【事例付き】アルバイトのモチベーションを上げるには?原因・解決方法を紹介!
「周りの友達はみんなバイトを頑張ってるけど、自分にはそのモチベーションがない」
「自店のアルバイトスタッフのモチベーションにバラつきが見える。やる気が見えない子のモチベーションを上げるにはどうしたらいい?」
働き手側・雇い主や管理者側のそれぞれが、アルバイトのモチベーションに関する悩みを抱えています。
この記事では、アルバイトのモチベーションが上がらない原因とその対処法、またアルバイトのモチベーションアップに関する成功事例を解説していきます。ぜひ参考にしてください。
モチベーションが上がらない原因を歴別に紹介!
この章では、モチベーションが上がらない原因を新人・中堅・ベテランの3段階(就業期間別)別に、さらに歴に関係しない原因も合わせて解説します。
新人
新人スタッフのモチベーションが上がらない代表的な原因として、以下の3つが挙げられます。
- 覚える業務量が膨大過ぎる
- ミスが続いて怒られる
- 仕事内容が合わない
新人スタッフは、とにかく覚えなくてはいけないことがたくさんあります。業務内容に関することはもちろん、スタッフや上司の顔と名前や、その職場のルールなども覚えることのうちの1つです。
覚えることに追われながらも現場に立たなければならない職種だと、当然ミスが続いてしまうはず。先輩アルバイトや店長・上長に怒られてしまい、心が折れてしまう方もいるでしょう。怒られてしまった原因を自覚できればまだいいものの、時には「なぜ怒られているのかがわからない」ということもあるかもしれません。
また、人には向き・不向きがあり、その仕事が自分に合っているかどうかは実際にやってみないとわかりません。期待に胸を膨らませて入社したものの、実際に働いてみると「この仕事は自分には合わない」と感じることもあるでしょう。もしくは「そもそも、仕事内容が思っていたのとは違った」ということもあるかもしれません。
中堅
中堅スタッフのモチベーションが上がらないよくある例として、以下の3つが挙げられます。
- 人間関係の悪化
- 仕事の楽しさを見いだせない
- 自己成長を感じられない
どんな職種・職位であれ、職場の人間関係の悩みは尽きないものです。「上司と反りが合わない」「アルバイト同士の仲が良くない」など、人間関係の悩みが原因で「バイトに行きたくない」と感じる方は多いでしょう。
また、中堅に入ったタイミングで、仕事の楽しさを見いだせないと悩む方もいます。人は「楽しい」と感じたことにモチベーションを発揮する性質があるため、楽しさを見いだせないうちはモチベーションが上がらないのも当然でしょう。
さらに、中堅に入ると、新人スタッフ期に山ほど抱えていた覚えることを、ほとんど消化できてしまいます。人は「それまでできなかったことが、できるようになったとき」に自己成長を実感するものです。中堅になって新しい仕事を覚える機会がなくなってくると、自己成長を感じられずにモチベーションが下がってしまう方は多いでしょう。
ベテラン
ベテランスタッフのモチベーションが上がらない、というよりも下がってしまう原因として、以下の3点が挙げられます。
- 与えられる仕事の責任が重すぎる
- 任される仕事と給与が見合っていない
- 人間関係の悪化
ベテランスタッフになると、職場によっては社員と同等の業務・責任を与えられるところもあるでしょう。例えば、アルバイトスタッフだけでお店の営業を任されると、ベテランスタッフはそのときの店舗責任者といった位置づけになります。しかし、本人は内心「もっと気楽に働きたいのに」と、プレッシャーに潰されそうになっているのかもしれません。
さらに、任される業務・責任の重さと給与が見合っていないと感じ、モチベーションが下がってしまうのも、ベテランスタッフによく見られる例です。「社員と同等の責任を負っているのだから、社員と同じ給料をもらえないと割に合わない」と感じているのかもしれません。
また、中堅スタッフと同様に、やはり人間関係の問題もモチベーションが上がらない要因となります。ベテランスタッフの場合は、前述した責任の重さ・給料に関することも相まって、人間関係にヒビが入ってしまうケースもあるはずです。
歴に関係しない原因
バイト歴は問わず、以下の3つの原因でモチベーションが上がらないアルバイトスタッフもいます。
- バイト先との距離
- プライベートな事情
- 自分の時間が取れない
これらの原因は、仕事とは直接関係はない個人的な問題です。
仮にこのような原因からモチベーションが上がらないスタッフがいる場合は、上長・先輩が良き相談相手になることでモチベーションの回復に繋がるかもしれません。
バイトのモチベーションを上げる方法【本人で】
この章では、自分の心に火をつけて、バイトのモチベーションを上げる方法を5つお伝えします。
業務内で達成したい目標を決める
そもそも、モチベーションとは「人が何かしらの目標に向けて動くための原動力」を指します。つまり、目標がないとモチベーションが沸いてくるはずがありません。
業務内で達成したい目標を決める際は、まずは月間の目標を決め、その月間目標に紐づいた1日の目標を決めると効果的です。日々小さな目標を設定しクリアしていくことで、モチベーションを維持しやすくなります。
なお、「〇〇円稼ぐ」とお金を目標にするのも悪くはありませんが、それよりも業務内で達成したい目標を決めた方がモチベーションアップに直結します。お金を目標にすると、バイト以外にも「不要品を売る」などの方法で、目標達成できてしまう場合もあるからです。
そのアルバイト先で働くメリットを考える
アルバイト先のメリットを再認識することはもちろん、他にも何かメリットはないか考えてみることで、バイトへのモチベーションが高まるかもしれません。
- 〇〇のスキル・知識が身につく
- やりがいを感じられる
- 人見知りを克服できる
- 美味しいまかないを食べられる
- 周辺のお店よりも時給が高い
- 家から近い
上記のように、どんなメリットでも構いません。そのアルバイト先だからこそ感じられるメリットを1つでも多く認識することが、そこで働くモチベーションに維持繋がるはずです。
アルバイト先の友達と仲良くなる
アルバイト先の同僚との人間関係を良好に保つことも、アルバイトのモチベーション向上に繋がります。「〇〇さんと一緒に働くのが楽しい」といった気持ちが芽生えるのはもちろん、「〇〇さんに迷惑をかけたくないから頑張らなきゃ」といった責任感にも繋がるはずです。
業務に支障が出ない範囲でプライベートな会話を楽しんだり、勤務終了後に食事にいったりなど、同じ職場で働く仲間との繋がりを深められるよう行動してみてください。おのずとそれがアルバイトのモチベーションアップに繋がるはずです。
自分へのご褒美を設ける
自分へのご褒美の存在が、仕事を頑張る原動力になってくれます。
「来月の給料で〇〇を購入する」といったご褒美が定番ですが、時には「バイト帰りにコンビニでスイーツを買う」などの小さなご褒美を設定するのもいいでしょう。自分を動機付けする方法として、ご褒美の力を利用してみてください。
一定期間お休みしてリフレッシュする
アルバイトから距離を置いて身も心もリフレッシュすれば、復帰後は新鮮な気持ちで業務に取り組める可能性が高まります。
ただし、モチベーションの回復を目的にお休みをもらう場合は、事前に上長や先輩に相談するようにしてください。理由や経緯を沿えて事情を話せば、上長や先輩も理解してくれるはずです。
バイトのモチベーションを上げる方法【先輩・上司から】
アルバイトスタッフのモチベーション低下が見られるときは、先輩・上司から働きかけることも大切です。下記の3つのアクションをおこなうことで、モチベーションが低下しているスタッフの回復が期待できます。
感謝の気持ちを具体的に表現する
モチベーションが低下しているスタッフは、その職場における自身の存在意義を感じられないことが要因なのかもしれません。
感謝を伝えることは、相手を承認する方法の1つです。何か成果を上げた場合はもちろんのこと、そうでなくてもその人がとった行動に感謝したり、「今日も出勤してくれてありがとう」と感謝を伝えたりするのもいいでしょう。
感謝の気持ちを伝える手段の1つとして、サンクスカードなどの施策を導入することは一つの手です。企業としてこのような従業員エンゲージメントを高める取り組みを取り入れ、推進していくことで、スタッフの定着率アップにも繋がります。
目標を共有する
スタッフのモチベーションを高めるには目標を設定することが大切ですが、人によっては自分で目標設定するのが苦手な方もいます。そのようなスタッフに対しては、会社やお店全体の目標を共有したり、そこから個人の目標に落とし込んだりしてあげるとよいでしょう。
目標を共有する際は、その背景も合わせて説明したり、そのスタッフが目標を達成した未来を想像させたりすると効果的です。本人が「その目標を達成したい」と意識すれば、モチベーションも自然と高まってくるでしょう。
シフトへの対応を柔軟に行う
シフトに関する問題は、スタッフ個々の要望にできるだけ沿えるよう、柔軟に対応することでバイトの働きやすさを高めます。
例えば「提出した希望どおりに働けない」と感じているスタッフもいれば、「少しお休みしてリフレッシュしたい」と感じているスタッフもいるはずです。
シフトに関する問題を解決するには、やはり1on1などをおこなって個々と対話する時間をとることが大切です。この章で解説した他のアクションを実行する機会にもなるはずなので、ぜひ取り入れてみてください。
バイトのモチベーションを上げる方法【全社的な取り組み】
アルバイトスタッフのモチベーション向上、そしてそれを維持していくためには、全社的な取り組みをおこなうことも必要です。その具体策を3つお伝えします。
評価制度やインセンティブ制度などのシステムを充実させる
「自分の頑張りが給料に反映される」というわかりやすい報酬があると、「もっと頑張ろう」と決起してくれるアルバイトスタッフもいます。
時給UPや昇給の仕組みが確立されていない場合は、まずはそこから始めなくてはいけません。上長のさじ加減だけで時給UP・昇給を決めている状態だと、スタッフの不満を生んでしまいます。
仕組みが確立されたら、スタッフ1人ひとりと1on1をおこない、制度の説明などをしていきましょう。
また、インセンティブの設定をすることで、前述した1on1での目標設定も紐づけられるようになります。新しい取り組みや制度を導入するときは、点と点を繋いで1本の線になるように設計することが大切です。
教育・研修制度を充実させる
前述した目標設定やインセンティブ制度の導入をより効果的にするために、教育・研修制度を充実させることをおすすめします。目標に紐づいた教育の場を設けることで、その研修の内容が売上アップ・スタッフの給与アップに繋がるという構図です。
研修で学んだことを現場で体現することで、顧客満足度の向上やスタッフのやりがいアップに繋がります。顧客・企業・従業員の三者がwin-winとなる可能性を秘めています。
福利厚生を充実させる
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 給与の前払い制度、日払い、週払い制度
- 有給休暇(リフレッシュ休暇)
- 施設割引制度
- 自社店舗の割引クーポン等の支給
- リファラル採用制度
福利厚生をうまく活用すれば、従業員エンゲージメントの向上や定着率アップなどにも繋がります。モチベーションアップ以外のメリットがついてくる可能性もあるので、前向きに検討してみることをおすすめします。
称賛・承認文化の醸成で、アルバイトの定着率を約30%向上させた事例はこちら!
ウェディング事業を中心に幅広いサービスを展開する株式会社BPは、サンクスカードの導入などを通してアルバイトスタッフのモチベーションアップ、さらには定着率約30%アップという大きな成果に繋げています。
同社は、年々企業の規模が大きくなっていったことや、時代的な背景も相まって、社内の承認活動が希薄化してきていることを懸念していました。退職者からは「連帯感が感じられない」といわれることも多かったそうです。
社内のコミュニケーション不足を解消するため、同社は社内コミュニケーションツール「TUNAG」を導入。スマホで気軽に送れるサンクスカードを運用したり、日報を配信してスタッフの頑張りを賞賛したりなど、導入前の課題であった「承認活動の希薄化」の改善に繋げています。
実際に、サンクスカードを受け取ったことで「心が折れそうだった時期に、もう少し頑張ろうと思えた」などの前向きな言葉をスタッフから頂いているそうです。感謝を伝えるという行動が、スタッフのモチベーションアップに繋がった好例だといえます。
事例記事はこちら>>>アルバイト定着率が30%改善、3ヶ月で300名採用:BPが「友達に紹介したくなるバイト先」を作るまで
まとめ | バイトのモチベーションを高めるには
アルバイトのモチベーションをアップさせるには、個々のスタッフ・先輩や上司・社全体のそれぞれがアクションを起こすことが大切です。中でも、モチベーションの発生源となる適切な目標を設定すること・感謝や承認の文化を店舗や企業全体に根付かせることが最重要だといえます。
「アルバイトするうえで、モチベーションが上がらない」と悩んでいる方は、自分で自分の気持ちを底上げできるように、何か1つでも行動を起こしてみましょう。
「アルバイトスタッフのモチベーション低下に悩んでいる」という雇い主・管理者は、彼ら彼女らをサポートしてあげられるよう、対話の機会を作って感謝を伝えたり、目標を一緒に考えることが大切です。