUNAGにログインする機会が増え、社内報の既読数も増加。新たに策定したパーパスの浸透にも活用しています。

TUNAGで運用している「哲也の部屋」「サステナタイムズ」「キューさんぽ」などの社内報コンテンツについて、経営企画本部コーポレートコミュニケーション部の園様、室伏様(以下、敬称略)にお話を伺いました。

※記載の内容はインタビュー時点の情報です。

工場の従業員がよりアクセスしやすい社内報を模索

本社と工場で、情報へのアクセスに格差が生じていた

〜導入前に感じていた課題について教えてください。〜

園:そもそも弊社では、インナーコミュニケーションの取り組みとして、紙とWebの二段構えで社内報を運営していました。本社の従業員はパソコンやスマホなどのデバイスが支給されているので情報にアクセスしやすいのですが、工場にはデバイスが支給されていない従業員もおり、情報を取得しにくいという課題がありました。

また、コロナ禍には本社でもリモートワークが広がり、対面で会う機会が減りました。もともとリアルで集まって話すことが多かったので、社内のコミュニケーションが難しくなっていたんです。

他の部門・拠点のことや、経営の情報が伝わりづらかった

〜他に感じていた課題はありますか?

園:事業が拡大して部門が増える中、「隣の部門が何をしているのか知らない」「離れた拠点のことがよく分からない」という声を聞くようになりました。また、経営から遠い部門ほど会社のことが伝わりづらいという状況でした。

経営と現場、現場と現場という両面で、コミュニケーションに関する課題が広がっていました。

スマホアプリで使えて、拡張性も高いTUNAGを導入

〜そういった課題がある中で、どのようにツール導入を検討しましたか?〜

園:工場の従業員もアクセスできるWeb社内報ツールを探し、TUNAGも含めていくつかのサービスを検討しました。

〜以前のWeb社内報ツールと比べて、TUNAGのどんなところが良かったのでしょうか?〜

園:以前のものは、定型の記事を書く分には綺麗な出来上がりになるんですが、コンテンツの自由度が低かったんです。それに比べて、TUNAGは社内報以外のコンテンツも運用できて、拡張性が高い点が魅力的だと感じました。

〜複数サービスを比較検討する中で、何がTUNAG導入の決め手になりましたか?〜

園:やはり、今後インナーコミュニケーションの取り組みをいろいろとやっていく上で、拡張性がありバランスが取れていると感じたので、TUNAGの導入を決定しました。

パーパス浸透、相互理解の促進。多彩なコンテンツを運用

パーパスへの「想い」を募集。ワークショップも実施



〜社内報では、どのようなコンテンツを運用していますか?〜

園:弊社は2022年に創業110周年を迎え、パーパスとして「“Sweeten the Future” 心がひとつぶ、大きくなる。」を策定しました。

そこから、TUNAG上でもパーパスについて動画で発信したり、パーパスに対する想いを募集しました。

〜発信するだけでなく従業員の皆さんから想いを募集したんですね。とても素敵な取り組みですね!〜

室伏:ただ、次のステップとして「知っているけれど行動に移せない」、「なかなか腹落ちしづらい」という状態が生まれていました。

そこで、TUNAGアシスタント(※)の担当者さんを講師に招いて、コミュニケーション委員会のメンバーを対象にワークショップも実施しました。インナーコミュニケーションの窓口となる委員会なので、まずはそのメンバーに腹落ちしてもらおうという目的です。

※TUNAGアシスタント…ワークショップの企画、各種業務マニュアル(テキスト・文章)や社内報の作成、インタビューの記事の執筆、表彰制度の企画・運用など、さまざまな業務を代行するサービス。

「サステナビリティ座談会」など、会社理解を深める企画も



〜経営層や会社の考えや会社の方針が伝わる企画もあると伺いました。どのような内容なのでしょうか?〜

室伏:社長が発信する「哲也の部屋」というコンテンツがあります。社長のキャラクターを知ってもらいつつ、コメント欄で従業員からも気軽に話しかけてコミュニケーションを図ることを目的としています。

座談会形式の回もあり、第1回は「サステナビリティ座談会」でした。会社の注力分野に関して「ぶっちゃけ、なんでやってるの?」「それってどういう意味?」みたいなところを発信したり、自分の業務や作業が何につながっているのか考える機会を作れたらと思っての企画です。

TUNAGアシスタントがワークショップだけでなく記事制作にも対応していると知って、サステナビリティ座談会の記事制作をお願いしました。

〜TUNAGアシスタントで記事を制作してみて、どうでしたか?〜

室伏:企画の相談から、座談会当日の司会進行、さらに執筆まで対応してもらえて、完成した記事も「あとはTUNAGに投稿するだけ」という状態で納品してもらえたので、労力をかけずに記事を作れて大変助かりました。

クオリティが高く、手もかからないので非常にありがたいですし、今後も引き続き利用していきたいと思っています。

他部署や会社を知れる多彩なコンテンツを運用

〜他の部署について知れるような記事もあるのでしょうか?〜

室伏:品質保証部が投稿していている「キューさんぽ」では、「アレルゲンとは?」「食品に関わる日本の法律」など、部として社内に浸透させたい情報を面白くカジュアルな形で投稿しています。サステナビリティ委員会が活動を報告する「サステナタイムズ」もありますね。

また、新しく入社した方を紹介する「SHINGAO」というコンテンツも発信しています。人柄や趣味も含めて知ってもらえるようにという目的です。

他にも、発売日に合わせて新商品を紹介する「商品発売情報」や、お客様からのリアルな言葉などをカスタマーセンターが発信する「お客様の声」というコンテンツもあります。

シフト表など、工場の情報共有もペーパーレスに

〜その他にTUNAGで実施していることはありますか?〜

園:ペーパーレス化にもTUNAGを活用しています。具体的には、紙ベースだった工場での情報共有をTUNAGでも行っています。

室伏:各工場のシフト表を共有したり、部署ごとにアンケートを取ったりしています。社内報以外にも活用できていて、TUNAGをすごく重宝しています。

社内報の既読数が増加。TUNAGもパーパス理解度アップに寄与

TUNAGに移行して記事の既読数が増加



〜TUNAG導入後、どのような効果を感じていますか?〜

園:紙の社内報よりも、制作時間がかなり短縮されました。以前のWeb社内報ツールと比べると制作時間はそこまで変わっていませんが、工場の従業員がアクセスしやすくなり、記事の既読数は増えています。

室伏:カスタムダッシュボード(※)で、投稿の既読数や読了数などの指標も追えるようになりました。投稿の長さなど読みやすさが影響するのか、それとも内容への興味関心が影響するのかなど、もっと読んでもらえるコンテンツを作っていくうえで参考にしています。

〜どのような記事がよく読まれているのでしょうか?〜

室伏:従業員に関する投稿は、人気が高いようです。たとえば、従業員がリレー形式で他の従業員を紹介していく「私の推しメン」というコンテンツは既読率や読了率が高いですね。人にフォーカスした記事は興味を持ちやすいのではないかと思いました。

※カンロ様では、TUNAG利用データをカスタマイズして集計・グラフ化できる「カスタムダッシュボード」も活用しながら、社内報の運用改善に取り組まれています。

社内アンケートで、パーパス理解の数値が上昇

〜パーパス浸透に関して、効果はありましたか?〜

園:TUNAGだけの効果ではないかもしれませんが、発信を始めた当初から順調にパーパスの理解が進みましたね。社内アンケートでも、パーパス理解に関する数値がどんどん上がっていきました。

室伏:ワークショップもすごく評判が良かったですよね。

園:ワークショップ後のアンケートの自由解答欄とか、立ち話でも、「パーパスを改めて考えるきっかけになった」とすごく好評でしたね。なので、第2回のワークショップも開催しました。

「社内の情報発信はTUNAGで」という認識が定着

「これTUNAGで発信しようよ」情報共有の中心として定着

〜現在のTUNAGの運用体制について教えてください。〜

室伏:主管部門は私たちコーポレートコミュニケーション部で、承認フローなどは5人で運用しています。記事制作や投稿は、コミュニケーション委員会のメンバーに手伝ってもらいながら進めています。

〜もともとWeb社内報を見る習慣のなかった工場の従業員もいる中で、社内でどのようにTUNAGを浸透させたのでしょうか?〜

園:導入当初は「なんかまた新しいツール増えたな」みたいな感じだったんです。

ただ、導入から3年ほど経った今、TUNAGにコンテンツや情報がいろいろと増えたことで、「これTUNAGで発信しようよ」とか、「TUNAGで発信したら?」みたいな会話が増えている印象はありますね。

各部が記事執筆。カスタマーサクセスの力も借りて最短経路の運用

〜現在、さまざまな部署や委員会からの投稿が多い印象ですが、どのように連携しているのでしょうか?〜

園:問い合わせベースで、各部署から「こういう内容を発信したいんですけど、どうしたらいいですか?」「こういうのってTUNAGでも発信できますか?」という質問をもらうことが多いです。

それに対して、新しくコンテンツを作るのか、すでにあるコンテンツで発信してもらうのか、コーポレートコミュニケーション部で判断して案内しています。

〜その他に、TUNAGを運用する上での工夫があれば教えてください。〜

室伏:カスタマーサクセス担当の方に頼って良かったですね。自分たちで試行錯誤することも大事ですが、良い記事を最短経路で効率良く発信していくには、使い方のコツが分かっている方に意見をもらい、協力をしてもらうのが大事だと感じました。

従業員の心も「ひとつぶ大きくなる」ような組織へ

仕事や製品へのポジティブな気持ちを、さらに活性化させたい


〜最後に、カンロ様の今後の展望を教えてください。〜

室伏:経営層から「さらに現場の声を聞きたい」という意見があるので、どの拠点でも、経営層と現場でいろいろな意見交換ができる会社を目指していけたらと思っています。

社内報のクロストークや取材を良い機会として、経営層と現場の従業員との交流の場も作っていきたいですね。

〜社内のインナーコミュニケーションを担うお二人としては、どのようなカンロ様の将来を描いていますか?〜

室伏:パーパスに「心がひとつぶ、大きくなる。」という言葉があるように、日々の業務の中で、従業員の心もひとつぶ大きくなる。そんな会社になれたら、夢があって良いですよね。

園:弊社には仕事への思いが強い人や、「カンロの製品が好き」という人が多いと感じます。上手くコミュニケーションが取れることで、思いがさらに活性化したり、社内に良い循環を生んで、少しでもストレスなくポジティブに働ける環境ができればと思います。

パーパスをもとに、現場も経営層もそういう組織づくりに向かっていけたら良いですね。


TUNAGには「従業員を置いてきぼりにしない」存在になってほしい


〜そうした組織づくりのために、TUNAGをどのように活用していきたいですか?〜

室伏:パーパスについて常に発信するという点では、すでにTUNAGが大きな役割を果たしています。引き続き活用して、次は「パーパスを自分ごと化して、業務に紐付ける」というフェーズに移りたいです。

社長や役員の発信がさらに充実する動きもあるので、それと並行して、従業員の人となりが分かる投稿も増やしたいです。社内の人の顔が見えて、それぞれ何を考えて仕事をしているのか分かるようになれば良いなと思っています。

〜TUNAGが、パーパス浸透や社内の相互理解をさらに深めていく場所になりそうですね!〜

室伏:将来的には、見れば会社のことが分かる、従業員を置いてきぼりにしないための存在になって、会社への愛着を深める場所になったら良いなと思います。

〜園様、室伏様、お話いただきありがとうございました!〜

TUNAG お役立ち資料一覧
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