POINT
- 課題:社員数多く、会社から従業員へのコミュニケーションが一方通行になりがちだった
- 課題:個人チャットアプリの利用による情報漏洩の懸念があった
- 運用:社員から要望を受けて制度を柔軟に調整
- 運用:人事部の3名のみでTUNAGの運用を管理
- 効果:TUNAGの申請機能で、承認決裁、意思決定のスピードが上がり、ペーパーレス化
- 効果:コロナ禍でのリモートワークへの移行に役立った
- 効果:社長から店舗の従業員へ宛てて直接メッセージを発信。従業員のモチベーション向上に役立った。
- 効果:本社と店舗のコミュニケーションがスムーズに
家具・インテリア雑貨を扱うインテリアショップを展開されているFrancfranc様では、現在店舗数約130店、正社員700名規模でTUNAG(ツナグ)を活用されています。
「社員数が多く、コミュニケーションが一方通行になりがちだった」と話すのは、人事総務部人材開発課課長 内藤雅之様(以下敬称略)。
2021年秋にTUNAGの利用範囲を時間勤務社員(アルバイト)1,500名を加え、合計2,200名にまで拡大する予定の同社では、お互いの顔が見えるコミュニケーションで「風通しのいい会社」を目指しています。
大規模組織でどのようにTUNAGが活用されているのか、利用範囲を拡大することでどんな効果を期待しているのか、内藤様に伺いました。
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導入前に課題に感じていたこと
一方通行のコミュニケーションと情報漏洩を懸念していた
~TUNAGを導入される前、御社ではどんな課題を抱えていたのでしょうか~
内藤:弊社では正社員の数が700名と多く、会社から従業員への情報共有や店舗スタッフ同士のコミュニケーションが一方通行になりがちでした。
店舗スタッフ同士のコミュニケーションでいうと、たとえば勤務シフトの共有です。これを紙ベースですると全員に伝達するまでにタイムラグが発生してしまうので、個人でも使っているチャットアプリを利用して情報を共有していました。
自店の取り組み事例を従業員に共有する店舗もありましたが、ここでも情報の伝達に使われるのは個人のチャットアプリでした。取り組み事例の共有には売上情報が添付されることもあり、情報漏洩の懸念があったんです。
個人のチャットアプリでは、退職後も個人の端末に社内情報が残ってしまうので、情報管理が行いやすいツールが無いかと思っていたんです。
情シスだけでなく一般社員も手軽に使えるTUNAG
〜そうした課題を解決するために、TUNAGを選定されるに至ったきっかけはどんなことだったのでしょうか〜
内藤:もともと弊社では、業務上の情報共有や伝達がアナログな方法で行われていました。これに対し、社長の髙島は以前からITツールを導入して効率化したいという意向を持っていたんです。
TUNAG導入前は社内イントラでファイルの共有をしていましたが、仕組みを作れるのが情報システム系の人に限られていたんです。その点、TUNAGは誰でも手軽にワークフローを組んだり公開できたりします。
当時はビジネスチャットツールの選択肢が少なかったこともあり、社内イントラとチャットを一元化して使えるTUNAGはありがたかったですね。
また、社員やアルバイトにかかわらず「人」の顔がお互いによく見えるツールだと感じました。現場の社員の意見や店舗の様子がわかるような風通しのよい会社にしたいという社長の考えもあり、最終的にTUNAGを選定しました。
TUNAGの運用方法
社員から要望があった制度を適宜反映「かゆいところに手が届く」ツール
〜TUNAGを導入して、どのように運用をスタートされたのでしょうか〜
内藤:導入当初は業務上の相談や情報伝達をチャットで行うことが中心でしたが、新型コロナウイルスの影響で2020年4月から本社がリモートワークとなり、TUNAGの運用が本格化しました。
導入にあたっては、あまり苦労はなかったですね。従業員の平均年齢が30代と比較的若いので、世代的にも新しいツールを使うことに対して抵抗がなかったことも影響しているかもしれません。
一部の社員からは、以前使っていたチャットアプリでは使えたアルバム機能がTUNAGでは使えないという声がありました。以前のツールでは画像のアルバム機能で店舗ごとの画像をストックできたんです。
社員から要望のあったこうした制度は、今後反映していこうと思っています。TUNAG上に店舗で情報共有できるような制度を作って、そこに画像のストックをしていくイメージですね。かゆいところに手が届くように、少しずつ制度を見直しているところです。
人事部3名のみでの運用をTUNAGサポートがバックアップ
〜TUNAGの運用体制はどのようなっていますか?〜
内藤:現在は、私が所属する人材開発課が運用の主管部署となっています。社員の入退社や異動の対応をしやすいのが人事部門だからということと、TUNAGによって従業員がより活発にコミュニケーションを取り仕事に活かしていけるという観点から、人材開発課が担当することになりました。
現状は3名という少人数でTUNAGの運用にあたっていますが、入退社や異動のデータ取り込みは月1回一括で行えるので、そこまで運用負荷はかかっていません。
〜3名で運用されているんですね。弊社のサポート体制はいかがでしょうか〜
内藤: もともとTUNAGは経営企画部が主管部署として対応していたんですが、途中で人材開発課に引き継ぐことになった経緯があります。
引き継いだ当初、使い方がまったくわからず困っていたところ、TUNAGの弊社担当の方が過去にどんな使い方をしていたか事例を提示してくれたり、制度面でのご提案をいただけたりして大変助かりました。
最近では、時間勤務社員のアカウント付与に向けて制度の組み替えを行っていますが、困ったことや不明点があれば、TUNAGの管理画面「コンパスノート」を通じてすぐに回答をいただけるので安心ですね。
TUNAGの効果について
TUNAGで生産性が向上。本社と店舗で情報共有がしやすくなった
〜実際にTUNAGを活用されてみて、どんな効果が得られましたか?〜
内藤:1つには、生産性の向上を実感しています。
2020年8月時点で250名ほどの社員が本社運営に当たっていましたが、9月以降人数を縮小し、現在150名ほどになっています。ですが、売上、利益ともに創業以来最高の実績で推移しているので、ひとりひとりの生産性は上がっているといえるでしょう。
これまで時間や手間がかかっていた承認決裁がTUNAGの申請機能や承認フローに置き換わることで仕事自体が効率化し、スピード感を持って意思決定ができるようになったことは1つの大きな成果だと思っています。
もう1つ、本社と店舗のつながりが生まれたことも大きかったですね。
本社と店舗でコミュニケーションを取る際、これまでは社員同士の顔が見えませんでした。お互いどういう人なのかわからない中で、情報共有や相談がしづらかったんです。
私は人事として店舗の従業員と直接コミュニケーションを取る機会がありますが、お互い顔を知った状態で話ができると安心できますね。今まで不満に感じていた部分が少し解消されるように思います。
〜本社と店舗のコミュニケーションが円滑になったんですね。店舗同士のつながりはいかがですか?〜
内藤:TUNAGを導入してから、週に1回店舗ごとに週報をアップロードしてもらっています。どこの店舗からも週報にアクセスできるので、この店舗ではこんな取り組みをして数字が改善したといったような事例を波及させやすくなりましたね。
ほかに、エリアマネージャーと店舗のやり取りもスムーズになりました。
弊社では全国に15名ほどのエリアマネージャーがおり、それぞれが8〜10店舗のマネジメントを担当しています。エリアマネージャーからの指示に対し、店舗側からはTUNAG上で報告・連絡・相談がしやすくなりました。
エリアマネージャー側は各店舗から共有される売り場の展開状況などをチェックすることができるので、会社からの指示に対する徹底力の改善や強化につながっています。
以前からTUNAGを活用していたためコロナ禍でもスムーズに対応できた
〜御社ではコロナ禍以前からTUNAGを導入されていますが、コロナ禍が与えた業務への影響はありましたか?〜
内藤:コロナ禍前からTUNAGを導入し、情報共有やチャットの活用を定着させたうえでコロナ禍を迎えたことは不幸中の幸いでした。コロナ禍で本社はリモートワークに移行しましたが、正直なところTUNAGがなければうまく移行できていなかったと思います。
TUNAG以前は連絡手段がメールか電話しかなかったので、チャットで即時性のあるメッセージを送り合うことでタイムラグのないコミュニケーションが取れたことは大きいですね。
もう1つ、コロナ禍以前にオフィスに出社していた頃は、印鑑を押して回覧するというワークフローがありました。これをTUNAGの申請・承認制度でペーパーレス化することができたんです。
また、店頭で直接お客様を接客する店舗の従業員は、感染に対する不安も大きかったと思います。そんな中、TUNAG上で社長が直接社員に宛ててメッセージを発信できたことで、従業員のモチベーションにつながったのではないかと思います。
TUNAGの利用拡大について
時間勤務社員まで利用を拡大。2,000人規模でTUNAGを運用
〜御社では2021年10月より時間勤務社員(アルバイト)1,500名に向けてTUNAGを展開されるそうですが、背景にはどんな課題があったのでしょうか〜
内藤:やはり情報漏洩や内部管理体制の問題が大きかったですね。時間勤務社員は正社員に比べて入社から退社までの期間が短く、人数も2倍以上と大きくなります。
時間勤務社員への情報共有は依然個人のチャットアプリを利用して行われているので、退職後、個人の端末にデータが残ってしまうことから情報漏洩が懸念されていました。
〜TUNAG利用者がこれまでの700名から2,200名へいっきに増えるわけですが、どのような活用方法をされる予定ですか?〜
内藤:まずは店舗での情報共有です。一店舗あたり15名ほどの従業員が所属していても、シフト制ですので全員が一緒に働けるわけではありません。早番だけの勤務、遅番だけの勤務の人もいるわけです。
こうした直接会えない人同士が同じ方向を向いてお店をよりよくしていくためには、コミュニケーション不足を補う必要があります。そこでTUNAGを活用することで、同じ目線で同じ目標に向かって仕事を進めていけるのではないかと思っています。
「認める」制度を作ることで時間勤務社員のモチベーションを上げる
〜時間勤務社員同士のコミュニケーションを活性化する手段として、どんな方法を考えていらっしゃいますか?〜
内藤:時間勤務社員のモチベーションを高める手段として、「褒められる」「認められる」ということが大切だと思っています。
うまくいったこと、成功したことを周りの人に知ってもらえる環境を作ることで、より意欲的に仕事をしようと感じてほしいですね。
TUNAGの中で、個人の成功をサポートしたり、成功体験を社員間で共有することで、全員の成功体験につながっていく。販売の仕事ではこうしたことが大切なんです。
〜TUNAGの活用範囲を拡大するにあたって、新しく取り組みたいことはありますか?〜
内藤:現状ではチャットの活用を店舗ごとに委ねてしまっているので、店舗内での情報共有の方法を統一するなどしてより使いやすくしていきたいと考えています。ほかに、アンケート機能で現場の意見を汲み上げて店舗運営に活かす取り組みもしていきたいですね。
これまでは店舗ごとにチャットや連絡ノートで情報共有をしてもらっていましたが、店舗に出勤しないと情報にアクセスできませんでした。TUNAGで情報共有することにより、スピード感を持って業務改善をしていけるのではないかと思っています。
本社だけでなく現場である店舗でも、ツールを活用して効率化や生産性を向上させていきたいですね。
今後TUNAGで実現したいこと
経営層と社員の距離が近い「風通しのよい会社」を実現したい
〜今後、TUNAGでどんなことを実現していきたいと考えていますか?〜
内藤:引き続き、業務の効率化を進めていきます。TUNAG上での承認フローが行き届いていない部分があるので、そこを充実させていきたいと思います。
現在、本社でも店舗でも少人数で業務運営できる体制の構築を進めています。社員数が減ることで社員ひとりあたりの負荷が高くなり、その分どうしてもコミュニケーションが希薄になるでしょう。
TUNAGでコミュニケーション不足を補いながら、少人数でのオペレーションを実現することが直近の課題です。
〜そういったことを実現していく過程でTUNAGにはどんなことを期待されていますか?〜
内藤:現状、従業員のエンゲージメントを高めるといった活用の仕方ができていないので、今後はそこに力を入れていきたいですね。
会社が急激に変化しようとしている中で、何がどう変わって、どんなふうによくなっていくのかを伝えたり、社内報を発行したりして、経営層とアルバイト含む社員の距離が近い風通しのよい環境を実現したいと思います。
TUNAGを導入したことによって、以前よりは本社と店舗、エリアマネージャーと従業員が双方向にコミュニケーションできるようになったと感じていますが、まだまだ上流から下流への情報流れの方が圧倒的に多い状況です。今後はより気軽にコミュニケーションが取れる場として活用していきたいですね。
また、可能であれば一般的に企業で使われているような人事システムがTUNAGに連携できるようになると嬉しいですね。人事システムとTUNAGを連携し、データの移行をRPAで自動化させられると、さらに運用負荷が下がるように思います。
〜TUNAGの活用範囲を拡大することについて、運用上の不安はないですか?〜
内藤:今のところそこまで不安は感じていません。時間勤務社員は入退社の入れ替わりが早いので、アカウントの管理が大変になるかもしれません。ですが、TUNAGではファイル一括取り込みでデータを移行させられるので、現在の3人体制でも対応できるのではないかと思っています。
そういったところも含め、TUNAGと人事システム、RPAなどを連携して効率化、自動化ができると、活用の幅が広がっていくのではないかと思っています。
〜内藤様、お話いただきありがとうございました!〜