社内周知とは?意味・失敗原因・成功させるコツを分かりやすく解説

企業規模が大きくなるほど、社内周知の難易度は高まります。情報を発信しただけでは不十分で、全従業員が「知っている」「理解している」状態をつくることが求められるのです。本記事では、社内周知の正しい意味から失敗する原因、そして確実に情報を届けるための具体的なコツまでを解説します。

社内周知の意味と状態

社内周知とは何を指すのでしょうか。「メールを送った」「掲示板に掲載した」だけでは周知とは言えません。類似する言葉との違いを理解し、正しい周知の状態を目指しましょう。

周知はどのような状態を指すのか

周知とは、組織内の全員に情報が行き渡り、内容を理解している状態を指します。単に情報を送信しただけでは周知とは言えません。

具体的には、以下の3つを段階的に満たす必要があります。

情報が全従業員に届いている

メールやチャットなどで情報が全員の手元に届いている段階です

情報を確認している

従業員が実際にメールや文書を開いて目を通している段階です。ただし、正確に理解できていない可能性もあります

情報を理解している

内容の意味や影響を正しく把握し、必要な行動が取れる状態になっている理想の状態です

例えば、就業規則の変更を周知する場合を考えてみましょう。メールを送っただけでは第一段階に過ぎません。全員が内容を読み、どのように業務に影響するかを理解して初めて、周知が完了したと言えるのです。

類義語との違い(通知・回覧・通達)

社内周知と似た言葉に、通知・回覧・通達があります。それぞれの意味と使い方の違いを理解しておきましょう。

  • 通知:特定の事実や決定事項を一方的に知らせる行為
  • 回覧:文書を順番に回して確認してもらう方法
  • 通達:上位組織から下位組織への公式な命令や指示

通知は相手の理解を前提とせず、会議の日時変更などを伝える際に使用します。回覧は紙の文書を部署内で回し、押印やサインで確認を取る方法です。通達は官公庁や大企業で使われ、従わなければならない強制力を伴います。

これに対して周知は、情報の伝達だけでなく理解の確認までを含む概念です。単に情報を送信するだけでなく、全従業員が内容を正しく把握している状態を目指します。

社内周知が失敗する原因

社内周知がうまくいかない企業には、共通する問題があります。ここでは代表的な三つの原因を見ていきましょう。

情報共有のルールが明確でない

どの情報を誰がいつまでに伝えるべきかが決まっていないと、周知は失敗します。

情報の優先度が整理されていない組織では、重要な連絡が他の情報に埋もれてしまいます。例えば、給与計算の変更という重要事項と、社内イベントの案内が同じ扱いで発信されていませんか。

また、発信責任者が不明確な場合、誰も責任を持って情報を伝えません。各部署が勝手に判断して発信した結果、情報が重複したり矛盾したりすることもあります。

情報共有のルールを明文化し、全社で統一した運用を行うことが重要です。

周知する情報が整理されていない

伝えたい内容が整理されないまま発信されると、受け手は理解できません。

長文のメールで複数の案件が混在していると、読まれなくなってしまいます。特に現場の従業員は業務に追われているため、要点が分からない情報はスルーされがちです。

情報の背景や目的が説明されていないことも問題です。「なぜこの情報を知る必要があるのか」「自分の業務にどう関係するのか」が分からなければ、従業員は真剣に読みません。

情報を発信する前に、5W1Hを明確にし、簡潔にまとめることが大切です。

情報共有ツールが統一されていない

複数のツールが乱立していると、情報の見落としが発生します。

メール、チャット、掲示板、グループウェア、紙の回覧など、さまざまな手段で情報が飛び交っている状態は混乱を招きます。従業員はどこを確認すればよいか分からず、重要な情報を見逃してしまうのです。

部署ごとに異なるツールを使用している場合も問題です。営業部はチャット、製造部は掲示板、本社はメールという状況では、全社的な周知が困難になります。

情報共有ツールを統一し、全従業員が同じ場所で情報を受け取れる環境を整えましょう。

社内周知を成功させる運用のコツ

社内周知を確実に行うためには、仕組みと運用の両面からアプローチする必要があります。

情報発信の責任者と承認フローを明確化する

誰が何を承認し、誰が発信するのかを明確にすることで、情報の質と信頼性が向上します。

まず、情報の種類ごとに発信責任者を決めましょう。人事制度は人事部長、安全衛生情報は総務部長というように、担当を明確にします。

次に、承認フローを設定します。重要度が高い情報ほど、多段階の承認が必要です。例えば、就業規則の変更であれば、人事部長→法務部長→経営層という流れで確認を取ります。

このような仕組みを整えることで、誤った情報や不完全な情報の発信を防げます。

経営層・管理職が率先して情報発信する

トップダウンでの情報発信は、周知の効果を大きく高めます。

経営層からのメッセージは、従業員の注目を集めやすい特徴があります。社長や役員が直接発信することで、情報の重要性が伝わるのです。

管理職には、全社方針を「自部署では具体的に何をすべきか」という行動レベルに落とし込んで伝える役割があります。

本社から発信された全社方針を、自部署の業務にどう関連するかを具体的に説明することで、理解が深まります。

定期的な情報発信の場を設けることも重要です。例えば、月次の全社会議、週次の部署ミーティング、朝礼などで、重要事項を繰り返し伝えましょう。

また、管理職自身が情報共有ツールを積極的に使う姿勢を見せることで、部下も自然とツールを活用するようになります。

社内周知機能を持ったツールを活用する

専用ツールを導入することで、周知の確実性と効率性が大きく向上します。

既読確認機能があるツールを選ぶことが重要です。誰が情報を確認したか、誰がまだ見ていないかを可視化できれば、未読者へのフォローアップが可能になります。

プッシュ通知機能も効果的です。メールのように受信トレイに埋もれることなく、スマートフォンに直接通知が届くため、見落としを防げます。

さらに、アンケートやクイズ機能を持つツールであれば、理解度の確認も行えます。周知した内容について簡単な質問を投げかけることで、真の理解度を測定できるのです。

社内周知には「TUNAG」が便利

社内周知を効率的に行うなら、TUNAGの活用をおすすめします。重要な情報をタイムライン形式で発信でき、従業員全員に確実に届けられます。

TUNAGには既読確認機能があり、誰が情報を確認したかをひと目で把握できます。未読者にリマインドの連絡を入れれば、確実に情報が届くでしょう。

スマートフォンアプリにも対応しているため、デスクレスワーカーにも情報が届きます。現場にパソコンがない環境でも、確実な周知が実現できるのです。

また、TUNAGでは情報発信だけでなく、アンケート機能で従業員の理解度を確認したり、コメント機能で質問を受け付けたりと、双方向のコミュニケーションも可能です。

一方的な情報伝達ではなく、従業員の声を吸い上げる仕組みも同時に構築できます。

社内周知の課題を解決し、全従業員への確実な情報伝達を実現したい方は、ぜひTUNAGの活用を検討してみてください。

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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