無料で使えるタイムカードアプリ10選!紙のタイムカードの代わりに電子でコスト削減!
タイムカードは従業員の勤怠情報の記録に用いられるツールです。タイムレコーダーにタイムカードを差し込んだり、機械にカードをタッチすることで、出勤・退勤時刻が記録されます。一方で、モバイルデバイスを利用して、出退勤の打刻や労働時間の集計が行えるアプリ型のタイムカードも増えてきています。無料で始められるサービスもあり、コスト削減や従業員の打刻の抜け漏れ防止にもつながります。
そこで本記事では、タイムカード・勤怠管理の電子化を検討中の経営者・人事総務担当者の方に向けて、タイムカードアプリの概要や無料サービスと有料サービスの違い、具体的なサービスを紹介します。
タイムカードアプリとは
タイムカードアプリとは、モバイルデバイスを利用して、出退勤の打刻や労働時間の集計など、勤怠に関するデータ入力や管理を行うことができるアプリのことです。基本的な機能は、出勤・退勤の打刻が可能です。
手動のタイムカードのデメリット
タイムカードアプリの他に手動のタイムカードがあります。シンプルで覚えやすく、ITツールが苦手な従業員が多く働く会社で使いやすいなどのメリットがあります。一方で、打刻漏れのリスクが高く、管理者の承認印が必要となる場合もあり、管理が複雑になります。
費用はどれくらい?
タイムカードアプリは無料で利用できるものは数が限られており、有料サービスだと一人あたり月額200円〜400円程度かかるのが一般的です。
また、勤怠管理機能が付随している複合型のHRサービスでは、他の機能が搭載されている分、費用が高くなることがあります。
無料のタイムカードアプリと有料サービスの違い
無料プランと有料プランの違いや各プランの適用範囲を理解し、ニーズに合わせた選択をすることが重要です。ここでは、無料と有料のそれぞれのタイムカードアプリの金額面以外の違いを解説します。
利用できる機能に制限がある
無料プランは、小規模なシーン向けに基本的な機能(出退勤の打刻や自動集計など)が利用できますが、高度な分析ツールやカスタマイズ機能は制限されることが多いです。
有料プランにアップグレードすると、予実管理や高度なレポーティング、人事システムとの連携など、より高度な機能が利用でき、効率化が期待できます。
アカウント数の上限が決まっている
無料版は、利用する従業員数やアカウント数に制限を設けることで「無料」を実現しています。一般的に1〜10人程度が対象で、個人や小規模企業、チーム単位での利用に適しています。中には30人まで対応できる無料プランもあり、小規模企業にとっては十分活用可能です。
一方、有料版は、企業の規模や需要に応じて柔軟にアカウント数を設定でき、大規模な組織でも利用可能です。有料版の無料トライアルでは、期間は14〜30日程度と短いものの、アカウント数に上限がない場合が多く、社内全体でのシステム検証に適しています。
データの保存期間・容量に制限がある
無料版の多くは、データの保存期間や容量に制限があり、最短1カ月、長くても1年程度しか保存できません。期間が過ぎるとデータは自動的に削除されます。
労働基準法で出勤記録は5年間の保管が必要と定められており、無料版では不十分です。また、特に従業員数が多い企業では、容量不足のリスクがあり、過去のデータ参照や追加記録ができなくなる可能性があります。
無料版を利用する際は、これらの制限に注意し、定期的なバックアップを取るなどの対策が必要です。
有料版にアップグレードすれば、保存期間や容量の制限が緩和され、長期間のデータ保持や十分な容量を確保できます。
サポート内容の制限がある
無料版は、多くの場合サポート内容も制限されます。製品ページ単位のオンラインサポートやFAQページが用意されていることはありますが、個別のサポートは限られるか、提供されないことが多いです。無料の勤怠管理アプリの中には、一切サポートが受けられないものもあるため、注意が必要です。
一方、有料版では、料金プランに応じてメール・チャット・電話などでの質問やトラブル対応を受けることができるほか、サポート強化オプションが提供される場合もあります。専任のサポートチームによる個別対応や導入サポートなど、より高度なサポートを受けられます。システムが複雑であったり、トラブル発生時に対応できる従業員がいない場合、サポートの充実度は勤怠管理アプリを選ぶ際の重要な要素となります。無料アプリを利用する場合でも、サポート内容を事前に確認しておくことが大切です。
セキュリティ対策が万全ではない可能性がある
無料の勤怠管理アプリは、利用するサービスによってはセキュリティ対策が有料版よりも劣る場合があり、万全ではない可能性があります。特に、アクセス制限などの重要なセキュリティ機能が利用できないことがあるため、注意が必要です。
労務管理は従業員の勤怠や個人情報を保存するための重要なシステムであり、セキュリティ対策が不十分な場合、情報漏洩のリスクに晒される可能性があります。そのため、利用を検討する際には、事前にアプリのセキュリティ対策を十分に確認しておくことが非常に重要です。
タイムカードアプリのメリット
タイムカードアプリのメリットとして、以下のものがあります。
手軽に打刻できる
従業員のメリットとして、タイムカードがアプリとなることでPCを開く必要がなく、スマホで手軽に打刻ができ、また申請忘れなどをもなく迅速・的確にできます。
また、テレワークや直行直帰の際など、オフィス外からいつでも打刻できるため、勤怠記録の修正や休暇申請などがスマホやアプリ上で簡単にできます。従業員の申請の負担も減らすことができます。
勤怠記録の集計が簡単になる
管理者側のメリットとしては、タイムカードがアプリになることで、管理者は決まった時期に勤怠記録を集計するという業務が自動集計機能によって不要になり、他の業務に集中することができます。また、打刻もれや残業超過などに対するアラート通知で労務管理が簡単です。
アプリとなることでリアルタイムで勤務状況を把握することができ、業務効率も向上します。
従業員の働き方の柔軟性が増す
組織としてもタイムカードアプリは一人あたり月額200円〜400円程度かかるのが一般的で、比較的安価な費用で、導入することができます。また、生体認証やGPS機能などがついているため不正打刻を防ぐことができます。打刻機もないため社内でテレワークや直行直帰など、働き方改革にもつながります。
タイムカードアプリのタイプと選び方
勤怠管理アプリでできる業務の範囲はアプリの種類によって異なります。種類は大きく3つに分かれ、それぞれ特徴や機能・対応できる業務の範囲が異なるので、自社の企業規模や課題に合わせて最適なタイプを選ぶことが大切です。
タイムレコーダー型
勤怠管理アプリを親機として使用し、出退勤の打刻や管理を中心に行うことができます。主な機能としてPCやスマホなどの打刻機能、打刻の修正機能、勤怠データのCSVダウンロードなどがあります。
紙の出張簿を廃止して打刻を効率化したい場合や勤務時間を正しく管理したい場合、勤怠データを自動で集計したい場合に適しています。
多機能型
打刻機能だけでなくシフト管理や有給管理・アラート通知など 勤怠管理業務の効率化を可能にします。主な機能として、豊富な打刻機能、申請・承認機能、シフト管理、アラート機能があります。テレワークや直行直帰の打刻に対応したい場合、勤怠管理業務を全体的に効率化したい場合、法令に遵守して勤怠管理を行いたい場合に適しています。
システム複合型
給与計算ソフトや人事労務システムと連携し、データの一元管理を可能にします。主な機能として、豊富な打刻機能や給与計算ソフトとの連携、人事労務システムとの連携などを行う機能があります。
給与計算ソフトや人事労務システムと連携してバックオフィス全体を効率化したい場合に適しています。
無料のおすすめタイムカードアプリ
ここでは無料でも使用可能なタイムカードアプリを紹介します。無料プランは、機能や人数が制限されることも多いため、自社の要件に合わせてオプションや有料プランを検討しましょう。
スマレジ タイムカード(株式会社スマレジ)
株式会社 スマレジが提供している「スマレジ・タイムカード」です。
従業員30人までは無料で利用することができます。また、期間の定めなく利用することができるのも大きなポイントです。ただし休暇管理や残業時間管理の社務アラートは有償プランのみとなっております。
スマレジ・タイムカード - 無料で始めるクラウド勤怠管理システム
HRMOS勤怠(IEYASU株式会社)
IEYASU株式会社が提供している「HRMOS勤怠」です。こちらも従業員30人までは無料で利用することができます。勤怠管理や休暇管理などにも対応しています。ただし、無料プランではデータ保存期間は1年間です。有料プランでは、データ保存期間の制限がなくなり、オプションで休暇の自動付与や届出申請などの機能も利用できるようになります。
タブレット タイムレコーダー(株式会社ネオレックス)
株式会社ネオレックスが提供している「タブレット タイムレコーダー」では3人まで無料です。月額料金のない買い切り形で、10ライセンスごとに11,800円で購入できるので、4名以上は有料になるものの、トータルコストで考えるとリーズナブルです。
タイムカードアプリ「タブレット タイムレコーダー」 iPadで月額無料の勤怠管理
ジョブカン勤怠管理(株式会社DONUTS)
株式会社DONUTSが提供している「ジョブカン勤怠管理」です。10名の従業員まで無料で利用することできます。有料プランに切り替えた場合でも、1機能につき月額200円で必要に応じて単独もしくは組み合わせで利用できる。無駄なく使うことができます。
Teasy(Fullon株式会社)
Fullon株式会社が提供している「Teasy(テイジー)」です。従業員5名まで無料で利用することができます。打刻者を第一に考えるTeasyでは、堅苦しい業務管理ツールにならないよう、やわらかいデザインを重視しています。「負荷メーター」で一人ひとりの労働負荷を見える化したり、残業理由を分類・集計して残業体質を分析したりすることが可能です。計画的な休暇取得も促進し、QOLの向上につなげられます。
オツトメ!(ネクストライブ株式会社)
ネクストライブ株式会社が提供している「オツトメ!」です。完全無料で利用制限はありません。URLにアクセスするだけで、専用ページに移動が可能です。シンプルなデザインで必要最低限の機能が備わっています。また、権限や部門ごと、雇用形態などが区別可能です。有料プランだけど使わない機能がたくさんあると感じる場合におすすめのツールです。
Web勤怠管理システム「オツトメ!」 | 完全無料で利用可能
USBタイムレコーダー(ココダス株式会社)
ココダス株式会社が提供する「USBタイムレコーダー」です。月額料金0円、5名まで永久無料のICカード、 エクセル、時刻補正、打刻忘れ防止に対応した タイムカードシステムです。
ICカードを、カードリーダー型の打刻機に差し込むだけで使うことができます。そのほかにも、おサイフケータイなど日常的に必ず使うもので打刻することができるので便利です。
USBタイムレコーダー- 無料で勤怠管理ができる!! - ココダス株式会社
OFFICE CLOCK(OH MY GOD 合同会社)
OH MY GOD 合同会社が提供する「OFFICE CLOCK」です。LINEでの打刻、Webでの勤務時間の編集、個別設定、勤務表をCSVファイルやエクセルで出力する機能、給与の計算、従業員の管理、承認機能など 勤怠の管理をすることができるサービスです。一部条件がありますが、基本的に全ての機能を無料で使うことができます。
OFFICE CLOCK - LINEと Webで勤怠管理ができるサービス
MosP勤怠管理(合同会社エスマインド)
合同会社エスマインドが提供している「MosP勤怠管理」です。OSS(オープンソースソフトウェア(Open Source Software))のため無料で使え、独自に機能をカスタマイズできます。基本機能として従業員の残業管理など60種類の機能が搭載されています。
MosP(OSS勤怠管理) | intra-mart(イントラマート)、人事給与勤怠管理のスペシャリスト|株式会社マインド
ポチ勤(株式会社Pochikin)
株式会社Pochikinが提供している「ポチ勤」です。無料で50名まで利用することができます。小規模事業者に非常にうってつけのツールと言えます。スマホやタブレットなどの私用デバイスから打刻が可能なため、打刻機購入のコストも押さえることができます。
自社に最適な勤怠管理アプリを検討し、業務効率化を実現する
勤怠管理を効率化するための勤怠管理システムとそのアプリの機能と特徴を解説してきました。打刻や勤怠管理といった基本機能はどの製品にも用意されますが、「シンプルさ」なのか「安さ」なのか、それとも「誰向けに特化しているのか」など、製品それぞれに強みや特長があります。無料トライアルや無料プランを通じて、自社にあったシステムと必要な機能を吟味していくことが大切です。
勤怠管理アプリを上手く使うことで、毎月の勤怠情報の集計業務が楽になり、他のコア業務に集中することができます。本記事を参考に、自社にあった勤怠管理アプリを選定して、業務効率化を図りましょう。