エンゲージメント向上の第一歩は「会社・人・事業」を知ること:コミュニケーションを活性化し、自走できる組織へ
昭和47年、静岡県静岡市で創業し、創業52年を迎える中央ロジテック株式会社様。「資材を運び、日本の未来を創る」をスローガンに、鉄鋼製品を中心として、年間約250物件、75万トンの運送・搬入を行なっています。
社員のことを考え、エンゲージメントが上がれば、社員のモチベーションも上がる。そうすれば、最終的に必ず会社の業績につながる。
そのような考えのもとエンゲージメント経営に取り組む同社では、TUNAG(ツナグ)を「ドライバーにとっての情報のプラットフォーム」として活用しています。
TUNAGでの社長メッセージ・リーダーコラム、コミュニケーション施策、指導・教育について、代表取締役社長の濱崎洋様と、経営企画室室長の田中政勝様に伺いました。(以下、敬称略)
導入前に課題に感じていたこと
エンゲージメント経営をするうえで、コミュニケーションが課題に
〜TUNAG導入前に感じていた課題について教えてください〜
濱崎:実は、TUNAG導入前から「実績や数字だけを追い求めるのは、会社の本当のあり方ではないのでは」と疑問を抱き、エンゲージメント経営の導入に踏み切っていたんです。
しかし、我々は運送業なので、ドライバーの空き時間はバラバラです。朝の朝礼もできませんし、一度ドライバーが出発してしまうとコミュニケーションが取りづらく、大変苦労をしていました。会社ホームページには社長ブログの欄があり、私が週1回配信をしていたんですが、ほかに管理職からの配信はなく、そうしたツールもありませんでした。
また、エンゲージメントの状態も可視化ができておらず、会社のどの部分が良くて、どの部分が悪いのかも把握できていませんでした。
※中央ロジテック株式会社 代表取締役社長:濱崎様
TUNAG導入について
TUNAG導入の決め手は、拡張性の高さとサポート力
〜TUNAGをどのような目的で導入されたのでしょうか〜
田中:弊社がTUNAGを導入した目的は3つです。1つ目は、会社を知る、人を知る、事業を知ること。2つ目が、ワークエンゲージメントを実現すること。3つ目が、同じ業界内の同じような事業規模の企業の中でナンバーワンの教育体制をとることです。
濱崎:中央ロジテックの社員が楽しく働きやすい環境を作るためには、社内の円滑なコミュニケーションが必要不可欠だと思っています。その第一歩となるのが、社員が会社を知る、事業を知る、人を知ること。そうした想いから、TUNAGを導入することにしました。
〜さまざまなツールがある中で、何がTUNAG導入の決め手となりましたか?〜
濱崎:他社のサービスも検討しましたが、最終的にTUNAGを選んだ理由は2つあります。1つ目が、TUNAGの拡張性の高さです。組織の状態や運用状況に合わせて、柔軟にカスタマイズできます。
2つ目は、TUNAGの担当者の対応が非常に良かったことです。導入して8ヶ月経つのですが、アフターフォローも完ぺきですね。毎回いろんな情報や資料を提供してくれますし、まるでうちの社員のように、一生懸命親身になって考えてくれています。
TUNAGの運用体制
一般社員まで巻き込んだ促進メンバーでTUNAG利用を活性化
〜TUNAGの運用体制と役割分担について教えてください〜
田中:導入当初は、主に社長と部長、私の3人で運営していましたが、思うようにコメントが付かなかったので、途中からは管理職を巻き込んでいきました。今では71名いる従業員のうち18名ほどがTUNAGの促進メンバーに入っていて、コメントも非常に伸びています。
ミーティングなどで決まった内容も、僕から促進メンバーに流して、促進メンバーから各営業所のメンバーに配信してもらっている感じですね。促進メンバーが自立して自走してくると、我々もどんどん進化していくのかなと思っています。
※中央ロジテック株式会社 経営企画室 室長:田中様
TUNAGを活用した具体的な取り組み
ドライバーにとっての情報プラットフォームとしてTUNAGを活用
〜現場のドライバーの方々にとって、TUNAGはどういったツールになっていますか?〜
田中: TUNAGは、ドライバーにとっての情報プラットフォームという位置付けになっています。ドライバーは日頃コミュニケーションが取りづらい状況にありますが、TUNAGにさえ入れば、組織や健康、教育、それから業界のことがすべてがわかるようになっています。弊社の場合は毎日パルスサーベイをやっているので、従業員が必ず一度はTUNAGに入る状況ですね。
経営層と従業員のコミュニケーションを促す「社長メッセージ」
〜TUNAGを使って社長メッセージやリーダーコラムも配信されていますね〜
田中:社長メッセージは、毎週月曜日に配信しています。コメントをしてくれた従業員一人ひとりに、社長が「ありがとう」という感謝の返信をしていたら、今では8割ぐらいの人が社長メッセージにコメントしてくれていて、一番コメントの多いコンテンツになっていますね。地道な作業ですけども、これが草の根になって浸透していって、今のコメント数につながっています。
リーダーコラムは、毎週水曜日にリーダーたちが順番に配信しています。目的は2つあって、一つがリーダーの人となりを理解してもらうことですね。これまでは、リーダーが周りの従業員、特に営業所をまたいた従業員に顔や人柄をわかってもらえない状況があったんです。もう一つが、リーダーの思いをアウトプットする機会を設けることです。リーダーコラムはリーダーの育成の一助にもなっています。
代表を真似して管理職の方もどんどん感謝の言葉を返すようになって、サンクスカードとかはやっていないんですけれども、社内に称賛の文化ができてきたかなと思っています。
「ペット」や「趣味」のコンテンツで横のつながりを広げる
〜コミュニケーションの課題に対しては、TUNAGをどのように活用していますか?〜
田中:TUNAの導入目的の一つであるワークエンゲージメントについて、社員が最高のパフォーマンスを発揮するためにはフィジカル、メンタルともに健康じゃないといけないんですね。そこで、健康というキーワードから、食事やペットについてのコンテンツをどんどん増やしました。ペットと一緒に居ると、セロトニンという物質が出て癒やされるらしいんですよ。普段のストレスを少しでも解消してもらいたいという意図です。
もう一つ、ペットについて投稿すると、他の営業所の従業員からも結構コメントが来るんですね。そういう意味で、ペットとか、趣味のバイクや釣りの投稿を通じて、横のつながりが広がってきたなと実感しています。
事故速報やヒヤリハットなどもTUNAGで共有
〜TUNAGを活用した、安全に関する指導・教育について教えてください〜
田中:人身事故は一度起きてしまうと、被害者だけでなく加害者も同じくらい重い十字架を背負ってしまうんですね。そうした社員を出したくないという気持ちから、安全に関してはいろいろな施策を打っています。例えば、事故速報やヒヤリハットですね。
特に、ヒヤリハットは全ドライバーが必ず一度は体験しています。ですから、年間の教育計画を立ててヒヤリハット月間を決めて、ドライバーの皆さんにヒヤリハットをTUNAGに投稿してもらっています。従業員から上がってきたヒヤリハットに関しては分析もして、どこに気をつけないといけないかを確認しています。
国から求められる法定12項目はどこのトラック事業者もやらなければいけないものですが、我々はそれ以上のものをどんどんやっていこうと思っています。
TUNAGの効果について
「人柄」が見えることでコミュニケーションが活性化、雑談の機会が増えた
〜TUNAGを導入したことで感じている効果があれば教えてください〜
濱崎:一番変わったなと思ったことは、社員の顔が見えるようになったということです。社員も私も営業所が離れたりしているとなかなかコミュニケーションが取れないような状態だったんですけど、TUNAGを始めてからですね、彼はこんな意外な一面があったんだと、また彼はこんな考えを持っているんだということも分かり、私自身も勉強をさせてもらっています。
田中:定性的な部分でいうと、よくも悪くも社員の人柄とか、そういった「人」をよく見ることができたと。もちろんよいことばかりではなくて、悪いコメントもあるんですけども、これは私たちにとって非常にいいことだと思っています。これまではそういった意見を出せるツールがなかったので、みなさん内に秘めていたと思うんですね。そういったものが表に出てきたことが効果の1つかなと思っています。
また、それぞれの営業所が遠いので、営業所間のコミュニケーションが難しかったんですけれども、TUNAGのコメントを通して事前に人柄とかが分かるので、実際に会ったときのコミュニケーションが違ってきたなと思っています。雑談も増えてきているのではないかなと。雑談の多い企業はイノベーション力が高いなんていわれるくらいですから、仕事だけの話をしているよりも新しいアイデアが生まれるということがあるでしょう。
〜TUNAGはどのような企業におすすめできると感じますか?〜
田中:コロナ禍がこれだけ長くなっているので、コミュニケーションを大事にする企業は多いと思うんですね。ここ最近、エンゲージメントというキーワードも多く耳にするので、どの企業にもこういったツールは必要だと思っています。やっぱり情報プラットフォームはさまざまな可能性を秘めていますから、いろんな形で使えるのではないでしょうか。
今後TUNAGで実現したいこと
情報プラットフォームとしての可能性を秘めたTUNAGで自走できる組織に
〜物流業界の「2024年問題」にあたって、TUNAGで支援できそうなことはありますか?〜
田中:直接的には2024年問題とTUNAGが繋がることはないと思うんですけれども、2024年に向けて従業員のマインドを変えていかなきゃいけないというところはあるので、そういったところでは間接的にTUNAGを活用しています。運送業界は今、厳しいと状況だと言われているんですが、そういった業界の情報もTUNAGで配信しているので、周りの状況がどうなっているのか知ってもらうのも、2024年に向けた教育のひとつだと思っています。
〜今後、TUNAGでどんな組織を作っていきたいか教えてください〜
田中:TUNAG導入からまだ8ヶ月なので、力ずくで回しているところはあるなという感じです。最終的には、従業員が自走できるような組織になってくれたら嬉しいですね。TUNAGは情報プラットフォームとしていろんな可能性を秘めているので、今後は動画を導入したり、タレントマネジメントにも活用したりできればいいなと感じています。
〜濱崎様、田中様、お話いただきありがとうございました!〜