「ブランドを超えた社内広報」を実現。カプリチョーザなどを展開するWDI JAPANの社内コミュニケーション事例
「カプリチョーザ」「ハードロックカフェ」「サラベス」など25以上のレストランブランドを展開し、日本国内および海外で合計160店舗以上を運営する、株式会社WDI JAPAN様。ブランドを超えた社内広報や、コミュニケーション活性化を目的にTUNAGを導入しました。
社内外の広報を担当するマーケティング部シニアマネージャーの大林様に、会社の動きを伝えるためのコンテンツや、「本社と店舗」「店舗と店舗」「店舗内」のコミュニケーション活性化の取り組みについて伺いました。(以下、敬称略)
※記載の内容は、インタビュー時点の情報です。
ブランドを超えた社内広報や、コミュニケーションに課題感
自分が働いている店舗やブランドのことしか分からない状態だった
〜TUNAG導入前、どのような課題を感じていましたか?〜
大林:店長や店舗スタッフは自分の店舗内で情報が完結しがちで、会社の動きやブランドの動きが見えづらくなっていました。でも、例えば本屋で雑誌を立ち読みして「あれ、載ってる」と気づくのって、ちょっと寂しいじゃないですか。
また、25以上のブランドを展開している中で、それぞれのブランドがバラバラの会社みたいな感じになっていました。例えば、カプリチョーザの従業員は、カプリチョーザしか知らないんですよね。ハードロックカフェというブランドもやっているのは知ってるけど、いまいちよく知らない。
そうじゃなくて、ブランドを超えて「こういうことをやったら成功したよ!」みたいな、成功事例の共有ができる仕組みを作りたいと思っていました。
「見てなくて知りませんでした」本社→店舗のコミュニケーションの課題
〜その他に、課題に感じていたことはありますか?〜
大林:本社の伝えたいことが店舗の従業員に伝わらないのも非常に大きな課題でした。
本社の社員には自分のPCがあって、イントラネットやメールで社内告知や経営層の方針を見れていたんですが、店舗には共有のPCが1〜2台あるだけ。使っているのも主に店長なので、店長以外の正社員やスタッフまで情報が行き届かない状況だったんです。
また、当時使っていたイントラネットでは「見るべき情報が必ずトップ画面に表示される」という機能がなく、情報を更新すればするほど重要情報がどんどん埋もれていたんです。店舗側で「見てなくて知りませんでした」「そんな情報あったんですか?」みたいなことが多々あったので、ツールの問題も感じていました。
店舗内での情報伝達が徹底できず、店長次第になっていた
大林:店舗内での情報共有も、なかなか上手くいっていなかったですね。朝礼など口頭の伝達では内容がさらりと流れてしまったり、その場にいない人たちに伝わらなかったり。特に経営層の想いや経営方針の話だと、店長の資質やキャラクターによっては本来と違う意味で伝わることもありました。
スタッフ同士での連絡には私用のSNSなどが使われていて、それを会社オフィシャルのツールとして使ってもらうことはできないですし、コンプライアンス的に何とかしたいと思っていました。
タイムライン形式のTUNAGなら、情報をカジュアルに共有できる
〜そのような課題がある中で、TUNAGを導入した経緯について教えてください。〜
大林:TUNAG以外にもチャットツールを検討していたんですが、いろいろなニュースを発信するときにカテゴリ分けができて、なおかつタイムライン形式で情報が見れるという点で、TUNAGの導入を決めました。
〜タイムライン形式のどのような部分が、WDI JAPAN様に合っていると感じましたか?〜
大林:いろいろな情報をタイムライン上で見れて、SNS感覚でカジュアルに使えると感じたからです。
レストランというホスピタリティが重要なビジネスでは、美味しい食事は前提で、そこにプラスして「お客様に楽しみを提供しよう」というおもてなしの気持ちが大切です。だからこそ、スタッフ自身が仕事を楽しんだり、コミュニケーションを楽しめるようにしたいと考えています。
TUNAGなら店舗スタッフもSNS感覚で使えて、「読まなきゃ」「見なきゃ」ではなく、「見たい」「発信したい」と感じてもらえるんじゃないかと思いました。
会社全体の動きを見える化。各店舗の成功事例や個人表彰の発信も
各ブランドのメディア掲載のお知らせや、経営層からのメッセージを発信
〜ブランドを超えた社内広報という面で、TUNAGをどのように活用していますか?〜
大林:テレビや雑誌でレストランや施策が紹介された際に、「パブリシティトピック」として社内に共有しています。
「来月からこのブランドの〇〇店でこういう施策をやりますよ」と共有することで自店舗の営業施策のヒントにしてもらったり、「会社としてこういうことに取り組んでいるんだな」というのをしっかり感じてもらうのが目的です。情報をつぶさに共有して全員に知ってもらうことが、会社としての一体感につながると思っています。
その他にも、業界の動向やニュース、他社の事例など、業界人として知るべき情報も共有しています。スタッフ一人ひとりに店舗の経営者の視点を持ってほしい、何か気づきを得てほしいと思ってやっています。
〜その他にも、会社の動きが分かるようなコンテンツはありますか?〜
大林:代表が発信する「TOP MESSAGE」、営業本部長とコーポレートシェフが発信する「福福メッセージ」があります。
福福メッセージは営業本部長とコーポレートシェフの名前から「福福」と名付けていて、堅苦しい内容ではなく、日頃の気づきやつぶやきをエッセイのような形で定期的に投稿しています。
「地域一番店プロジェクト」で各店舗が取り組みを発表、スタッフの表彰も
〜各店舗やスタッフ個人に焦点を当てたコンテンツもあるそうですね!〜
大林:「地域一番店プロジェクト」という、年間トップの店舗を決める取り組みをしています。
毎年テーマを決めて、各店舗から「こういう取り組みをしてます」と発表してもらい、採点してトップを決めるというものです。中間発表として各店舗から成功事例が共有されています。
その他に、スタッフの個人表彰も「こういう理由で、この部門で受賞しました」という形で共有していますね。
コミュニケーションツールとしての効果を実感
ブランドを超えて会社の動きが伝わり、店舗スタッフの定着や帰属意識に好影響
〜TUNAG導入後、どのような効果を感じていますか?〜
大林:会社の動きは、本当によく分かってもらえるようになりましたね。自分が配属されていないブランドに対しても距離感が近くなり、動きが分かるようになったと思います。
あと、会社から何か通達が出たときも店舗スタッフにとって唐突感がなくなったというか、「普段会社はこういうことを言ってるよな。だからこうなったんだな」「この通達、こういう経緯で出たんだろうな」とストーリーが分かるので、通達が腹落ちしやすくなったと思います。
また、これまであまり活用されていなかった社内制度についても、総務が発信することで活用度が上がりました。「こんな充実した制度を作ってくれていたのか」とスタッフの満足度や定着につながって、長期的に見てスタッフの帰属意識に良い影響を及ぼしていると感じています。
「TUNAGで見た人だ」本社と店舗のコミュニケーションが円滑になった
〜コミュニケーションの課題は解消されましたか?〜
大林:本社と店舗、店舗内のスタッフ同士、店舗と店舗で、それぞれ距離感が縮まりましたね。特に、前までは本社の社員が店舗に行くと「あの人誰?」という感じだったんですが、今では「あ、TUNAGであの投稿をしてた人だ」とすぐに分かってもらえます。
直接会ったことがないとどうしても事務的なやり取りに終始しがちですが、日頃のTUNAGの投稿からその人のキャラクターが見えて、とても近い距離感でファーストコンタクトが取れます。非常に円滑なコミュニケーションができるようになったと感じますし、コミュニケーションツールとして大きな成功だと思いますね。
一体感やチーム力を重視している企業におすすめ
〜効果実感を踏まえて、TUNAGはどんな企業におすすめだと思われますか?〜
大林:一体感やチーム力を重視しているような企業さんにおすすめですね。
「全員の力で会社を盛り上げよう」という気持ちや、「自分は独りじゃないな」「こういう仲間がいて、みんなでこの会社を作っているんだな」という一体感を実感できるツールだと思っています。
パートにも1人1アカウント。店舗スタッフも含めて運用する理由は?
ゆくゆくは店舗スタッフも運用メンバーとして巻き込んでいきたい
〜TUNAGの運用体制について教えてください。〜
大林:基本的には営業本部が主導していて、総務部や情報システム部など、本社の社員が運用を担っています。ゆくゆくは、コンテンツやプロジェクトに応じて店舗スタッフも運営メンバーに入ってもらいたいなと思っています。
〜実際に運用してみて、店舗スタッフの方の参加度合いはいかがですか?〜
大林:個人のスマホでTUNAGを見てもらうということで、導入したての頃は「どこまで受け入れてもらえるかな…」という気持ちもあったんですが、とにかく積極的にログインしたくなるような、見てもらえるコンテンツを増やしていこうと考えて、運用チームで相談しながら日々トピックを投稿していきました。
それが功を奏して、あるとき店舗スタッフから「こういうのがあります、みんな来てね!」「今ポップアップの出店準備をしています」みたいな現場感のあるトピックが投稿されるようになって、「上手くできてるぞ」と実感しましたね。
〜実際に店舗で働いている人から現場の様子が投稿されているんですね!〜
大林:私自身は現場の人間ではないので、投稿できるのは「現場に行きました」っていうレポートだけなんですよね。こうした店舗スタッフからのリアルな声や共感レポート、ニュースが投稿されるとみていて楽しいですし、実際にTUNAG上でもコメントやリアクションにつながっていますね。
パートスタッフも含めてTUNAGを運用している理由
〜正社員だけでなく、パートの方も自分のアカウントでTUNAGを見ているんですよね?〜
大林:そうですね。やっぱり、「WDI JAPANにいると楽しいな」という一体感を感じてもらいたいですし、福福メッセージのようなホスピタリティに関するトピックって、帰属意識につながると思うんです。
「こういうことやってる会社、やっぱり面白いな」「ホスピタリティを尽くすのってこんなに楽しいことなんだ」「これ他の会社には無いな、WDIならではだな」みたいなことを感じてもらって、ゆくゆくは「正社員になりたい」という気持ちになってもらえたら…と思い、パートの方もTUNAGに入ってもらっています。
店舗や個人に光を当て、双方向コミュニケーションを実現したい
〜今後、TUNAGをどのように活用していきたいと考えていますか?〜
大林:現時点でも、店舗や個人に光が当たる取り組みはできていると思います。引き続き、いろいろなコンテンツを通じて、いろいろな角度から、店舗や個人の取り組みを社内に見せていきたいです。
〜それによって、どのような会社の姿を実現したいですか?〜
大林:本社の社員だけでなく店舗も含めて全員参加型のツールにして、社内で「双方向のコミュニケーション」を形にしたいですね。
当社は50年以上続く企業で、トップダウンな部分やそういう空気感があります。でも、店舗スタッフから経営陣にアイデアやリクエストを出して、それに心を動かされる経営層がいて…みたいな感じで、ボトムアップな風土に変えていければ良いなと思います。「現場から意見を上げても良いんだ」という流れを作っていきたいです。
もちろん、スタッフ同士の情報共有も「独りじゃない」「仲間がいるんだな」という一体感につながると思います。そういったスタッフ同士でのコミュニケーションもできるツールにしていきたいですね。
〜大林様、お話いただきありがとうございました!〜