情報共有から帰属意識の醸成まで、TUNAGに一本化:ピーアンドエムが挑むコミュニケーション改革
レディースファッションのアパレル事業部(40店舗)、インポート寝具のリビング事業部(7店舗)を展開し、お買い物体験を通じて「日常に笑顔と喜びを広げ、未来にワクワクを届ける存在」を目指す、株式会社ピーアンドエム様。正社員177名、パート・アルバイト125名、合計で約300名の従業員が働いています。
同社では、個人SNSで情報共有が行われていることにセキュリティ上の不安があり、店舗スタッフの中で会社への帰属意識が醸成されづらい点も課題に感じて、TUNAG(ツナグ)を導入しました。
TUNAGで取り組んでいる「コミュニケーション・称賛文化」「理念やビジョンの浸透」「従業員同士のナレッジ共有」などについて、下記の皆様に伺いました。(以下、敬称略)
- 取締役専務:小林 弘人様
- 管理本部 財務部 マネージャー:村田 暁史様
- 管理本部 人財企画部 マネージャー:西山 夏美様
- アパレル事業部 販売統括マネージャー:渋谷 美和様
※記載の内容は、インタビュー時点の情報です。
情報共有の方法や、帰属意識の醸成に課題を感じていた
個人SNSはセキュリティが不安、本部⇔店舗やブランド同士の情報共有も課題
〜TUNAG導入以前、御社ではどんな課題を感じていましたか?〜
村田:スタッフ個人のSNSで情報共有や社内連絡をしていたので、セキュリティに不安があり、仕事とプライベートの切り替えも曖昧になっていました。SNSも複数あって、確認にも手間がかかっていましたね。
また、会社からスタッフに連絡したいことがあると、SNS上でメッセージを送るか、店舗に連絡してスタッフに伝えてもらわないといけないのも、非常に不便でした。
西山:本部や会社からの情報がなかなか各店舗に伝わりにくい部分もありましたね。
渋谷:ブランドを超えたコミュニケーションも足りていないと思っていました。当時は、接客の好事例やお客様からのお褒めの言葉が、ブランド内でしか共有されていなくて。そういう良いことは、やっぱり会社全体で共有したかったんです。
会社への帰属意識が芽生えにくかった
西山:特に店舗スタッフに関しては店舗所属のため、「会社の一員」ではなく、「店舗・ブランドの一員」という感覚で、会社への帰属意識とか、会社としての一体感も生まれにくかったですね。
当時、年に一度の社内報を作成していたんですけど、「会社としてどんな情報を皆さんに伝えるべきなんだろう」「そもそも年に一度の発信で良いのかな」ということも課題に感じていました。
SNS感覚で使える会社公式ツールとしてTUNAGを導入
第一印象は「使いやすそう」、情報共有から帰属意識の醸成まで活用できる
〜そのような課題がある中で、TUNAGのどういったところに興味を持ちましたか?〜
村田:営業担当の方から「TUNAGは社内の情報共有や帰属意識の課題に対して、エンゲージメント向上のツールとしてご活用いただけますよ」と聞いて興味を持ちました。
また、社内課題の整理から役員向けのプレゼン資料作成まで一緒に考えてくれたり、競合する他社サービスについて聞いたときもすんなり教えてくれて、好印象でしたね。
〜他の皆さまは、どのような印象を持ちましたか?〜
渋谷:ブランドを超えた一つのコミュニケーションツールとしてTUNAGを導入することで、話したことがないスタッフ同士も、積極的にコミュニケーションがとれそうだと思いました。
西山:私はデザイン性や分かりやすい見た目、使い勝手を重視していて、TUNAGを見たときに「SNS感覚で使いやすそうだな」と思いました。店舗スタッフもスマホで操作できるので、違和感なく受け入れてもらえるんじゃないかと思ったんです。
経営課題として「従業員エンゲージメント」に取り組むことを決意
〜経営陣である小林様から見て、TUNAG導入を決めた理由はどういった部分にありますでしょうか?〜
小林:当時、アパレル業界はコロナ禍を乗り越えるのに必死で。穴をふさぐのに精一杯というか、会社をどうするか、なかなか腰を据えて考えるのも難しい状況で、人手不足や離職率の問題など、先が見えない不安を持っていました。
そんなときに3人からボトムアップでTUNAGの説明を受けて、経営課題の一つとして従業員エンゲージメントに取り組むことの大切さに気づかされましたね。会社と従業員の関係性を構築し直さなければいけないと感じて、最終的にTUNAGを導入することに決めました。
情報共有や、コミュニケーション活性化の取り組み
日報や会社からのお知らせ、接客ノウハウの共有など
〜情報共有について、現在TUNAG上ではどんな取り組みをしていますか?〜
渋谷:売上や店舗の状況を「日報」として共有しています。他にも本部会議で決まったことや、各部署からのお知らせなどもTUNAGで共有しています。
西山:あとは、ノウハウの共有ですね。接客マイスターに任命されたスタッフが接客の情報を提供したり、成果につながった事例などを発信しています。
他にも、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の観点で、売り場展開を大きく変更するときの参考になる情報をマネージャーが発信しています。
スタッフの日常や仕事への想いを共有し、さらなるコミュニケーション活性化
〜コミュニケーションの取り組みについてはいかがですか?〜
渋谷:スタッフが自由に投稿できる「diary」、自分の好きなことや知ってもらいたいことをリレー形式で投稿する「STAFFリレー」などのコンテンツがあります。他にも、「この秋気になるファッションアイテム」など、テーマを絞ってスタッフが投稿しやすいようにしています。
村田:以前は社内報に載せていたお客様からのお褒めの言葉も、リアルタイムで共有できるのと、スタッフ同士でも気軽に褒め合える雰囲気を作っていきたいと思って、今はTUNAGに載せています。
マネージャーの考えや各店舗のビジョンを共有、理念浸透を図る
〜理念浸透を目的とした取り組みも実施しているそうですね〜
渋谷:マネージャーがリレー形式で発信する「マネージャーメッセージ」があります。最近だと、「自分の仕事の軸」というテーマで、普段何を考えて仕事をしているのか投稿しました。
また、「ショップビジョン」という取り組みでは各店舗のビジョンをTUNAG上で見える化しています。半年ごとの店長会議で会社やブランドの方針が伝えられるので、それをもとに自分たちのお店をどうしていきたいか、ショップ全体でビジョンを考えて、投稿してもらっています。
売上高111%、事業部を超えた交流やビジョン浸透も進んだ
数字への意識が上がり業績に好影響、1店舗あたり月に150分の業務削減も
〜情報共有の部分で、現在感じている効果はありますか?〜
村田:日報の既読率が上がっていて、数値への意識や、店舗の状況への意識が高まっていると感じます。実際に前年同期比で、売上高111%、客単価108%、セット率105%と、業績にも良い影響が出ていますね。
西山:店長からスタッフに、「この接客マイスターのアドバイス良いよ」「この情報役立つんじゃない?」とTUNAGの投稿を共有しているようで、非常に良い使い方だと思っています。
また、日報で前日の営業内容を共有することで、翌日の朝礼の時間を短くできて、1店舗あたり月に150分ほど業務時間が短縮できました。マネージャーもTUNAGでお店の状況が把握できるようになって、業務効率化につながっていると思います。
事業部を超えたコミュニケーションや、対面での交流につながった
〜コミュニケーションの活性化についての効果はいかがですか?〜
渋谷:アパレル事業部とリビング事業部がお互いにコメントし合い、スタンプを送り合うなど、事業部を超えて良いコミュニケーションが生まれています。
また、他店へヘルプに入ったときにその店舗の人たちとご飯を食べに行くなど、今までにない動きも出ていて、TUNAGをきっかけにオフラインのコミュニケーションにつながっています。
〜素敵ですね! 本部と店舗のつながりも生まれているのでしょうか?〜
小林:経営陣はどうしても店舗のスタッフと壁があって、遠慮がちに話が始まることも多かったんですが、初めて会う人でも距離感の近いところから会話をスタートできるようになりました。色々と本音も話しやすい空気になったと感じますね。
渋谷:STAFFリレーで役員が入社2年目のスタッフにバトンを渡すとか、これまでにないコミュニケーションが生まれていますよね。
〜離職改善の面でも、効果を感じていますか?〜
西山:TUNAGのログイン率と離職には相関があると感じています。離職の黄色信号じゃないですけど、ログイン率をチェックして早めに対応できるというのは非常に良いですね。
マネージャーと店長が、ビジョンに立ち返って話せるようになった
〜理念浸透の取り組みを通して、どんな効果を感じていますか?〜
渋谷:TUNAGでショップビジョンを可視化したことで、マネージャーと店長が、そのお店のショップビジョンに立ち返って話せていますね。
他にも、スタッフから「本部の方たちやマネージャーの考えを知ることが出来て、良い刺激になっています」という言葉をもらいました。やっぱり業務に関することだけでなく、考え方や想いを伝えていくことが必要なんだと思います。
TUNAGが社内でスムーズに浸透した理由
本部からスタートして、店舗への展開もスムーズに
〜現在のTUNAGの運用体制について教えてください〜
村田:西山さん・渋谷さん・私の3名を中心に、各部署からのサポートメンバーで運営しています。
〜運用を始めるにあたって工夫した点や苦労された点はありましたか?〜
西山:はじめから全社に展開するのではなく、まずはアパレル事業部の本部スタッフで使ってもらい、運用の形を整えてから店舗スタッフに展開することで、かなりスムーズに進められました。
村田:店舗に展開するときは、店長会議でTUNAGの紹介動画を見てもらい、雰囲気をつかんでもらいました。その後、コンテンツを作り込んだうえで、オンラインで店舗スタッフへの説明会を実施しました。
運用を開始してからもより浸透を図るため、マネージャーに意図を伝えて、店舗への浸透に協力してもらいました。ちょっとずつ、いろんな方を巻き込みながら進めていきましたね。
スマホで使えるお得なクーポンがログインのきっかけに
村田:TUNAGベネフィット(※)が始まったとき、西山さんがタイムラインで投稿したら「早速カフェのクーポンが当たりました!」みたいな反応がありましたよね。ログインのきっかけになりそうだと感じています。
西山:TUNAGがどんなアプリなのか完全に理解が行き渡っていない中でも、TUNAGベネフィットがあることで、興味を持つきっかけになりそうですよね。
(※)TUNAGベネフィットは、TUNAGが提供する福利厚生サービスです。フィットネス、グルメ、レジャーなど、各種サービスの割引やクーポンを、パート・アルバイトの方も含めてご利用いただけます。
他社の取り組みも参考に、カスタマーサクセスと相談しながら運用
〜エンゲージメントアカデミー(※)にも参加されていますが、TUNAGの運用に活きていますか?〜
村田:他社さんがどんな取り組みをしているか実際に見せてもらって参考にしています。他社さんの活用の仕方が知れる、すごく良い機会だと思います。
渋谷:以前からサークル活動を運用したいと思っていたんですが、先日参加した交流会で「TUNAGでサークル活動をやっています」という会社さんがいたので、参考にさせていただきました。
※ピーアンドエム様は、TUNAG導入企業の繋がり・学びの場「エンゲージメントアカデミー」に参加されています。
〜カスタマーサクセスの支援についてはいかがでしょうか?〜
西山:専任で担当の方がついてくれており、距離も近くて、話しやすいし色々聞きやすいです。回答もこちらが欲しい適切な情報をもらえますし、私たちの意見も尊重しつつアドバイスしてくれたりとか、運用も良い具合に引っ張ってもらっています。かなり伴走してもらえていて、非常にありがたいです。
事業成長に向けて新たなステージへ
コミュニケーション改革の「ど真ん中」にTUNAG
〜最後に、ピーアンドエム様として今後実現したい会社の姿を教えてください〜
小林:近年SNSが広がり、お客様が自らファッションやトレンドの情報をキャッチできるようになったことで、当社もお客様に提供できる価値を今まで以上に探っていかなければなりません。事業をする上で顧客視点に立ち、「こういうものがあれば喜んでもらえるんじゃないか?」と今まで以上にマーケットインで考えられる会社に転換していく必要性を感じています。
中期経営計画の中でもそういった事業成長のための環境作りを大きく掲げていて、「コミュニケーション改革」「人事制度改革」「働き方改革」の3つに取り組んでいきます。このうち、コミュニケーション改革で組織をアップデートしていくど真ん中にあるのが、TUNAGだと考えています。
当社は歴史がある分、社内の制度や企業カルチャー、思考回路などに古い体質も残っており、そこを変えていくのが今後の経営テーマだと思っています。良いものは残して、変えるべきものは勇気を持って大胆に変えていくことで、会社の持続的成長につなげていきたいです。
〜小林様、村田様、西山様、渋谷様、お話いただきありがとうございました!〜