エンゲージメント向上のために、なぜ「カスタマーサクセス」がここまで伴走するのか

− 人と組織が強い会社の深イイ仕掛け - 今、カスタマーサクセスという役割がHRtech業界では一般的になってきています。カスタマーサクセスはSaaS事業を提供する上では重要な役割です。 日本ではまだまだ馴染みがなく、認知を得ていない役割ですが、欧米では、ビジネスSNSのLinkedInが発表した「2018年最も将来性のある仕事ベスト20」、「2019年最も将来性のある仕事ベスト15」の両方で、「カスタマーサクセスマネージャー」職がランクインしています。 日本では、昨年が「カスタマーサクセス元年」と呼ばれており、これから認知が広がっていくと予想されています。僕たちスタメンでも2018年からカスタマーサクセス部を立ち上げ、組織としてこの役割をTUNAG(ツナグ)のサービスに取り入れてきました。 私自身、カスタマーサクセス部の責任者ですので、ミッションは、「TUNAG(ツナグ)を利用して組織を活性化させる企業を増やすこと」になります。今回はこの「カスタマーサクセス」の役割、特に、TUNAG(ツナグ)におけるカスタマーサクセスについて書いていきたいと思います。 ⇒お役立ち資料「エンゲージメント向上施策50選」はこちら

カスタマーサポートとは似て非なるもの

カスタマーサクセスは、顧客の成功のために、能動的に顧客に働きかける役割

よく、「カスタマーサポート」と呼ばれることがあります。その度に毎度、「カスタマーサクセスです」と言い直すことも申し訳ない気持ちになるのですが……。 カスタマーサクセスは、カスタマーサポートの延長線上にあるものではなく、進化系でもなく、全く異なるものです。ちなみに弊社では、カスタマーサポートはカスタマーサクセスとは別の役割として存在しています。 カスタマーサクセスは、文字通り直訳をすると「顧客の成功」という意味です。受動的に顧客の要望を満たすためにサポートするのではなく、「顧客の成功」のために、能動的に顧客に対して働きかけ、自社のサービスを提供します。 顧客の課題を理解し、率先して顧客満足度を高める活動をするのか、受動的に顧客対応をするのかが、カスタマーサポートとの決定的な違いです。 カスタマーサポートが目指すものは「問い合わせへに対する的確な対応」、カスタマーサクセスが目指すものは「顧客の成功」ですので、そもそも目指すべきゴールが異なります。業務そのものだけでなく、顧客に対する考え方や具体的な動き方まで全く異なります。

TUNAG(ツナグ)のカスタマーサクセスに正解はない。10社10通りの形がある

カスタマーサクセスの役割は上記の通りですが、TUNAG(ツナグ)のカスタマーサクセスはこの一般的なカスタマーサクセスとはさらに異なる側面があります。 それは、TUNAG(ツナグ)は「エンゲージメントを高めるためのサービス」であり、「社内制度のプラットフォームである」という点です。一般的なカスタマーサクセスとは考え方や動き方はほとんど同じなのですが、守備範囲が大きく異なります。 例えば、経費精算ツールのサービスを提供しているとします。求められる役割(顧客の成功)は経費精算業務の一元管理やデジタル化、業務効率化になるでしょう。他にもあると思いますが、大筋のゴールはここに集約されるのではないでしょうか。 経費精算を例にした場合、各社によってその方法が全く違うということは考えにくいですよね。利用した経費の金額や支払先、目的や用途を記載して、領収書添付する……など、おそらくどの企業でも似た運用になるでしょう。 そのため、カスタマーサクセスは、経費精算に必要な経理知識を持ち、設定や使い方など、ツール利用の促進をしていくところが担当範囲になります。 ところが、TUNAG(ツナグ)の場合、「社内制度のプラットフォーム」を提供し、その先には「エンゲージメント経営の実践」となりますので、各社での運用方法がそれぞれ異なります。

会社ごとに運用が異なる中、常にベストを追求し続ける力が必要

世の中に同じ経営理念で、同じ事業で、同じカルチャーを持つ企業はありません。同業や類似企業などはありますが、全く同じ企業は存在しないのです。 そのため、10社あれば10通り、100社あれば100通りの方法があり、エンゲージメント向上のためのTUNAG(ツナグ)運用があります。そのために必要な社内制度のノウハウや知識、そしてエンゲージメント向上のためのプロセスも無数に存在します。 TUNAG(ツナグ)のカスタマーサクセス担当には、常に、各社に合わせた運用方法と設計、そして進捗管理から改善活動をしていく力が求められています。 お役立ち資料「エンゲージメント向上施策50選」はこちら

同じゴールを目指して伴走するからこそ、できる方法がある

TUNAG(ツナグ)のカスタマーサクセスは、「伴走型」

このように、TUNAG(ツナグ)のカスタマーサクセスは、一般的なカスタマーサクセスとは少し毛色が異なります。特定の範囲の知識が豊富な専門家……というよりも、顧客のエンゲージメント経営を多数支援してきたという経験値や、問題解決能力が求められます。 また、顧客に寄り添い、ゴールに導く「強い想い」が必要です。このようなカスタマーサクセスを、僕たちは「伴走型」と表現しています。 伴走とは、マラソンや自転車などのロードレースで、競技者のそばについて走ることです。時にはペースメーカーとなることも求められますし、時には励ますことも必要になります。 TUNAG(ツナグ)のお客様である運用担当者(ランナー)は人事担当の方が多いのですが、エンゲージメント領域は初めての方ばかりです。(エンゲージメント自体もここ最近で注目され始めた考え方のため) TUNAG(ツナグ)のカスタマーサクセス担当は、顧客の初レースとなる運用を、しっかり支えていきます。「この先に待ち受ける障害物」など、安心して走るための情報提供、「走りやすいコース取りやフォーム」などのコーチング、「楽しく適切に走ってもらえる」ようにモチベートしたりエスコートしたりすることも行いますし、「ゴールへの向けたペース管理」のような目標達成の管理も行います。 このように、顧客と一緒になって「エンゲージメント経営」という初レースを無事に完走しきることを目標にし、自ら伴走者となるからこそ、顧客の成功のためにできることがあります。 顧客と喜怒哀楽を共にし、苦難や苦労を乗り越えながら文字通り伴走して、常に傍らから支援するからこそたどり着く世界があると考えています。

エンゲージメントという未体験領域のものだからこそ、カスタマーサクセス力が必要

今の時代は、HR領域に2つの役割が求められていると思っています。 1つは、「業務効率型」いわゆるIT化・デジタル化といった役割です。先程のレースに例えると、「今まで何度もレースを走ってきたが、もっと早く、正確に走れる方法を得たい。」というような場合に、HRテックの利用をするパターンです。 そしてもう1つは、「成功体験型」です。正解が無い中、一緒に考え・支援を求めて未体験の領域へのチャレンジをするパターンです。「マラソンにチャレンジしたい。でも初めての挑戦でどうやったらうまくいくか分からない。そのために、ゴールに向けて一緒に走ってくれる伴走者を探す。」 エンゲージメント経営は後者の分野の最前線にあるのではないかと僕は考えています。 もう少し詳しくご説明すると、1つ目の「業務効率化」の場合は、もうレース自体は経験済みです。あとは速さ、効率を追求することが目的になります。この場合には伴走型でなくても成立します。 早く走れるシューズや回復力のあるドリンク、事前のレクチャーでのコース戦略などを提供すれば、ランナーは目的を達することができるでしょう。なぜなら、すでに経験しており、何が必要なのか、どうなれば良いのかがある程度明確だからです。事前準備や遠隔からの指示だけでも、十分に目標達成が可能です。 「成功体験型」の場合には、レース自体が初体験です。いつ、何が、どうなることすらわからず、ゴールすらいつ到着できるか想像もつかない。だけど、チャレンジしたいし、ゴールに向かいたい。そんな状況ではないでしょうか。 だからこそ「伴走をしてくれる存在」が必要で、その支援を元にレースを走り切るという「成功体験」を必要としているのだと思います。 「業務効率型」は成果も見えやすく、取り組みもしやすい反面、「成功体験型」は成果も見えづらく、取り組み途中の段階では成功をイメージしにくいかもしれません。そのような新しい考え方の領域のサービスには、型にはまったサポートではなく、「伴走力」の有無がサービスの価値となると思っています。 一緒に走るからこそ分かち合えるもの、そして一緒に走らないとたどり着くのが難しいものが「エンゲージメント」です。僕たちはその方法としてカスタマーサクセスという領域をこれからも注力して事業の一部として磨き続けていきたいと思います。
▼『TUNAG(ツナグ)』について 『TUNAG(ツナグ)』では、会社として伝えたい理念やメッセージを、「社内制度」という型として表現し、伝えていくことができます。 会社様ごとにカスタマイズでき、課題に合ったアクションを継続的に実行できるところに強みがあります。 「施策が長続きしない」「定着しない」というお悩みがございましたら、「現在のお取り組み」のご相談を無料で行っておりますので、お問い合わせください。
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著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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