マネージャーの仕事とは?管理職に求められる役割を解説

そもそもマネージャーとは?

組織をまとめ導いていく存在

会社で何年か経験を積み、キャリアアップをしていく中で、マネージャーというポジションにつく機会は誰にでも訪れるといえるでしょう。会社におけるマネージャーとは、特定の組織の人員を管理し、リーダーが決めた方針や目標に沿って、チームをまとめ導いていく役割を担います。
リーダー・・・会社や事業の方向性、目標を明確にする存在 マネージャー・・・リーダーの方向性の元でチームを統率する存在
と、リーダーとマネージャーの意義は異なります。(企業での役職という点では、リーダーの上にマネージャーがくることもあります) 組織がまとまり前進していくためには、それぞれが別の立場で役割を適切に果たすことが大切です。

プレイングマネージャー

自らも現場に出てほかのメンバーと同様に業務をこなしながら、チームの管理というマネージャー業務も行う存在です。プレイヤーから、初めてマネージャーを任される場合や、10数名以下など、比較的小さなチームでみられる役割です。 自らのタスクと、チーム管理を同時にこなすことが求められるので、日々の限られた時間の中で、そのバランスが大切になります。意識的に「プレイヤー」「マネージャー」の時間を使い分けて、業務に携わりましょう。 メンバーと近い存在であるため、信頼関係を築きやすいことも特徴の一つです。 参考記事:プレイングマネージャーの役割、求められる能力とは? 成果を出すチームづくりのポイント

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、ある特定のプロジェクトを総合的に任される役職です。プロジェクト全体の人員配置、進捗状況、予算、納期、品質管理まで広範囲に責任を持つことが求められます。 プロジェクトの目的・目標を性格に把握し、チームをまとめあげて成功まで導くため、リーダーシップを発揮する場面も多いでしょう。

エリアマネージャー

全国展開している会社でみられる役職です。特定の範囲の支社や支店を管理・監督し、本社と支社との連携をスムーズに行えるようにすることが求められます。 本社の方向性を具体的に各支部に伝えることや、反対に支店などの現場から上がってくる意見を上層部に伝えるなど、パイプ役としての役割が大きいです。

ゼネラルマネージャー

マネージャーの中でも、上位に位置する役職です。もともとはアメリカ、英国の企業で最高経営責任者(CEO)と同等の権限を持つとみなされるなど、重要なポジションとされてきました。 現場での指揮はとらず、経営や財務など、企業の根幹部分に責任を持ち、リーダー同様の上位の決定権を持ちます。日本の会社の場合は、もう少し下の部長職などでも使われる場合があります。

マネージャーの仕事内容

1.タスクの進捗管理

プロジェクトマネージャーの場合が分かりやすいですが、特定のプロジェクトが無くても、チームの年度毎、四半期毎の目標を常に明確にし、良い成果に導いていく必要があります。 数字上のデータも敏感にとらえ、達成具合を確認し、「チームに今与えられている予算や資源で、不足はあるか?」など、チームの環境に照らし合わせながら随時達成具合をチェックしていきます。 進捗に遅れが生じている場合は、「何が遅れの原因か?」を考え、情報を収集し、チームメンバーや上司に相談し、軌道修正していく必要があります。

2.チームの人員管理

チームやプロジェクトの目標を達成するため、どのようなメンバーが必要になるか計画し、社内の人員を配置します。 時には「この人を自分のチームに異動させてもらえないか」と他のチームとの間で交渉して人材を確保したり、人事と調整して、「こういう能力・経験を持つ人材がほしい」と伝え、必要な人材を募集したり、面接に同席したりということまで検討、実行します。 必要な人的資源が不足して目標が達成できないということがないよう、配慮します。

3.メンバーのコーチングやモチベーションの管理

自分の管理下にあるチームメンバーが、個々のどんな能力・適性があるかを見抜き、それぞれに相応な仕事を振り分ける必要があります。個々の適性に合わない仕事をアサインすると、業務の効率が悪くなり、全体の成果も下がってしまうでしょう。 メンバーが「過去にどんな業務の経験をしてきたか」、また「今後どのようなキャリアを築いていきたいか」という部分も、面談をするなどしてヒアリングしたり、「コーチング」の技術を学ぶことも望ましいでしょう。 時にはチームの親睦を深めるイベントを催すなど、メンバーのモチベーションが上がるようなアイディアをマネージャーが出すこともあります。メンバーを大切に扱うことが、結果的にチーム全体の成績向上につながります。

・リーダーシップ

また、冒頭で「リーダーとマネージャーは異なる」と述べましたが、「リーダーシップ」に関してはマネージャーも必要になります。チームを成功に引っ張っていくという決意をマネージャーが持ち、行動で示していくことが求められます。

・上司との調整役

上司から課せられている目標、示されている方向性を適切に把握し、チームに伝えることが求められます。マネージャーの部分で上層部からの指示内容を間違えてしまうと、部下達の方向性もズレが生じてしまいます。 また、上司から与えられた目標が適切なものか判断することも必要です。チームにとってあまりに高すぎる目標であったり、持っている能力との乖離が大きく実現が難しいタスクであれば、早めに上司に率直に伝え、調整する必要があります。

・部下を評価すること

マネージャーの業務の一つに、チームメンバーの仕事の能力や成績を評価するということがあります。 上記で述べたモチベーション管理とは別に、上層部からの指示で特定の社員の査定を行ったり、優秀な社員の推薦を求められ、人事部に評価を伝えることもあるでしょう。中には給与の評価に直接つながる査定もあるため、慎重に公平に判断する必要があります。

4.予算管理

部署によって異なりますが、売上予算に対する人件費や広告費などの管理を行います。その中で、「この売上予算のためには、人員が○名必要だ」と提言する力も求められますし、かけるコストに対して成果がでるのかに対する責任も負います。

マネージャーの仕事に必要な能力

聞く力

マネージャーは、多くの人を束ねる立場上、メンバーの話に耳を傾ける、いわゆる「傾聴」が大切です。現場でどんな問題が起こっているか、不満はあるか、もっとこうしたいというアイディアはあるのか、常にチーム内でのディスカッション、あるいはマンツーマンの対話を通じ、相手の話を傾聴する意識を持たなくてはなりません。 トップダウンの指示を出すだけでは、良いマネージャーとは言えません。相手の話を聞きだすには、質問を多く投げかけ、相手により多く話してもらおうという意識が必要です。

公正な判断力

上司と率いるチームの間でパイプ役として存在するマネージャーには、両方の意見を聞き、判断することが大切です。 上司の意見や考えを絶対として、トップダウン的な指示の伝達に偏って、チームの意向をないがしろにするのはよくありません。反対に、部下の顔色をうかがって、やらせるべき仕事が管理できず、チームが馴れ合いになっているという状況もNGです。 上層部とメンバー、両方を尊重しながら、マネージャーとして公正な判断・対応をしていく必要があります。チーム内で、気に入ったメンバーとそうでないメンバーの待遇に差をつけるなどももちろんあってはいけません。

経営能力

数字・予算への意識も高く求められます。チーム一つが、いわば小さな会社のような組織として捉えるとよいでしょう。 成果のデータや、与えられた予算や資源の状況など、敏感にチェックし、日々の業務に臨機応変に対応させていかなくてはいけません。「自分のチームを経営する」という意識が求められます。 また、チームの管理ももちろん大切ですが、会社全体として、「なぜこのタスクが今必要なのか」という上層部の視点を持つとさらによいでしょう。マネージャーとしてタスクに納得感があれば、方向性を間違えずに成果を出していくことができます。

自己管理能力

マネージャーという役職についたということは、チームのメンバーから、常に注目される存在であるということです。自分の発言ひとつひとつや、行動に至るまで、メンバーから意識されていることを忘れてはいけません。 仕事上の成果だけではなく、人間性の高さも必要になります。どんなマネージャーになりたいかという目標を持つことも大切です。 社内に、「こんな上司になりたい」と思える存在や、コーチングで有名なビジネスマンを目標にしてみるなど、いわゆる「メンター」を持つということも自分の成長につながります。

業界動向への知識力

マネージャー業務は広範囲に渡るため、上司の意見に振り回されたり、部下の教育に時間を割いたりと、自分の時間がおろそかになる場合もあります。 しかし、自らもイチ会社員として、日頃から顧客のニーズについて知っておく、業界の動向について自己学習しておくなどの意識を持っておくのが望ましいです。 いざという時のマネージャーとしての意思決定にも役立ち、その後のキャリアアップにもつながるでしょう。

研修や教育に頼らず、自身でチームを率いる力を身につけることが重要

マネージャー同士での情報共有など、横のつながりを持つことも効果的

ある程度の規模の会社であれば、「管理者研修」や「コーチング研修」なども用意され、座学の機会もありますが、やはり日常の業務、現場を通じて磨かれていくことになります。 チームを率いることは大変ですがやりがいも多く、マネージャーを任されるということは会社からの期待も大きいということです。自己のキャリアアップに必ず役立つ経験となるでしょう。 一方、初めてマネージャーになる方にとっては、何をしたら良いのか、どんな仕事なのかが分からないこともあります。 そういった場合は社内外の同じ役割を持つ人にアドバイスをもらったり、情報交換を行うよう、横のつながりを作ることも効果的です。

エンゲージメント向上のための 社内制度のプラットフォーム『TUNAG(ツナグ)』について

あらゆる社内制度の実行を通じて、会社の課題を解決します

TUNAG(ツナグ)では、会社と従業員、従業員同士のエンゲージメント向上のために、課題に合わせた社内制度のPDCAをまわすことができるプラットフォームです。

会社の課題を診断し、課題に合った社内施策をご提案、その後の設計や運用のサポートまで一貫して行っています。課題の診断は、弊社の診断ツールを使い把握することが可能です。ツールと専任のトレーナーの支援で、経営課題を解決に貢献いたします。

マネージャー同士での情報共有やコミュニケーション促進などを実施できるだけでなく、経営理念や行動指針の浸透など、あらゆる施策を行うことができます。

▼『TUNAG(ツナグ)』について 『TUNAG(ツナグ)』では、会社として伝えたい理念やメッセージを、「社内制度」という型として表現し、伝えていくことができます。
会社様ごとにカスタマイズでき、課題に合ったアクションを継続的に実行できるところに強みがあります。
「施策が長続きしない」「定着しない」というお悩みがございましたら、「現在のお取り組み」のご相談を無料で行っておりますので、お問い合わせください。

社内ポータル・SNS「TUNAG(ツナグ)」の3分でわかるサービス資料はこちら

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

組織づくり」の他の記事を見る

TUNAG お役立ち資料一覧
TUNAG お役立ち資料一覧