社内ポータルサイトとは?主な機能やおすすめツール、運用事例を解説
業務効率化を目指し、社内ポータルの導入を検討している方もいるでしょう。社内ポータルサイトは、業務マニュアルの参照やスケジュール共有など、社員の作業効率を向上させ、円滑なコミュニケーションを促進するために多くの企業で採用されています。
しかし、実際に社内ポータルサイトを構築しても「どのように始めればいいのか?」と迷ってしまうことも少なくありません。
この記事では、社内ポータルサイトの基本的な機能やメリットや選定方法について具体的に解説しています。社内ポータルを成功させるためのポイントを押さえ、ぜひ参考にしてください。
社内ポータルサイトとは
社内ポータルサイトは、従業員が社内の様々な情報やアプリケーションにアクセスするための集約されたウェブサイトです。ポータル(Portal)とは英語で「入口」を意味し、社内の情報システムへの統一されたアクセス窓口として機能します。
一般的に「ポータルサイト」と言うと、GoogleやYahoo! JAPANのような検索エンジンを中心としたサイトや、さまざまなウェブサービスへの入り口となる総合的なウェブサイトを思い浮かべるかもしれません。しかし、社内ポータルはこれらの公開サイトとは異なり、企業内部でのみアクセス可能な専用サイトです。
社内ポータルの目的は、情報を一元管理し、効率的な共有を促進することにあります。これにより、業務の効率化と生産性の向上が期待できます。
社内ポータルサイトの主な機能
社内ポータルサイトには、一般的に以下のような機能が備えられています。
- マニュアル
- 社内報
- 日報
- チャット
- カレンダー
- ワークフロー
- アンケート
- タスク依頼
- 外部ツールとの連携
近年の社内ポータルは、単なる情報の集約や保管の役割を超え、社内コミュニケーションの活性化や、スマートフォンやタブレットからのアクセス容易性、現代的なデザインなど、ユーザーフレンドリーな機能を取り入れることで、企業のDXを支える重要なツールへと変貌を遂げています。
社内ポータルサイトのメリット
社内ポータルサイトの導入により、組織運営における複数の課題を同時に解決できます。どのようなメリットがあるのかを具体的に見ていきましょう。
情報やツールを一箇所で管理できる
社内ポータルサイトで最も大きなメリットは、データの一元管理により情報アクセスの効率化が図れることです。従業員が社内の様々な情報やアプリケーションにアクセスしやすくなることで、データを探す時間を大幅に削減できます。
多くの企業では、社内情報の検索に相当な時間を要しており、情報が見つからないことで従業員のストレスや生産性低下が課題となっています。
社内ポータルにもなる「TUNAG(ツナグ)」を提供する株式会社スタメンの「ノンデスクワーカーの働き方実態調査2024」によると、ノンデスクワーカーの61.6%が「情報共有に抜け漏れがある」と回答し、63.3%が「他部署・他拠点のこと」に関して情報共有が不十分であると回答しました。口頭や紙による情報共有が行われ、現場の従業員に社内の情報が伝わりきっていない状況にあると言えそうです。
社内ポータルサイトの導入により、社内の情報が整理され、調べやすくなることで、組織全体の生産性向上が期待できるでしょう。
ペーパーレス化を推進する
ペーパーレス化の推進で最も重要な効果は、業務マニュアルや就業規則といった重要文書の管理効率化です。社内ポータルサイトに情報を格納することで、文書の更新作業が簡素化され、常に最新情報への確実なアクセスが可能になります。
従業員からの各種申請手続きや報告書も社内ポータルで運用すれば、承認フローの迅速化と処理時間の短縮が実現できます。印刷コストや情報修正に伴う労働時間の削減も期待でき、経営資源の最適化に寄与するのです。
組織全体の円滑なコミュニケーションを実現する
部門間の情報共有促進で最も大きな価値は、組織の縦割り構造を解消し、横断的な連携を強化できることです。各事業部や部署、拠点の情報を閲覧できるようにすることで、相互理解が促進され、業務品質の向上が期待できます。
近年では、経営戦略のグローバル化や働き方の多様化により、物理的な距離が離れた環境での業務が増加しています。特に製造・小売・物流業界では、現場従業員への情報伝達が重要な組織課題となっており、掲示板機能やチャット機能を活用した円滑なコミュニケーション環境の構築が求められているのです。
社内ポータルサイトの必要性が高い企業とは
社内ポータルサイトが必要かどうかは、企業の規模、業務の性質、既存のコミュニケーション手段の有効性など、多くの要因を考慮して決定されるべきです。社内ポータルがもたらすメリットを理解し、それが企業のニーズと合致するかどうかを慎重に評価することが重要です。
ここでは、社内ポータルを作成する必要性が高い企業の特徴を解説していきます。
複数のITツールを業務で使用している企業
複数のITツールを使用している企業で最も大きな課題は、情報の分散化と管理コストの増大です。社内ポータルサイトは、複数の情報やデータ、ツールを一元化できる特徴があるため、日常的に多様なITツールを使用している企業にとって効果的な解決策となります。
近年では、各企業が生産性向上や業務効率化を目指し、自社の課題に適したさまざまなITツールを導入しています。社内ポータルサイトの活用により、メール・チャット・プロジェクト管理・ファイル共有などのツールが連携され、情報アクセスの効率化と組織全体の生産性向上が見込めるでしょう。
社員数が多く、部門間での情報共有の促進を目指す企業
社員数が多い企業で最も重要な課題は、部門間のコミュニケーション活性化と情報共有の効率化です。社内ポータルサイトに備わっている掲示板やチャット機能を通じて、従業員が他部門の動きや数値進捗を把握しやすくなり、部門間の相互理解が促進されます。
結果として、部門間連携や社内コラボレーションが促進され、共通の目標に向かって動く組織文化を育むことができます。特に製造業や小売業など、現場と管理部門の連携が重要な業界では、大きな効果が期待できるでしょう。
おすすめの社内ポータルサイト5選
業務DXだけでなく、会社と現場の双方向でコミュニケーションをとることができる社内ポータル | |
業務マニュアルや社内へのお知らせに、スマホから簡単にアクセスできる社内ポータル | |
ファイル中の文書を検索できるなど、検索機能が優れた社内ポータル | |
マニュアル作成や社内Wiki作成など、ナレッジ共有に特化した社内ポータル | |
情報の管理だけでなく、Webメールやワークフローなど様々な機能を備えた社内ポータル |
社内ポータルサイトの選定には、一つの明確な答えはありません。自社のニーズと導入規模、用途に応じて、最も適したプラットフォームを選ぶ必要があります。
社内ポータルの選定過程では、価格だけでなく機能性やユーザビリティなど、多岐にわたる要素を考慮する必要があります。特に、実際に活用する現場の視点から使いやすさを重視して選定したいものです。
どのサービスも、資料請求やトライアルを無料で提供しています。社内ポータルの導入を検討する際には、必ずサービス資料を請求して詳細を確認したり、実際に画面を見ながら触ってみたりして、2、3社を比較するようにしましょう。
TUNAG
TUNAG(ツナグ)は、業務DXを超えて、会社と現場の双方向でコミュニケーションを取ることができる社内ポータルサービスです。社内のチャット、ナレッジ蓄積、掲示板、ワークフローなど複数のツールを一元化し、社内情報を一か所に集約することで、情報共有や社内交流を活性化させます。これにより、組織の生産性を最大化し、一体感のある組織作りを実現します。TUNAGはスマホにも対応しており、どこからでもアクセス可能です。1,000社以上の導入実績と99%以上の継続率を誇るTUNAGで、社内コミュニケーションの活性化と業務効率化を図りましょう。
TUNAG(ツナグ) | 組織を良くする組織改善クラウドサービス
Yappli UNITE
Yappli UNITEは、社内アプリを通じて組織エンゲージメントを強化するサービスです。ビジョンの浸透から人材育成、業務効率化まで、社内コミュニケーションのあらゆるニーズに応えるオールインワンソリューションを提供します。社内報の閲覧や業務マニュアルへのアクセス、さらには社員間のコミュニケーション活性化など、スマホから簡単にアクセスできる使い勝手の良さが特長です。Yappli UNITEを導入することで、組織内の情報共有がスムーズになり、イキイキとした職場環境を実現できます。
Yappli UNITE(ヤプリユナイト)|社内アプリで、イキイキとした組織を
SharePoint
SharePointは、Microsoft 365の一部として提供される、情報共有、整理、検出を支援するコラボレーションソフトウェアです。プロジェクトチーム、部門、部署が動的で生産性の高いチームサイトを利用し、ファイル、データ、ニュース、リソースを共有することができます。Sharepointは、セキュリティを維持しながら組織内外のチームメンバーとの共同作業を、Windows PC、Mac、モバイルデバイスで簡単に行うことが可能です。また、強力な検索機能により、必要な情報や専門知識、インサイトを迅速に見つけ出し、効率的な意思決定と行動を支援します。
コンテンツの共同作業と共有を安全に | Microsoft SharePoint
NotePM
NotePMは、ナレッジやノウハウを一元管理できるサービスで、マニュアル作成、社内Wiki、ノウハウ共有、社内FAQ、社内ポータル、取引先情報共有など、多岐にわたるシーンで活躍します。情報が散らばって探しづらい、情報共有が浸透しない、属人化しているなどの課題を解決し、社内の「知りたい」がすぐに見つかる環境を提供します。高機能エディタとテンプレートを用いて、誰でも簡単にわかりやすいマニュアルを作成でき、強力な検索機能により必要な情報を迅速に見つけ出すことができます。NotePMは、組織内のナレッジ共有を促進し、一体感のある組織づくりを実現します。
NotePM - 社内wiki・ナレッジ共有・マニュアル作成ツール
Desknet's NEO
Desknet's NEOは、スケジュール管理からノーコードシステム開発まで、業務課題をワンストップで解決するグループウェアです。中小企業から官公庁まで、幅広い組織でのDX推進を支えるオールインワン業務改善プラットフォームとして活躍します。組織内の情報共有、スケジュール調整、業務効率化、ペーパーレス化など、あらゆる業務課題を解決する機能がオールインワンで提供され、抜群のコストパフォーマンスを発揮します。ノーコード業務アプリ作成ツール「アップスイート」と組み合わせることで、さらに組織の業務改善のスピードアップを後押しします。
【公式】desknet's NEO - ノーコードでさらに進む業務改善
全社員が使いやすい社内ポータルならTUNAG
公式サイト | |
運営会社 | 株式会社スタメン (証券コード:4019) |
TUNAGは「社内の業務上の情報共有」から「コミュニケーション」まで一元化できる、クラウド型の社内ポータルサービスです。
社内の情報を1箇所に集約することで、情報共有や社内交流を活性化させ、組織パフォーマンスを最大化させます。
マルチデバイス対応で全社員が使いやすい

バラバラになっている社内ツールを一元化できる

情報共有・社内交流に必要な機能が揃っている

情報を届けるための設定が簡単にできる

関連記事:社内コミュニケーションツール10選!課題別の選び方と注意点を解説
社内ポータルサイトの活用事例
社内ポータルサイトを実際に企業で導入した事例をご紹介します。
ここでは、社内ポータル『TUNAG(ツナグ)』の導入事例をもとに紹介します。
理念浸透と業務効率化としての社内ポータル活用例
相互開発株式会社は、北海道岩見沢市および北関東を中心に農業土木事業を展開する企業です。同社では、社内ポータルとしてTUNAG(ツナグ)を導入し、情報共有の活性化と理念浸透、業務効率化を同時に実現しました。
従来、業務連絡は主にプライベートチャットを利用していましたが、理念に関する発信も十分に行われていませんでした。TUNAGの活用により、理念を定期的に発信する仕組みが整い、管理職が積極的に発言する機会が増えました。
さらに、目標管理や理念浸透の取り組みを義務的なものにせず、自然とTUNAGへの投稿を促す工夫として、「SOUGOポイント」という社内ポイント制度を導入しました。特に重要な情報を発信した従業員にはポイントが付与される仕組みを採用し、積極的な情報共有を後押ししています。
この仕組みにより、従業員が主体的に情報を共有し、理念が浸透しやすい環境が整いました。同時に、業務の効率化にもつながり、組織全体の活性化が進んでいます。
導入事例:1,200km離れた北海道と茨城の現場をつなぐ。「同じベクトル」を目指す社内コミュニケーションの秘訣とは
リアルタイムな情報共有としての社内ポータル活用例
京都信用金庫は、預金・貸出ともに上位の規模を持ち、京都を中心に滋賀や大阪にも店舗を展開し、地域密着型のサービスを提供しています。
「日本一コミュニケーションが豊かな会社」を目指し、全職員との対話に取り組んでいますが、「情報がリアルタイムに集まる場所がない」「2,000人の職員の顔と名前を知りたい」という課題がありました。
これを解決するため、情報共有のポータルサイトを導入しました。イベントやメディア掲載に加え、「グルメマップ」や「つなごう2000人の輪」といったカジュアルなコンテンツや職員の人となりが知れる「職員インタビュー」も展開しました。
その結果、京都信用金庫の動向がリアルタイムで伝わり、意外なつながりや発見が生まれ、職員同士のコミュニケーションが活性化しました。
導入事例:「京都信用金庫の取り組み:2,000人全職員との“対話”を徹底して行うために。つながりの場としてTUNAGを活用」
誰でも見れる情報共有アプリとしての社内ポータル活用例
株式会社ピー・エス・コープは、「ラ・メゾン・アンソレイユターブル」など全国で9ブランド68店舗のカフェレストランや洋菓子店を展開しています。「その場所には、その店しかない」を理念に、出店エリアの選定からマーケティング、商品開発や内装デザインまで、こだわりを持って自社で手掛けています。
同社では、社内の情報伝達の課題を解決するためにTUNAGを導入しました。元々は、社員がプライベートのチャットツールを使用していて、パート・アルバイトへの情報伝達が不十分になっていただけではなく、仕事と私生活の境界が曖昧でした。
そこで、全社員が社内の情報にアクセスしやすい環境をTUNAGで整えました。
具体的には、社内の重要情報や連絡事項が集約され、誰でも簡単に確認できるようになりました。また、会社全体への発信ハードルが下がり、マネージャーと店舗のやり取りもスムーズになったとのことです。
特に、パート・アルバイトも含めた全社員が円滑に情報を共有できるようになったことで、職場の一体感が高まり、業務遂行がスムーズになっています。
導入事例:「「店舗の全員が、平等に情報を受け取れる」ラ・メゾン・アンソレイユターブルの”アプリで完結する情報共有”とは?」
◾️関連するお役立ち資料
『TUNAGを活用した「社内制度事例集」 | TUNAG(ツナグ)』
社内ポータルで組織の生産性を高めよう
社内ポータルは、情報共有、スケジュール管理、業務の効率化、疑問解決、レポート提出、ワークフローの申請といった多岐にわたる機能を提供し、組織のパフォーマンスを大きく向上させる可能性を秘めています。
ただし、社内ポータルの構築は時間とコストを要する大規模なプロジェクトです。しかし、この初期投資が、従業員の日常業務の効率化という形で大きなリターンをもたらすことにつながります。
資料請求、無料トライアル、詳細なヒアリングを通じて、自社に最適な社内ポータルの作り方を見極めましょう。徹底的な調査と検討を重ねることで、自社にぴったり合った社内ポータルの構築方法が見えてくるはずです。