組織改革を成功させるためのポイントは?役立つフレームワークも紹介
組織の問題点を解決し業績向上を目指すなら、組織改革への取り組みを検討してみましょう。組織改革を成功させるためには、重要なポイントを押さえておくことが大切です。組織改革に適したタイミングや役立つフレームワークも紹介します。
組織改革とは
組織改革とは具体的にどのような取り組みを指すのでしょうか。まずは、組織改革の意味や求められる背景について解説します。
システムや社風を根本的に変えること
組織改革とは、企業の構造・機能・運用方法などを根本的に変えることです。具体的には、次に挙げるソフト面とハード面の両方を改革します。
- ソフト面:企業のビジョンや社風、従業員の意識など
- ハード面:業務システム、人事制度、就業規則など
組織改革の目的は、企業のあるべき姿の実現です。理想と現状のギャップを解消し、持続的に成長できる企業を目指します。
組織改革が求められる背景
企業は効率的に事業を進めて売り上げを向上させるために、ルールや仕組みを確立します。ソフト・ハードの両面を適切に整備できれば、一定期間は好調を維持できるでしょう。
しかし、現在は物事が不確実で次に何が起こるか分からないVUCAの時代です。体制を変えずに経営を進めていくと、これまでの経験が通用しない事態に直面するリスクがあります。
時代遅れの企業は取り残され、倒産や他社への売却を余儀なくされる状況にも陥りかねません。VUCAの時代に企業が生き残るためには、適切なタイミングで組織改革に取り組む必要があるのです。
組織改革に適したタイミング
組織改革を検討するのに適したタイミングは、以下に挙げるような外部環境の変化が生じたときです。
- 社会・経済状況の変化
- SDGs・DX・働き方改革の推進
- 法令の改正
- 感染症の拡大
外部環境が大きく変化すると、従来の体制や仕組みでは対応できない可能性があります。
業績が悪化し経営難に陥ったときや、離職者の増加など内部に不安要素があるときも、組織改革の検討が必要です。
組織改革に役立つフレームワーク
フレームワークを活用すれば、組織改革をスムーズに進められるでしょう。組織改革に役立つ2つのフレームワークを紹介します。
マッキンゼーの7Sモデル
改革の対象があいまいなまま取り組みを進めると、思うような効果を得られない恐れがあります。何を改革すればよいのかを明確にできるフレームワークが、マッキンゼーの7Sモデルです。
ハード面の3Sは、組織の構造に関する要素を指します。
- Structure(組織構造):指揮命令系統、職務権限など
- Strategy(戦略):企業の目標達成に必要な取り組み
- System(システム)人事制度、業務フロー、目標管理システムなど
ソフト面の4Sは人材に関する要素です。
- Staff(人材):従業員
- Skill(スキル):企業の競争優位性
- Style(スタイル):組織文化や社風
- Shared value(共通の価値観):組織の経営方針や理念
マッキンゼーの7Sモデルは、改革の対象を明確にできるだけでなく、課題の優先順位付けにも役立ちます。
レヴィンの組織改革プロセス
レヴィンの組織改革プロセスとは、組織改革のプロセスを次の3段階に分けて示したものです。
- 解凍(Unfreezing):既存の価値観や方法論といった組織文化を見直す
- 変革(Changing):新しい考え方・やり方を導入する
- 再凍結(Refreezing):新しく導入したものを定着化・慣習化させる
他のフレームワークに比べシンプルであるほか、個人と環境の相互作用を強調している点も特徴です。
組織改革を成功させるためのポイント
組織改革を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。失敗を回避するために意識したいことを見ていきましょう。
変化に消極的な従業員をケアする
組織改革では従業員全員の賛同を得られるわけではありません。変化を嫌い現状維持を望む従業員も一定数出てきます。レヴィンの組織改革プロセスの「解凍」で生じるリスクです。
変化に消極的な従業員が抱いているのは、「余計な作業で苦労したくない」「新しいことを覚えるのが嫌」「現状が変わることで発生するリスクを避けたい」といった心理です。
このような従業員を無視して改革を進めてしまうと、取り組みは頓挫しやすくなります。以下のような方法で変化に消極的な従業員をケアすることが重要です。
- 変化を嫌う従業員の心理を理解する
- 相手の立場に立って意見を聞く
- 組織改革のメリットや改革しないリスクを伝える
組織改革の意図を周知する
組織改革が失敗してしまう原因の1つに、組織改革を行う意図が周知されていないことが挙げられます。改革により組織や従業員にもたらされるメリットを、正しく伝えなければなりません。
組織改革は経営層の主導で進めるものですが、従業員の協力も不可欠です。単に取り組みの指示だけ出して強制的に進めても、組織改革はうまくいかないでしょう。
改革によるメリットを部署や従業員にまで落とし込み、一人ひとりに貢献意欲が生まれるような雰囲気をつくることが大切です。
管理職のリーダーシップを鍛える
組織改革における実際の取り組みは、部署ごとに進めることになります。部署をまとめる管理職は、目標達成に向けて部下を正しく導かなければなりません。
管理職にリーダーシップが不足していると、部下は思うように動いてくれなくなります。組織改革を行うなら、管理職のリーダーシップを鍛えることが重要です。
リーダーシップを高めるためには、研修の実施が効果的です。研修サービスを提供する業者に依頼し、管理職にリーダーシップ研修を受講させましょう。
組織改革に貢献する「TUNAG」の導入効果
エンゲージメント向上プラットフォーム「TUNAG」は、組織改革の推進にも貢献します。どのような効果を期待できるのか、TUNAGの強みを紹介します。
称賛文化の醸成
TUNAGのサンクスカード機能を活用すれば、組織の称賛文化を醸成できます。お互いを褒めたりねぎらったりすることで、従業員がポジティブになり職場の雰囲気も良くなるでしょう。
お互いの行動や結果に感謝し合えば、個人間の信頼感も高まります。職場の心理的安全性も高まり、協力的で何でも話し合える環境の構築に役立つでしょう。
組織改革では従業員の協力が欠かせません。エンゲージメントが向上すれば企業への貢献意欲が高まり、改革における経営層の意図も理解してもらいやすくなります。
アナログ体質の解消
TUNAGには業務DXに役立てられる機能も搭載されています。社内のシステムや仕組みを再構築する際に、一定の効果を期待できるでしょう。
ただし、TUNAGはあくまでもエンゲージメント経営の実践を支援するサービスであり、人材に関する課題解決に強みを持っています。
組織改革の重要なポイントは、経営層の思いを現場に正しく伝えることです。TUNAGを活用すれば、企業理念を従業員に浸透させやすくなります。
組織改革後も、組織と人の認識のズレをなくし信頼関係を育むために、TUNAGのさまざまな機能が大いに役立つでしょう。
TUNAGで組織DXを推進しよう
組織改革では初期段階で従業員の理解を得る必要があります。どれだけ高い理想を持って経営層が動いても、従業員がついてこなければ失敗する可能性が高くなります。
組織と人をつなぎ関係性を強化できるプラットフォーム「TUNAG」を導入し、組織改革での取り組みや改革後の環境整備に役立てましょう。