社員とアルバイトでは意識の違いはある?立場の違いを超えて人材を活用するポイント
社員のほかに、アルバイトも雇用している企業は多くあります。どちらも従業員の立場ですが、それぞれの意識や価値観は大きな違いがあるので、適切なマネジメントが必要です。社員とアルバイトの違いを多くの観点から解説するので、ぜひ参考にしてみましょう。
社員とアルバイトの意識の違いとは?
企業には、正社員とアルバイトという異なる立場の従業員が共存しています。両者は共通点も多くありますが、それぞれの立場によって意識や価値観に違いがあるため、マネジメントにも工夫が必要です。
立場によって従業員の意識は異なる傾向
社員とアルバイトの意識には、雇用形態やキャリアの見通し、責任感などの点で大きな違いがあります。正規雇用の社員は長期的な視点でキャリアを考え、企業の成長や自分の役割に対して、強い責任感を持つ人材が多い傾向にあります。仕事の成果や立場が、報酬や待遇に大きく関わってくるためです。
一方、アルバイトは仕事を一時的な収入源として考えているケースが多く、短期的な視点で業務に従事する人がほとんどです。個人的な成長や企業の成長にさほど興味がない人材も多く、あくまでも職場を生活費を得る場と捉える傾向にあります。
給与から見る違い
給与体系は、社員とアルバイトの意識に違いをもたらす大きな要素です。社員は月給制や賞与など安定した収入が期待できる立場であり、人事評価に応じた昇給や昇進の機会もあります。
一方、アルバイトは時給制で働く場合が多く、評価が収入に直接結びつくケースはまれなため、短期的な収入を重視する人がほとんどです。そのため社員は、将来を見据えてキャリア形成に注力する人材が多く、アルバイトは効率的な働き方を意識する人が多くなります。
責任の違い
社員は組織全体の利益や、事業目標の達成を目指すことを求められますが、アルバイトは主に割り当てられたタスクの遂行のために雇用されます。アルバイトの立場でも、社員と同じような役割を任せられるケースもありますが、一般的に社員に比べてアルバイトの責任は重くありません。
さらにアルバイトは学生の人も多く、社会人に比べて、仕事に対する意識が強くない場合もあります。いわゆる「学生気分」が抜けない人もいるため、明確な指示やサポートが必要で、きちんと管理者が指導しなければいけません。
社員とアルバイトの雇用形式の違いは?
社員とアルバイトの違いは、単なる立場の差にとどまらず、雇用形態や労働条件・給与体系・責任の範囲など、さまざまな要素にわたります。社員とアルバイトの具体的な違いについて理解しておきまましょう。
雇用形態
社員は通常、正社員や契約社員として安定した雇用状態にあり、会社と長期的な関係を築いているのが一般的です。一方、アルバイトはパートタイムや短期契約など、雇用が比較的柔軟であることが多く、ライフスタイルに合わせた働き方がしやすい点が特徴です。
こうした雇用形態の違いは、社員の仕事への姿勢にも影響を与えるため、企業はそれぞれの立場に合わせた対応が求められます。短期契約を前提にアルバイトに応募する人も多いので、マネジメントのやり方も変わってくるでしょう。
勤務時間や労働条件
社員はフルタイム勤務が前提の雇用契約であり、所定の勤務時間や残業を含む場合もあります。一方、アルバイトはシフト制での勤務が一般的で、週に2~3日程度で、1日3時間程度しか働かない人も珍しくありません。
労働条件の違いは仕事への関わり方にも影響し、上記のように仕事に対する価値観や考え方の違いをもたらします。一定期間働いた後、すぐに職場を辞めてほかの仕事を探すアルバイトも多いので、企業は定期的に入れ替えの人員も考えなければいけません。
給与体系や福利厚生
社員は月給制の給与体系に加えて、賞与なども付与されるのが一般的で、社会保険や福利厚生が充実しています。それに対して、アルバイトは時給制が基本であり、福利厚生の対象にならない場合も少なくありません。
待遇面の違いから、社員は長期的に自らのキャリアを考える傾向にある一方、アルバイトは時給の高さや勤務時間の柔軟性などを重視します。より待遇の良い職場が見つかった場合、すぐに辞めてしまう場合もあるでしょう。企業は正規雇用の社員だけではなく、アルバイトの福利厚生もきちんと考えることが大事です。
仕事の範囲や責任の重さ
社員は、組織内での長期的なキャリア形成が期待され、重要なポジションやプロジェクトに関わることが多いため、広範囲な業務や高い責任を担うのが一般的です。業務内容に関しても、部門を超えて協力しながら多様なタスクに取り組む機会が多く、チーム全体の成果に対する意識も強く求められます。
一方で、アルバイトは特定の役割やタスクに集中することが多く、主に定型的な作業や限定された範囲に従事する傾向があります。自分の業務範囲外には無関心な場合も多く、組織全体の目標に対する関心が薄れやすいのが特徴です。それぞれの仕事内容や立場によって、うまくマネジメントのやり方を変えることが大事です。
意識の違いに基づいたマネジメント法
社員とアルバイトの意識の違いを理解した上で、適切なマネジメント手法を取り入れることは、組織のパフォーマンス向上に欠かせない要素です。立場や意識の違いを踏まえ、双方にとってやりがいを感じられる環境を整えるため、以下のポイントを押さえておきましょう。
共通のビジョンを持たせる
社員とアルバイトが一丸となって働けるように、共通のビジョンや目的を設定することが重要です。
立場の違いを超えて従業員全員と目標や理念を共有し、一人一人が自らの役割を理解しやすくすることで、意欲的に業務に取り組めるようになるでしょう。また、共通のビジョンがあることで、チーム内の連帯感も強まり、成果につながりやすくなります。
公平で柔軟な評価制度を導入する
社員とアルバイトの双方が納得できるように、公平で柔軟な評価制度を整えることも重要です。評価に透明性を持たせるのはもちろん、正当なフィードバックを行うことで、一人一人の成長を促すことで、組織の結束力も高まります。
特にアルバイトには、成果が反映される仕組みがあるとモチベーションを保ちやすくなり、パフォーマンスの向上が期待できるようになります。
積極的に成長の機会を提供する
アルバイトに対しても、スキルアップやキャリア形成の機会を積極的に提供することで、長期的な貢献が期待できます。研修やスキルアップの機会を設けることで、アルバイトにもキャリア意識を持たせ、長期的に貢献する意欲を引き出すことが大事です。
社員への登用制度も設けるようにすれば、仕事へのモチベーションも高まるでしょう。離職率の低下や、組織の安定した成長にもつながります。
一人一人にきちんと目標を与える
社員かアルバイトかを問わず、一人一人に明確な目標を設定することで、仕事に対する意識が向上します。近年は社員と上司である管理者が1on1の場を設け、目標の設定について話し合う企業が増えていますが、アルバイトとの話し合いの機会を増やすことも大切です。
個人に合った目標を設定させることで、アルバイトも自分の役割を理解しやすくなります。達成可能で、かつ挑戦しがいのある目標を設定することが、モチベーションを維持・向上する上で効果的です。
コミュニケーションスタイルを調整する
管理者は社員とアルバイトの立場や特性に合わせて、コミュニケーションの仕方を工夫する必要があります。例えば、社員にはより包括的な情報を提供し、リーダーシップや自主性を引き出すコミュニケーションが有効です。一方、アルバイトには具体的で分かりやすい指示を心がけ、業務に集中できる環境を整えましょう。
それぞれの置かれた状況や仕事内容に応じて、適切なアプローチを選択することで、信頼関係の構築につながります。
社員とアルバイトの違いを理解してパフォーマンスを最大化しよう
社員とアルバイトの特性や意識の違いを理解することで、企業はそれぞれの立場に応じたマネジメントが可能になります。立場を超えて協力し合える環境を整え、適材適所で人材を活用できるように、人材管理や育成のポイントを押さえておきましょう。
従業員全員に共通のビジョンを持たせ、柔軟な評価や成長機会を提供しながら、うまく力を引き出すのが経営者や管理者の役割です。
一人一人に合ったコミュニケーションのとり方を工夫しながら、信頼関係の構築に努め、パフォーマンスの最大化を図りましょう。
それには、エンゲージメント向上で働きがいのある組織をつくる「TUNAG」というオールインワンプラットフォームを導入することもおすすめです。
TUNAGでは、社内コミュニケーションを活性化させる各種機能が揃っており、社員やアルバイトといった立場の壁を取り払い、SNS感覚でスマートフォンで手軽にコミュニケーションができるので、自然とエンゲージメントが向上しやすくなっています。
また、会社の経営方針や理念も共有することができ、アルバイトの働きがどのように会社の業績や経営に関わっているかが、簡単に可視化することができるのでモチベーションの向上にもつながります。
社員とアルバイトの壁をなくし、パフォーマンスを最大化したいと考えている方は、是非どのようなプラットフォームかを、まずはみてみてはいかがでしょうか?
エンゲージメント向上で働きがいのある組織をつくる「TUNAG」