採用単価が半分に。「鶏 soba 座銀」がアルバイトからの正社員登用を仕組み化するまで



「世界一かっこいいラーメン屋」をミッションに、「麺’s room 神虎」「鶏soba 座銀」などを展開する、株式会社銀の葡萄様。居酒屋業態も合わせ、国内に20店舗以上、海外に10店舗以上を運営しています。

約70名の正社員と約270名のアルバイトが在籍する同社では、報連相や理念浸透が課題に感じてTUNAGを導入。その結果、採用面においても良い影響が生まれたと言います。

経営本部取締役飲食事業部長の上村様に、チャットを活用したタスク管理や、「ワクワク感」を共有する理念浸透の取り組みについて詳しく伺いました(以下、敬称略)。

※記載の内容はインタビュー時点の情報です。

報連相や理念浸透に課題があった

個人SNSでは公私を分けられない。各種申請フォーマットも現場任せだった

〜TUNAG導入前に感じていた課題についてお聞かせください〜

上村:まず、報連相の方法です。社内での連絡に個人のSNSを使っていたので、公私を分けられず、夜遅くの連絡も絶えませんでした。

また、各種申請のフォーマットも管理しづらいと感じていました。手続きや申請の方法が変わると、本部から個人のSNSで「今後はこうやって申請してください」と案内を出すんですが、その都度、現場の責任者がWordで申請書を作成し、PDFに変換して個人用SNSで送っており、非効率な運用になっていました。

アルバイトどころか正社員への理念浸透にも苦戦していた

〜その他に感じていた課題はありますか?〜
上村:クレドの浸透ですね。当社のクレドにはミッション、ビジョン、バリューの3つがありますが、アルバイトどころか正社員への浸透にも時間がかかっていたんです。

評価制度に反映したり、会議の中でも話していたんですが、なかなかクレドへの理解が深まらないと感じていました。


ITツールに不慣れでも使いこなせる、程よい機能性のTUNAGを導入

結局は従業員が使いこなせるかどうか。導入ハードルの低さが決め手

〜何がTUNAG導入の決め手になりましたか?〜

上村:もともと社内ポータルのアプリを自社開発したかったんですが、高額で断念したんです。その後、いろいろなサービスを探す中で出会ったのがTUNAGでした。直感で「良いな」と思いましたね。

これまでもいくつかITツールを導入していたものの、いつも従業員にとって使いづらい、分かりづらいという理由で「やっぱりやめようか」という判断になっていたんですが、TUNAGの画面を見て「これなら行ける」と。従業員にとってもハードルが低くて導入しやすそうだと感じましたね。

〜「ハードルが低い」とは、どのような部分で感じていただけたのでしょうか?〜

上村:飲食店の従業員はITツールに慣れていない人も多いので、あれこれ機能があっても使いこなせないことが多い。結局、従業員が使いこなせるかどうかだと思うんですよね。

その点、TUNAGは機能の充実度合いが本当に程よくて。本当にいろいろなサービスに問い合わせて調べ尽くした中で、「うちの会社でもみんな使えるな」と前向きな直感がありました。


営業担当自身もユーザーだからこそ、説明が分かりやすく信頼につながった

〜機能以外で、導入の決め手になった部分はありましたか?〜

上村:営業の方とお話して「この人と一緒に仕事がしたい」と一番思えたのがTUNAGでしたね。

TUANGの営業の方って、実際に自分も業務のなかでTUNAGを使っていますよね。だから「こう使ったらやりやすいですよ」という説明がとても分かりやすくて。実体験に基づいているので信憑性がありました。

また、TUNAGはエンゲージメント向上のためのサービスでもあるなど、当社が目指すビジョンにも合っていると感じましたね。

情報共有から採用まで、幅広くTUNAGを活用

チャットタスクで「報連相」をスムーズに、各種申請もTUNAGで実施

〜TUNAGの具体的な活用方法をお聞かせください〜

上村:報連相にはチャットタスク機能(※1)を活用しています。例えば、「店舗会議に参加してください」というタスクでは、会議の日時を入力して、参加者である社長、マネージャー、店長などにタスクを飛ばしています。

「誰が」「どんな役割を」「いつまでに」という欄を埋めてタスクを発行するだけで良いですし、受け取った側もリアクションするだけで済むので、報連相が楽になりました。店長が正社員やアルバイトに何か対応を依頼することもありますね。


※1:TUNAGのチャット上でタスク管理ができる機能。内容、担当者、期限を入力するとタスクが発行され、担当者宛にメッセージが送信されます。タスクを完了してチェックを入れると、完了報告のメッセージが送信されます。

〜確かに、不定期で出勤するアルバイトの方も含めて報連相を徹底できますね!〜

上村:TUNAGのチャットタスクはアルバイトの方でも簡単に操作できる程よさで良いですよね。これ以上機能が複雑になると、逆に従業員に使われなくなると思うんです。

また、各種手続きや申請も、現在はすべてTUNAG上でフォーマットを作ってやり取りしています。

事業や取り組みの「ワクワク感」を共有する

〜続いて、理念浸透の取り組みについて教えてください〜

上村:もともと社長が社外向けのメディアで発信していた内容があるんですが、それを社内にもちゃんと共有しようということでTUNAGで「社長メッセージ」として配信しています。

他には、新しい事業や取り組みについてお知らせする「ワクワクを共有します」というコンテンツがあります。最近でいうと、「大手食品メーカーさんの監修でラーメン作りました」「給食で当社のラーメンが食べられるようになります!」みたいな内容が共有されていますね。

「まだ分からないけど、今こういうことをやってますよ」「こんなふうに動いてますよ」と伝えるだけでも、店舗の皆さんもすごいワクワクしてくれていて。



〜店舗で働く皆さんにも事業の動きを知ってほしい、という想いがあるのでしょうか?〜

上村:単純に「私たちのワクワクを、もっと従業員の皆さんに広めたい!」というのがあって。ラーメンを作ること自体も素晴らしいんですが、「世の中にこれだけ貢献してるんだよ」というのが分かると、もっと嬉しく、楽しく働けると思うんですよね。

あとは、TUNAG上でサンクスカードも実施しています。6つのバリュー項目から関連するものを選んで、感謝の気持ちをやり取りしています。

サンクスカードをたくさんもらった優秀なアルバイトを正社員に登用


※銀の葡萄様の実際のTUNAG画面です。「ワクワクを共有します」「サンクスメッセージ」「日報」など、さまざまな取り組みを実施しています。

〜サンクスカードは、表彰や正社員登用にも活用しているとお聞きしました。〜

上村:表彰制度として、サンクスカードをたくさん受け取ったアルバイトの方を食事会に招待しています。正社員の採用にもつながるように、その場で正社員登用の打診もしていますね。

サンクスカードをたくさんもらったアルバイトの方は当然、社内での評価も高い、必要とされている人材じゃないですか。そういった方には役員からどんどん働きかけようということで、サンクスカードと採用を結びつけて取り組んでいます。

業務効率や生産性が向上。採用にも好影響

公私を分けることができ、各種手続きや申請の効率化につながった

〜TUNAGを活用したことで、どんな効果を感じていますか?〜

上村:報連相に個人のSNSを使うのをやめてしっかり公私を分けることができたのは、すごくプラスになったと感じています。

手続きや申請の方法が変わったときも、私がTUNAG上でフォーマットを変更して「今後はこのように送ってください」と案内するだけで済むようになりました。しかも、ほとんどミスなく申請が通るようになったので、承認に費やしていた私の時間も削減できて楽になりましたね。


時間への意識が高まり生産性が向上、現場への権限移譲もしやすくなった

〜チャットタスクを活用する中で感じている効果はありますか?〜

上村:TUNAGを見ればタスクの進捗が分かるので、本部から「このタスク終わってますか?」と確認する必要がなくなり、無駄な時間が省けました。従業員が休みの日に、会社から確認の連絡をすることもなくなりました。

「タスクの抜け漏れがなくなった」という声も、本当によく聞きますね。

〜本部にとっても、現場にとっても、タスク管理がやりやすくなっているんですね!〜
 
上村:あとは、時間への意識も圧倒的に高まりましたね。これまではタスクの期日を決めていないこともあったんですが、TUNAGでチャットタスクを使っていくにあたって、「一旦でも良いから、必ず期日を決めよう」と伝えました。

すると、「期日通りにやろう」という気持ちが芽生えて、仮に達成できなかったとしても生産性が上がったり、時間への意識がものすごく高まりました。従業員も、セルフマネジメント力が高まったのが嬉しいみたいです。

それこそ、きちんとタスク管理ができる人はセルフマネジメントやチームマネジメントができる人だと分かるので、安心して新しい仕事を任せようと思うことも増えましたね。権限委譲も進めやすくなりました。


理念が浸透してアルバイトからの正社員登用が増加、採用単価が半分に

〜理念浸透の面で、効果実感はありますか?〜
上村:「ワクワクを共有します」で事業や取り組みについて伝えるようになってから、現場に足を運んだときに「もっと詳しく聞かせてください」「自分も参画したいです!」みたいに声をかけてもらうことが増えましたね。

「会社のことをもっと知りたい。クレドについて教えてほしい」と言われることも増えているので、結果的に理念浸透にもつながっていると感じます。先週は、アルバイトの方から「社員に興味があるので詳細を教えてくれませんか?」と言われたので、店舗に会いに行ってきました。

〜TUNAGでの発信が、採用にも繋がっているんですね!〜

上村:サンクスカードを始めて、アルバイトから正社員や準社員になりたいという方が出てきて、実際に5名ほど採用できましたね。当社はもともと採用単価が低く、正社員は10万円、アルバイトは2万円程度だったんですが、TUNAG導入後は正社員もアルバイトも、さらに半分ほどに抑えられています。

先に働いていたアルバイトの方が「このバイト先めっちゃ良いよ!」と友達に紹介してくれるので、TUNAG導入後、1店舗あたり3名ほど紹介採用も増えています。

店舗で浸透させるために。入社オリエンテーションも一工夫

マネージャーや店長が納得するまで説明。最初はとにかく気軽に使ってもらう

〜TUNAGを全社で導入するにあたって、工夫したことがあれば教えてください〜

上村:やっぱりこういうITツールって、役員はもちろん、マネージャーや店長が意義を理解していないと店舗に落とし込めないじゃないですか。

だから、店長たちが自分の言葉で説明できるところまで、私が足を運んで説明したり会議の中で時間を取って話したりしました。早々に諦めるのではなく、最初の説明には時間がかかるものだと思って進めましたね。

〜全従業員で利用するようになってからは、どのように運用を進めていきましたか?〜

上村:例えばサンクスカードは、「最初はどのバリュー項目か気にしなくていいから、感謝を感じたらとにかく送ろう」と軽い感じで運用をスタートしました。「今日〇〇さんが助けてくれた」とかちょっとしたことでも、感謝の気持ちを感じたのであればありがとうを伝えよう、と。

そうやって少しずつ広げてきて、実際に今すごく楽しんでやってくれている店長やアルバイトの方もいるので、徐々に浸透してきたなという段階ですね。


入社オリエンテーションの中に、ユーザー登録の流れを組み込む

〜毎月新しく入社する方も多いかと思いますが、どのようにTUNAGに登録してもらっているのでしょうか?〜

上村:採用後、店舗で雇用契約など入社に必要な手続きについて説明するタイミングで、銀の葡萄にとってTUNAGが当たり前のツールであることや、目的、重要性について伝えてもらっています。入社者も「それなら」とユーザー登録してくれていますね。

会社の指示でやらされているのではなく、「こういうことを大事にしている素敵な会社なんです」「そのためにTUNAGを活用することであなたにもプラスになるんだよ」ということを、マネージャーや店長からちゃんと説明してその場で登録してもらっています。

〜入社者の方は説明を受けたあと、どのようにユーザー登録をするのでしょうか?〜

上村:本人がユーザー登録の申請をして、私が管理画面で承認すれば登録が完了する流れにしています。

以前までは、本人のメールアドレスを回収して管理職から提出してもらうか労務管理システムからデータを引っ張ってきて、私がユーザー登録をしていました。その手間がなくなったので、非常にやりやすいですね。

働いている人までも素敵な「世界一かっこいいラーメン屋」へ。



〜最後に、銀の葡萄様の今後の展望を教えてください。〜

上村:当社のクレドのうち、ミッションは「世界一かっこいいラーメン屋」。6項目あるバリューは、ひと言にまとめると「感じのよさ」が根底にあります。自分自身が楽しむこと、チームワーク、掃除を徹底する、自己研鑽を積むなど、「人として素敵だね」と思っていただけることが私たちにとっての喜びなんです。

ラーメン屋をやっている会社なので当然ラーメンが注目されがちではありますが、「働いている人も素敵だよね」という意見も多々あって。今後もっともっとそういう声を増やしていきたいですし、そのためには私たち経営陣が熱量を持つだけじゃなくて、アルバイトも含めて従業員一人ひとりの存在が不可欠なんです。

経営陣のこういう想いやクレドってなかなか伝わりにくいんですが、TUNAGを使うことで浸透しやすくなると思っています。そして、共感する人たちがもっと増えて、社会にも貢献していける。そんな会社になっていきたいです。

〜上村様、お話いただきありがとうございました!〜

TUNAG お役立ち資料一覧
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