介護現場でペーパーレス化・情報共有の効率化を実現。業務改善で、利用者が喜ぶ事業所を目指す
「自分の親に通ってもらいたいと思えるデイサービス作り」を目指し、名古屋市内でデイサービス「笑皆の風」「笑皆の風〜ALOHA〜」を運営する、株式会社サフィール様。
職場内の「ムリ」「ムダ」「ムラ」をなくし、生産性向上やICT化に積極的に取り組む中で、紙の書類のペーパーレス化を主な目的としてTUNAGを導入。申し送りや物品申請のペーパーレス化・効率化について、法人営業部 取締役の横山様、伊藤様、進藤様の3名にお話を伺いました。
紙の書類管理や、福利厚生の利用促進に課題
生産性向上のため、紙の書類をペーパーレス化したい
〜TUNAG導入前、どんな課題を感じていましたか?〜
横山:介護業界の生産性向上に関するイベントに参加したとき、ある企業が「社内専用チャットで業務の申し送りや情報共有をしている」と発表していて、当社でも情報共有にICTを活用したいと考えたのが始まりでした。
〜具体的にどのようなツールが必要だと感じましたか?〜
横山:一番に浮かんだのがペーパーレス化でした。介護業界は紙ベースのやり取りが多く、書類の管理が大変です。名古屋市でもサービスの提供記録を5年間保管しておくことが義務付けられており、倉庫がすぐにいっぱいになってしまうんです。
福利厚生の利用促進の方法を模索していた
〜ペーパーレス化以外で、課題に感じていたことはありますか?〜
横山:福利厚生としてスポーツジムの利用券やエステサロンの割引券を社内で提供していたのですが、なかなか利用してもらえないという悩みもありました。
他にも、「ヒヤリハット」の報告1回につき100円を付与していたこともあったのですが、金額の計算が大変だったり、給与課税になってしまうのでパートの皆さんの扶養範囲に配慮する必要があり、そういった部分もどうにかしたいと感じていました。
使いやすさやアフターフォローがTUNAG導入の決め手
チャットツールでは網羅的な運用が難しく、他ツールを検討
〜どのようにツールの選定を進めていきましたか?〜
横山:まず介護業界に特化したツールを見ましたが、使いこなすのが難しそうなものが多く、自社に合いそうだと感じたツールも高額なものが多かったです。
そこで、使い勝手や金額が自分たちの企業規模に合うものを探して、当初はビジネスチャットツールを導入しました。ただ、ペーパーレスや福利厚生まで網羅的に運用するのがなかなか難しいと感じて、その後TUNAGも含めて6つほどサービスを比較検討しました。
TUNAGはスマホで直感的に使えて、アフターフォローも充実
〜6つのツールを比較検討する中で、TUNAG導入の決め手は何だったのでしょうか?〜
横山:例えば、TUNAGより安価な業務システム構築ツールもあったのですが、一見しただけで「これは操作が難しいぞ」と思ったのと、導入したら運用は完全に自社次第なのが心細いと感じました。
TUNAGは従業員にとって身近なスマホで使えて、パッと見ただけで使い方が理解できます。また、カスタマーサクセスの担当者が付いてくれますし、導入後のアフターフォローが充実していると思いました。
感謝や称賛のコミュニケーションツールも検討しましたが、あくまで業務連絡を中心とした運用を考えていたので、業務寄りの使い方やペーパーレス化がしっかりできるTUNAGを導入しました。
営業担当者と二人三脚で起案を進めた
〜社内で起案してから導入までは、スムーズに行きましたか?〜
横山:必要な見定めだとは思うのですが、経営層から「本当に必要なの?」という声はありましたね。
それに対してはTUNAGの営業担当者がいろいろと相談に乗ってくれて、要件定義や導入後の使い方など、細かくイメージをすり合わせて起案を進めていきました。営業担当者の人の良さやサポートも、導入のポイントになりました。
申し送りなどをペーパーレス化、社内ポイントで福利厚生も
事業所内での申し送り、業務改善や5S活動をTUNAGで
〜ペーパーレス化の取り組みについて教えてください〜
進藤:事業所ごとの「申し送り」では、当日出勤している職員が、ご利用者様の変化や外出の予定、ご利用日時などを共有しています。
伊藤:申し送りとは別で、「気づきシート」も実施しています。利用者様からのご指摘や、従業員自身の気づきを共有し、業務を改善するのが目的です。
進藤:「この物品がここにあると動線が悪くなるのでは?」「これあれば、仕事がもっと楽になりそう」などの意見が投稿されていて、投稿内容は生産性向上委員会のメンバーが定期的にチェックして、実際に業務改善に着手しています。
〜業務関連で他にTUNAGで実施していることはありますか?〜
伊藤:5S活動にもTUNAGを活用していますね。写真も活用しながら、「清掃用具はこの場所から持っていってください」「この清掃は〇〇から始めましょう」などのルールを共有していて、清掃後はTUNAGで報告を上げています。
進藤:履歴が残っていくので、いつ、誰が、どこを掃除したか、TUNAGで把握できます。ルール通りの頻度でやれているのか、振り返りもできていますね。
物品購入申請を、紙やExcelベースからTUNAGに移行
〜申し送り以外にも、ペーパーレス化ができた部分はありますか?〜
進藤:物品購入などの申請・承認も、TUNAGに移行しました。
横山:もともと紙やExcelでやっていて、その後一時期チャットツールで運用したこともありましたが、チャットが流れてしまうのがデメリットでした。「これ、いつ頼んだっけ?」みたいなことが起こっていて。
TUNAGで申請するようになってからは、過去の履歴も一覧で見れるようになりました。
社内ポイントを運用、貯まったポイントは物品と交換
※サフィール様の実際のTUNAG画面です。気づきシートを提出したり、サンクスメッセージを送ると、社内ポイントが付与される仕組みになっています。
〜福利厚生の利用促進については、いかがですか?〜
横山:TUNAGで社内ポイントを導入して、1ポイント=1円で、好きな物品と交換できるようにしました。ポイントにすれば物品との交換になるので、扶養範囲への配慮も不要です。
ヒヤリハットや気づきシートを提出したとき、サンクスメッセージを送ったとき、また新入社員が自己紹介の投稿をしたときなどに、ポイントが貯まる仕組みです。
ペーパーレス化・情報共有の効率化を実現
ペーパーレス化に成功。情報共有が効率化し、クレームも減少
〜TUNAG導入後、どのような効果を感じてますか?〜
横山:ペーパーレス化が進んだのはもちろん、物品申請の申請内容と購入品を照合でき、情報を一括で管理できるようになりました。申請する側も、他の事業所がどんな物品を購入しているのか参考にできます。
進藤:申し送りも、「一度の発信で」「全員に」情報を共有できるようになりました。既読機能があり、ちゃんと確認しているのかも確実に分かります。
横山:現在は、委員会の議事録や研修資料もTUNAG上で共有して、職員全体に周知するようにしています。忘年会の出欠などのアンケートもTUNAGで実施するようになり、皆さんちゃんと回答やコメントをくれるようになりましたね。
〜情報伝達がかなり効率化したんですね!〜
横山:そうですね。以前は利用者様から「こういう話をしたのに、他の職員に伝わっていなかった」「休みだと連絡したのに送迎車が来た」などのミスを指摘されることも多かったのですが、TUNAGで情報共有をするようになり、そういったミスはほとんどなくなりました。
業務改善や、従業員同士の情報交換が促進された
〜その他に、業務関連で感じている効果はありますか?〜
横山:気づきシートを紙からTUNAGにしたことで、気づいたときにすぐスマホで提出できるようになりました。そのおかげか、従業員からの率直な意見も届くようになっており、これも一つの効果だと感じています。
〜従業員の方が意見を上げやすい環境が整ったんですね。〜
進藤:そうですね。他にも、TUNAGで職種ごとのチャットルームを作っているので、従業員同士での意見交換もできています。
勤務時間がバラバラな中でも、同じ職種の職員同士がチャット上でコミュニケーションをとったり、業務の相談ができており、かなり業務効率の向上につながっていますね。
福利厚生のポイント交換が早速利用された。クーポン抽選も人気
〜福利厚生の利用についてはいかがでしょうか?〜
横山:先日は、貯まったポイントでアイスクリームへの交換を希望した人がいて、「子どもと一緒に選べて、そういう意味でも良かったです」という声をもらいました。
ポイントを交換した方はまだ少数ですが、皆さん順調にポイントは貯まっていて、数千円分のポイントを貯めている方もいますね。
進藤:サンクスメッセージのポイント還元率を高くした月は、メッセージの利用率がものすごく上がりましたよね。
伊藤:あと、TUNAGベネフィット(※)のクーポン抽選も人気ですね。最初に当たって以来、なかなか当たらないですが(笑)
※TUNAGベネフィット…TUNAGが提供する福利厚生サービス。フィットネス、グルメ、レジャーなど、各種サービスの割引やクーポンを、パート・アルバイトの方も含めてご利用いただけます。
あたたかいコミュニケーションが図れるようになった
〜それ以外に感じている効果はありますか?〜
伊藤:スタンプでもコミュニケーションを取れるようにしたことで、言葉だけで返信するよりも温かい雰囲気が出るようになりました。
ビジネスチャットツールのときは「承知いたしました。」とか、硬い言葉ばかり飛び交っていましたが、今は面白いスタンプや、かわいらしいスタンプで「確認しました」とリアクションがあります。
横山:リアルのコミュニケーションも活発になりましたよね。TUNAGで誕生日を知って声をかけたり、TUNAGの使い方を聞いたり、教えたり……そういうシーンを多く見かけるようになりました。
業務上の申請をTUNAGに集約し浸透を促す
導入当初は、「なぜ、こんなことをしなければ……」という空気も
〜現在のTUNAGの運用体制についてお聞かせください〜
横山:私、進藤、伊藤の3名ですね。2人には、「こういうことがTUNAGでできたら良いな」というものを、自分たちで作ってもらうようにしています。
運用していく中で使い勝手が悪いと感じたり、手を加えたいと思ったら、その改善もお願いしています。
〜TUNAGを導入するうえで苦労した点、工夫したポイントなどはありますか?〜
進藤:特にドライバーさんは高齢の方も多く、「スマホは持ってるけど、メールや電話しか使ったことがない」という方もいて、慣れてもらえるかが懸念でした。なので、メールアドレスの登録や最初のログインもその場で運用メンバーがサポートしながら進めていきました。
横山:正直、導入当初に職員全員にTUNAGの説明をしたときは「なぜ、こんなことしなきゃいけないの?」という空気感もありました(笑)
各種申請を集約して地道に浸透、今では「なくてはならないツール」
〜そうだったのですね……! そこからどのようにして、TUNAGが業務で当たり前に使われる状態に至ることができたのでしょうか?〜
横山:業務上の提出物や各種申請をTUNAGに集約し、「今後は基本的に、業務関連はTUNAGの中でやっていきます」という状態にしました。
進藤:あとは、「通知が鳴ったら毎回見てくださいね」とか、地道に伝えて浸透させていきましたね。
横山:はじめのうちは皆さん、やっぱりなかなか投稿にコメントしたり、スタンプを押したりはしなかったです。
でも、運営メンバーが率先してコメント欄にスタンプを押すようにしたら徐々にスタンプがつくようになり、最終的には自分からスタンプでリアクションしてくれるようになりました。
今となっては、TUNAGは当社にとって「なくてはならないツール」です。TUNAGの契約更新のタイミングで職員に「契約更新、どう思いますか?」と聞いたところ、皆さん「なくなったら困ります!」という答えでした。
業務改善で、利用者が喜ぶ事業所づくりを
〜今後、サフィール様が目指す組織について教えてください。〜
横山:当社は現在2つの事業所を運営していますが、今後、事業所数を増やしていきたいと考えています。その際、TUNAGを活用したICTの取り組みは、引き続き前向きに続けていきたいですね。さらなるペーパーレス化と、最終的には業務時間の短縮を進めていきたいと思います。
〜その中で、TUNAGをどのように活用していきたいとお考えでしょうか?〜
横山:介護業界には50代、60代だけでなく70代の高齢の職員もいます。現在もTUNAGの定着率は80%程度をキープしていますが、職員全員にとって使いやすいツール作りを続けていき、さらに定着率を引き上げたいと思います。
当社は10年ほど前から、年度末に利用者アンケートを実施し、業務改善につなげています。こうした取り組みが認められ、2023年度には名古屋市から表彰を受けました。
TUNAGを利用し始めてから、利用者様に関する情報共有が徹底できるようになってきたので、今後も利用者様からどのような声が返ってくるか、楽しみです。
〜横山様、伊藤様、進藤様、お話をお聞かせいただきありがとうございました!〜