「店舗の全員が、平等に情報を受け取れる」ラ・メゾン・アンソレイユターブルの”アプリで完結する情報共有”とは?



「ラ・メゾン・アンソレイユターブル」など、全国で9ブランド68店舗のカフェレストランや洋菓子店を展開する、株式会社ピー・エス・コープ様。「その場所には、その店しかない」を理念に、出店エリアの選定からマーケティング、商品開発や内装デザインまで、こだわりを持って自社で手掛けています。

自社で一貫して店舗づくりから店舗運営まで行うからこそ、「自ら発信して物事を進めていく文化」を重視していた同社。パート・アルバイトも含めた1,400名の従業員のコミュニケーションツールとして、TUNAG(ツナグ)を導入しました。

同社がTUNAGで実施している、社長メッセージや営業報告などの「アプリで完結する情報共有」、そして「パート・アルバイトへの展開時の工夫」などについて、HR室 室長 マネージャーの得納様にお話を伺いました。(以下、敬称略)

プライベートと仕事を分けつつ、誰もが情報共有できるツールが必要

私用のチャットツールでは、プライベートと仕事の棲み分けができないのが課題

〜TUNAG導入前に感じていた課題を教えてください〜

得納:社内の連絡事項に関しては、社員がプライベートで使っているチャットツールで行なっていました。たとえば、「本社からの総務連絡」のチャットルームで総務の社員が発信して、店舗の社員がそれをチェックするという形です。

ただ、プライベートと仕事の棲み分けができないのが、店舗の社員にとって最大の悩みでした。飲食の仕事だと、本人が休みでも、お店が営業していれば土曜や日曜も業務連絡があったりするので、ショップマスターや店長、マネージャーから、「休みの日もこういう連絡が来て、気が休まらない」と言われることもありました。

ポータルサイトはあったものの、パート・アルバイトへの情報伝達には不十分だった


得納:また、社内のプラットフォームとして、お知らせ事項、売上管理シート、シフトなどが一括でまとまったポータルサイトはありました。しかし、そこに店舗の社員が定期的に、そして自発的にアクセスはしていなかったんです。

店長向けに情報を共有しても、店長から店舗の社員への共有がされず、店舗の社員たちの不満が店長に向いてしまう。結果、店長がいっぱいいっぱいになってしまう…という事例も多くありました。

また、パート・アルバイトの方にプライベートのチャットツールを業務で使ってもらうのは難しかったので、社内で1つ情報共有ツールを用意して、しっかりアクセスしてもらい、チャットも含めて情報共有をしていこうと。

それで、業務向けの情報共有ツールの導入検討を進めていきました。

情報共有がアプリで完結するのが決め手で、TUNAGを導入



〜さまざまな情報共有ツールがある中で、なぜTUNAGを導入することに決めたのでしょうか?〜

得納:まずは、やっぱり「社内のプラットフォームがアプリで完結する」というところです。弊社は、パート・アルバイトの8〜9割は20代の大学生や専門学生で、店舗の社員も平均年齢が25歳前後です。若い従業員が多いので、アプリなら感覚的に使ってもらえると思いました。

あとは、TUNAGが「エンゲージメントを高めるサービス」だからですね。

会社として「本人たちの主体性や、手を挙げる文化を大事にしていきたい」と思ってはいましたが、実際には本部からの連絡事項が多く、従業員から発信してもらう機会は、社内のイベントやコンテストぐらいでした。従業員からの発信も、もっともっと取り入れていって、コミュニケーションを活性化していきたいと思い、そういった効果が得られそうなTUNAGの導入を決定しました。

パート・アルバイト展開時の工夫や、各所からの相談を活かした運用

正社員→パート・アルバイトの順で展開、「店長の業務削減」も含めて推進

〜全従業員にTUNAGを使ってもらうにあたり、どのように導入を進めていきましたか?〜

得納:最初は正社員だけで運用をして、3〜4ヶ月経って慣れてきたタイミングで、パート・アルバイトの方の利用を増やしていったのがポイントですかね。

本部主導で、全社に向けて「今後、業務連絡はTUNAGでやってくださいね」というアナウンスを出して、そこから個別で店長にも連絡して「こんな感じでTUNAGに登録してもらってください」という感じで進めました。


〜社内でTUNAGがスムーズに浸透するように、工夫したことはありますか?〜

得納:TUNAGの運用チームを組んで、どんな内容のコンテンツを発信していくか話しながら進めていきました。

社内で公募して、最初はマネージャーや店長を含む8人くらいでスタートしました。弊社には「HRエキスパート」という、人事や人材育成に挑戦したい人向けの専門職試験があり、そこから参加してくれた方が多かったですね。

今まで店長に情報が集中していたのが、全従業員が見れるTUNAGで連絡できるようになったので、実はTUNAG導入で一番助かったのは当時の店長やマネージャーなんですよね。なので、「店長の業務削減になる」という部分も含めて推進していきました。そこもポイントだったかなと思います。

「これできますか?」の相談を形に:各部署や各ブランドで自由度の高い運用



〜現在、TUNAGの運用体制はどのようになっていますか?〜

得納:運用自体は私がメインでやっていますが、結構、各部署や各カンパニー(※)やアイデアを出して、使いたいように使っている感じです。

私が人事の業務をやりながら、他のカンパニーのミーティングによく参加するんですね。そこで、「こういうことを共有したいよね」「TUNAGを使えないかな」みたいな話が出たり、「こういうコンテンツを入れたいんですけど、やれますかね?」みたいな相談があったときは、一緒に話し合って作っていくことが多いです。

(※)ピー・エス・コープ様では、複数ある自社ブランドを「カンパニー」と呼んでいます。

TUNAG担当者が並走し、運用の指標を示してくれる

〜当社の支援についてはいかがでしょうか?〜

得納:他社さんの導入事例をしっかり共有してもらえたり、社内での具体的な展開方法を教えてもらえたので、すごく初期の運用イメージがつきやすかったですね。「こんなコンテンツどうですか?」と一緒に並走してもらった感じがあって、困っていることは解決してもらえたと感じています。

あと、TUNAGって会社ごとに色が出てくると思うんですけど、「TUNAGでエンゲージメント向上に注力するはずが、単なる情報共有ばかりになっていますね」みたいな、運用を修正していく指標を出してもらえるのがありがたいです。

TUNAGの利用データから定着率とかの指標を示してもらえて、どこを目標にするのかに立ち返る機会になっています。

コンテンツとチャットを分けてTUNAGを運用

情報共有からコミュニケーションの活性化まで



〜ピー・エス・コープ様では、TUNAGをどのような用途で使っていますか?〜

得納:情報共有の側面が強いのかなと思います。オンライン上で、リアルのようなコミュニケーションが生まれているツールといった感覚もあります。コンテンツとチャットは、完全に棲み分けて運用していますね。

コンテンツとして、代表メッセージ、お知らせ、店舗からの営業報告などを実施

〜情報共有やコミュニケーションの具体的なコンテンツについて教えてください〜

得納:大きな取り組みとしては、代表メッセージ、コンテストの告知や結果報告、商品関連で「こんな産地行ってきました」という内容などを共有しています。

また、店舗の営業報告をTUNAGのコンテンツで実施しています。TUNAG導入前までは、店長やマネージャーの個人のアドレス宛にメールで共有するのが習慣でしたが、それだと一部の人しか内容を見れないということで、TUNAGに集約しました。


〜そういったコンテンツは、パート・アルバイトの方も利用できるのでしょうか?〜

得納:営業報告については、基本的に正社員が投稿するのですが、パート・アルバイトにもキャリアアップ制度のようなものがあって、ある程度仕事の経験を積んでいる方には報告を任せています。

タイムリーな情報共有や個別連絡はチャットで


※チャット画面はイメージです。

〜チャットに関してはどのような使い方をされていますか?〜

得納:総務チャット、商品チャット、マネージャーチャットなど色々なチャットがあり、都度共有がありますね。基本的に店長や副店長、正社員全員が入っていて、「チャットの発信で共有されているので、好きな時に見てくださいね」といった形で運用しています。

あとはチャットの使い方として、個別店舗への連絡が多いですね。コンテンツは全体公開の設定にしているものが多いので、チャットを使って、たとえば「大宮店と池袋店向けの連絡です」のようにチャットで連絡を流すことが多いです。

情報共有が改善、アルバイトからの新卒採用にも効果を実感

店舗内で、全員が平等に情報を受け取れる環境ができた

〜現場でのコミュニケーションに関する部分ではいかがでしょうか?〜

得納:店長やマネージャーが発信しなくても、店舗の全員が平等に情報を受け取れるようになったのが、まず1つ大きなポイントだと思います。

やはり「業務連絡や情報伝達の抜け漏れが減った」という声が多いですね。全員が平等に情報を受け取れるので、情報の一部だけが切り取られて違う形で伝わってしまうことがなくなりました。

今までは、情報共有して、「あ、そうなんですね」で終わっていたことも、人によっては「これってどういうことですかね?」と質問してくれるようになり、業務の質も上がっていった気がします。

会社全体への発信ハードルが下がり、マネージャーと店舗のやり取りもスムーズに



〜情報共有をTUNAGで実施するようになり、効果を感じる部分はありますか?〜

得納:カンパニーごとに色々な取り組みを行なっている中で、TUNAGで個人の取り組みが見える化したり、個人が全体に向けて発信するハードルが下がった点も大きかったと思いますね。

たとえば、「毎月の仕入れの決着値、このお店でちょっと上がってたんですけど、どういう見解ですか?」「人件費に対する見解ってどうですか?」みたいなことを、新任のマネージャーでも発信をしやすくなりました。

今までそういうことを確認するには、マネージャーがお店に電話しないとダメでしたが、業務指示がTUNAG上で完結できるようになりました。

数年ぶりに、アルバイトから大卒の新卒採用につながった

〜新卒採用にも良い影響があったとお聞きしたのですが、いかがでしょうか?〜

得納:ここ5〜6年、アルバイトから大卒の新入社員が入ることはほとんどなかったのですが、実は24卒の新卒採用で2名の内定が決まったんです。

本人に話を聞いてみると、アルバイトとして営業報告を上げたり、幹部の発信を確認していたので、もしかしたら弊社のマインドや取り組みがアルバイトの方に浸透した結果、2名の内定に繋がったのではないか、と考えています。

大卒の方が2名、採用選考に進んでくれて、内定承諾までしてもらえたという事実は、人事をやっている私にとって、すごく大きい効果ですね。

「cooperation」を体現し、自ら発信して物事を進めていく文化を



〜今後、ピー・エス・コープ様として実現したい会社の姿や、作っていきたい組織やそのためにTUNAGを活用できそうなイメージがあれば教えてください〜

得納:弊社には、カフェづくりとして、お店づくりから運営まで全て一貫して行う文化があります。そこには決して外注は入れません。そういった意味で、コミュニケーションや、自ら手を挙げる主体性が私たちの最大の強みだと思っていて、「自ら発信して物事を進めていく」文化の組織にしていきたいです。

実は、社名のピー・エス・コープ(PSCOOP)の「cooperation」 には、「会社づくりは他の誰かがやっていくものではなく、自分たちが参画していくもの」「自分たちが会社を作っていく意識を持とう」という意味合いが込められています。

弊社にとってTUNAGは現状、情報共有ツールとして認識されていますが、もっともっと日常的なコミュニケーションを促せるツールにしていきたいと思います。また、今まで以上に称賛文化をつくっていきたいですね。

より個々人の発信を増やし、それに対するフィードバックをする文化や、褒め合う文化を構築できれば、「この会社に入ってて良かったな」「もっと頑張ろう」と思ってもらえるはずです。そんなエンゲージメントの高い組織を目指していきます。

〜得納様、お話しいただきありがとうございました!〜

TUNAG お役立ち資料一覧
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