タウンホールミーティングとは?期待される効果や実施のポイント
会社の想いが従業員まで届いていないことに課題を感じているなら、タウンホールミーティングを実施するのがおすすめです。従業員と対話できるため、企業理念やMVVが浸透しやすくなるでしょう。タウンホールミーティングの概要や実施のポイントを解説します。
タウンホールミーティングとは
地域住民と行政が対話する集会をタウンミーティングといいます。タウンホールミーティングはこれを由来とした言葉です。具体的にどのようなものなのか、まずは意味を把握しておきましょう。
経営層と従業員が対話を持つ場
タウンホールミーティングとは、会社の経営層と従業員が直接対話する場のことです。経営層が会社の想いを伝えたり、従業員から現場で感じることを聞いたりします。
経営層が現場に足を運び、従業員を集めて実施するのが一般的です。普段は顔を合わすことがない経営層と従業員が、お互いの意見を直接交し合えます。
タウンホールミーティングの形式は企業ごとに異なり、スピーチ主体のものや、パネルディスカッション形式のものなどがあります。一般的には、開催時間が30分〜時間、月1回や四半期に1回などの頻度で実施されます。
タウンホールミーティングが注目される理由
従業員数が少ない会社なら、経営層と従業員の距離が近いため、お互いの考え方や価値観を把握しやすいでしょう。言いたいことや聞きたいことがあっても、すぐに対話の場を持てます。
一方、規模が大きい会社では経営層と従業員の距離が遠く、従業員の中には社長の顔をホームページでしか見たことがないという人もいるでしょう。経営層にとっても、従業員の多くは実際に会っても誰なのか分からないケースがほとんどです。
理想的な会社のあり方は、経営層の想いを従業員が理解し、従業員の声も経営層が把握している状態といえます。両者の距離が縮まり相互理解を深めやすくなるタウンホールミーティングが、特に大企業で注目されているのです。
タウンホールミーティングでよくあるテーマ
タウンホールミーティングでよく扱われるテーマの1つが、経営状況や経営戦略に関することです。経営層と現場が現状を確認し合い、組織の方向性を調整していきます。
時には、従業員が現場の課題解決に基づいた新サービスや製品アイデアを提案するケースもあります。経営層と従業員が直接対話できるタウンホールミーティングならではのテーマです。
今後の課題への備えやM&A、人材育成など、従業員からさまざまな質問が出てくるケースもあります。経営層はこれらの質問に適切な回答を返し、従業員の理解を得なければなりません。
タウンホールミーティングで期待される効果
タウンホールミーティングを実施すると、企業にどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。期待される主な効果を紹介します。
企業理念やMVVが浸透する
経営層と従業員が距離を縮めて対話をすることで、企業理念やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)が従業員に浸透しやすくなります。単にメッセージを発信するだけでなく、推奨される行動を伝えたり行動変容を促したりできるためです。
従業員に企業理念やMVVが浸透すると、次のような効果を期待できます。
- 会社が目指す方向を従業員と共有できる
- 行動や判断の基準が明確化され生産性の向上につながる
- 自社に適した優秀な人材を確保・維持できる
現場の意見が経営に反映される
タウンホールミーティングで期待される効果の1つに、現場の意見を経営に反映できることが挙げられます。企業規模が大きくなるほど、経営層は現場の状況を把握しにくくなるため、現場の声を生で聞けるのは貴重です。
現場の意見を素早く経営に反映すれば、従業員のモチベーションが上がりやすくなります。業務課題が改善されることで、経営層と現場の信頼関係も築けるでしょう。
また、現場の意見から新しいアイデアが生まれ、イノベーションの創出につながるケースもあります。組織のよりスピーディーな成長を図ることが可能です。
従業員エンゲージメントが向上する
従業員エンゲージメントとは、従業員が会社に対して抱く愛着や貢献意欲のことです。従業員エンゲージメントが高い企業では業務への意欲が高まり、生産性の向上を期待できます。
タウンホールミーティングでの双方向コミュニケーションにより、従業員は経営層からの期待をより強く感じられ、会社に対する愛着や貢献意欲が湧きやすくなるのです。
また、タウンホールミーティングでは従業員同士のつながりを強める効果もあります。共通の情報を共有するとチームの連携が深まり、結果的にエンゲージメントの向上も図れるでしょう。
タウンホールミーティング実施のポイント
タウンホールミーティングを成功させるためには、以下に挙げるポイントを意識することが大切です。実際に開催を検討する際の参考にしましょう。
ファシリテーターを置く
ファシリテーターとは、ミーティングの進行を管理したり発言を促したりする人のことです。ファシリテーターを置けば、ミーティングがスムーズに進むようになります。
また、タウンホールミーティングは経営層が話をするだけの場になりがちです。このような状況になるのを防ぐためにも、参加者からうまく発言を引き出せるファシリテーターを置きましょう。
経営層からファシリテーターを出すと、話が長くなってしまう恐れがあります。参加者から出すのではなく、ファシリテーターに専念する人を置きましょう。
従業員との質疑応答をメインにする
タウンホールミーティングは経営層と従業員が対話する場です。経営層の独演会になってしまうと、従業員が発言できる時間が短くなってしまいます。
質疑応答を重視することで、従業員の関心や不安を経営層が直接理解でき、より信頼関係を築きやすくなります。テーマを3つ以内に絞ると、質疑応答の時間を確保しやすくなります。
オンラインで開催する
タウンホールミーティングはオンラインで開催するのがおすすめです。Web会議ツールやチャットツールを活用すれば、遠隔地からでも気軽に参加できます。
参加者が集まる場所を確保する必要がなく、移動費や宿泊費も発生しないため、コストの削減を図ることも可能です。
実地開催にする場合も、オンラインで参加できる仕組みにすれば、実地開催とオンラインのハイブリッドで実施できます。
タウンホールミーティングにも役立つTUNAGの機能
エンゲージメント向上プラットフォーム「TUNAG」には、タウンホールミーティングに役立つ機能も搭載されています。どのように活用できるのかを見ていきましょう。
チャット機能
TUNAGのチャット機能は、双方向のコミュニケーションを促進する機能です。社内コミュニケーションの活性化につながり、エンゲージメント向上に貢献します。
テキスト・画像・動画・ファイルの送信も可能です。ログ機能を活用すれば、過去にさかのぼって重要な情報をチェックできます。
タウンホールミーティングでチャット機能を活用すれば、参加者がより気軽に発言できるようになります。周囲の目が気になる人やネガティブな意見を言いたい人も発言しやすくなるでしょう。
アンケート機能
TUNAGのアンケート機能は、豊富な情報共有・交流機能の1つです。スマホを使って手軽にアンケートを取れるため、組織の意見を集めたいときに役立ちます。
タウンホールミーティングでは、リアルタイムでアンケート機能を使うのがおすすめです。ミーティングを進めながら多くの参加者の意見を集められます。また、ミーティング後のフィードバックなどにも活用できるでしょう。
タウンホールミーティングで従業員と対話しよう
タウンホールミーティングは経営層と従業員が対話する場です。現場の意見が経営に反映される、従業員エンゲージメントの向上を図れるなどのメリットがあります。
企業理念を従業員に浸透させたい場合にも役立ちます。タウンホールミーティングの意味や効果を理解し、自社でも実施してみましょう。