BYODとは?デメリット・メリットと導入時に考慮すべき点を解説!

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BYODとは

BYODの意味

BYODは”Bring Your Own Device“の略称で、直訳すると「自分の端末を持ち運ぶ」となります。具体的には、個人が所有しているPC、タブレット、スマートフォンといった端末を職場に持ち込むなどして業務に利用することを意味します。 参照元:BYOD(私物端末の業務利用)とは?メリット・デメリットと導入にあたって考慮すべきポイント | iNetSec blog | PFU

BYODが普及した背景

BYODは欧米諸国を中心に普及が進んでいます。 総務省が発行した「平成30年版情報通信白書」(2018)によると、ドイツでは調査に協力した企業の27.9%、英国では27.8%、米国では23.3%、日本では10.5%がBYODを導入していると回答。欧米諸国を中心に、BYODの普及が進んでいることがうかがえます。 BYODが普及した背景には、個人が所有するタブレットやスマートフォンのスペックが向上し業務に利活用できるようになったこと、クラウドサービスが拡充したことなどがあげられます。 参照元:平成30年版情報通信白書|総務省発行

BYODに関する海外の調査

海外のさまざまな調査で、BYODを導入することで生産性向上につながるといった結果が報告されています。 Dellが2010年に発行した白書によると、30代以下の世代の60%、30代以上の50%が、私生活で使っているハイテクツールは、仕事で使っているものよりも効果的で生産性が高いと考えているようです。 また、CISCOは年次報告書で、BYODを採用している企業では、従業員1人あたり年間350ドル(約4万円)のコスト削減につながっていると報告。 Frost&Sullivanが米国の企業や政府機関で働く500人の経営層を対象に行った2016年の調査では、ポータブルデバイスを業務に使用することで従業員は1日あたり58分の時間を削減でき、生産性が34%向上するという回答が得られています。 医療情報システムにおいて、日本の厚生労働省がBYODに消極的な姿勢を示す一方で、米国の保健福祉省(HHS)ではテレワーク推進の観点から、BYOD環境を想定したセキュリティの啓発活動に積極的に取り組んでいます。欧米諸国では、具体的なリスクに配慮しながら、BYODの導入、活用方法を模索しています。 参照元:Consumerization: What is in Storefor IT?|Dell

海外の小売業でのBYODの普及実態

海外でのBYODの普及実態について、米国の世界最大のスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」の事例を紹介しましょう。 ウォルマートでは2018年10月からBYODを導入。個人のスマホに専用のアプリをダウンロードすることで、出勤報告やシフトの確認・シフトの変更リクエスト、音声アシスタントを利用した商品検索などを可能としています。出勤後すぐに自分宛のメッセージを確認し作業を始められるため、業務効率化や生産性向上にも寄与しています。 多数の従業員を抱える小売業の現場にBYODを導入することで、顧客サービスや売上向上につながっています。 参照元:Walmart Unveils Associate App, Giving 740,000 Associates Smartphones | RIS News 参照元:How Smartphones are Enabling a Smarter Way of Working in Stores|Walmart

日本でもよくあるBYODシーン

欧米に比べて導入が遅れていた日本でも、徐々にBYODが普及しつつあります。 特にコロナ禍においては、企業や行政機関でのBYOD導入が活発化しました。たとえば、安全なテレワーク環境を実現するために、リモートデスクトップ方式で自宅の私有PCから仕事をしたり、グループウェアを活用したスケジュール管理やコミュニケーションを実現したりといった事例です。 参照元:コロナ禍でBYOD×Soliton SecureDesktopによる全庁テレワーク環境を緊急配備 県庁DX推進に向けさらなる業務環境の進化を目指す|soliton 参照元:BYOD導入事例4選!メリット・デメリットや危険な勝手BYODも解説|トラムシステム
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BYODのデメリット

情報セキュリティリスクが増加する

BYODを導入するにあたって、企業がもっとも不安に感じるのは情報セキュリティリスクではないでしょうか。個人の端末は利用用途や利用場所、インターネットのアクセス先などが多岐にわたります。そのため、必然的に情報漏洩や情報の改ざんが行われるリスクが高くなります。

従業員の仕事とプライベートの切り替えが難しくなる

BYODを導入した場合、会社からの業務連絡を個人の端末で受け取ることになります。会社から通知を受けるとつい時間外稼働をしてしまうなど、従業員のオン・オフの切り替えが難しくなります。

ランニングコストの把握が複雑になる

BYODは1つの端末を社用・私用と使い分けるため、どこまでが個人の負担で、どこからが会社の負担となるか、通信料などランニングコストの把握が複雑になります。業務上のメールのやり取りや情報取得に生じた通信料がどれくらいなのかを明確に把握するのは非常に困難です。

従業員のプライバシー保護の問題が生じる

BYODを導入する際はセキュリティ対策が必須です。そのために、会社側から端末管理アプリをインストールするよう求められることがあります。このアプリを通じて、通信履歴や保存データなど、社員のプライベートな情報が会社に知られる可能性があります。社員の情報をどこまで企業が取得・把握できるか、従業員のプライバシーとの両立が課題となっています。 参照元:BYOD(私物端末の業務利用)とは?メリット・デメリットと導入にあたって考慮すべきポイント | iNetSec blog | PFU 参照元:BYODとは?メリットとデメリットの簡単解説と導入時のポイント|Optimal Biz

BYODのメリット

端末購入の初期費用削減に

BYODを推進するメリットの1つがコスト削減です。従来、業務で利用する情報端末は、会社で調達し従業員に支給するのが一般的でした。BYODでは個人の端末を利用するため、端末購入の初期費用を削減できます。同時に、維持費を抑えることも可能です。

端末を複数持つ必要がなくなる

BYODを導入することは、会社だけでなく従業員にとってもメリットとなります。スマートフォンやタブレットが会社から支給された場合、私用と併せ複数台を持たなければなりません。BYODで複数の端末を持つ必要がなくなれば、端末を管理する負担が軽くなります。

従業員は好きな端末を利用できる

BYODを導入することで、従業員は個人スマホなど好きな端末を業務利用することができます。ふだんから使い慣れている自分の端末を利用することができるため、社内の技術サポートを頼る必要が少なくなるなど、会社にとってのメリットもあります。

シャドーIT対策になる

シャドーITとは、従業員が会社に許可を得ずに、業務において自分の端末やアプリ、ネットサービスを用いることをいいます。シャドーITは、セキュリティ上の問題や通信障害を招く可能性があります。BYODは個人の端末が業務に利用されていることを把握できるため、こうしたリスクを防ぐことができます。 ▼関連記事 シャドーIT – 対策方法6選と5つのリスクについて解説 | TUNAG ▼参照元 「BYOD」に潜むワナ(1)「ウチはBYODをやらない」では済まない現状|ZD Net Japan BYOD(私物端末の業務利用)とは?メリット・デメリットと導入にあたって考慮すべきポイント | iNetSec blog | PFU BYODとは?メリットとデメリットの簡単解説と導入時のポイント|Optimal Biz

BYOD導入時に考慮すべき点

セキュリティ性の高いツールを選定・導入しよう

BYODの導入は、企業と従業員の双方にとって便利ですが、セキュリティへの対策が重要です。BYODのセキュリティ対策として注目されている技術として「MDM」と「MAM」があります。

MDMとは?

MDMとは「Mobile Devise Management」の略で、日本語では「モバイル端末管理」と訳されます。また、そのモバイル端末管理を行うためのシステムのことを指す場合もあります。MDMはモバイル端末のアカウント制御や暗号化、リモートロック、遠隔操作などの機能を提供し、管理者向けに位置情報や端末情報を収集するのが一般的です。MDMを導入することで、モバイル端末の紛失・盗難時のセキュリティリスクを最小限に抑えることができます。 ただし、BYODでMDMを利用する場合、従業員はシステムを通じて位置情報を企業側に知られてしまう、アプリのダウンロードを制限される、個人情報が入ったモバイル端末を企業に管理されてしまうなど、プライベートでの利用に支障が出る可能性もあるため注意が必要です。

MAMとは?

MAMは「Mobile Application Management」の略で、日本語では「モバイルアプリ管理」と訳されます。MDMでは端末を管理しますが、MAMは端末内のアプリに管理範囲を限定し、業務利用とプライベートの領域を分離させてセキュリティ対策を行います。端末の紛失・盗難時には管理者がアプリ自体を削除すれば端末に情報が残らないため、情報漏洩のリスクを回避できます。 企業による管理範囲がアプリに限定されるため、企業が従業員の端末上の個人情報を閲覧したり、端末を操作することはできません。 端末内のプライベートな領域まで管理を行われてしまうことがないため、BYODを採用する際のセキュリティ対策として適しています。

運用ルール・ガイドラインをしっかり定める

BYODの導入を成功させるためには、従業員と会社の信頼関係を構築することが大切です。 たとえば、会社がどこまで費用負担をするかや、MDM上で従業員の個人情報を閲覧しないといったプライバシー保護に関するルールをあらかじめ決めておきましょう。 利用する端末の範囲と業務上の利用用途、情報の管理などについて会社と従業員のあいだでしっかりと合意しておくことで、セキュリティリスクの軽減や就労上のトラブルを防ぐことができます。 ルールとガイドラインをつくる際には皆が守れるよう、わかりやすさ、シンプルさを心がけましょう。

定期的に社内での状況を確認して、PDCAを回す

セキュリティリスクは社内の組織変更や外部環境の変化によって、常に変化します。セキュリティ対策や運用ルールはその都度、形を変えていく必要があります。 定期的に社内の状況を確認し、PDCAサイクルを回すことで、BYODの導入を安全に進めていきましょう。 参照元:「スマートICT」の戦略的活用でいかに日本に元気と成長をもたらすか|総務省

BYODを活用して社内の生産性を向上させよう!

TUNAGはBYODを実現できるツール

BYODの普及を受けて、近年ではさまざまなBYODツールが登場しています。弊社で提供しているサービス『TUNAG』もその1つです。 TUNAGは、組織課題に対する解決策を「社内制度」として設計し、プラットフォームで運用するサービスです。PCやタブレット、スマホなど、さまざまな端末上で利用可能なため、スムーズなBYOD導入を実現。ツールの導入や定期的なフォローなど運用支援を一貫して行い、組織エンゲージメントを高めたい企業に伴走します。 組織エンゲージメントの向上は、社内の生産性や業務効率の向上につながります。「BYODを活用して社内の生産性を向上させたい」とお考えの企業様は、TUNAGの導入をぜひご検討ください。
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BYOD導入で生産性向上や業務効率化を実現した事例

エンゲージメント向上から業務DXまでを一つのツールでできる「TUNAG」の導入でBYODを実現し、生産性向上や業務効率化を実現した事例を紹介いたします。

株式会社木曽路の事例 - パート・アルバイトを含めた情報共有

しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」をはじめ、焼き肉店や居酒屋など、関東から九州まで約190店舗を展開する株式会社木曽路様。パート・アルバイトを含めて、1店舗につき50〜60名の登録メンバーが在籍し、シフトもバラバラの中で、情報を全従業員に共有するのが難しいという課題を感じていました。

社長の考えや会社の進む方向、現状など共有したい情報を正社員・準社員にかかわらずTUNAGを使って展開し、アルバイトの間の情報共有においても「自分だけ知らない」ということが無くす取り組みを実践。素早くリアルで会社全体に行き届いた情報共有を行うことができるようになったことから働きがいやチームワークの強さに繋げることができるようになりました。

導入事例はこちら:「不規則なシフトでも情報が行き渡る」木曽路が実践する、パート・アルバイトを含めた情報共有

株式会社ダイセーセントレックス - ドライバーを含めたコミュニケーションを活性化

私たちの生活に欠かせない食品や日用品の輸配送を行う物流会社で、全国10拠点でビジネスを展開されている株式会社ダイセーセントレックス様。ドライバー職のクルー間でのコミュニケーション不足が多いことや、参加できるドライバーが限られるドライバーミーティングでは情報が伝わりきらないということが課題に感じていました。

TUNAG導入後は、経営陣からの発信や相互理解を促進するコンテンツなどの基幹業務以外の情報発信・共有するツールとして活用しています。ドライバー職のクルーは、ちょっとした休憩時間にスマートフォンで共有された投稿を見ることができ、会社や他の人について知れる媒体としてコミュニケーションが活性化しているといいます。

導入事例はこちら:物流業界ならではのコミュニケーションや離職率の課題を改善 - 株式会社ダイセーセントレックスのTUNAG活用事例

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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