「見える化」から生産性向上につなげるには?活用における5つの注意点

業務の進捗や課題を「見える化」することで、生産性の向上やPDCAの推進に役立てる企業が増えています。しかし、単なる情報の可視化では期待する効果は得られません。 本記事では、見える化の本質とその効果を最大限に引き出すための5つの注意点、さらにエンゲージメント向上への応用について詳しく解説します。データを“活かす”視点で、組織の改善を目指しましょう。

見える化とはどういうこと?

企業の活動でおこる様々なことをデータやグラフなど目に見える形で表示すること

主に製造業において昔から活用されていた言葉で、企業におけるあらゆる活動での問題点に気づくことができるような状態にすることをいいます。 ただ「見えるようにする」という意味の“可視化”とは異なり、見えるようにする“目的”があり、そのために意識して見るという意味で使われる言葉です。現在は製造業だけでなく業界に関わらず取り入れられています。

企業におけるあらゆることが見える化できる

財務状況、顧客満足度、業務の進捗やプロジェクト管理など、さまざまなことを見える化することができます。

見える化することで得られる効果

問題・課題の発見

製造業などで活用されていた際は、トラブルや事故防止を早期に発見することが目的でした。同じように、経営や営業など他の現場でもいち早く問題や課題を把握するために“見える化”することで、目標と乖離している点の把握や、うまくいっていないところを目で見て気づくことができるのが大きなメリットです。 もちろん、問題・課題の発見のためには、そもそもどういう状態が理想の姿なのか、また、目標は何なのかが設定されていることが必要です。

PDCAをまわすことができ、改善につながる

問題・課題の発見から、次の行動、改善につなげ、再発防止につなげるためにPDCAをまわすことが重要なのは言うまでもありません。 しかし、“見える化”されていなければ、改善されたのか、本来の理想の姿や目標に近づいているのかも分かりませんので、PDCAをまわすためにはそもそも現状を“見える化”することが必要不可欠なのです。

目標達成への意識向上

チームのメンバーが正しく理想の姿や目標を認識しているのとしていないのでは、目標達成への意識にも大きく差がうまれます。あと少しで目標に届くことが目に見え、それに対するギャップが把握できれば、メンバーが自律的に行動することにもつながります。

情報を客観的に受け止めることができる

“見える化”することで、見たくないものも目に入るようになります。うまくいっていない時はあまり見たくないデータも、普段から見える化することで避けることはできなくなります。状況が良くない時こそチームで解決していくために、誰もが同じ課題感を持つことができるという点で、見える化は重要なことです。

見える化したデータを活用するための5つの注意点

1)目的を見失わない

見える化することが目的ではないということを忘れてはいけません。ただデータや数字を羅列するだけでは、問題の発見やPDCAにはつながりません。何のための見える化なのか、目的を明確にし、そのために何を見える化すべきなのかを検討したうえで活用していきましょう。

2)気づきを促す仕組みをセットにする

目的に合わせて見える化する仕組みができた。でも、一向に現場に浸透しない……という時は、メンバーの意識づけが足りないということになります。これには、業務上必ず目に入るような仕組みがあるか、意識づけができるような習慣が作られているかなど、工夫をしていく必要があります。 ホワイトボードを毎日更新して目に入るようにする、問題がある状態になったらグラフ上の色が赤く変わる、○○のデータを毎日確認して報告する担当をつける……など、様々な仕組みをセットにすることがおすすめです。

3)業務のプロセスに組み込む

「なんだかまずそうだな」と気づけたとしても、それに対して誰がどう行動すべきか、役割が明確でなければ動きが遅くなってしまいます。責任を明確にし、誰がいつまでにどうしなければならないのかを明らかにすることで、“見える化”されたデータが活用されます。

4)必要なことに絞って見える化する

情報が多すぎると仕事において判断ができなくなってしまいます。理想の姿、目標達成のために何を見える化するのかを明確にするのかを決めましょう。その他のデータや情報は、見にいけば見れる状態にしておく程度がおすすめです。

5)タイムリーに把握できるようにする

“見える化”されたデータが古いものでは迅速に問題に気づくことができません。スピード感のある対応をしていくために、データの更新や見るタイミングなども工夫が必要です。

見える化は、組織で判断し行動するために行う

見える化の本質は、状況を説明できるようになることではなく、組織として何をすべきかを迷わず判断できる状態をつくることにあります。理想と現状の差が見えれば、問題を個人の感覚だけに頼らず、チーム全体の共通認識として捉えられます。
だからこそ、目的のない見える化や、更新されないデータでは意味がありません。日々の業務の中で自然と目に入り、会話や意思決定、次の行動につながる形で設計されてはじめて、見える化は機能します。見える化によって、組織として次の一手を選べる状態をつくってみてはいかがでしょうか。

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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