キッズウィークを知らない「68%」共働き家庭の夏休み事情はどう変わるのか?

キッズウィークとは

地域ごとに学校の夏休みを分散化し、大人と子供が一緒に休日を過ごせる機会をつくる取り組み

キッズウィークとは、「学校休業日の分散化と有給休暇取得で大人と子供が共にゆったりとした休日を!」と題し、地域ごとに学校の夏休みなどの長期休業日を分散化させ、大人と子供が一緒にまとまった休日を過ごす機会をつくる取り組みとして、今年、平成30年度から始まるものです。(2018年4月からということになるため、もう始まっていることになりますが、実際に運用している市区町村はまだ出ていないようです) 都道府県・市区町村の一部地域単位でスタートを予定しており、多様なやり方で自主的に取り組みを進めていくものとして考えられており提言されてから1年経ちます。政府の調査によると、少なくとも11市が導入検討をしていることが分かっています。
地域ごとに夏休みや冬休みなどの学校の長期休業日から、一部の休業日を他の日に移して休業日を分散化する(キッズウィーク)。学校が休みとなった日に大人も有給休暇を取得し、大人と子供が共に休日を過ごすことを国民運動的に盛り上げていく。
参考:首相官邸「大人と子供が向き合い休み方改革を進めるための『キッズウィーク』総合推進会議」(平成29年7月18日)

キッズウィーク導入を検討している自治体

学校休業日を新設する予定で検討中の自治体

神奈川県 横須賀市 静岡県 静岡市 岐阜県 羽鳥市 香川県 丸亀市 佐賀県 武雄市

既存の休業日を活用する予定で検討中の自治体

山形県 新庄市 埼玉県市 熊谷市・秩父市 神奈川県 横浜市 熊本県 人吉市 沖縄県 那覇市 お役立ち資料「福利厚生制度30選」はこちら

働く主婦「68%」がキッズウィークを知らない

「キッズウィーク」の認知はまだまだ不足している

主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』の調査機関しゅふJOB総研はが実施したアンケート調査によると、キッズウィークについて「知らなかった」と回答した方が68.5%と多数を占め、まだ認知が進んでいないことが分かりました。 子供がいる主婦での認知が3割ということになるため、子供がいない方、独身の方にとってはさらに認知されていないと考えられます。

キッズウィークに「賛成」29.6%、「反対」18.8%、「わからない」51.5%

キッズウィークに賛成かどうかを質問した結果は、賛成が反対を上回る結果となりましたが、「わからない」が一番多く、判断ができない状況といえます。

キッズウィークに賛成の意見

・家族とのコミュニケーションを取る時間を、周りの環境が認めてくれる雰囲気なので。気兼ねなく振替できる(50代:正社員) 子育て中ママにはありがたいのて(40代:パート/アルバイト) 子供時代は二度とないから。子供と触れ合う時間は人生でとても大切だと思います(50代:その他) 帰省の際の渋滞回避の可能性に期待(40代:パート/アルバイト)

キッズウィークに反対の意見

子供が休みでも親が必ずしも休めるとは言えなさそうだから(50代:パート/アルバイト) 通常の休みも取れない(取りづらい)のにこんなことで休みを取ったら、子供がいる人への風当たりが強くなり、余計に働きづらくなる(40代:パート/アルバイト) 地域で別の日程にされたら帰省できない(600km離れた実家の親兄弟は働いている)(40代:公務員/団体職員)

分からないという意見

認知度が低く、企業側も対応が間に合わない状況なのではないか?派遣社員にも対応してくれるのか?(50代:派遣社員) 一緒に休みがとれない場合、子どもはキッズウィーク中、一人で留守番させましょう、と言うことか?(40代:派遣社員) 休まなくてはならないなら仕方ないが、そうでないなら収入が減るから働きたい。派遣なので(30代:派遣社員)

キッズウィークを「知っていた」人は反対が賛成を上回る

今回の調査前からキッズウィークを認知していた人の方が、反対数が賛成を上回っていることもこの調査の特徴の一つです。実際の導入を考えると、自分が住んでいる地域の休暇と、帰省先の休暇がずれている可能性や、企業での業務をどうするのかなど、不安要素が多く、イメージが持てないのではないでしょうか。

制度だけでなく、個人の事情に合わせて仕事を調整しやすい社会づくりが必要

しゅふJOB総研所長、川上敬太郎さんは、以下のように解説しています。
キッズウィークの浸透には、導入時に発生しそうな個々の懸念を洗い出し、一つ一つ丁寧に具体的解決策を示していくことが必要のようです。また、キッズウィークという一つのプロジェクトだけに留めず、労働者が自らの裁量で業務や休みをコントロールして、より柔軟に有給休暇が取得できるように社会全体を変革させていく努力も必要なのだと考えます。
目的は共感されやすいものの、実際の推進体制が現実的ではないという受け止め方をされている「キッズウィーク」。「大人もしっかり休みます!」という休暇取得の要請を国から要請していくという対応策が示されていますが、実際に休むことができるのか、企業側、または企業のサービスを利用する顧客側の理解も進めていかなければなりません。 そのためにはまだまだキッズウィークが認知されていない現状が大きな課題となっていますので、子育て中の家庭に関わらず、日頃から休みをとりやすい社会づくりを意識していけるよう、啓蒙活動が必要なのではないでしょうか。 参考:どうなる?働く主婦と家族の夏休み。日本の『休み方改革』は進むか? キッズウィーク「知らない」68.5%
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