POINT
- 課題:社員同士が直接会話する機会が減った
- 課題:会社からの情報が現場で埋もれてしまっていた
- 運用:情報の受け手のことを考えて発信する
- 効果:TUNAGがコミュニケーションの起点になった
- 効果:積極的に情報が開示され、透明性が確保された
株式会社岐阜タンメンBBC様は、東海地方を中心に「岐阜タンメン」「博多ラーメンばりばり軒」「カプサイメン」といったラーメン店を多数展開されています。
出店数が増えるとともに、従業員数も増え、「社員同士が顔を合わせる機会が少なくなった」という同社では、社内広報を通じて人と人を結ぶため、TUNAG(ツナグ)を導入されました。
「社員が情報にアクセスしやすくなったことで、情報の透明性が確保された」。そう話すのは、TUNAGの導入から運用までを担当する管理部部長の熊本様、営業部課長の徳永様です。(以下敬称略)
もともとエンゲージメントは高かった同社がどのようにTUNAGを運用され、より効果を高めているのか。今回はZOOMによるオンラインインタビューでお話を伺いました。
TUNAGを導入した背景
店舗拡大に伴い、社員同士が直接コミュニケーションする機会が減った
〜TUNAGを導入される前、岐阜タンメンBBC様ではどんな課題を抱えていましたか?〜
熊本:TUNAGを導入する前は、他のチャットツールを使って社内での連絡事項を共有していましたが、社員同士のコミュニケーションの機会が減って、現場と本部との温度差を感じていました。
当時、店舗の拡大に伴って、社員数が増えてきていました。同時に社内での会議を減らしていた時期だったので、社員の顔と名前が結びつかなくなってきていたのです。そこで、人と人とを結びつけるために社内広報を強化しようと、社員ひとりひとりをピックアップした社内新聞を作り始めました。
ちょうどその頃、社内広報の担当者がTUNAGを見つけ、社員のプロフィールを掲載できる画面を見て「これだ」と検討を開始しました。
今では新型コロナウイルスの影響で、コミュニケーション研修や四半期に一度の社員集会も開催できていません。社員が一堂に会する機会がないので、社員同士のコミュニケーションにTUNAGを活用しています。
既存のツールでは、会社から共有する情報が現場で埋もれてしまっていた
熊本:もう1つ、社内の情報共有の方法についても課題がありました。弊社はもともとコミュニケーションは得意な会社だったのですが、本部から社員に向けて発信された情報が埋もれがちでした。
なぜかというと、現場で働いている社員が本部からのメッセージをチェックするのは、休憩時間や勤務終了後です。短い時間の中で情報を読み取る必要があるので、チャットやメールといった文字の情報では、記憶に残りづらいという問題がありました。
TUNAGはその点、チャットでテキストのみを投稿することはもちろん、タイムラインに画像などを貼り付けて視覚的に訴えることもできます。
情報の重要度や緊急度によってタイムラインとチャットを使い分けることもできるので、情報を受け取る側への配慮をしながら投稿できるようになりました。
※株式会社岐阜タンメンBBC様の実際のTUNAG投稿画面です。テキスト+画像や動画を効果的に活用することで、会社の現状や経営の想いを温度感を持って従業員に伝えることができます。( 左:制度一覧画面、中央:社内報、右:トップメッセージ)
TUNAGの活用方法
「情報の受け手のことを考えて発信する」文化に基づいたTUNAG活用
〜TUNAGはどのように活用されていますか?〜
熊本:現在、80名あまりの社員でTUNAGを利用しており、10名ほどの責任者がそれぞれ担当部署の業務について発信しています。たとえば、社長の嶋津からは経営方針を、営業担当からは店舗の運営やお客様からのご意見を、経理担当からは経理や労務に関する連絡を、といった具合です。
現場では短い時間の中で本部からの連絡を確認するため、あまり情報量が多すぎても記憶に残らない可能性があります。そのため、全社社員向けの情報の発信頻度は1日3件程度に留めています。投稿内容についても、「こうしたほうがいいのではないか」と常に改善しながら運用をしています。
また、最近は情報の事前共有にも力を入れています。本部から発信した情報に対して「それは聞いていない」という声が挙がることがあったため、事前に「こういうことをしますよ」と共有したり、事後に「最近こんなことをしました」という画像を共有して、情報の抜け漏れを防ぐようにしたのです。
※実際の「業務連絡」に関するTUNAGの投稿画面です。会社から伝えたい情報をスピーディーかつ、リアルタイムで重要性の濃淡をつけて投稿することができます。
〜岐阜タンメンBBC様ではTUNAGを社内広報にうまく活用されていますが、社内に浸透させるにあたって気をつけた点などはありますか?〜
熊本:情報を発信する側が、情報を受け取る側のことを考えているのが大きいのではないでしょうか。
社員のあいだには、「一人称・二人称・三人称」という経営の考え方が浸透しています。一人称は自分目線、二人称は相手目線、三人称は状況を俯瞰して見ること。自分が発信しようとしている内容は本当にこれでいいのか、受け手のことを考えるという文化が根づいています。
以前は情報の発信は社長の嶋津からされることがほとんどでしたが、TUNAGの導入がきっかけとなって情報の粒度や質、量を統一したことで、各担当が情報を発信しやすくなったように感じています。
〜TUNAGの導入からこれまで、どんなところに苦労しましたか?〜
熊本:TUNAGは社内広報を充実させる目的で導入しましたが、社員の中には情報伝達のツールとして捉えている人もいました。そういう人たちからは、「前のツールのほうが慣れていてよかった」「使いづらい」と思われていたようです。
しかし、使い続けるうちに、情報の見え方で伝わり方が全然違うということを意識してくれるようになっています。
TUNAGの導入効果
「プロフィール」がコロナ禍での社員同士の話題づくりのきっかけに
〜実際にTUNAGを導入してみて、社内のコミュニケーションに影響はありましたか?〜
徳永:個人プロフィールのページにいろいろ書き込むことができる点は気に入っています。新入社員が入ってきたときに、プロフィールページが更新されるのを楽しみにしている社員もいます。
コロナ禍でリアルに会うことが難しい状況の中、プロフィールページに書き込むことで個性をアピールできるので、いざ現場で会ったときに話のきっかけになるなど、コミュニケーションツールとしても活用できています。
また、スタンプで投稿を行えるのもいいですね。当初は上司に対してスタンプを使うことを躊躇する社員もいましたが、上の人たちから積極的にスタンプを使うようにしたことで、気軽に使ってもらえるようになりました。スタンプを使うことで、業務の情報とラフな話題を使い分けられるようになってきています。
TUNAGは社内広報だけでなく、コミュニケーションのきっかけにもなっていると感じます。
※実際に運用されている「社員紹介」のオリジナル制度画面。各エリアから週に1回社員を紹介する制度を独自で設計・運用されています。エリアごとに制度を作成できるので、情報をまとめて管理・共有することができます。
〜TUNAGを導入してよかったと感じられるのはどういったところですか?〜
熊本:システムやツールを導入するとき、弊社が重視するのは「見え方」です。先ほども申し上げたように、現場の社員は休憩時間などの短い時間の中で情報の確認をするので、本部が伝えたい情報が視覚的、瞬間的に入りやすいという点が一番助かっています。
「より高いエンゲージメントを目指して」TUNAGで情報をオープンに
〜御社でエンゲージメント診断を実施したところ、非常に高い帰属意識が見られました。それはなぜでしょうか〜
徳永:弊社では、「人に寄り添う」という姿勢を徹底しています。社員に対する接し方、対人関係の悩みなど、一貫してしっかり話を聞くことを意識しているので、人間関係や業務過多で離職する人は少ないですね。
特に嶋津は飲食業界が長いので、飲食ブラックといわれる長時間労働を変えていきたいという気持ちが強いのです。きちんと休みをとってプライベートも充実させるために働き方を改革して、ラーメン業界に対するイメージを払拭していきたいですね。
熊本:人に寄り添うという文化は、弊社の強みであると思っています。アルバイトで入ってきた人がそうした風土を理解してくれて、ここで働きたいと正社員になる人もいます。私も徳永もほかのラーメン屋や飲食店で働いた経験を持ちますが、ここまで社員に寄り添ってくれる会社はなかなかないと感じています。
TUNAGを導入してからは、より風通しをよくするために、積極的に情報を公開するようになりました。たとえば、店長会議や限られたメンバーでの会議はクローズドな場で行われ、決定事項をあとから全体発表するようにしていたところ、今では情報を音声配信するなどしています。
このように、社員に寄り添うのと同時に、TUNAGを通して情報をオープンにしています。
今後の展望、TUNAGで目指す未来
TUNAGで会社の理念を共有したい
〜会社の理想像により近づくために、今後どんなことに取り組んでいかれる予定ですか〜
徳永:コロナ禍が収束したとしても、以前のように社員全員が集まる機会は減っていくと思われます。現場の社員がわかりやすいように動画でマニュアルを作ってTUNAGで共有するなど、引き続き現場をサポートするツールとして活用していきたいですね。
今後店舗が拡大すれば、社員の人数も増えていきます。遠方の店舗では現地採用が行われるようにもなるでしょう。本部にいる私たちとは直接会わない社員も出てきます。社員教育はもちろんですが、会社の考え方や理念を直接会って伝えることができないので、TUNAGを通して共有していけたらと思います。
熊本:店舗数や社員が増えることで、本部社員の働き方はどんどん変化していくでしょう。一方、店舗で働く社員さんはお店の営業がメインなので、両者の業務内容に差ができていきます。
本部では、タスク管理やスケジュール管理ができるツールが求められますが、新しいツールを導入することになると現場が大変です。TUNAGは社内広報やコミュニケーションに特化したツールであることは承知していますが、業務的な機能も実装してもらえると助かりますね。
〜熊本様、徳永様、お話いただきありがとうございました!〜