1,200km離れた北海道と茨城の現場をつなぐ。「同じベクトル」を目指す社内コミュニケーションの秘訣とは
昭和59年創業、農業土木事業を営む相互開発株式会社。北海道岩見沢市と茨城県を主とした北関東を拠点に、「自覚と責任を持ち、地域社会から必要とされる企業として発展する。」という経営理念のもと事業を展開しています。
従業員数が増える中で理念浸透と情報伝達の効率化に課題を感じるようになった同社は、TUNAG(ツナグ)を導入。その結果、管理職の意識が変わり、現場同士の助け合いが生まれました。
プライベートチャットからの移行や、月次の振り返りの仕組みなど、同社のTUNAG活用法について代表取締役の本多宏考様(以下、敬称略)にお話を伺いました。
(取材:2024年11月)
理念浸透と情報伝達の効率化に課題
「大きな1回よりも小さな10回」理念浸透の手段を探していた
※代表取締役 本多宏考 様
〜TUNAG導入前、貴社ではどのような課題を感じていましたか?〜
本多:一番は理念浸透です。会社の成長とともに従業員数は増えましたが、日々の業務に追われる中で「何のために働くのか」「どこに向かっているのか」その目的がうまく伝わっていないと感じるようになりました。
全体会議で理念の話をするだけでは現場に浸透しないですし、「大きな1回よりも小さな10回」みたいな感じで、継続的に会社の理念を伝え続ける手段を探していたんです。
チャットツールでは情報を探すのに時間がかかる
〜「理念を伝え続ける」ということについて、それまで情報伝達はどのような手段で行っていたのでしょうか?〜
本多:プライベートチャットで情報共有をしていましたが、どうしても業務連絡ばかりになってしまい、理念のことまではなかなか発信できていませんでした。
それに業務連絡をするにしても、チャットツールだと情報を遡ったり検索するのに時間がかかります。それも課題に感じていました。
自社に合う仕組みを柔軟に作っていけるTUNAGを導入
〜そのような課題感がある中で、どのようなツールを探しましたか?〜
本多:理念を浸透させるプラットフォームを探す一方、離れていても従業員がつながる空間を作りたいとも思っていて、そんなときに「TUNAG」を知りました。他にも従業員同士が感謝や称賛を伝え合うサービスを検討しましたね。
〜TUNAG導入の決め手は何だったのでしょうか?〜
本多:組織の仕組みって「決まった形でずっと運用していく」というケースはほとんどないじゃないですか。定期的に変化をつけていくことが重要だし、むしろ導入初期と5年後とかでツールがまるで違った形になっているのが理想だと思います。
その点、TUNAGはその時々の自社に合う仕組みを柔軟に作っていけるイメージが持てて、自由度高く使えるツールである点が導入の決め手になりました。
〜ちなみに、当時のプライベートチャットで感じていた「情報が探しづらい」という課題に対して、TUNAGはどのように感じましたか?〜
本多:情報を分類して発信していける点はものすごく便利だと感じましたね。「この情報を探すなら、このカテゴリを見れば良い」みたいな形で、情報にたどり着くのが簡単だと思いました。
目標の振り返り、業務連絡、社内ポイントなどを運用
目標に向かって行動するための「振り返りと行動改善」で成長を促す
〜TUNAGを活用した実際の取り組みについてお聞かせください〜
本多:1つが「振り返りと行動改善」ですね。従業員全員が月初に個人目標、前月の振り返り、当月にどんな改善行動をするか投稿しています。
〜他の従業員の目標や振り返りも見えるようになっているのでしょうか?〜
本多:はい、あえてお互いの投稿が見えるようにしています。「同期の〇〇、頑張ってるな。自分も頑張らなきゃ」と感じてもらって、自分の行動につなげてもらいたいからです。
また、部門長たちには、特に自部門だけでも行動変容があったかどうか見てもらうようにしています。結構コメントもしてくれています。
〜お話を聞いているとかなり徹底して目標に向き合う仕組みだと感じるのですが、会社としてどのような意図で「振り返りと行動改善」を実施しているのでしょうか?〜
本多:どうせ頑張るんだったら、目標や目的が明確なほうが、少しずつでも達成感や進行している実感を得られますし、そのほうが、働きがいとか個人の成長にも繋がっていくと思うんです。
それで「目標達成に向けて行動するための考え方を身につけてほしい」という意図で始めました。
社長の私が上からいろいろ言うのも大事ですが、成功事例を見える化して仲間内で「あの人、すごいよね」という認識ができることで、それに倣う人が増えてくれればと思っています。
現場の様子が分かる「今日の勤務」、業務連絡の「連絡板」
〜TUNAGを業務連絡にも使用されているそうですね〜
本多:「今日の勤務」というコンテンツでは、1日1回、現場からその日の様子についてコメントと写真を投稿しています。とにかくTUNAGに触れてもらえるように、という狙いで始まったコンテンツです。
以前プライベートチャットでやり取りしていた業務連絡も、TUNAGの「連絡板」に置き換えました。たとえば、北海道から茨城県の大洗港までフェリーで重機を送るときは、重機の到着日などをそこで連絡しています。他にも、悪天候で現場での作業が中止になった場合にも、ここで連絡していますね。
TUNAG活用の楽しさと利用率向上を目的にした「SOUGOポイント」
〜TUNAGを使って、社内ポイントも運用していると伺いました。詳しく教えてください。〜
本多:「SOUGOポイント」という社内ポイントをTUNAGで運用しています。特に発信してほしい情報や、重要な情報をTUNAGで投稿すると、多めにポイントが付与されるようにしています。
〜どういった目的で導入したのでしょうか?〜
本多:目標管理や理念浸透など「重要かつ仕事上やらなければならないこと」ばかりだと、従業員もつまらなくなってTUNAGを見なくなってしまうのではないかと思いました。そこで、遊び感覚でTUNAGを触ってもらい、利用率を向上させつつ楽しさを感じてもらえるように、社内ポイントを導入しました。
従業員にはあらかじめチャージ式のギフトカードを配っておいて「1ポイント=1円、3,000ポイントから」カードにポイント加算できます。今後は各種スマートフォン決済にも加算できるようにしていく予定です。
管理職の意識が変わり、現場同士の助け合いが生まれた
管理職が自主的に講習参加、自らの役割に自覚が芽生えた
〜TUNAGを活用してみて、どのような効果を感じていますか?〜
本多:管理職の成長意識の向上につながっていると感じます。当社は副部長までの管理職を対象に、部下と向き合う技術を身につけたり、他産業の人と触れ合うため、マネジメントやコーチングの外部講習の機会を提供しています。
TUNAG上でこうした外部講習の案内を発信するようにしたところ、自主的に申し込んでくれる管理職メンバーが出てきました。こういう講座って強制では意味がなくて、自主的に参加しなければ身につかないことも多いので、これは本当に嬉しかったですね。
私が会社の理念を定期的に発信しているのを読んで、自主的に声を挙げてくれたのではないかと思っていて、理念浸透に効果が出ていると実感しています。
〜管理職自ら参加を希望してくれるというのが素晴らしいですね! その他にも何か変化は見られますか?〜
本多:管理職のあいだで、「自分の役割がプレイヤーからマネージャーに移っているんだ」という意識変容が見られます。
もともと当社は社長以下はフラットな組織で、従業員数の増加につれて少しずつ管理職ができ、階層化してきています。そうした組織にとって、TUNAGはマネジメントの役職者の自覚を芽生えさせるうえでも役に立つプラットフォームだと思いますね。
今後はより管理職に理念を浸透させて、それを現場スタッフにも浸透させていきたいと思っています。
人間関係に依存しない「助け合い」が生まれ、情報伝達も効率化
〜業務連絡をプライベートチャットからTUNAGに移行したことで、感じている効果はありますか?〜
本多:私自身、これまで見えなかった組織の全体が、TUNAGを見るだけで分かるようになったんです。
現場でも、たとえば欠員が出たとき、TUNAG導入前は「困った!誰に電話しよう……」と右往左往するような状態でした。しかし、TUNAG導入後は「連絡板」で「〇〇の現場で欠員が出ました。応援がもらえないでしょうか?」という投稿がされて、「自分入れます!」「こっちの現場に回せる人いるよ」と、自然にフォローが入るようになりました。
こういうのって、従業員同士の横のつながりとか、言いやすい関係があるかどうかに依存しがちだと思うのですが、TUNAGに載せることで、協力意識のある人が自らフォローしてくれるんですよね。
〜情報伝達の効率化などの効果は見られましたか?〜
本多:個人用SNSでの伝達に比べると、一人から多数に対しての情報発信がとてもしやすくなりました。投稿を読んでいない人も把握できるので、まだ見ていない人には個別で「TUNAG見てね、当日よろしく」と声を掛けることもできます。
また、「あのとき何て言ってたっけ?」と情報を遡る際にも、すぐに見つけられるようになりました。情報を漏れなく伝える手段ができ、効率がよくなったと感じますね。時間も手間も減りました。
さらなる成長を望む会社に不可欠のツール
〜貴社にとって、TUNAGをひと言で言うとどのようなツールでしょうか〜
本多:TUNAGの営業担当者からツールの説明を受けた際に、TUNAGを「コーポレートリビング(会社の仮想リビング)」と表現していたのを覚えています。いまTUNAGは当社にとってまさに「相互開発の仮想リビング」です。
集いたいときに、いつでも、どこからでも、誰もが持っているスマホから入っていける。リビングには扉がたくさんあって、扉を開ければそこに人がいてアットホームな空間でコミュニケーションが生まれるし、欲しい情報もそこにあるんです。
どんなに離れていてもTUNAGという一つの場所に集まれるので、たとえば「今後、会社をこうしていきたい」と思ったときも全従業員に共有できる。
習慣的にTUNAGに触れていることで、たとえばコロナ禍など万が一のことがあった場合にも、会社として一丸となって動けるんだろうと思いますね。これからさらに会社の成長を望む会社に、TUNAGをおすすめします。
「社長の思いつき」と捉えられないよう、伝え方を工夫
導入当初は部門長を巻き込み、徐々に若手メンバーも運用に参画
〜TUNAGの運用体制についてお聞かせください〜
本多:現在の運用チームは私を含め8名ですが、導入当初はとにかく利用を促進するために、部門長を巻き込んでしっかり浸透させてきました。その後は若手の従業員にも参加してもらい、現在は2期目の運用チームとして活動しています。
あと、社内のメンバーだけで議論していてもそれ以上の知恵はなかなか出てこないので、TUNAGのカスタマーサクセスの担当者が第三者として打ち合わせに入ってくれたり、他社の導入事例などを紹介してもらえるのはありがたいですね。
「社長の思いつき」にならないようビジョンに立ち返る
〜部門長を巻き込むというお話もありましたが、導入当初の工夫や心がけについて、詳しく教えてください。〜
本多:「社長の思いつきで、なんかまた新しいことやるみたいだぞ」みたいなスタートにならないように、伝え方は考えましたね。
「社長の思いつき」にならないためには、とにかくビジョンありき。現状となりたい形を可視化して、「この差を埋めることで、売上を向上させ、所得向上につなげる」「そのためには理念浸透や業務効率化が必要だから、TUNAGを活用するんだ」と社内に説明していきました。
コミュニケーションを通し、成長サイクルを加速させたい
〜今後、貴社として実現したい組織の姿を教えてください〜
本多:北海道と北関東の2拠点それぞれで基盤を作り、二本足でしっかりと立つ。また、拠点が離れていてもしっかりとつながっている。そんな企業になるために、全社で取り組むビジョンマップにDX推進を位置付け、その一環でTUNAGを導入しました。
今後は、「同じベクトルを持った集団」を作るため、さらにTUNAGを活用し、ビジョンをより浸透させていきたいですね。
〜TUNAGをどのように活用していきたいか、イメージはありますか?〜
本多:前提として、現状となりたい姿の差をなくすために行動し、人が成長し、会社が成長する。このサイクルがちゃんと循環すれば、従業員の所得向上につながっていきます。実際に当社は過去3年、毎年5%の基本給アップを実現してきたので、この先も続けていけるように日々努力を重ねていきたいと思っています。
成長を実感できる仕組みとか、働く上での楽しさのベースになるのって、やっぱり人と人とのコミュニケーションじゃないですか。成長や目的の達成にはコミュニケーションが不可欠で、TUNAGはそのコミュニケーションを生み出すツールとして引き続き活用していきたいです。
〜本多様、お話しいただきありがとうございました!〜
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