エンゲージメントの高い組織を実現:アワード受賞企業が語る、TUNAG導入の効果とは?(エンゲージメントアワード2022 受賞企業セッション前編)
2023年1月20日、『TUNAGエンゲージメントアワード2022』を開催いたしました。本アワードは、エンゲージメント経営の実践において、TUNAGを活用した「先進的かつ効果的な運用を行う企業」を表彰するイベントです。
イベント内では授賞式に加え、「ベストエンゲージメントカンパニー」を受賞した6社のTUNAG担当者の皆さまを交えて、トークセッションも実施。「抱えていた組織課題とTUNAG導入後の効果」「エンゲージメント向上のための取り組み」についてお話を伺いました。前編・後編に分けて、その一部をご紹介します。
トークセッションにご参加いただいた企業様・ご担当者様は、以下の通りです。(写真左から右の順)
抱えていた組織課題
情報共有に時間がかかる / 隅々まで行き渡らない
多慶屋 河田:情報共有が隅々まで行き渡らないのが、一番の課題でした。役員会で決まったことが下りていくのにすごく時間がかかったり、どこかでストップがかかって隅々まで行き渡らないことが何度も起きていて。現場の方から「私たちのところまで情報が来ない」と言われたりもしました。
光田モータース 平野:弊社も、もともと情報共有のツールがなかったのもかなり大きかったんですけど、やっぱり情報が現場まで伝達するのに時間もかかるし、「聞いていないよ」っていう社員の方もいましたね。
中央ロジテック 田中:うちも情報共有のツールがなくて、ドライバーさんも朝バラバラなので、なかなか朝礼もできなくて。あと、ドライバーさんが一歩外へ出て配達に行ってしまうと、なかなかコミュニケーションを取れないというのを課題に感じていました。
マネジメントスタイルを変革したかった
トランコムDS 山内:運送業という特性上、やっぱりミスなく無事故で帰ってきてプラマイゼロ。それが当たり前の世界で、褒められることもなく、何かが起これば叱責されるという環境が出来上がってしまっていたんです。それでは働く社員のモチベーションが上がらないということで、「もう少し褒めるマネジメントにシフトしていこう」とTUNAGを導入しました。
帰属意識の低下、従業員の離職
コクー 石井:弊社の従業員は、お客様先に派遣という形で業務させていただいていて、「コクーの代表としてお客様先に出る」という思いでやっているんですけれども、やっぱりお客様先に行くと、コクーに関わるところがなかなか無いので、帰属意識の低下が起こりやすいという課題がありました。
兵庫ヤクルト 濵本:弊社の課題としては入社して1年未満のヤクルトレディさんの離職率が高いというのが問題でした。その中でもキャリアアップに関して、「もっと頑張りたい」「社員になりたい」という思いを持っている方が、かなわずに辞めてしまうという声もありましたね。
コロナ禍でのコミュニケーションの変化
〜新型コロナウイルスの流行で、社内に何か変化はありましたか?〜
多慶屋 河田:それまでは居酒屋に行けば大概社員が何人かいるみたいな集まる場があったんですけれども、コロナ禍になって、行っても誰もいないとか、仕事外のコミュニケーションが取りづらいというのは結構辛いなと思ってましたね。
光田モータース 平野:弊社もコロナ禍に入ったことで、イベントがキャンセルになって、他拠点との交流が全くなくなったのがかなり大きかったですね。新入社員の方が入社されても、顔と名前が一致しなかったりとか、拠点間で喋ったことのない社員が複数人いたりとか、そういう課題がありました。
TUNAG導入後の効果・社内の変化
〜具体的なお取組については後ほどお伺いできればと思うのですが、実際に効果や社内の変化は感じられていますか?〜
1年未満の離職率 23.9%→9%を実現
兵庫ヤクルト 濵本:1年未満のヤクルトレディさんの離職率が高かったのですが、TUNAGを導入して1年未満の離職率が23.9%から9%へと改善されました。配属前に自己紹介の投稿をすることで、ヤクルトレディさん同士のつながりも持てるようになって、「一人じゃない」っていう意識を持ってもらえたのかなと思っています。
入社から1年の中で横のつながりを持てて、すごく楽しんで仕事ができて「続けていこう」と思ってもらえることに繋がったかなと思っております。
離職率が37.5%→23.5%、中間位管理職の行動や客先評価も改善
トランコムDS 山内:弊社でも、離職率が37.5%から23.5%になりました。うちも入社時に自分のことを開示する機会があります。そこで自分を知ってもらい、みんなから応援コメントが来て、「この会社で頑張っていくんだ」という気持ちが芽生えると思うので、すごく大事だなと思います。
また、年に2回方針説明会がオンラインであるんですけど、各所長なりセンター長から現場にいろんな情報を落とすんです。そこで落ちきらない時に、社長や取締役からの投稿があるとダイレクトにそれが伝わるので、そこも大きかったんじゃないかなと思います。経営層からの発信が割と広く伝わっているので、そこも離職率が改善した一つかなとは思っていますね。
ただ、現場からの意見で「文字だけよりも、動画で直接本人の口から聞きたい」という声をもらっているので、動画コンテンツを増やしていくのは今後の課題かなと思ってます。
〜「中間管理職の行動や客先評価も改善」とは具体的には、どんな成果だったんですか?〜
トランコムDS 山内:エンゲージメントサーベイの「TERAS」も導入しており、結果の公開は経営層だけで行っていたんですけども、それを中間管理職へ通知表のような形で開示する事にしました。自分の今までの行動や、取り組みがもろに表れるようになったので、やっぱり火がついた所長とかもいて、率先してコメントをするとか、TUNAGへの参画の姿勢が変わったかなと思います。「良くしていこう」という思いが強い管理職に関しては、客先評価とかもかなり如実に表れているのかなと思っています。
エンゲージメントスコアが90近くに上昇
多慶屋 河田:2年に1回人事アンケートというのをとっております。その中で、エンゲージメントに関わるところがあるんですけれども、その中でも「多慶屋のことが好きか」という質問に対して、スコアが90近くになっているんですよね。
元々結構スコアが高くて85ぐらいは取れていたので、ものすごく上がったということではないんですけれども、この2年間でコロナや売場店舗の建て替えもあって、正直業績的にはなかなか厳しいところもありました。そのような少しネガティブな要素がある中で、スコアって普通は落ちるんだろうと思っていました。ところが蓋を開けてみたら逆に、2年前より上がっていてですね。
この2年間のさまざまな取り組みがこういったところに表れていて、そのための役割として、TUNAGがスタッフ間の人間関係を作り上げていたと思います。称賛文化とかもそうでしょうし、お互いをちゃんと認め合えている、知り合えている、何かあったらチャットや制度で何かしらの対話ができる、そういうのがリアルの場じゃなくてもできるというのは、少なからず高い数字が取れたことに寄与しているんだろうと感じていて、すごくほっとしてますね。
社内プロジェクト参加率が前年の2倍以上、社員の帰属意識が向上
コクー 石井:アンケートで社内コミュニケーションの項目は確実に上がってますね。TUNAGのおかげで、かなり成果が出ています。
弊社は、以前のサーベイ結果を踏まえて「社内プロジェクトへの参加率が上がれば、帰属意識も上がる」という見方をしているのですが、その参加率が2倍以上になりまして。
前期までは、全社員の5%ぐらいが参加していたんですけど、今期は10%以上になっています。さらに、部活動もやっていまして、もう30個近く能動的にできているんですけど、その参加率が50%を超えているんですよ。
そういった社内系の組織への参加がサーベイの結果ですとか、帰属意識の向上につながってきているのかなと思っています。将来的には、社員満足度を日本一の会社にしたいと思っているので、そこにつなげていきたいなと思ってます。
〜後編では、どのようにしてそういった効果を出したのか、TUNAGを活用した具体的な取り組み内容をご紹介します。〜
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