採用だけじゃなく教育制度にも力を入れていますか?従業員の戦力化と離職防止の方法

多くの経営者が、「従業員をいち早く戦力に育てたい」「将来会社にとって必要な人材になるよう育てたい」と思いつつも、なかなか優秀な従業員が育たないことに悩んでいます。そして、その原因を従業員側に求める話もよく耳にします。しかし実際には、従業員が育たない理由は企業側にあることがほとんどです。もし、優秀な従業員がなかなか育たない、従業員の離職率が高いと感じているなら、社内全体の教育を見直す必要があるかもしれません。

【時間がない方のためのポイントまとめ!】

  • 「どうせすぐ辞める」が負のループになる
  • 採用と同様に教育にもコストをかける
  • 教育制度の導入で戦力化と離職率を改善

また、「エンゲージメント向上施策を検討している」という方向けに、エンゲージメント経営チェックシートをプレゼント中です!

▶︎【Excel:経営者・従業員エンゲージメントチェックシート】
※上記リンクをクリックで自動的にダウンロードが開始されます

従業員を育てるためにはマネジメントの意識を変える

自社で採用した従業員がなかなか育たず、離職率も高いという課題を抱えている経営者は少なくありません。

特に、飲食やサービス業、医療・福祉業界などは離職率も高く、教育が難しい一面があるのは事実です。しかし、そうした職種であってもきちんと従業員が育っている企業もあります。

そうした企業と、従業員がなかなか育たない企業では教育に対する意識が違うことが多く、育てるためには、経営者をはじめとした既存役員・従業員の意識を変えることが必要かもしれません。では、どのような意識を持つべきなのでしょうか。

「どうせすぐ辞める」現場が負のループに陥る環境

教育は例外なく、現場に対し一定の負荷をかけるものです。いきなり現場に出てもすぐに戦力になる従業員は極希であり、教育期間中は現場の負担が大きなものになります。

ところが、従業員の離職率の高い現場や、教育期間が長期化するという問題を抱えた現場では、そんな現場の苦労が報われません。

せっかく育てた従業員がすぐに辞めてしまうなら、教育係は育てることに対して消極的にならざるを得ないのです。

その結果、従業員を歓迎するという雰囲気が現場からはなくなり、居心地の悪い従業員の離職率が高くなる、という負のループが生み出されてしまいます。

「育てる」ためにはコストがかかる

採用費と比較して教育費の割合が少ない企業もよく見かけます。

せっかく力を入れて採用したにも関わらず、その後は配属先の現場に育成を丸投げしているという会社では、従業員教育を成功させることは難しいでしょう。

人を育てるということは簡単ではなく、会社としてもある程度のコストを覚悟しなければなりません。教育者の育成や現場のサポート、評価制度の見直しなど、会社としても教育に対しては一定のコストをかける必要があります。

従業員を育てるのは既存従業員のためという意識を持つ

従業員を育てるのは、実は既存の従業員のためという意味合いも大きいのです。育成業務は、育成する既存従業員にとっても成長の機会であり、既存の業務のフローや意味を自身も確認したり、失敗に対するフォローの方法などを学びます。

「育成しなければならない従業員がいることで現場は負担が増え、メリットがない」と管理者が考えているとしたら、その間違いは正さなければなりません。

社内教育のよくある失敗パターン

社内教育がなかなか上手くいかない場合、以下に紹介するパターンに該当していないか確認してみてください。もし当てはまるなら、教育制度そのものの見直しが必要な可能性があります。

教育のためのリソースを確保していない

社内教育には十分なリソースの確保が欠かせません。これには財務的な予算だけでなく、時間的なリソースや専門知識を持つ人材のアサインも含まれます。

よくある失敗例が、現場に新人をそのまま丸投げするパターンです。

慢性的な人手不足に陥っている現場では、教育に回す人的リソースがなく、教育よりも現場を回すことの方に注力せねばならないため、新人がただの負担になってしまうことも少なくありません。

満足な教育が受けられない新人は戦力になるまでに時間がかかるのは当然であり、さらには離職率が高まる懸念もあります。

教育者の教育が行われていない

効果的な社内教育を実施するためには、教育者自身も定期的にトレーニングを受け、スキルや知識を向上させる必要があります。

教育者が最新の教育手法やコミュニケーション技術を習得していない場合、教育の伝達効果が低下し、学習者の理解や関与が得られないことがあります。

たとえば、ある企業が従業員向けのオンボーディングプロセスを立ち上げたとします。しかし、教育する側がオンボーディングフローやその目的、重要性を理解していない場合、従業員に適切な情報を伝えることができません。

結果として、従業員の満足度や学習効果が低下し、企業にとっての投資リターンも減少する可能性があります。

教育制度を導入しよう

従業員を育てるためには、きちんとした教育制度を現場に導入することが必要になります。はじめはリソースもコストもかかりますが、教育によって従業員の早期戦力化と離職率改善を達成できれば、コストカットと生産性向上のどちらも見込めるためメリットやリターンも大きいです。

従業員を育てるための制度と環境をどのように構築すればよいのかを解説します。

会社全体で教育を支援する制度作り

従業員を育てるためには、会社全体が一体となって教育を支援する制度を確立することが重要です。

例えば、定期的なオリエンテーションプログラムやメンター制度を導入することで、従業員がスムーズに組織に溶け込み、業務に対する理解を深めることができます。

また、教育期間中のフォローアップや、教育業務に対する評価も有効でしょう。

新人を入れる現場では教育係を戦力にカウントしない、教育者に対しては特別手当を支払う、その業務自体を評価対象にするなどです。

従業員教育の重要性と十分なリソースを持って教育ができる環境の確保は、経営層の仕事と言えるでしょう。

教育のためのマニュアル作成と研修

教育制度の一環として、明確で統一された教育マニュアルを作成し、従業員に提供することが重要です。

このマニュアルには、業務の基本的な流れや手順、社内規則、および業界特有の知識などが含まれます。

例えば、ケーススタディを活用した実践的な研修や、模擬プロジェクトを通じた実地トレーニングを行うことで、従業員は理論だけでなく実務のスキルも身につけることができます。

さらに、オンライン学習プラットフォームを活用した自己学習の推進や、テクノロジーを活用したインタラクティブな教育プログラムの導入も有効です。

外部研修で社外の知識も吸収する

教育制度においては、社外の知識やベストプラクティスを取り入れることも重要でしょう。

外部研修プログラムを通じて、業界の最新トレンドや他社の成功事例を学ぶ機会を提供することで、従業員は幅広い視野を持ち、創造的な問題解決能力を身につけることができます。

また、既存の従業員としても、効率の良い教育方法と外部の知識を学ぶことで、教育業務の向上が見込まれるでしょう。

外部研修で、教育のプロから教育に関するノウハウを学んで社内に浸透させる方法も効果的です。

日頃から教育の意識を育むことが大切

教育制度の導入には、教育の意識を日頃から根付かせることが重要になります。そのためには、教育のためのツールや機能が手軽に使えることも効果的です。従業員エンゲージメント向上や業務DXを支援するツール「TUNAG」を例に紹介しましょう。

【社内テスト】簡単なテストで業務理解を深める

TUNAG」には社内テスト機能が備わっています。マニュアルを読んでもらった後や研修後などに、理解度を測る社内テストがスマホから簡単に実施できます。

誰がどのテストに合格しているかは管理画面から簡単に確認できるので、教育の状況を一目で認識することも可能です。

テストに関しては、日頃から定期的に実施することで、従業員の業務理解度を測ると同時に、学習の意識を根付かせることができます。

【社内掲示板】教育関連の情報を共有する

教育担当の従業員が、教育方針や相性の良くない従業員に悩みを抱えるという状況はよく起こります。

そうした教育担当の従業員をフォローアップする仕組みとして、社内掲示板で教育担当の悩みを気軽に相談できる場所を作るといった施策は効果的です。

教育担当者がどのような課題を抱えているのか、経営者や役員が簡単に確認することもできるようになります。

教育制度は会社全体で取り組むことが前提

従業員の教育が上手くいっていない会社では、そもそも教育業務に対しリソースを割く意識がなく、教育を支援する仕組みが整えられていないといった特徴が見られます。

教育は、将来的に会社の中核を担うための優秀な従業員を育てるために必要なプロセスです。

教育のためのマニュアル作成や環境作りには積極的に取り組むと共に、現場をフォローできる仕組みや制度についても用意しましょう。

従業員が自信を持って成長できる環境が整えば、会社全体のパフォーマンス向上につながります。


人材育成」の他の記事を見る

TUNAG お役立ち資料一覧
TUNAG お役立ち資料一覧