無料の当番表作成アプリはある?当番の決め方や共有のコツも紹介
当番表は、人が順番に入れ替わって業務に携わる「当番制」で活用されるものです。社内用の当番表はデジタルツールを使って作成しましょう。当番表作成をする担当者向けに、無料の当番表作成アプリのおすすめや当番を決めるコツ、共有の留意点を紹介します。
当番表とは何か?
当番表と聞くと、学校の給食当番や町内会のパトロール、ゴミ集積所の掃除担当を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?当番表の特徴と企業における活用シーン、作成ツールを選ぶときのポイントをチェックしましょう。
業務に当たる人を順番に割り当てたもの
当番表は、業務に当たる人を順番に割り当てたもので、主に当番制を採用するグループやコミュニティーで活用されます。
「当番制」は、複数人が一定期間ごとに入れ替わって業務を行う仕組みです。個人に固定的に業務を割り振る「担当制」と違い、業務に当たる人の順番をあらかじめ決めておくのが一般的です。特定の業務を当番制にするメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 属人化を防げる
- 個々の負担が少なくて済む
- 協力体制が築かれる
企業においては、「お昼休みの電話当番」や「共有スペースの掃除当番」などを決める際に当番表を活用するケースがあります。
作成ツールを選ぶポイント
当番表は、「円当番表」と「カレンダー式当番表」のどちらにするかで最適なツールが決まります。
円当番表は、ルーレット式とも呼ばれます。内側の円に名前、外側の円に当番の内容を記載し、名前が書かれた円を回転させることで、その日の当番を決めます。
視覚的に分かりやすい半面、手動で円を回さなければならない点や人数が増減するたびに作り直しが発生する点がデメリットです。Excelや既存のテンプレートで作成するのが一般的ですが、手書きでも作れます。
カレンダー式当番表は、当番を曜日や日ごとに記したものです。例えば、縦軸に当番の内容、横軸に曜日(日付)、縦と横が交わった箇所に名前を記載すれば、1週間の当番がひと目で分かるでしょう。
Excel関数の知識があれば、当番が自動でローテーションする仕組みを作れます。人数が多かったり、複数の当番を設定するときは、シフト作成アプリを活用するのもおすすめです。
当番表の作成に使える無料アプリ
手書きでも作れますが、デジタルツールを活用した方が見栄えの良い当番表をスピーディーに作成できます。人数の増減に伴う作り直しも容易で、テンプレート化すれば、時間と労力が省けます。当番表の作成に使える無料アプリをチェックしましょう。
当番表メーカー
「当番表メーカー」は、スマートフォンやタブレットで当番表が作れるアプリで、電話当番や掃除当番はもちろん、バイトのシフト表にも活用できます。
作成できる当番表は、カレンダー式のみです。「名前を入力する」「期間を選択する」「対象日を指定する」の3ステップで完成するため、手間がかかりません。当番表を写真として保存し、メンバーにオンラインで共有しましょう。
なお、アプリのダウンロードは無料ですが、一部にアプリ内課金があります。iOSのみで、Androidには対応していません。
Canva
「Canva(キャンバ)」は、61万点のテンプレートと1億点の写真、動画、イラスト、音楽を備えたグラフィックツールです。パソコン・スマートフォン・タブレットに対応しており、ドラッグ&ドロップの簡単な操作で本格的なデザインが作成できます。
Canvaのテンプレートには、円当番表とカレンダー式当番表の両方が用意されています。「Canvaプロ」のテンプレートや素材を使う場合は、課金が必要となる点に注意しましょう
クラウドで利用するツールのため、複数人での共同作業ができます。作成したものは、印刷して使用するか、メールやSNSで共有するのが一般的です。
Microsoft Excel
「Microsoft Excel(以下、Excel)」は、Microsoftが提供するOfficeツールの一つです。円当番表とカレンダー式当番表の両方の作成が可能で、関数を使いこなせれば、月ごとや週ごとに自動更新される当番表を作れます。
Excel初心者は、既存のテンプレートを活用しましょう。レイアウトや項目を考える必要がなく、簡単な入力のみで作業が完了します。
円当番表を作成する際は、元となるデータ表を作った上で「円グラフ」を挿入します。円が均等に分割されるように、データには同じ値を入力しておくのがポイントです。グラフやセルに色付けして見やすく仕上げましょう。
Microsoft Excel スプレッドシート ソフトウェア | Microsoft 365
Googleスプレッドシート
「Googleスプレッドシート」は、Googleが提供するアプリケーションセット「Google Workspace」の一つです。Excelとの類似点が多く、主に表の作成や計算に適しています。オンラインで編集ができるため、複数人での共同作業やデータ管理に最適です。
関数を使いこなせれば、月替わり・週替わりの当番表を作成できます。関数が苦手な人は、既存のテンプレートを活用しましょう。
Googleスプレッドシートを使うメリットは、Googleアカウントさえあれば誰でも無料で使えることです。Excelと違って自動保存されるため、データ紛失のリスクを最小限に抑えられます。
Google スプレッドシート: オンライン スプレッドシートとテンプレート | Google Workspace
無料のシフト作成アプリも活用しよう
当番表の作成に特化したアプリは、それほど数が多くありません。オンラインでの共有を前提とするなら、無料のシフト作成アプリを活用するのもよいでしょう。
シフト作成アプリは、従業員のシフト管理を効率的にするためのツールです。シフト作成のほか、日程調整や出欠確認の機能を備えたものもあります。
シフト作成アプリ
「シフト作成アプリ」は、シフト表の入力・変更・確認に特化したアプリです。「自動割当」の機能を使うと、設定したルールに基づいた割り当てが自動的に実行されます。
「NG曜日の設定」や「週当たりの割当最大日数の設定」もできるため、会社のニーズやメンバーの希望に即した当番表を作成できるでしょう。
二人一組で行う作業は、性格面やスキル面の相性を考える必要があります。「AさんとBさんは一緒の当番は不可」など、割り当て不可の条件を細かく設定できる点も見逃せません。課金が必要なアプリが多い中、全ての機能を完全無料で使えます。
Assift
Assiftは、スマートフォンやPCを使ってシフト表を作成・管理できるWebサービスです。直感的なユーザーインターフェースと便利な機能により、毎月のシフト作成を効率化します。
スタッフごとに働ける曜日や希望のシフトパターンを設定しておくと、ボタン一つでシフト表の下書きを自動作成できる機能が特徴です。作成したシフト表は専用URLを発行して共有でき、シフトの変更はリアルタイムで反映されます。
料金体系については、スタッフ10人までは無料で利用可能で、11人以上の場合は人数に応じて月額250円から2,000円(税込)の料金がかかります。
みんなのシフト
「みんなのシフト」は、スマートフォンでのシフト表作成に特化したアプリです。基準となる「マスターシフト」を作成した後、タップ操作で編集や変更を行います。「シフト確認」の画面では、シフト内容が表とグラフで表示されるため、人員の過不足がひと目で分かるでしょう。
アプリにメンバーを追加することで、メンバー側も確定後の内容を確認できるようになります。アプリをダウンロードしていないメンバーには、スクリーンショットで共有してもよいでしょう。アプリ内課金はなく、iOSとAndroidの両方に対応しています。
当番表作成に使えるその他のサービス
メンバー同士の相性や本業との兼ね合いを考慮しながら、平等で偏りのない当番表を考えるのは容易ではありません。作業効率化において、無料アプリ以外ではどのようなサービス・ツールが役立つのでしょうか?
当直さん
当直のある医療現場で活用できるのが、ChatGPTをベースにした当直表作成サービス「当直さん」です。医療従事者向けサイト「OPENOVA Online」で提供されており、アプリのダウンロードなしで使えます。
サイトにアクセスした後は、「当直表の名前」「当直表を作成したい月」「当直担当者を2人割り当てたい日」などの項目を入力しましょう。当直表URLをメンバーに共有し、それぞれに「当直不可日を入力」してもらう流れです。
AIがスケジュールを調整するため、「割り当てを平等にしたい」「人為的なもめ事を避けたい」という職場にはぴったりでしょう。
ChatGPT
「表の作成よりも、当番の割り当てを考えるのが難しい」という担当者は少なくないものです。OpenAIが開発した「ChatGPT」を活用すれば、複雑な当番の割り当てが一瞬で解決します。割り当てルールの提案も行ってくれるため、担当者の業務負担が大きく低減するはずです。
ChatGPTが行う仕事の質は、「プロンプト」と呼ばれる命令文の質に左右されます。「土曜・日曜・祝日は除く」「ローテーションはA→B→C→Dの順にする」など、より具体的な説明を加えることで、期待通りの応答が返ってきやすくなります。
Excelの表形式にしたいときは、プロンプトに「Excelでの表出力」を含めましょう。そのままコピー&ペーストして利用できるため、情報を転記する手間がかかりません。
当番表を作成・管理する際の留意点
本来、当番表は当番制をスムーズに行うためのものですが、作成方法を誤ると、メンバーの関係性を悪化させる要因になりかねません。当番表を作成・管理する上で、気を付けるべき三つのポイントを解説します。
不平等な当番表はトラブルの元になる
電話・掃除・水やりなどの当番について、「忙しくない人がやればいい」「新人が率先してやるべきだ」という考えの人が一定数存在します。
内勤や新入社員、アルバイトといった一部の従業員に当番が偏ると、不満の声が上がるだけでなく、社内の関係性が悪化しやすくなるでしょう。いつも決まった人を昼の電話当番に当てると、休憩時間が十分に確保できない可能性があります。
特別な理由がない限り、従業員全員で当番を回すのが基本です。管理職や上司が率先して掃除当番に取り組むことで、ほかのメンバーにプラスの影響を与えられます。
最低限のルールを決める
担当する人が毎回変わると、取り組み方にも違いが生じます。掃除当番の場合、掃き掃除で終わらせる人もいれば、窓拭きやモップがけまでをしっかりする人もいるでしょう。仕上がりや対応に差が出ないように、やるべきことや手順を決めておくのが理想です。
また、当番表を作ってもさぼる人がいるため、最低限のルールやペナルティーを設けましょう。例えば、急用があって当番ができないときは、次の人に伝えて交代してもらうのが望ましいといえます。みんなで意見を出し合って、不平等が生まれない適切なルールを考えることが重要です。
関係者全員に共有する
当番表を作成したら、全ての関係者に共有する必要があります。紙の当番表は、オフィス内に掲示するのが一般的なため、外回りが多い営業職やノンデスクワーカーは、自分の当番日を見逃す可能性が高いでしょう。
関係者全員に情報が行き届かないと、さぼりと勘違いされたり、作業がいつまでも放置されたりして、当番制がうまく機能しなくなります。アナログな共有方法は極力避けて、いつでも・誰でも・どこからでも確認ができるようにしましょう。
おすすめは、パソコン以外のモバイル端末でも使える「デジタルツール」の導入です。ファイル共有機能やコミュニケーション機能が搭載されていれば、情報共有がよりスムーズに行えます。
組織の連携を強化する「TUNAG」とは?
組織の情報共有やDX、コミュニケーションの活性化を後押しするのが、「TUNAG」です。従業員エンゲージメントの向上を目的に開発されたオールインワンツールですが、社内SNSやグループウェアのような使い方も可能です。当番制の円滑化に役立つ機能をピックアップして紹介します。
社内掲示板やチャット機能で漏れなく共有
作成した当番表の共有や重要事項の伝達に活用できるのが、TUNAGの「社内掲示板」と「社内チャット」です。社内掲示板は、動画マニュアルや新商品情報といった従業員向けのお知らせを掲示できる機能で、各自のスマートフォンに情報が直接届く仕組みです。
当番の引き継ぎには、社内チャットを活用しましょう。スマートフォンの画面からリアルタイムにやりとりできるので、デスクレスワーカーにありがちな「情報共有の抜け漏れ」がグッと減ります。
重要な当番や役割を依頼するときは、「タスク依頼」を活用する手もあります。本部から個人への依頼ができるだけでなく、タスクの完了や進捗状況が一覧で確認できるのがメリットです。
サンクスカードで感謝を伝え合おう
突然の急用で、当番を他の人に代わってもらわなければならないケースもあります。とりわけ、外回りの多い営業職やデスクレスワーカーは、「当番を代わってくれてありがとう」の一言を相手に伝えそびれてしまうことも珍しくありません。
TUNAGの「サンクスカード」の機能を活用すれば、感謝や称賛の気持ちを気軽に伝えられます。カードの送信・受信が可視化されるため、メンバー間の信頼関係の構築や感謝を伝え合う企業文化の醸成が加速するでしょう。
コメントやスタンプなどの「リアクション機能」により、社内のコミュニケーションも活性化します。
出典:サンクスカードツールとしてのTUNAG | TUNAG(ツナグ)
当番表の作成・共有はデジタルツールで便利に!
当番表は、円当番表とカレンダー式当番表の2パターンが主流です。社内で使用する際は、デスクレスワーカーを含めたメンバー全員に漏れなく共有できるかどうかを考慮しましょう。
手書きの当番表は必ずしもNGではありませんが、利便性や共有のしやすさを考えれば、スマートフォンやタブレットで使えるデジタルツールの活用がおすすめです。
機能面は限定されますが、コストをかけずに作成したい場合は、無料の当番表作成アプリやシフト作成アプリを試してみてはいかがでしょうか?
TUNAGは、従業員エンゲージメントを飛躍的に向上させるオールインワンツールです。社内SNSやトップブログ、サンクスカードシステムなど、充実したコミュニケーション機能を通じて、組織の絆を深めます。また、効率的な社内報配信や使いやすい社内ポータルで、情報共有を促進。さらに業務DX機能も搭載し、日々の業務効率化もサポートします。
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