生成AIを導入して経営層からは「全社で活用を」と求められる一方、誰に何を教えればよいのか判断がつかない、研修を実施しても、実務での活用につながらないといった課題を抱えていませんか?こうした課題を解決する鍵が、AX人材・AI人材の計画的な育成です。この記事では、AX人材・AI人材の定義や役割から、階層別の育成方法までを解説します。
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TUNAG(ツナグ)が提供するAI推進支援サービスは、AI人材教育からAI活用の内製化、AIワークフローの開発までワンストップで提供いたします。AI活用の力強い推進で、社内の「面倒くさい」をなくし、「生産性を上げ続ける会社」への変革を支援します。特徴や料金プランなどは、サービス資料をご覧ください。
▼主な支援内容
・AI人材育成、研修
・AI内製化支援
・AIワークフロー開発
ChatGPTやGeminiなどの生成AIツールは急速に社会に普及し、現在では多くの企業が業務効率化のためにAX・AIツールを用いています。
その一方で、AX人材・AI人材は希少で高い市場価値を持ち、獲得することが困難となっています。そのため企業は、それらの人材を自社で育てられるかが経営戦略上の重要課題となっているのです。
人材育成に着手するためにも、まずは言葉の意味を整理しましょう。AXとAI、そしてDXとの関係を理解することが、育成対象を見極める第一歩になります。

AXとは「AI Transformation(AIトランスフォーメーション)」の略称です。AI技術を活用して、企業の業務プロセスやビジネスモデル、組織文化を根本的に変革する取り組みを指します。
ここで押さえておきたいのは、AIの導入自体が目的ではないという点です。既存業務の一部にAIツールを足して効率化するのが「AI活用」であるのに対し、AXは業務プロセスそのものをAI前提で再設計します。
問い合わせ対応の例で考えると、既存の業務にチャットボットを導入する対応はAI活用にとどまります。これに対してAXでは、AIが一次対応のすべてを引き受け、人間はAIで対応しきれない難易度の高い案件やサービスの品質向上に専念するといった形へ、役割分担そのものを刷新します。

AI人材とは、AI技術を使って業務改善や新たな価値創出を担う人材です。単なるIT人材とは異なり、専門知識に加えて現場課題を捉える業務理解力やコミュニケーション能力も求められます。
X人材は、この延長線上でさらに広い役割を担います。AIを使って業務や組織の形を変え、成果につなげる推進役だと考えるとよいでしょう。自社が「システムを開発したいのか」「データを分析したいのか」「ビジネス課題を解決したいのか」によって、育てるべき人材タイプは変わります。

DXとAXは混同されがちですが、活用する技術と目指す方向が異なります。両者の違いを整理しました。
DXがデジタル化の基盤整備だとすれば、AXはその基盤の上で高付加価値を生み出す段階といえます。実際に組織転換を進める企業も出ています。日立ソリューションズは2024年4月にAX推進本部を新設し、アフラック生命保険は2026年1月にDX推進部を廃止してAX戦略統括部などを新設しました。
出典:技術レポート リスク管理を含めAI関連の知見を集約し設立されたAX推進本部 - Digital Highlights:デジタル
AI人材の育成が急がれる背景には、明確な理由があります。ここでは三つの観点から整理します。
日本企業の生成AI活用は、まだ道半ばです。総務省「令和7年版 情報通信白書」によると、生成AIを活用する方針を策定している日本企業の割合は49.7%でした。アメリカの84.8%、中国の92.8%と比べると大きな差があります。
企業規模による差も見逃せません。方針を定めている企業の比率は、大企業で約56%、中小企業では約34%にとどまっています。
つまり、多くの企業では活用の方針すら固まっていないのが現状です。一部の社員が個人の判断でAIを触っている状態では、組織全体の生産性は上がりません。全社で足並みをそろえるには、活用を推進できる人材を計画的に配置する必要があるのです。
AI人材は外部から採用すればよい、と考えたくなるかもしれません。しかし、それだけでは追いつかないのが実情です。
日本では少子高齢化が進み、15〜64歳の生産年齢人口は1995年をピークに減少を続けています。デジタル人材の獲得競争も激しく、採用だけに頼るのは現実的ではありません。
だからこそ、既存社員のリスキリングが重要になります。自社の業務を熟知した社員がAIスキルを身につければ、現場課題に直結した活用が進みます。AXの推進には専門人材が不可欠ですが、外部採用だけでなく、AI活用の基礎知識を全社員に浸透させる教育施策も重要です。
AIの利活用を進めるにあたり、社内の情報リテラシー向上は避けて通れません。背景には、機密情報の軽率な入力や、AIによる出力内容を精査せずに利用するといった具体的なリスクの顕在化があります。
総務省「令和6年版 情報通信白書」の企業向け調査では、約7割の企業が社内情報の漏洩などセキュリティリスクの拡大を懸念していました。
どれほど規程や運用ルールを整えたとしても、利用する社員の知識や意識が不足していれば形骸化を避けられません。入力可能なデータの範囲や、生成された結果の検証手順を社員一人ひとりが正しく判断・実践できる状態を築くことこそが、安全に全社へ展開するための不可欠な基盤となります。
ここからは実践編です。明日から着手できる四つのステップを紹介します。
最初にやるべきは、自社がAIで何を解決したいのかを明確にすることです。目的があいまいなまま育成を始めると、実務で役に立たないスキルを学ばせてしまう可能性があります。
具体的なゴールを置くと、必要なスキルが逆算できます。「工場の検品作業の負担を減らしたい」「顧客データを活用してマーケティングの精度を高めたい」といった、現場のイメージが湧く目標が有効です。
その上で、どのようなスキルを持つ人材が何人必要かを定義しましょう。次に、スキルチェックやアセスメントで現状を可視化します。理想と現状のギャップが、そのまま育成計画の中身になります。
専門人材だけを育てても、現場で使われなければ成果は出ません。土台となるのが全社員向けのAIリテラシー教育です。
指針として活用したいのが、経済産業省とIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が策定した「デジタルスキル標準」です。全てのビジネスパーソンが身に付けるべき「DXリテラシー標準」と、専門職を定義した「DX推進スキル標準」の二つが示されています。
全社員向けの基礎教育では、次のような内容を押さえるとよいでしょう。
この5点がそろうと、現場が安心してAIを使い始められる状態になります。
全員に同じ内容を教えても効果は限定的です。階層ごとに求められる役割が違うためです。基礎的なAIリテラシー研修は全従業員向けに、専門的なエンジニア研修は選抜メンバー向けに行うなど、階層や職種に分けたプログラムが有効です。
対象 | 育成の狙い | 主な内容 |
経営層 | AI投資の意思決定 | AX戦略、投資判断、AIガバナンス |
推進担当者 | 施策の企画と実装 | 業務課題の特定、PoC設計、効果測定 |
管理職 | 現場での活用推進 | 業務の棚卸し、AI前提の業務再設計 |
一般社員 | 日常業務での実践 | 基礎リテラシー、実務での操作演習 |
研修は座学だけで終わらせないことが重要です。実際の業務プロジェクトにアサインし、学んだ知識で課題解決に取り組む実践の場を提供しましょう。小規模なPoC(概念実証)から始めれば、失敗への心理的ハードルも下がります。
育成手段は一つに絞る必要はありません。目的に応じて組み合わせるのが効果的です。
外部研修を活用する際は、学んだ内容を実務に生かす仕組みづくりも欠かせません。
そして、学びを継続させる仕組みも用意しましょう。社内ギルドや分科会といったコミュニティを形成し、成功事例だけでなく失敗経験もオープンに共有する文化を醸成することが、個人のスキル向上を組織の成長につなげます。
育成には時間がかかります。その間も現場のAI活用を止めないために、仕組みで補う選択肢を紹介します。
TUNAG AXは、社内の知識と組織の動きを理解する、現場のためのAIプラットフォームです。特徴は導入時の負担の軽さにあります。
設定・開発・連携は全てTUNAG AX側が対応するため、情シスや現場の手を煩わせずに稼働できます。申請後の転記・通知・登録といった手作業をAIが自動実行し、担当者は確認と判断に集中できるようになります。
専門人材の採用を待たずに、AI活用の成功体験を現場に積ませられる点が大きな利点でしょう。
資料やマニュアルが各所に散らばり、活用できていない企業は多いのではないでしょうか。
TUNAG AXの社内AIヘルプデスクは、就業規則やマニュアルなどの社内ドキュメントを登録するだけで、AIが従業員の質問に出典付きで即答します。従業員は24時間チャットで自己解決でき、担当者は繰り返しの対応から解放されます。
「TUNAG(ツナグ) 」と組み合わせれば、日々の投稿やチャット、サンクスカードなどの行動データもAIが理解します。ワークフローやナレッジが増えるほど回答精度が高まり、自社専用に育っていく設計です。
情報漏洩への不安からAI導入に踏み出せない企業は少なくありません。この点にも対策が用意されています。
TUNAG AXは国内のAWS閉域環境で完結し、社内の情報が外部に送られることはありません。入力データがAIの学習に使われることも一切ない設計です。加えて、企業ごとのデータ分離、操作履歴の記録、役割ごとのアクセス制御にも対応しています。
安全な環境が整えば、リテラシー教育と並行して全社展開を進めやすくなります。
AX・AI人材の育成で大切なのは、AIを使える社員を増やすことだけではありません。AIを実務の成果や組織変革につなげられる人材を、計画的に育てることです。
まずは経営戦略から理想の人材像を定め、階層ごとに必要なスキルを整理してみてください。そして研修で終わらせず、実務でAIを使う機会と、学びを共有する仕組みまで設計しましょう。
個人のスキルが組織の成果に変わるとき、AXは初めて前に進みます。自社の育成計画を、今日から描き始めてはいかがでしょうか。