チームマネジメントとは。必要な力や進めるポイント、研修内容例をご紹介

チームマネジメントとは

メンバーのモチベーションを上げて組織として牽引するための手法

企業や組織を運営していく上で、チームメンバーを育成・マネジメントし、生産性を上げていく事が課せられます。組織として目標を達成するには、管理職やリーダーは強いリーダーシップを持って牽引し、メンバーが一丸となって取り組む必要があります。 いつもピリピリしていて空気が悪い職場、上司のパワハラが横行しているような環境では部下はいつも萎縮していまい、本来持っている力を充分に発揮する事ができません。 やる気がないメンバーや覇気がない空気が漂っているチームでは、やる気があるメンバーも流されてしまいます。メンバーのメンタル管理の他にも、達成すべき目標に対しての進捗の管理、モチベーションを上げるための取り組みを行うなど、平行して管理していく必要があります。

チームマネジメントが求められる理由

人手不足対策

管理職は部下の管理、現場の把握、上長への報告だけをしていれば良い時代もありました。しかし、最近では人手不足の問題もあり、管理職は管理だけでなく実務をこなさなければならないケースも少なくありません。 そのような限られたリソースの中で進めていくには、チームマネジメントを行い、生産性を上げていくことが求められます。 現在、どの企業でも新たな優秀な人材を探すことが難しくなっています。そんな中でメンバーの離職率が高いと、採用と教育にコストがかかり、組織としての質も低下します。 そのため、採用したメンバーが安定して長く働ける雇用環境を用意するためにも、メンバーの個性を重視し、長く働きたいと思えるチーム作りが必要不可欠です。

働き方改革への対応

働き方改革推進に伴い、残業時間を減らす事も求められるため、今までより業務の工夫や抜本的な改革も必要となります。 一人ひとりが業務をこなし、一人で業務改善を進めるレベルではなく、チーム、または部、組織単位でマネジメントを推進し、より効果的に生産性を上げる取り組みを行っていく必要に迫られています。

推進するために求められる力

メンバーの個性を的確に把握すること

メンバーの個性を的確に捉え、それぞれにあった組織づくりができるかが、チームの目標を達成するための大きなポイントとなります。 自己主張が強いメンバーが複数名いる場合、議論がまとまらず脱線してしまうことが起こったり、仲の良いメンバー同士だけだと、目標達成に対する意識が弱まってしまったりします。 どのようなメンバーが配属されても個性を上手くコントロールし、チームとして成功に導くことができるよう、マネジメント手腕を身につける必要があります。

傾聴力(コーチング力)

チームマネジメントを推進する立場の人が、メンバーの意見を聞かず、トップダウンで物事を進めるばかりでは、メンバーのモチベーションは上がらず「やらされている」感が出てしまうでしょう。 メンバーが目標達成のために何を考えていて、どんな課題を持っているのか、何か困っていることは無いかを聞きながら、本人の強みと弱みを把握し、チーム力に活かしていく必要があります。 対話するために求められる力としてはコーチングがあります。信頼関係を築くためにはしっかりとメンバーの考えていることを聞く姿勢が重要です。

推進力

チームマネジメントを行って目指すことは“目標達成”です。そのために何をメンバーに任せ、足りないところをどうしていくか、達成するためにメンバーを導き業務を遂行する力が求められます。 チームで業務を遂行していく限り、問題や課題はチームで解決していくケースが多いでしょう。常に起こるトラブルや課題に対してチームとしてどう解決していくのかを考えてメンバーを動かしていける「推進力」が求められます。

チームマネジメントを進めるポイント

リーダーを育てる

チームマネジメントを行う上で欠かせないのが、マネジメントする側であるリーダーの育成です。 チームリーダーは経営層や管理職などのトップレイヤーと現場社員であるメンバーとの連携をスムーズにする橋渡しする役割を担います。従って、リーダーの役割を把握し、実践していくスキルが求められるため中堅社員が望ましいでしょう。 経営層からの意向を理解し、それを現場社員に伝えて人を動かす牽引力も求められます。将来管理職になるステップとして新たな人材にチャレンジさせてみる事も人員育成には欠かせないでしょう。 その際は外部の研修などにも積極的に参加し学ぶ事にも意義はありますが、日頃から上長である管理職からのフォローも欠かさずに行いましょう。 チームリーダーとして、目標達成やメンバーの育成、チーム全体での生産性の向上などをチームリーダー自身にも考えさせ、またその進行を管理・マネージメトをする企業体制作りを整えましょう。

チームメンバー同士での信頼関係をつくる

チームの目標達成のためには、メンバーがそれぞれ自主的に行動し、議論を深められる雰囲気づくりが必要です。 そのためには普段からメンバー同士、上長とメンバーの信頼関係の構築が重要です。信頼関係構築するためには様々な施策が必要です。まずはお互いをよく知ること、そのうえでお互いを認め、対話する機会を増やすことなどがあります。 チームとしてまとまった初期の段階では、あえて合宿したりイベントごとを行うことでチームビルディングを推進することも多くあります。そのような関係構築のための施策を積み重ね、本音で話せるチーム内の雰囲気作りをして行きましょう。

多様性を重視したメンバー構成を意識する

ビジネスにおいて商品やサービスに求められることが高度になっている中、他社との競争に勝つためにはそのニーズを拾う力や、適切な価値を届けるための人材教育、事業の方向転換に対応できる人材の採用が必要です。 普段から同じ年代、同じ価値観のメンバーだけですと、どうしても考え方が凝り固まり、新しいイノベーションが生まれにくくなる可能性があります。 また、「空気を読む」事を重要視される日本の文化では、意見を言う事を遠慮する社員もいるかもしれません。チームマネジメントにはこれらメンバーの価値観や能力などの多様性を理解し、活用するスキルが求められます。

チームの目的と目標の共有

メンバーになぜその作業が必要なのかという目的を伝えるにあたり、会社ないしはチームとしての目標を共有し、メンバー個人がそのチームの目的をしっかり理解できるように促す必要があります。 個人の目標が達成したらそれで良いというわけではなく、組織の一員として連帯感を持たせる事が重要です。 目的や目標を理解し、それが達成されることでどんな世界が待っているのか、どんなメリットが自分達にあるのか、そのようなワクワクとするイメージをチームで共有することもポイントです。「やらされる」のではなく、「それをみんなで達成したい」そう思えるようなスタートを切れると良いですね。

ゴールに向けての期日を意識させる

目的や目標を共有するだけでなく、当然、「いつまでに、誰が、何をする」かなどの期日を細かく設定する必要があります。 メンバーがその期日までに遂行できないようであれば、何が原因なのかを考え、解決の糸口を見つけます。例えば作業量が多いのであれば、他の社員とも連携するなどの対策が必要になります。 期日の設定は、期末など最終的なゴールに向けて週単位や月単位など細かく設定していくと進捗の確認もしやすく、管理面でも良いでしょう。

実行を推進する

目的と目標を明確にし、そのための期日を設定したら、それを「実行」しなければなりません。 その進捗状況は随時確認し、チーム内で問題となっている事を把握したり、課題解決に向けてのリカバリー施策を検討するなど、次のアクションをとっていく必要があります。 振り返りまでの期間を大きくしすぎるとリカバリーが難しくなります。最終的なゴールに向けて、どの頻度で振り返りをしていくか、適切な期日を検討し実行しましょう。

チームマネジメントを学べる研修例

SMBCコンサルティング

三井住友銀行グループでの中堅社員・リーダー向けのセミナーです。特徴としては、後輩を育てる役割を担う中堅社員に必要なマネジメントの基本からファシリテーションといったヒューマンスキル、タイムマネジメント、ロジカルシンキング、問題解決スキルなど実践てきなスキルに関するセミナーです。 参考:https://www.smbcc-education.jp/seminar/中堅社員・リーダー/

産業能率大学

産業能率大学が主催している「新たなリーダーシップの行動原則を習得するチームマネジメント研修」です。 チームのリーダーとしてメンバーを牽引し、成果をあげるための具体的な行動原則の基本を学びます。 また、これからチームやプロジェクトを立ち上げる人材にも、ケーススタディやロールプレイングを通じて、実践的なマネジメント手法を習得するプログラムとなっています。 参考:https://www.hj.sanno.ac.jp/cp/public-seminar/course/3301.html

ダイアモンド社

多くのビジネス書を出版しているダイアモンド社が主催している「若手の主体性を発揮させるチームマネジメント研修」です。 新人OJTから中堅層をターゲットとし、リーダーがプレイヤー思考を脱却して若手の主体性を発揮させるマネジメント手法の習得を目的とした講座です。若手の主体性の発揮を促すコーチングやリーダーが陥りやすい罠などを学びます。 参考:https://jinzai.diamond.ne.jp/items/k00HD0023/

NTTデータ ユニバーシティ

チームマネジメントを実践していく上でのポイントや、これからのビジネス環境でチームとして成果を出すためのリーダーは何をすべきかなど、チームとしての具体的なマネジメント手法について学習します。 チームとして経験する課題の認識や、成果を継続的に創出するリーダーの要件を理解し、ディスカッションやグループワークを通じて、リーダーシップについて体感する事が狙いとしたワークです。 参考:https://www.nttdata-univ.co.jp/service/category/readership/

リクルート マネジメントスクール

管理職やマネジメント職向けのコースが複数用意されています。 プレイヤーからマネージャー向け、部下育成・コミュニケーション、昇進・昇格アセスメントなどの課題テーマから選択し、マネジメントの基本から部長など上級管理職に求められる評価・育成研修などがあります。 参考:https://www.recruit-ms.co.jp/open-course/manager/

参考になる書籍

マネジメント- 基本と原則 / ピーター・F・ドラッカー

マネジメントの書籍といえばドラッカーと言えるほど定番中の定番です。 ドラッカーは「マネジメントの父」とも呼ばれており、マネジメントの課題・責任・実践などのエッセンスが初心者向けに書かれた本格的入門編となる良書です。 経営者向けに書かれた抽象的な表現も含まれるため、初心者や少し難しいと感じた方は入門編として映画などでも話題になった「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだら」などから読んでみても良いかもしれません。

人を動かす / D・カーネギー

投資家ウォーレン・バフェットなど多くの著名人が信奉するデール・カーネギー著「人を動かす」も今やビジネス書として定番の一冊。 あらゆる自己啓発の原点となった不朽の名作で、人が生きていく上で必要な人間関係の原則を、実践で磨き上げた事例を交えて説得力豊かに書かれた書籍です。 「議論に勝とうとせず、相手にあなたの結論を自分の結論だと思わせる」など仕事などコミュニケーションを取る上で身に付けたいスキルについて書かれています。この本も何年経っても読み返したくなる良書だといえるでしょう。

リーダーになる人に知っておいてほしいこと / 松下幸之助

パナソニックグループの創業者である松下幸之助が私財70億円を投じて始まった松下政経塾。 この政経塾から多くのリーダーが輩出されましたが、他者への感謝、学ぶ姿勢など経営者など「リーダーになりたい人」、すでに「リーダーとなっている人」全てのレイヤーの人々にとっての自己啓発となるでしょう。

How Google Works 私たちの働き方とマネジメント / エリック・シュミット ジョナサン・ローゼンバーグ

エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグの著者2人がグーグルの成長に貢献しながら学んだ「教訓」を豊富な事例とともに語った本です。 テクノロジーの進歩や消費者と企業とのパワーバランスが変わり、企業を成功に導くには考え方を変え、戦略、企業文化、人材、意思決定、イノベーション、破壊的な変化への対応といったマネジネントの重要トピックを網羅しています。 新時代のビジネス成功法をこの一冊に纏まっており、プロダクトを生み出すためのノウハウなども具体的に書かれたマネジメントについて学べる一冊です。

マネジメントのためにとれる手法は、チームの課題によって異なる

組織において、マネジメントが課題であると感じている会社は多くあります。マネジメントはチームリーダーから経営者や部長などの上級管理職まで必要なスキルです。 また、それぞれのポジションで、部下に対して育成すべきポイントも異なるため、行う施策も様々です。セミナーに参加したり、ビジネス書を読むなどもそうですが、自分のチームに合うマネジメント施策を試していくようにしましょう。

エンゲージメントを高めるための社内制度のプラットフォーム『TUNAG(ツナグ)』について

TUNAG(ツナグ)では、会社と従業員、従業員同士のエンゲージメント向上のために、課題に合わせた社内制度のPDCAをまわすことができるプラットフォームです。 会社の課題を診断し、課題に合った社内施策をご提案、その後の設計や運用のサポートまで一貫して行っています。課題の診断は、弊社の診断ツールを使い把握することが可能です。ツールと専任のトレーナーの支援で、経営課題を解決に貢献いたします。 チームビルディングの企画運用をTUNAG(ツナグ)上で実施し、実施内容を共有したり、より従業員同士を近づける取り組みなどを行うことができます。また、社内研修や教育をTUNAG(ツナグ)上で運用し、従業員の学びを促進する仕掛けも実践している事例もございます。 チームマネジメントには、お互いを知り、対話する機会を設けることも重要です。項目を自由に設定できるプロフィール、1on1MTGなどの社内施策、お客様の声や契約事例などの投稿など、様々なチームマネジメントの取り組みをTUNAG(ツナグ)上で実現することができます。
▼『TUNAG(ツナグ)』について 『TUNAG(ツナグ)』では、会社として伝えたい理念やメッセージを、「社内制度」という型として表現し、伝えていくことができます。
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