【2025年最新】社内ポータル作成サービス11選を比較!自社に最適なタイプは?

情報共有やコミュニケーションの活性化に役立つ「社内ポータル」は、さまざまな方法で作成できます。ITに精通した担当者がいない企業は、社内ポータル作成サービスを活用しましょう。タイプ別のおすすめサービスと比較のポイントを解説します。

社内ポータルとは何か

働き方の多様化やリモートワークが進む現代、「社内ポータル」を通じて、情報の発信や共有を行う企業が増えています。企業における社内ポータルの役割やメリットを理解しましょう。

多彩な機能を搭載した社内向けサイト

ポータル(portal)とは、英語で「入り口」を意味する言葉です。ユーザーが最初にアクセスするホームページは「ポータルサイト」と呼ばれ、代表的なものには「Google」や「Yahoo! JAPAN」などが挙げられます。

社内ポータルは、さまざまな機能を搭載した社内向けサイトのことです。一般的なポータルサイトと違い、アクセスできる人が「その企業で働く人」に限られます。情報共有の迅速化やコミュニケーションの活性化、ナレッジの蓄積などを主な目的としており、従業員や関係者以外は閲覧ができません。

社内SNSや社内掲示板、グループウェアと混同されやすいですが、社内ポータルはこれらの機能を全て含めたものと考えましょう。

代表的な機能

社内ポータルには複数の機能が搭載されています。ニーズや課題に合わせ、自社で一から開発することも可能です。代表的な機能をチェックしましょう。

  • チャット機能
  • 社内掲示板
  • 社内FAQ
  • 勤怠管理機能
  • スケジュール管理機能
  • ワークフロー申請機能
  • レポート機能
  • マニュアルの作成・共有機能

「社内FAQ」とは、社内でよくある質問と回答をまとめたものです。問い合わせ担当者の業務負荷が軽減されるほか、ナレッジの蓄積にも有効です。

「ワークフロー申請機能」とは、文書で行っていた各種申請業務をオンライン上で行う機能で、手続き業務の円滑化が実現します。

作成方法は大きく3パターン

社内ポータルの作成方法は、3パターンに大別されます。メリットとデメリットを理解した上で、自社に合った方法を選択しましょう。

  • 自社で開発する
  • 無料サービスを利用する
  • 有料サービスを利用する

自社で開発する方法は「フルスクラッチ開発」と呼ばれます。デザイン面から機能面に至るまで、自社のニーズを十分に盛り込める一方で、費用や工数がかかるのが難点です。

費用を抑えたい場合は、WordPressをはじめとする無料サービスを活用する手もあります。ある程度のカスタマイズ性を求める場合は、一定の機能がパッケージ化された有料サービスを使うのが望ましいでしょう。

社内ポータル作成サービスのタイプを比較しよう

自社にITに精通した人がいない企業や社内ポータルを初めて作成する企業は、社内ポータル作成サービス(無料・有料)を活用しましょう。いくつかのタイプに分かれるため、機能やユーザビリティーをよく比較する必要があります。

エンゲージメント向上に効果的なタイプ

「エンゲージメント向上に効果的なタイプ」は、業務の効率化に役立つ機能のほかに、エンゲージメントを向上に役立つ機能を備えています。

福利厚生・サンクスカード・社内アンケート・社長メッセージなどの機能が搭載されているケースが多く、組織のつながりを強化させるのに最適です。

「エンゲージメント」とは、従業員が会社に対して抱く愛着や思い入れです。エンゲージメントが高い企業は従業員の貢献度が高く、労働生産性も高いことが分かっています。逆に、エンゲージメントが低下すると、従業員のやりがいやモチベーションが低くなり、離職率の上昇につながります。

業務の効率化に重点を置いたタイプ

「業務の効率化に重点を置いたタイプ」は、グループウェアの機能が充実しているのが特徴です。グループウェアとは、コミュニケーションの円滑化や業務効率化などを目的とするソフトウェアを指します。

従業員数が多い企業やリモートワークを導入している企業では、スケジュール管理機能やワークフロー申請機能、社内チャットを搭載したサービスが便利です。業務にかかる時間や工数を削減できるため、人手不足への対策としても有効でしょう。

ファイルの管理・共有に適したタイプ

ファイル共有には複数の方法があります。メール添付やUSBメモリによる共有は、情報漏えいや紛失のリスクが高く、重要文書のやりとりにはあまり適していません。修正や更新にも時間がかかり、業務効率を低下させる一因にもなります。

「ファイルの管理・共有に適したタイプ」は、大容量のストレージを備えているのが特徴です。情報の共有や共同編集をオンライン上でスムーズに行えるため、ファイル管理の煩わしさから解放されます。情報漏えいを防ぐためにも、ファイルへのアクセス制限や閲覧制限が可能なサービスを選びましょう。

情報共有に強みを持つタイプ

コミュニケーションや情報共有に課題のある企業は少なくありません。とりわけ、ノンデスクワーカーに対する情報の共有漏れは深刻で、チームワークや働くモチベーションの低下につながることもあります。

「情報共有に強みを持つタイプ」には、必要な情報をタイムリーに届けられる工夫がなされているのが特徴です。

権限設定やアクセス制限の機能を活用すれば、特定の相手にのみ情報を共有できます。全員が閲覧できる社内掲示板と使い分けることで、情報伝達のスムーズさが増すでしょう。未読・既読の表示機能や未読者にリマインドメールを送る機能を備えたサービスもあります。

【エンゲージメントを高める】主要サービス3選

人手不足が深刻化する現代において、エンゲージメント向上による人材の定着化は、全ての企業が意識しなければならない課題の一つです。業務効率化だけにとどまらず、組織のつながりを強化したい企業におすすめのサービスを取り上げます。

TUNAG

「TUNAG(ツナグ)」は、株式会社スタメンが提供する「人と組織の働きがいを高めるプラットフォーム」です。2024年11月時点における利用ID数は100万人以上で、ノンデスクワーカー組織での利用者数が加速しています。

  • 課題の分析・施策設計・実行までをワンストップで行える
  • スマホに最適化されたUI/UXで現場でも使いやすい
  • 専任担当者が設計や取り組みを手厚くサポート

機能は「エンゲージメントを向上させる機能」と「業務効率化機能」に大別されます。ワークフローやタスク依頼、チャットなどの基本的な機能はもちろん、福利厚生の利用やビジョン浸透、称賛文化の醸成をサポートする機能が搭載されているのが強みです。

取り組みの成果が画面上で可視化されるため、定量分析が難しい人事施策でもデータに基づく評価が行えます。ほとんどの機能がスマホアプリ上で利用でき、店舗や現場で働くノンデスクワーカーへの情報共有がスムーズです。

TUNAG(ツナグ) | 組織を良くする組織改善クラウドサービス

Yappli UNITE

「Yappli UNITE(ヤプリユナイト)」は、株式会社ヤプリが2023年8月にリリースしたスマホ向けのアプリサービスです。

  • 豊富なデザインと機能を自由に選択できる
  • リスキリング機能で学びをサポート
  • 開封率の低いグループへのリマインドが可能

主要機能は「ビジョン浸透」「カルチャー醸成」「業務効率化」「人材育成」に大別されます。リスキリング機能を活用すれば、セミナー動画やeラーニングを通じて、従業員のスキルアップを支援できます。

TUNAGと違いの一つは、アプリ上で簡単にドクターに健康相談ができる「オンライン診療」が搭載されている点です。ヘルスケアの数値に応じてインセンティブを付与する機能もあり、ウェルビーイング経営や健康経営を目指せます。

Yappli UNITE(ヤプリユナイト)|社内アプリで、イキイキとした組織を

Talknote

TUNAGやYappli UNITEはエンゲージメント向上に重点が置かれているのに対し、Talknote株式会社が提供する「Talknote(トークノート)」は「組織のチカラを最大化する情報共有プラットフォーム」と位置付けられています。

  • コミュニケーションのデータ分析で組織コンディションが分かる
  • ノートの作成でナレッジの蓄積と共有が容易に
  • 感謝・称賛を伝えられるサンクス機能を搭載

本サービスの強みの一つは、組織や部署ごとのコミュニケーションを「組織スコア」としてデータ化できる点です。スコアが低下している場合、専任のカスタマーサクセスがアクションの提案を行います。

ナレッジの共有・蓄積には「ノート」を活用しましょう。投稿内容は、最新から時系列で表示されるため、重要な情報を誰もがタイムリーにキャッチできます。

情報共有プラットフォーム「Talknote」

【グループウェア機能が充実】主要サービス3選

業務の無駄をなくし、組織の生産性を高めたい企業は、グループウェア機能が充実しているサービスを導入しましょう。自社の課題や弱みを事前に洗い出しておくと、サービスの選定がスムーズに行えます。

TUNAGのようにエンゲージメント向上には特化されていないため、業務効率化をメインに組織改善をしたい企業におすすめです。

サイボウズ Garoon

「サイボウズ Garoon(ガルーン)」は、サイボウズ株式会社が提供するグループウェアです。官公庁や金融機関、大企業での導入実績が豊富で、これまでに7,500社・330万人が利用しています(サイボウズ Garoon調べ)。

  • ドラッグ&ドロップの簡単な操作でポータルサイトが完成
  • 運用管理権限の詳細設定が可能
  • kintoneとの連携で業務管理がさらに便利に

拠点や部署が多い組織は、情報管理が複雑化しやすく、伝達の遅れや業務効率の低下が生じやすい傾向があります。サイボウズ Garoonを活用すれば、拠点・部署ごとのニーズを反映した社内ポータルが作成できるため、業務効率の向上につながります。

Garoonのグループウェア機能は、kintoneのデータベース機能と連携が可能です。kintoneを導入している企業は、スケジュール管理がグッと楽になるでしょう。

サイボウズ Garoon(ガルーン)- 10名から数万名まで使えるグループウェア

desknet's neo

「desknet's neo(デスクネッツ ネオ)」は、株式会社ネオジャパンが開発するグループウェアです。情報共有や業務効率化に関する多彩な機能が搭載されており、完全ノーコードで社内ポータルを作成できます。

  • 日本企業向けの設計で使いやすい
  • 専用アプリを使えば、機能を無制限に増やせる
  • 個人ごとにポータル画面のカスタマイズが可能

社内ポータルの作成に必要な基本機能はそろっていますが、業務アプリ作成ツール「AppSuite(アップスイート)」を追加することで、自社のニーズに合った機能を無制限に増やせるのが特徴です。

スマホ対応のため、ノンデスクワーカーでも情報の共有や管理が簡単に行えます。未読・既読の表示や「後で読む」の機能を活用し、情報の確認漏れを防ぎましょう。

累計販売実績は2024年9月時点で約520万ユーザーを数え、自治体・政府関連機関の導入実績は1,100万団体以上です。製品はクラウド版とパッケージ版の2種類があり、クラウド版は初期費用がかかりません

【公式】desknet's NEO - ノーコードでさらに進む業務改善

kintone

「kintone(キントーン)」は、サイボウズ株式会社が提供する業務アプリ作成サービスです。プログラミング知識がない担当者でも簡単に社内ポータルが作れるように、複数のサンプルアプリが用意されています。

  • 全社業務からチーム業務まで、あらゆる業務内容に対応
  • 200種類以上のサービスと連携が可能
  • アプリに蓄積されたデータを集計して分析に活用できる

kintoneのアプリには、データの蓄積・一覧・検索が可能な「データベース機能」と、業務の円滑化を促進する「コミュニケーション機能」が備えられています。アプリに蓄積されたデータは、集計・分析が可能なため、組織課題の改善にも役立つでしょう。

プラグインが豊富で、既存サービスとの連携が容易に行えます。初期費用はかからず、1ユーザー単位で契約できるのも魅力です。

なお、TUNAGは組織課題をオールインワンで解決できる機能がそろっているのに対し、kintoneは業務課題に応じた機能を自分たちで選んで作成する必要があります。各チームの業務をシステム化したい場合に適しているでしょう。

kintone(キントーン)- あなたの「その仕事に」

【ファイル管理に最適】主要サービス3選

社内ポータルには、ストレージが搭載されており、ファイルの一元管理が可能です。ナレッジの蓄積や共有に力を入れたい企業におすすめのサービスを厳選して紹介します。

TUNAGのように、ノンデスクワーカーの利用を重視したサービスではないため、現場での使いやすさやスマホでの見やすさはしっかりとチェックした方がよいでしょう。

SharePoint

「SharePoint(シェアポイント)」は、Microsoft 365でおなじみのMicrosoftが提供するクラウドベースのサービスです。Microsoft 365シリーズの一つであり、コンテンツ管理や共同編集に強みがあります。

  • Copilotを活用してニーズに合ったサイトを素早く設計
  • Microsoftのツールと連携
  • サイト・リスト・アイテムのレベルでアクセス制限の設定が可能

同社が開発するAIアシスタントツール「Copilot」を活用すれば、プロンプトとクリック操作のみで社内ポータルが作成できます。Word・Excel・TeamsなどのMicrosoftツールとの連携もスムーズで、情報のシームレス化を目指す企業にぴったりです。

料金は、1ユーザーにつき月額749円(税別)とリーズナブルです。SharePoint以外の機能やCopilotを活用したい場合は、「Microsoft 365 Business Standard」や「Microsoft 365 Copilot」のプランを選択する必要があります。

コンテンツの共同作業と共有を安全に | Microsoft SharePoint

ナレカン

「ナレカン」は、株式会社Stockが提供するナレッジ管理サービスです。100人~数万人の企業が主な対象で、「ナレッジ管理に特化した社内ポータルが欲しい」「必要な情報に素早くアクセスしたい」というニーズに応えます。

  • 質問形式で情報の検索ができる「AI自然言語検索」を搭載
  • チャット内容の蓄積が可能
  • 社内版知恵袋で質問・回答ができる

ナレカンでは、テキストベースのメモで情報が蓄積されます。作成したメモや質問はフォルダ形式で階層化されるため、欲しい情報をすぐに引き出せるでしょう。

ナレカンAIが最適な回答を自動生成する「AI自然言語検索」も搭載されており、社内におけるナレッジの活用が進みます。既読機能やリアクション機能で情報の共有漏れが防げる点も優秀です。

トップページ | 社内のナレッジに、即アクセスできるツール「ナレカン」

Notion

「Notion(ノーション)」は、アメリカに本社を置くNotion Labs, Inc.のプロダクトです。情報の管理やカスタマイズに特化した「コネクテッドワークスペース」という位置付けで、世界中の企業が導入しています。

  • 3万件以上の豊富なテンプレートを保有
  • ドラッグ&ドロップの簡単操作でページを作成できる
  • Notion AIが文書作成や検索をサポート

Notionで作成した社内ポータルは、カスタマイズ性の高さと操作のしやすさが魅力です。テンプレートを活用すれば、一からサイトを構築する時間と費用をセーブできます。更新をリアルタイムに確認できるため、コミュニケーションツールとしても活用できるでしょう。

プランは「フリー」「プラス」「ビジネス」「エンタープライズ」の4種類です。規模にもよりますが、全社向けのポータル作成には、ビジネスやエンタープライズが適しています。

Wiki、ドキュメント、プロジェクト機能をすべてつなげたワークスペース | Notion (ノーション)

【スムーズな情報共有が可能】主要サービス2選

リモートワークやフレックスタイム制の導入により、情報共有の重要性を実感している企業は多いはずです。社内ポータルを情報の発信・共有の場として活用する場合、どのようなサービスを選ぶのがふさわしいのでしょうか?

Google サイト

Googleが提供する「Google サイト」は、プログラミングの知識なしでWebサイトを作成できるサービスです。Googleアカウントがあれば無料で利用できるため、コストを抑えたい企業や社内ポータルを試しに作成してみたい企業に適しています。

  • 複数人による同時編集が可能
  • 共有権限やオーナー権限が付与できる
  • 表示形式があらゆるデバイスに適している

サイトには、GoogleドライブのフォルダやGoogleカレンダー、ドキュメントなどの埋め込みができます。社内掲示板やナレッジスペースとして活用できますが、サブページの階層に制限があるので、情報の階層を深くしたい場合は、他の有料サービスを使うのが望ましいでしょう。

TUNAGと違い、専任のカスタマーサクセスによるサポートがない点にも注意が必要です。情報共有のみの簡易的なサイトを作成したいときに活用することをおすすめします。

Google サイト: ビジネス ウェブサイトの開設と運用 | Google Workspace

rakumo ボード

rakumo株式会社が提供する「rakumo ボード(ラクモ ボード)」は、Google Workspaceの拡張サービスです。Google サイトを作成し、rakumo ガジェットを埋め込むことで、多彩な機能を有する社内ポータルが完成します。

  • 情報共有とコミュニケーション活性化に役立つ機能が充実
  • 部署やプロジェクト単位でボードを分けられる
  • 投稿ごとのアクセス数や反応を分析できる

共有内容については、ボードごとに「利用可能」「閲覧のみ」「利用不可」などのアクセス権限を設けられます。必要な人に必要な情報をタイムリーに届けられる上、未読・既読の表示機能で共有漏れを防げるのが強みです。

利用には、Google Workspace(有料版)の契約が必要です。プランごとに利用できる機能が異なるため、内容をしっかりとチェックしましょう。

Google Workspace を拡張する「rakumo ボード」|使いやすい社内掲示板・社内ポータル

社内ポータルは導入すべき?

社内ポータルを導入すべきかどうかで迷ったときは、メリットとデメリットを洗い出してみましょう。導入には一定のコストと時間がかかるため、自社にとって本当に必要なサービスであるかどうかを再検討することが重要です。

導入するメリット

社内ポータルの重要性を認識する企業が増えている背景には、コロナ禍や働き方改革の推進により、柔軟な働き方が普及したことが挙げられます。

リモートワークはコミュニケーション不足を引き起こす懸念がありますが、チャット機能や社内掲示板を活用すれば、情報共有の迅速化や社内交流の活発化が期待できます。無駄な会議の削減やペーパーレス化により、業務効率も向上するでしょう。

エンゲージメント向上機能を備えたサービスは、組織の縦と横のつながりを強化すると同時に「働きがいのある環境」をつくります。「この会社で働けて良かった」という従業員が増えることで、企業の業績にもプラスの結果がもたらされます。

運用上の注意点

社内ポータルの導入は企業に多くのメリットをもたらしますが、導入・運用を行う上で注意しなければならない点もあります。

自社のニーズに合ったカスタマイズ性の高いサイトは、組織の課題解決につながります。一方で、多くのコストが費やされるため、費用対効果をしっかりと検証しなければなりません。

また、定期的に更新を続ける必要がある点において、担当者の業務負荷が増える恐れがあります。人的コストや人員の配置を含めた上で、中長期的な運用計画を立てることが重要です。

サービスを比較するときのポイント

社内ポータルを作成したものの、利用者が限られていたり、有益な情報が少なかったりして、社内に浸透しない企業も見受けられます。従業員に活用される社内ポータルを作成するには、自社の課題に照らし合わせながら、サービスをよく比較することが重要です。選び方のポイントをチェックしましょう。

必要な機能がそろっているか

情報共有に強みを持つサービスもあれば、社内ナレッジの蓄積に重きを置くタイプもあるため、機能面の比較は欠かせません。

特に、無料サービスや低価格のサービスは、必要最低限の機能のみを備えており、カスタマイズ性に劣る傾向があります。価格面だけでなく、自社に必要な機能がそろっているかを必ずチェックしましょう。

自社の課題を洗い出し、社内ポータルを開設する目的を明確にすることで、サービスのミスマッチを防げます。ニーズを把握するため、従業員にアンケートやヒアリングを行うのも有効です。

既存システムとの連携が可能か

既に導入済みのシステムやグループウェア、チャットツールなどがあれば、社内ポータルとの連携の可否を確認しましょう。

例えば、多くの企業ではオフィスツールとして「Microsoft 365」を導入しています。「SharePoint」はMicrosoft製品との連携が可能なので、情報の管理がよりスムーズに行えます。

Google WorkspaceやGoogleサイトを既に利用している企業であれば、「rakumo ボード」で機能を拡張させる手もあります。ユーザーアカウントやグループなどがそのまま使えるため、導入や運用の手間がかかりません。

全ての従業員が問題なく使えるか

年齢やポジション、ITリテラシーの有無にかかわらず、全ての従業員が問題なく使えるかどうかをチェックする必要があります。見やすさや操作のしやすさを考えると、配置やデザインがシンプルなものが望ましいでしょう。

TUNAGが公表する「ノンデスクワーカーの働き方実態調査2024」によると、「情報共有に抜け漏れがある」と感じているノンデスクワーカーは61.6%にも上ります。さらに、52.8%のノンデスクワーカーが「情報をタイムリーに受け取れていない」と答えました。

小売・医療・介護・福祉・運送などの業界においては、情報共有に課題がある企業が少なくありません。オフィスにいない従業員が気軽にアクセスできるように、マルチデバイス対応のサービスを選択するのが理想です。

出典:ノンデスクワーカーの働き方実態調査2024 | TUNAG(ツナグ)

社内ポータル作成サービスの導入事例

社内ポータルの活用方法や導入目的は企業によって異なります。社内ポータル作成サービスの活用により、組織にどのような変化がもたらされたのでしょうか?ここでは、TUNAGを導入した企業の事例を取り上げます。

瑞鳳会グループ

瑞鳳会グループは、岐阜県岐阜市内を中心に医療・介護・福祉のサービスを展開しています。稟議申請や情報共有を紙ベースで行っており、組織の風通しの悪さや業務効率の低下が課題となっていました。

「紙をなくす」を合言葉に、社内ポータルとしてTUNAGを導入したところ、稟議申請や勤怠申請の電子化が実現し、職員の残業時間が90%以上削減されたといいます。

社内稟議では、稟議書の必要事項の書き漏れが減ったほか、決裁状況がすぐに分かるようになりました。勉強会やグループ内行事などの情報共有もスムーズになり、職員同士のつながりが強化されています。

出典:ペーパーレス化で決裁期間75%短縮、残業時間90%削減。風通しの良い組織を目指す瑞鳳会グループの取り組み | TUNAG(ツナグ)

三井ホーム

三井ホーム株式会社は注文住宅やリフォームなどを手掛けるハウスメーカーです。「現場社員とのコミュニケーションが取りにくい」「紙帳票でのやりとりに時間がかかる」「部署間連携を高めたい」などの組織課題を解決するために、TUNAGを導入しました。

導入後は、紙ベースでのやりとりが電子化されたほか、社内ポイントやサンクスメッセージなどの機能によって、部署間の相互貢献が見える化されたといいます。さらに、拠点やエリアを超えたコミュニケーションが活発化し、縦割り組織に横のつながりが生まれました。

TUNAGは、ワークフローや情報共有の機能をカスタマイズできるのが特徴です。自社に合った仕様にすることで、DXの加速にもつながります。

出典:三井ホームの現場組織DX。お客様対応の品質向上を目指し、社員同士の連携やコミュニケーションを強化 | TUNAG(ツナグ)

社内ポータルはサービス選びが重要

働き方の多様化が進む中、情報を1カ所に集約できる社内ポータルの重要性が増しています。業務の効率化につながるのはもちろんのこと、チームワークの向上や組織力の向上にもプラスの効果をもたらします。

一方で、自社の組織課題やニーズに合わないサービスを導入すれば、コストと時間の無駄遣いになりかねません。サービスの比較・検討は十分な時間をかけて行う必要があります。

導入に際し、社内アンケートを実施して現場の声を集めたり、サービスの無料トライアルを試してみたりするのもよいでしょう。


著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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