「みんなが笑顔になる介護」を目指して:代表とスタッフの距離を埋めた、Eグループの社内コミュニケーション
「E(良い)会社、E(良い)スタッフ、E(良い)サービス」。すべてがE(良い)グループを目指す、株式会社Eグループ様。「みんなが笑顔になる介護の実現」を経営理念に掲げ、愛知県に有料老人ホーム、訪問介護・看護、障がい者グループホームなど25の事業所を開設し、合計320名ほどのスタッフの皆さまとともにサービスを提供しています。
「事業拡大やコロナ禍に伴って、私が直接各施設に足を運ぶことは難しくなりました。そんな中、TUNAG(ツナグ)を活用することで、スタッフへの感謝の気持ちをダイレクトに伝えられています」。そう話すのは、株式会社Eグループ代表取締役の本田様と、グループ会社である株式会社エイルサポート代表取締役の仲筋様です。TUNAG導入の経緯や効果について、お話を伺いました。
事業拡大につれて、経営理念の浸透や意思疎通が困難に
〜TUNAG導入前、どんな課題を感じていたのでしょうか〜
仲筋:弊社では事業が拡大する中で、強い組織を作るために理念経営を推進しています。ですが、本田が代表を務める会社のほうが浸透が早いなど、会社ごと、事業所ごとに理念浸透の度合いに差があることが課題でした。
本田:また、昔は私が施設を回ってダイレクトにコミュニケーションがとれていたんですが、施設が増えてそうも行かなくなって、初期からいたスタッフが戸惑いを感じるようになったんです。「本田社長、最近いらっしゃらないですね」「私たちのこと、どうでもよくなっちゃったのかな…」みたいな、寂しい思いもあったようで。
スタッフにとっては私がどういう想いで事業展開をしているか、私にとってもスタッフが何を考えているか、お互い霞がかかったように見えなくなってしまったんです。
仲筋:もう1つ、事業所ごとに使っているツールがバラバラなのも課題でした。事業所同士の連携が管理者同士の仲の良さに依存していたり、事業所が外部向けに発信しているSNSで見て初めて、本田がその事業所の取り組みを知ることがあって。お互いにどんなことに取り組んでいるか、どういった想いで働いているかが見えていませんでした。
「全員に感謝の気持ちを届けられるツール」だと感じ、TUNAGを導入
〜そういった中で、TUNAGのどんな点に興味を持っていただけたのでしょうか?〜
本田:スタッフの人となりを知ったり、会社として同じ方向を向くための発信もできて、エンゲージメントの向上を図れる点で貴重なサービスだと思いました。
私たちがやっているのって、スタッフから利用者さん、つまり人から人へサービスを提供する仕事なんですけど、以前はスタッフの人となりとか、「どういったことが好きで、どういう想いで入社したのか」とかが、管理者を通じてしか分からなかったんですよね。TUNAGを使えば、スタッフ一人ひとりのことや、「拠点に新しい人が入った」という情報なども知れると思いました。
特に決め手になったのは、全スタッフに想いを伝えられるツールだと感じたことです。コロナ禍以前は、私が各拠点を訪れたときに、一人ひとりに「いつもありがとうございます」と直接声をかけていました。コロナ禍でそれができなくなりましたが、TUNAGを通じて全員に感謝の気持ちを届けられるのが導入の決め手になりましたね。
〜その他に魅力に感じていただけた点はありますか?〜
仲筋:TUNAGは業務で活用できるシステムもたくさんあって、通達事項ももれなく伝わりそうだと感じました。いろんなツールを脱却して、TUNAGに集約できる。紙で配っていたシフト表もTUNAG上で共有すれば、いちいち拠点に送る必要もない。コスト削減にもなるし、スタッフへの情報共有が簡単にできます。
あと、弊社では今後、称賛文化を作りたいとも思っていて、その一環として社内通貨のサービスを検討していました。TUNAGなら称賛文化や福利厚生につながるような制度が作れますし、研修動画の共有など学びの場も設けられると考えたんです。
運用担当者は5名、検温報告で慣れてもらいながら社内に浸透させた
社内インフルエンサーが活性化に一役、他社事例も参考にしながら運用
仲筋:TUNAG運用担当としてダッシュボードを触っているのは5名ですね。新しい取り組みも、担当者同士で話し合って、本田に承認を得てからスタートしています。全員のタイムラインに向けて発信できる権限は、マネージャー以上の20名ほどに与えています。社内インフルエンサーとして、TUNAG運用の活性化を担ってもらっています。
〜当社のサポートについてはいかがでしょうか?〜
仲筋:担当の方が一人付いてくれるんですが、とても熱意を持ってやってもらっています。「今はこういうフェーズじゃないですか?」「次のタイミングでこういう制度をやっていきましょう」「定着率を上げるためにこんな対策をすると良いですよ」といったアドバイスをもらったり、毎月TUNAGの運用レポートが届くので役員間で共有したりしています。他社事例も紹介してもらっていますね。
一度、エンゲージメントアカデミー(※)のスクールにも参加させてもらいました。他社さんでもいろんな制度を運用されていると知れて、Eグループでどんな文化を形成していくかを考える上で、とても役立ちました。
※Eグループ様は、TUNAG導入企業の繋がり・学びの場「エンゲージメントアカデミー」に参加されています。
出勤前に検温報告をすることでTUNAGの利用に慣れてもらった
〜従業員の皆さまは、どういったタイミングでTUNAGをご覧になっているのでしょうか?〜
仲筋:業務の休憩時間などに、スマホなど自分のデバイスを使って確認しています。通知を出してから数分で、50〜60人くらいの方が見てくれていますね。ガラケーの人や、携帯電話を持っていない人は、事業所にあるタブレットでTUNAGを見ています。
〜TUNAGを社内に浸透させるにあたって、工夫したことを教えてください〜
仲筋:まずは操作に慣れてもらおうということで、出勤前に体温や体調の報告をTUNAGでしてもらうようにしました。1日1度は絶対にログインしなければいけない状況を作り出したんです。
あとは、例えば地域活動の清掃をやったらその様子をアップしてもらうとか、各拠点でどういった取り組みをしているか、どんなイベントをしているかをTUNAGで報告するようにしました。
ほかにも、新しいスタッフが勤務開始前に自己紹介をする「ようこそEグループへ」という制度があります。入社手続きの際にTUNAGに登録して、そのまま実際に自己紹介の投稿をしてもらうのですが、実際いろいろなコメントがついて、入社前にどういった人か、どんな想いで入社したのかが分かって、スムーズに定着に結びついたという事例があります。
〜TUNAGを浸透させるうえでどんな苦労がありましたか?〜
仲筋:中には「スポットライトを浴びたくない」という方もいて、プロフィール画像を設定してくれなかったり、「ようこそEグループ」で自己紹介をしない人もいます。あと、「通信料はどうするんだ」「なんでこんなのをやらなきゃいけないんだ」という声も多少あったんですが、使っていくうちに便利さがわかってもらえたようで、そうした声はおのずと消えていきましたね。
申し送り・研修から事業所同士の交流まで、幅広くTUNAGを活用
業務上の情報共有でTUNAGを活用、今後は各種申請にも
〜実際にTUNAGでどういった取り組みをされているか、詳しく教えていただけますか?〜
仲筋:1つが申し送りなど、業務上の情報共有ですね。自分が休んでいる間に起こったできごとをTUNAGで知ることができます。例えば、高齢者向け施設で入居様が亡くなったとき、ご家族から感謝の言葉をいただくことが多いんですが、休んでいるスタッフにメールで訃報をお伝えするのは気が引けます。TUNAGなら、そういったことも共有しやすいんです。
また、コロナ禍には「コロナ対策室からのお知らせ」という制度を設けました。「愛知県では感染者がこれだけ増えているから気をつけましょう」とか、「この拠点で陽性患者が出ているからこういう対応をしてください」といったお知らせや指針をリアルタイムで出せるようになりましたね。
研修の動画や資料もTUNAG上で共有しています。オンラインで研修をしたら、その内容を録画してTUNAGにアップロードして、研修に出られなかった人があとから見られるようにしたり、スタッフの研修報告もTUNAGでやっています。
今後は、有給の申請などもTUNAG上でできるようにしたいですね。
事業所同士がお互いの取り組みを見て「良いところ」を取り入れる
仲筋:事業所同士のやり取りができるのも良いですね。例えば、ある事業所が「洗濯機余ってないですか?」と発信すると、別の拠点で「ちょうど買い換えるので、よければどうぞ!」とコメントが来る。不用品の処分には費用がかかりますし、イベントをするときに物品を貸してもらうこともできます。
ほかにも、リレー形式で「うちの事業所はここがすごいよ!」という自慢ポイントを発信する取り組みもあります。例えば、どこかの事業所で「うちは清掃活動やってます!」という発信をすると、清掃活動をする拠点がすごく増えたりとか。指示されたからやるんじゃなくて、拠点同士がお互いの取り組みを見て実装していくっていうのが、すごく良いですよね。
代表の想いが伝わり、従業員同士の会話も増加
事業所ごとの取り組みが可視化、代表の想いもダイレクトに伝わるように
仲筋:TUNAGを導入して現場の人たちの取り組みが見えるようになって、事業所ごとの経営理念の浸透度合いがわかるようになりました。各事業所の取り組みを見て、理念経営をするうえでこちらがどんな伝え方をすれば良いか、対策が立てられるようになりましたね。
〜スタッフの皆さまと本田社長の距離が遠くなってしまったという課題がありましたが、この点はいかがですか?〜
仲筋: TUNAG上で本田が感謝を伝えると、一番コメントがつくんです。本田の想いがダイレクトに伝わっていると思いますね。マネージャーやスタッフからの投稿に対して、本田も「ありがとうございます」「はい、よろしく!」とコメントをしています。
スタッフに聞いてみると、恐縮半分、嬉しい半分で、「本田社長にコメントをいただいたんですけど、ちょっと畏れ多くてどうやってコメント返したらいいか分かりません!」みたいな(笑) 「普通に、ありがとうございますって返せばいいんじゃないの?」って言ったりしています。
本田:実際に施設に足を運ぶわけではないんですが、「ほったらかしにされているわけじゃないんだ」「見てくれてるんですね」と、感謝の気持ちを持ち続けていることは伝わっていて、良い意味で距離が近づいているのかなと思います。
マネージャー同士やスタッフ同士のリアルでの会話も増加
仲筋:マネージャー同士の会話も増えました。新しくマネージャーになるとTUNAGで自己紹介をするんですが、そこでコメントし合っているので、新任のマネージャーも入りやすいんじゃないかなと思います。あと、TUNAGを見て「あの行事よかったですね」「あの物品貸してください、うちになくて」とか、拠点同士のリアルの会話とか、我々が知らないところでの物品の貸し借りとかも増えましたね。
また、新しい拠点が増えるたびに内覧会をするんですが、その様子もスタッフに伝えられるのは良いですね。拠点が増えるのは会社の成長の証でもあるので、安心感を与えられると思っています。「内覧会どうでした?」「内覧会に人足りてますか?」といったリアルの会話も増えました。
Eグループに関わる全ての人が「笑顔」でいられる組織を作る
〜Eグループ様では今後、どんな組織を作っていきたいと考えていますか?〜
仲筋:Eグループの経営理念である「みんなが笑顔になる介護の実現」には、ご利用者様だけでなくそのご家族様や、スタッフはもちろんそのご家族様がずっと笑顔で過ごせるようにという想いが込められています。
この経営理念を実現するために、全員が同じ方向を見て、同じ目標に向かって、同じ想いを持ってサービス提供にあたりたい。これが我々が目指す組織の姿です。職員一人ひとりが成長できる環境作りをして、組織の成長を加速させていきたいと考えています。
そのために、今後も本田からのメッセージの発信は継続します。そして、役員コラムの活性化をしていこうと考えています。現状、本田と私からの発信は多いんですが、ほかの役員からも定期的に想いを伝える機会を設けたいですね。堅いイメージではなく、例えばマンガの名言を引用するとか、ライトな雰囲気で伝えていこうと思っています。
本田:コロナ禍で各施設に足を運ぶことができなくなりましたが、TUNAGを通して感謝の気持ちや自分の想いを伝えられています。皆さんから「TUNAG、良いですよね!」と言われるのも、ものすごく嬉しいですね。
これからも、私から皆さんに感謝の気持ちを伝えて、エンゲージメントの向上が図れたらと思っています。
〜本田様、仲筋様、お話いただきありがとうございました!〜