会社の周年記念品 - 事例4社と人気アイテム6選、メリットを紹介

会社の周年記念品とは、企業が設立されてからの節目の年に、従業員や取引先に感謝の気持ちを込めて贈る特別な品物を指します。

周年記念品は、企業の歴史や成果を祝うためのものであり、その選び方や内容は企業の価値観やブランドイメージを反映する重要な要素となります。

特に、周年記念品は企業のPR活動や従業員のモチベーション向上にも寄与するため、選び方には十分な注意が必要です。

この記事では、周年記念品の選び方や人気のアイテムについて詳しく解説していきます。

周年記念品とは?

周年記念品とは、会社の設立や周年記念イベントで配布する記念品です。配布する記念品には「設立10周年記念 OX株式会社」というような社名やロゴなどを刻印するのが一般的です。

また、配布する相手は従業員や取引先が多く、周年記念パーティで渡したり、取引先へは挨拶とお礼を込めて訪問時にお渡しするケースが多いです。

また、会社設立10周年・15周年などの節目だけでなく、毎年記念品を作成している事例もあります。その他にも会社設立時に創立記念として配布するケースもあります。

周年記念品の事例3社

実際に周年記念品を導入した企業は、どのようなアイテムを選び、どんな効果を得ているのでしょうか。予算や目的に応じて様々な選択肢がある中で、成功事例を知ることで自社に最適な記念品のヒントが見つかるはずです。ここでは3社の具体的な取り組みをご紹介します。

1. JR東日本メカロトロニクス株式会社(カステラ)

JR東日本の子会社であるJR東日本メカロトロニクスはシステムインテグレーター、駅務機器製造やメンテナンスを行なっている会社です。設立5周年の記念品としてカステラの印字サービスを利用した周年記念品の作成を行いました。

その他にもカステラに刻印をした周年記念品を活用している企業は多いです。カステラメーカーである文明堂の名入れ例に活用事例が掲載されていますので、参考になります。

参考:文明堂の名入れ例

2. 住商ファーマインターナショナル株式会社(ボールペン)

住商ファーマインターナショナル株式会社は、10周年の記念品として名入れボールペンを採用しました。

参考:[Op']会社の周年記念品として三菱の3色ボールペンに名入れ/「OH!名入れペン」

3. ユニマテック株式会社(時計)

時計をプレゼントした事例をご紹介いたします。ユニマテック株式会社は住宅資材の総合商社で90周年の式典にて社員に贈呈されました。

社会貢献活動にもつながる間伐材を使用したロゴ入りの木製時計をプレゼントし、次の100周年に向けて社内外にアピールしました。

参考:実例集|日本アート株式会社|ユニマテック様 90周年記念ツール

人気の周年記念品例6選

周年記念品を選ぶ際、「何を贈れば喜んでもらえるだろう」と悩む担当者は多いのではないでしょうか。実用性、価格帯、受け取った社員の反応など、考慮すべき要素は様々です。多くの企業に選ばれている定番アイテムから、その理由と価格帯まで詳しく見ていきましょう。

1. ペンや付箋などの文房具

ペンやカレンダー、付箋などの文房具類であれば、使いやすく万人受けするアイテムです。自社内だけでなく取引先のオフィス内でも利用されるシーンが想定され、さりげないアプローチにもなります。

また、デザインもベーシックなものから、オシャレで普段使いしたくなるような商品も販売されています。ただし、カレンダーは時期を選びます。タイミングが合えばおすすめです。

どれも価格は500円〜2,000円前後です。人気のフリクションであれば600円前後、名前などハンコが付いたペンであれば1,500円前後で販売しています。

2. 食料品

カステラやどら焼き、おせんべいなどに社名を刻印するサービスもあり記念品として人気の商品です。これらの食品類は消耗品のため、相手を選ばずに気軽に送る事ができ、喜ばれます。価格は400円〜1000円前後です。

3. ギフトカードやカタログギフト

ここ数年では、もらった側が自由に使えるギフトカードが人気があります。ギフトカードやカタログギフトにも社名を入れることもできます。社名を入れる事ができるギフトカードは下記の種類があり、需要や金額に合わせて発注する事が可能です。

・百貨店やコンビニなどで使えるギフトカード

・飲食チェーン店で使えるギフトカード

・お肉やお米などが選べるギフトカードやカタログギフト

価格は500円〜10,000円まで選べる事が多いです。

4. メモリースティックやモバイルバッテリー

USBメモリースティックやモバイルバッテリーなどのデジタルアイテムは今や必需品です。もらった側も実用的で長く使えて喜ばれるでしょう。価格は1,000円〜3,000円前後です。

5. 時計

時計はアナログの時計からデジタルの電波時計までタイプは様々ですが、自宅にも会社にも置けるもらって困らない商品のため人気です。価格は1,000円〜5,000円前後です。

6. スープジャーやマグ、ステンレスボトル

マグやボトル類も実用的で人気があります。サーモスなど有名メーカーは少し高めですが、もらう側としては嬉しいでしょう。価格は500円〜5,000円前後です。

高級な周年記念品例4選

文房具などの一般的な記念品と比べて、有名ブランド品であれば記憶にも残りますし、従業員へのインナーブランディングにも効果的です。

「こんな素敵な商品を準備できる会社で働けるのは光栄」と社員のモチベーションにもつながるでしょうし、「それだけ利益が出ている企業なのでは?」と取引先にも好印象を与えるでしょう。

1. カシオ

カシオの商品には、電卓、置き時計、腕時計、デジタルカメラなどがあり、法人向けに名入れサービスを提供しています。

安い商品で電卓は1,000円からありますが、G-SHOCKで28,000円、デジカメで129,000円と幅広くありますが、長く使える商品が多く喜ばれるでしょう。

参考:https://casio.jp/business/for_gift/

2. バカラ

バカラはフランスのクリスタルラグジュアリーブランドです。法人向けのサービスで刻印もオーダーする事ができ、価格帯は、最も安いもので5,400円から、30万円を超える高級商品まで取り扱われています。

参考:ビジネスギフト | バカラ 日本

3. ティファニー

ティファニーも会社の記念品などに刻印するサービスがあります。ティファニーというとジュエリーのイメージが強いですが、性別を問わず使えるスターリングシルバー製のマネークリップやマーカー、カップなども取り扱っています。

その他にレザー製のカードケースなども用意されています。価格はカードケースやマネークリップで24,800円、マーカー106,920円です。

(参考)刻印可能の商品:https://www.tiffany.co.jp/gifts/engravable-gifts?trackbgfm=pdp

(参考)社名刻印について:https://www.tiffany.co.jp/Service/FaqDetail.aspx?faq_id=1415&FAQ_CATEGORY=80%20&Search_Key=&

4. MONTBLANC

MONTBLANCはドイツを起源とした筆記用具メーカーで、多くのビジネスマンが憧れる高級筆記用具ブランドです。ボールペンは27,000〜133,920円から一番高い万年筆では100万円を超えるものまであります。

MONTBLANCと言えば筆記用具のイメージがありますが、その他にもカードケース(21,600円)などのビジネスアイテムのお取り扱いもあります。

周年記念品の名入れ例とのし紙について

せっかく素敵な記念品を選んでも、名入れの仕方やのし紙のマナーが適切でなければ、贈る側の想いが正しく伝わらない可能性があります。

記念品に込めた感謝の気持ちを最大限に表現するための、名入れのポイントとのし紙の正しい使い方をご説明します。

名入れの例と注意点

一般的に、会社名、ロゴ、設立●周年記念などの他に、「感謝」や「ありがとう」などのメッセージを刻印する事例も多くあります。

お贈りする品物のサイズによって、入れられる文字数やロゴのフォーマットなどの規格についても制限があると思いますので、発注先に確認の上、検討を進めましょう。

のし紙について

のし紙は、祝辞なので紅白の水引を使い、上段(表書き)に10周年記念、設立10周年記念などを印字します。下段には送り主である、会社名を明記します。

また巻き方は、包装紙の上に巻く外のし、包装紙の中に巻く内のしがあります。送り主を強調したい場合は外のし、控え目に送りたい場合は内のしを使いますが、郵送する場合などは伝票が貼られてしまうため内のしを利用します。

周年記念品を作成する3つのメリット

周年記念品は単なる贈り物以上の価値を持っています。コストをかけて記念品を作成することに迷いを感じる経営者もいるかもしれませんが、実は企業経営において重要な投資効果をもたらします。

ここでは周年記念品が企業にとってどのような具体的なメリットをもたらすのかを詳しく解説します。

1. 会社のPR活動に

会社の存続率は起業して10年後には3割、20年後には5割が退出している現状があります。継続して長く存続できている会社は、安定性や成長率など取引先や社員へ安心感を与える事ができます。

そのため、周年イベントで終わらせるのではなく記念品として贈呈する事で、一時的なもので終わらせるのではなく、記念品を見ることで、企業の節目やその当時の想いを思い出すきっかけとなります。

2. 顧客、取引先への信頼構築に

記念品を取引先や顧客に贈ることは、これまでのご愛顧や取引に対する感謝を伝える良い機会となります。

また、社名の入った食品類やペンやカレンダーなどの消耗品を配布する事例が多いですが、利便性の高い商品であればお客様にも利用してもらえ喜ばれます。

3. 社員への意識向上に

日々の業務の中で、従業員の帰属意識を十分に高められていないと感じる企業もあるでしょう。

周年記念イベントなどを通して、改めて企業理念や会社の方向性について共有する機会にもなりますが、喜ばれる物を記念品として贈呈する事で式典が華やかになるだけでなく、従業員のモチベーション向上やインナーブランディングにも役立ちます。

また、家庭でも利用できる物であれば家族からの仕事への理解にも繋がるでしょう。

日常的なエンゲージメント向上の取り組みも重要

周年記念品は確かに従業員の士気向上や企業への愛着を深める効果的な手段ですが、年に一度の記念品だけで継続的な社員エンゲージメントを維持することは困難です。

真の意味で従業員の帰属意識や会社への愛着を高めるためには、日常業務の中で継続的にエンゲージメントを向上させる取り組みが不可欠となります。

周年記念品は「特別な瞬間」を演出する重要な役割を果たしますが、それと並行して普段からの積み重ねこそが、従業員が心から会社を誇りに思い、長期的に働き続けたいと感じる組織文化を築く基盤となるのです。

記念品だけでは社員の帰属意識は高まりにくい

多くの企業が周年記念品に力を入れる一方で、記念品の効果は一時的なものにとどまりがちです。確かに記念品を受け取った瞬間は嬉しく感じるものの、日常業務に戻れば次第にその感動は薄れていきます。

実際に、記念品をもらっても「会社への愛着が深まった」と長期的に感じ続ける従業員は決して多くありません。なぜなら、従業員の帰属意識や エンゲージメントは、日々の上司との関係性、業務の充実感、成長実感、適切な評価、職場の人間関係など、日常的な要素によって大きく左右されるからです。

周年記念品は企業の節目を祝う象徴的な意味合いが強く、従業員にとって印象深い体験となりますが、それだけで組織への深い愛着や長期的なモチベーション維持を期待するのは現実的ではありません。

記念品の効果を最大化するためにも、普段からのエンゲージメント施策との組み合わせが重要です。

日常的にエンゲージメントを高める具体的な施策

従業員エンゲージメントを持続的に向上させるためには、日常業務の中に組み込まれた継続的な取り組みが必要です。ここでは、多くの企業で効果が実証されている具体的な施策をご紹介します。

1on1ミーティングの実施・適切な評価

1on1ミーティングは、上司と部下が定期的に一対一で行う面談で、業務の進捗確認だけでなく、部下の悩みやキャリア志向、成長への意欲を把握する重要な機会です。月1回30分程度の時間を確保し、部下が安心して本音を話せる環境を作ることで、信頼関係の構築と個人の成長支援が可能になります。

適切な評価制度の運用も同様に重要です。従業員が「頑張りが正当に評価されている」と感じられるよう、評価基準の明確化、フィードバックの質向上、成果だけでなくプロセスも含めた多面的な評価を心がけることが大切です。

1on1ミーティングと評価制度を連動させることで、従業員は自分の成長が会社に認められていることを実感でき、より一層の成果創出への意欲を持つようになります。その結果、周年記念品以上に深い愛社精神が育まれていくのです。

サンクスカードなどの感謝を可視化する取り組み

日頃の感謝の気持ちを形に表すサンクスカードやピアボーナス制度は、従業員同士の関係性向上に大きな効果をもたらします。同僚からの「ありがとう」や「助かった」といった言葉が目に見える形で残ることで、自分の貢献が認められているという実感を得られます。

デジタルツールを活用すれば、感謝のメッセージを全社で共有することも可能です。他部署の頑張りを知ったり、普段関わりの少ない同僚の活躍を知ったりすることで、組織全体への理解が深まり、一体感が生まれます。

また、受け取った感謝の数に応じてポイントが貯まり、それを商品と交換できるような仕組みを導入すれば、感謝を伝える行為そのものが習慣化され、職場の雰囲気改善にもつながります。こうした日常的な感謝の積み重ねこそが、記念品以上に従業員の心に残る体験となるのです。

経営者が積極的にメッセージを発信する

経営者からの定期的なメッセージ発信は、従業員にとって会社の方向性や自分たちの仕事の意義を理解する重要な機会です。業績報告だけでなく、経営者の想いや会社のビジョン、従業員への感謝を率直に伝えることで、従業員は会社の一員としての誇りを感じられます。

メッセージの発信方法は、社内報、メール、動画配信、社内SNSなど様々ですが、重要なのは経営者の人柄や熱意が伝わる内容にすることです。形式的な報告ではなく、経営者自身の言葉で語りかけることで、従業員との距離が縮まり、組織への帰属意識が高まります。

また、従業員からの質問や意見に対して経営者が直接回答する機会を設けることも効果的です。双方向のコミュニケーションが生まれることで、従業員は自分たちの声が経営層に届いていることを実感でき、会社への信頼と愛着がより一層深まっていきます。

エンゲージメント向上のための社内制度のプラットフォーム『TUNAG』について

上記に紹介した施策は、『TUNAG(ツナグ)』を活用することで実行可能です。

TUNAGでは、会社と従業員、従業員同士のエンゲージメント向上のために、課題に合わせた社内制度のPDCAをまわすことができるプラットフォームです。

会社の課題を診断し、課題に合った社内施策をご提案、その後の設計や運用のサポートまで一貫して行っています。課題の診断は、弊社の診断ツールを使い把握することが可能です。ツールと専任のトレーナーの支援で、経営課題の解決に貢献いたします。

会社での社内イベントや周年記念イベントをその日限りのものにせず、最大限効果のあるものにするためには、込めた想いをテキストや写真、動画などでも配信して届けたり、それに対する現場の声を拾ったり、双方向のコミュニケーションを促す場があると良いでしょう。

TUNAGを活用して会社のメッセージを伝え、周年記念イベントなどを通じて、従業員のみなさんに共感してもらえるよう支援しています。

3分でわかるTUNAG

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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