派遣業でも組織を一つに。未経験エンジニアのキャリア開発を支え「仲間とつながる」意欲を引き出したTUNAG活用
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「一人一人のキャリアの扉を開き より豊かな人生への架け橋に」というフィロソフィーを掲げる株式会社オープンアップITエンジニア。未経験からITエンジニアに挑戦する人材に、「就業とまなび」の機会を提供しています。
そんな同社では、従業員が全国の派遣先企業で勤務するため社内のコミュニケーション機会が少なく、「従業員同士のつながりの希薄さ」「派遣先に配属されて会社との接点がなくなることによる孤独感」に起因する早期離職に課題を抱えていました。
そこでTUNAG(ツナグ)を導入し、社内報や社内ラジオ配信、サンクスメッセージ、表彰制度など「会社としてのつながりを生む取り組み」を実施。従業員の「仲間とつながりたい」という意欲を引き出し、離職率の改善や従業員発案の社内イベントの開催などポジティブな変化を生み出しています。
今回は、経営企画本部 Communication Engineering推進部でTUNAG運用の中心を担う、金子壮太郎様(以下、敬称略)に詳しくお話を伺いました。
(取材日:2025年11月)
【課題】派遣業・多拠点組織に起因するコミュニケーション不足で、早期離職が課題に
派遣業ならではの勤務形態で、早期離職が課題に

経営企画本部 コミュニケーションエンジニアリング推進部 金子壮太郎 様
〜TUNAG導入前、どのような組織課題を感じていましたか?〜
金子:当社は派遣という事業モデル上、中途社員の採用が中心です。未経験でITエンジニアのキャリアを志す方が入社し、研修を行った後は各派遣先に配属されることになります。
中途なので入社する時期はバラバラですし、良くも悪くも各個人のバックグラウンドも異なります。一言でいうと、組織が無秩序でバラバラだったんですよね。社員同士のつながりがとても細くて、希薄でした。
入社時期が近い数名のメンバー同士で小さなコミュニティはできますが、その輪はごく限られた範囲で完結していました。会社全体で見ると、小さなクラスターがいくつも存在するものの、それぞれがつながっていないイメージでした。
会社の方針や動向など組織全体の情報は届いておらず、少人数の閉鎖的なコミュニティで得る情報が全てという状態で事実かどうかに限らず、コミュニティ内の会話が「正」になってしまう危うさがありました。
〜派遣先への配属後、従業員の活躍や定着はいかがでしたか?〜
金子:そうですね。当社では入社後、最大3カ月をかけて社内で教育研修を行います。この期間は会社とのつながりも深く、情報は量・質ともにしっかり届くのですが......いざ、派遣先に配属されたあとは、そのつながりが途端に切れてしまいます。
当社の場合は特に、従業員はエンジニアとしての実務経験もなく、社会人経験も比較的浅い中で現場に放たれることになります。研修が手厚い分リアリティ・ショックというか、環境の差にショックを受ける方もいてそれが、早期離職につながってしまうのが課題でした。
各個人の努力、各拠点でバラバラな社内ポータルでは支援に限界
〜そうした課題に、TUNAG導入前はどんな対策を取られていましたか?〜
金子:問題意識はあったものの、対策はとてもアナログでした。
当社では担当営業1名で40名~60名ほどのITエンジニアをマネジメントしてくれているのですが、以前は営業担当に「コミュニケーション量を増やして、なんとか従業員の満足度を上げてくれ」と頼んでいました。
しかし担当する人数が多いので、当然網羅的なフォローは叶わなくて、結局、現場に配属されて3カ月未満の離職が多い状態が続いてしまったんです。
営業担当も、エンジニアもみんな頑張っているのに、組織としてのつながりや仕組みがないことに強い危機感を持つようになりました。
〜組織のあり方に危機感がある中で、情報共有の仕組みにも課題があったと伺いました〜
金子:そうですね。もともと社内ポータルはあったのですが、それとは別で各拠点が独自に作ったポータルが存在しており、使いやすさから現場ではそちらが優先されてしまう状態でした。会社全体で共通して使う情報共有の基盤がありませんでした。
「クラウドストレージ上にフォルダを作り資料を格納する」という運用もしていましたが、あくまで情報を保管するだけで、従業員同士の行動を変えたり、関係構築の役割は果たせませんでした。
【決め手】組織を一つにする「理念経営」を仕組みから実現できることに期待
理念経営を支える「つながりの仕組み」への期待
〜そんな中、どのような経緯でTUNAG導入に至ったのでしょうか?〜
金子:会社として元々「理念経営をしていこう」という方針がありました。先ほどお伝えしたように組織がバラバラだという危機感があり、共通の目標を通してつながりを作りたいという想いがあったんです。
当社が掲げるフィロソフィーは「一人一人のキャリアの扉を開き より豊かな人生への架け橋に」です。未経験からキャリアの扉を開こうとする人が、会社や仲間とのつながりを感じながら成長していけるようにしたい。
そういった意味で、単なる情報共有のツールではなく、「人と人をつなぐ仕組み」として活用できるプラットフォームであるTUNAGが、当社の目指す方向性とフィットしたように思います。
【取り組み】経営企画本部主導で、社内報・ラジオ・学習・表彰・サンクスをTUNAGに集約
社内報・OPEラジオ・会社情報の発信
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〜具体的には、TUNAG上でどのようなコンテンツを運用していますか?〜
金子:大きく4つで、「社内報やラジオなど会社情報」「サンクスメッセージ」「就業規則などの制度関連」「学習コンテンツ」です。
社内報は、週2回、月に8本ペースで、一番の目的は社内エンゲージメントの向上です。会社の今の動きや最新情報を共有する場として、運用しています。
〜社内報を発信する中で、特に反響の大きいコンテンツはありますか?〜
金子:毎週月曜日に配信している「OPEラジオ」ですね。TUNAG導入直後に始めて、先日第99回を迎えました。
全国の有志が企画し、各拠点や部署にスポットを当てており、テーマも「野球」「吹奏楽」「京都の観光スポット」などさまざまです。地理的にも業務的にも離れている従業員同士が、お互いを知れる場になっています。
表彰制度とサンクスメッセージ

〜表彰制度やサンクスメッセージについても教えてください〜
金子:称賛文化を醸成するため「社長賞」や「MVE(Most Valuable Engineer)」など、表彰制度を運用しています。中でも社長賞は、TUNAG上の申請機能を使って従業員から推薦を募って決めます。
推薦理由の欄を設けていて「この人が素晴らしい」「この行動が良かった」などコメントがTUNAG上に集まり、表彰が決まります。選出のプロセスもオープンにすることで、社内で称賛の連鎖が生まれていると感じますね。
また感謝については、日々一緒に働く中での小さな「ありがとう」から大きな感謝まで、TUNAG上のサンクスメッセージで伝える運用をしています。
「直接言えばいいじゃないか」という意見もあるかもしれませんが、あえて他の人にも見える環境で感謝を伝えることで、つながりが可視化され、さらに新しいつながりを生むきっかけになっています。
学習コンテンツと「まなびっとポイント」「にゃびっとちゃんポイント」

TUNAG上の様々な学習コンテンツと、併用する学習システム上の「まなびっとポイント」
〜従業員のキャリア開発に注力されているということでしたが、教育の面ではどのようにTUNAGを活用していますか?〜
金子:当社は未経験ITエンジニアを採用する分、教育に力を入れていて、学習コンテンツが非常に多いです。TUNAGとは別に学習システムを利用しているのですが、学習をするとシステム上で「まなびっとポイント」が付与されます。
このまなびっとポイントは、TUNAG上で「にゃびっとちゃんポイント」に変換できます。1ポイント=1円で商品交換でき、従業員から「この商品に交換したい」と申請してもらうのですが、こうしたポイント管理や希望する商品の申請をTUNAGのワークフロー機能で行っています。
先日10万円分のポイントを商品と交換した社員がいて驚きましたが、それくらいポイントが貯まりやすいんですよね。勉強することでスキルアップできるのはもちろん、欲しい商品まで手に入るなら頑張れますよね。学習意欲を高めることに非常に貢献していると思います。
【効果】入社1年目の離職率が大きく改善。「つながりたい意欲」が自発的な企画に転化
早期離職が改善。社内のエンゲージメント向上を実感
〜TUNAGを活用していく中で、どのような変化が生まれましたか?〜
金子:まず定量的な面では、入社1年目の退職率が数字で見てもかなり改善されました。さまざまな施策の結果ではありますが、TUNAGの活用がエンゲージメント向上に寄与している実感があります。
〜実際に従業員と接する中で、どのような変化を感じますか?〜
金子:「他の従業員とつながりたい」という意欲が確実に増しています。サンクスメッセージの増加がその象徴ですが、他にも「こんな企画をやりたい」「イベントを開催したい」と自発的な声が上がるようになりました。
最近も従業員の発案でイベントが開催されたり、秋葉原のオフィスにエンジニアを集めて、ワンフロア貸切で謎解きゲームが開催されました。つながりたい意欲が行動に現れ、実際に交流を生んでいます。
やってみたいことができた時、実際に行動に移して仲間とつながれる場所としてTUNAGが活躍しています。
〜TUNAGのどのような点が「つながり」の意欲を引き出せたのでしょうか〜
金子:サンクスカードで感謝を伝えたり、ラジオや社内報で人となりや他の現場を知れたり、ポイント交換の申請をしたりと、日常的に会社とつながるきっかけが増えました。
その結果として「もっとつながりたい」「一緒に何かやりたい」という意欲が高まり、自発的な企画や行動が生まれているのではないかと思います。TUNAG導入当初に描いていた理想の組織状態にかなり近づいてきた感覚があります。
【運用の工夫】DX×CE×クルー体制で、仕組みと文化の両輪を回す
「技術的な仕組み」「社員を巻き込む企画」の両輪で推進する運用体制
〜TUNAGはどのような体制で運用していますか?〜
金子:TUNAGの主幹部署は経営企画本部です。会社の根幹を司る部署の中に、TUNAGという仕組みをしっかり位置付けた形です。
経営企画本部は大きく二つに分かれていて、ひとつがDX推進部。TUNAGを担当してくれているのは3名で、技術的な面からフォローいただいています。
もうひとつが私の所属するCommunication Engineering推進部(以下、CE推進部)です。社員のエンゲージメント向上をミッションとし、5名ほどがTUNAGの運用・発信をメインで推進してくれています。
加えてCE推進部の直下に、9カ月ごとに交代制の「クルー」と呼ばれるメンバーもいて、全国の拠点から任意で募集しています。
DX推進、CE推進、クルーと総勢20名弱のメンバーで、組織文化の醸成や発信を進めています。
任意の交代制運営メンバー「クルー」制度が一体感を加速
〜「クルー」の方々は、どのような役割を担っているのでしょうか?〜
金子:クルーは、社内報やラジオコンテンツを発信する役割を担います。全国の拠点や部署にスポットライトを当て、テーマを決めて取材・発信をしてくれています。
この仕組みを通じて、「組織文化の浸透・醸成」をCE部のすぐそばで体験できる人材育成の場にもなっていますし、TUNAGはその土台となってくれています。
DX推進部が技術面からTUNAGという仕組みを支える一方で、CE部とクルーが発信で社員のエンゲージメントを高める。DX推進部とCE推進部、そしてクルーの三位一体となり、「仕組み」と「文化」の両輪で回せていることが会社の変化を支えていると感じています。
〜クルーの応募状況にも変化があったと伺いました〜
金子:はい。クルーは9カ月ごとの交代制で、毎回9名を選出しているのですが、正直、当初は募集に苦労していました。しかし状況は変わってきていて、直近の募集では過去最多の応募がありました。
これまでのクルーの活動が社内で認知・評価され、「人材育成や理念浸透など経営に近い領域に携わり、会社に直接影響を与えられる経験」としてイメージアップを果たした結果なんじゃないかと思います。
会社のためになる活動をしながら、各個人のキャリア開発にもつながる、良い流れができてきていますね。
【今後の展望】フィロソフィーに共感し合い、ありがとうが連鎖する組織へ
フィロソフィーが日々の行動で実現される組織へ
〜今後、取り組みを通じて、どのような組織を目指していきたいですか?〜
金子:引き続き、フィロソフィーである「一人一人のキャリアの扉を開き、より豊かな人生への架け橋に」の体現にこだわっていきたいですね。今後は、掲げるだけでなく日々の行動レベルで自然と体現されていく状態をさらに加速させていきたいと考えています。
すでに社内では「ありがとう」が飛び交う光景が増えてきていますが、そこにフィロソフィーという共通言語が乗ることで、お互いの行動を認め合い、学び合う循環がより強くなるはずです。
たとえばサンクスカード一つをとっても、「ありがとう」で終わるのではなく「〇〇さんがこのフィロソフィーに沿って行動してくれたおかげで、私はこう助かった」など、より踏み込んだコミュニケーションが生まれたら良いなと思っています。TUNAGが、その「場」として機能すると思っています。
未経験から挑戦するエンジニアが、各現場で奮闘しながらも仲間とのつながりを感じ、キャリアの扉を自ら開いていけるように支えていきたい。そのための土台として、これからもTUNAGを活用し続けていきたいですね。
〜金子様、本日は貴重なお話をありがとうございました。〜

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