タイパとは?Z世代が重視する理由やタイパを高める施策について解説

Z世代の従業員を一定数抱えているなら、企業としてタイパを意識しましょう。従業員のタイパが向上すれば、業務の効率化やエンゲージメントの向上を期待できます。タイパとは何か、重視される背景や企業ができることを解説します。

タイパとは

コスパという言葉は理解できていても、タイパは意味が分からないという人も多いのではないでしょうか。そもそもタイパとは何なのか、具体例やコスパとの違いと併せて解説します。

タイムパフォーマンス(時間対効果)の略語

タイパとは「タイムパフォーマンス」の略語であり、日本語に直せば「時間対効果」となります。物事にかかった時間に対して得られる成果のことです。

短時間で大きな成果を得られた場合は、「タイパが良い」「タイパが高い」と表現します。逆に、かけた時間に見合った成果を得られなかった場合の表現は、「タイパが悪い」「タイパが低い」です。

タイパで得られる成果には、実質的な成果だけでなく満足感も含まれます。短時間で実質的に大きな成果を得られたとしても、満足感が伴わなければタイパが良いことにはならないのです。単なる時間の節約ではなく、満足度を高める意味合いも持っています。

タイパの事例

どのようなケースでタイパが良いといえるのか、Z世代の日常生活からタイパの事例を紹介します。

  • ショート動画・まとめ記事・ネタバレ動画を視聴する
  • 動画の倍速機能やスキップ機能を活用する
  • オンラインでやり取りする
  • 隙間時間を有効活用する
  • 時短グッズを使う
  • 短時間で済む料理を作る
  • 食事を作らずに総菜や弁当を買う

タイパを重視した生活では、時間をかけて楽しむという側面が少なくなります。また、上記の例はいずれも、結果的に満足感を得られるかどうかが重要です。

コスパやスぺパとの違い

タイパとよく比較される言葉にコスパがあります。コスパはコストパフォーマンスの略語です。「費用対効果」「投資対効果」を意味します。

タイパの評価基準が時間であるのに対し、コスパの評価基準は費用です。投資額に見合った成果を得られれば、たとえ成果を出すために時間がかかったとしても、コスパが良いことになります。

近年使われるようになったスぺパという言葉も理解しておきましょう。「スペースパフォーマンス(空間対効果)」を略した言葉であり、限られた空間をどれだけ効率よく使えるかという考え方です。

Z世代がタイパを重視する背景

1990年代半ばから2010年代前半に生まれたいわゆるZ世代は、タイパを重視する傾向があります。Z世代がタイパにこだわる背景にあるものを見ていきましょう。

社会のデジタル化

インターネットやスマホの普及により、社会は急速なデジタル化を遂げています。一方、Z世代は生まれた頃からデジタルに囲まれた環境にあり、彼らにとってインターネットやスマホは常に身近にあったものです。

デジタル社会では情報があふれているため、自分が知りたい情報のみを探し出すのは容易ではありません。しかし、デジタルに囲まれた環境で育ってきたZ世代は、短時間かつ効率的に自分が求める情報を探すことに慣れているのです。

Z世代がタイパを重視するのは、いわゆるデジタルネイティブである彼らが、小さい頃から常にそうしてきたからだともいえるでしょう。

労働環境や価値観の変化

転職が当たり前になりつつある昨今、労働者を取り巻く環境は大きく変化しています。仕事以外の時間を自分のために有効活用したいと考えるZ世代も多く、給料よりワークライフバランスを重視するようになっています。


時代とともに価値観が変化していることもポイントです。小さい頃から多くの情報に触れ、考え方が多様化しているZ世代には、それまで常識だった価値観が通用しないケースもあります。

企業がタイパを意識するメリット

若手従業員を多く抱える企業や、これから若手人材を増やしたいと考えている企業は、従業員のタイパ向上に取り組むことが重要です。企業がタイパを意識するメリットを紹介します。

若手人材の支持を得られる

企業が従業員のタイパ向上に取り組めば、若手人材の支持を得やすくなります。タイパの高い行動をとるのが当たり前となっている若手人材は、企業がタイパを意識することで「自分たちのことも考えてくれている」と思うようになるでしょう。


採用活動を有利に進めやすくなる点もポイントです。タイパの向上に企業として取り組んでいることを謳えば、優秀な若手人材からのアプローチが増える可能性があります。若手人材を増やしたいなら、タイパへの取り組みを積極的にアピールするとよいでしょう。

業務効率化や生産性向上を期待できる

タイパを意識した働き方は、業務効率の改善に直結します。より少ない時間で大きな成果を挙げられれば、生産性の向上も見込めるでしょう。


業務効率化により余った時間を他の仕事に充てられることもメリットです。これまで手をつけられなかった業務ができるようになるため、品質の向上や新たなアイデアの創出も期待できます。

タイパを高めるために企業ができること

従業員のタイパを高めるために、企業としてどのようなことができるのでしょうか。タイパ向上につながる施策を紹介します。

業務のスリム化や可視化

タイパを高めるためにやっておきたいのが業務のスリム化です。無駄な作業を減らして必要な作業だけ残せば、時間に対するより大きな成果を得られます。

業務のスリム化では現状の把握と課題の洗い出しが不可欠です。現場の従業員も巻き込み、業務の削減だけでなく簡素化や順序変更で対応可能かどうかも検討しましょう。

業務を見直す際は、可視化の仕組みづくりに取り組むことも大切です。作業フローや担当者、具体的な業務内容を俯瞰できれば、よりタイパが良い状態に持っていけます

働き方のオンライン化

コミュニケーションにおけるオンライン環境を整えれば、タイパを重視するZ世代の支持を得やすくなります。対面でのコミュニケーションで発生する移動時間や待ち時間を削減できるためです。

タイパを重視するZ世代に人気が高い働き方として、テレワークがあります。通勤にかかる時間をゼロにできるほか、コミュニケーションをオンラインでスピーディーに行うことが可能です。

デジタルツールの活用

タイパを向上するために不可欠といえるのがデジタルツールです。業務効率化ツールを導入すれば、これまでアナログで行ってきた業務を、ワークフローやWeb日報で対応できます。

コミュニケーションツールを活用するのもおすすめです。チャット機能やタイムライン機能が備わったツールを導入することで、リアルタイムな情報共有が可能になります。

タイパを意識して従業員エンゲージメントを高める

これからの時代は、企業も従業員のタイパ向上を意識することが重要です。タイパを重視する従業員の支持を得られれば、さまざまなメリットを受けられるでしょう。

タイパを高めるための取り組みに着手するなら、TUNAGを導入するのがおすすめです。TUNAGならアナログな業務の効率化やリアルタイムな情報共有を図れます。

TUNAGには、申請や報告をスマホから行える「ワークフロー」機能や、業務の期限や概要を記載し、タスクとして依頼できる「タスク機能」、リアルタイムなコミュニケーションを可能にする「社内チャット」機能といった豊富な機能が備わっています。タイパを考える若手従業員にとって、効果的なプラットフォームといえます。

従業員のタイパが向上することで、働きやすい職場環境が実現し、信頼関係の構築や定着率向上につながります。従業員エンゲージメントが向上し、ひいては従業員の業務や成果へのコミット度も高まるでしょう。

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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