職場コミュニケーション活性化の取り組み8選。成功事例と実践ステップを解説

多くの企業が職場コミュニケーション不足に悩んでいます。部署間の情報共有が滞り、若手社員の離職率も上昇傾向にあるのではないでしょうか。本記事では、職場コミュニケーション活性化のための具体的な取り組みと実践ステップを解説します。自社に合った施策を見つけて、組織力向上につなげましょう。

職場コミュニケーション活性化の取り組みが求められる背景

働き方の変化や組織の複雑化により、職場コミュニケーションの重要性はこれまで以上に高まっています。多くの企業が課題を抱える中、なぜ今コミュニケーション活性化が急務となっているのでしょうか。

7割以上の企業が抱える職場コミュニケーション課題の実態

HR総研が実施した調査によれば、職場コミュニケーションに課題があると感じた企業は全体の7割以上に達しており、多くの企業で共通の課題となっています。

具体的な障害として挙げられたのは、情報共有の遅れや部門間・事業所間の連携不足、部署内のチームビルディングの困難さなどです。

特に深刻なのは、管理職と現場の認識ギャップです。管理職の多くは情報共有できていると考えている一方で、現場では「重要な情報が上層部から降りてこない」と感じている従業員が少なくありません。

このギャップが組織全体のパフォーマンスを低下させる要因となっているのです。

コミュニケーション不足は業務の停滞だけでなく、従業員のエンゲージメントやモチベーションの低下にも直結します。放置すれば、優秀な人材の流出という深刻な事態を招きかねません。

リモートワーク普及で顕在化したコミュニケーション不足の影響

リモートワークの普及により、潜在していたコミュニケーション不足の問題が顕在化し、多くの企業で深刻な課題となっています。

オフィスでの何気ない会話から得られていた情報が失われ、従業員の状況把握が困難になりました。

対面での雑談や休憩時間の交流がなくなったことで、業務上必要な情報交換だけでなく、相互理解を深める機会も大幅に減少しています。その結果、チーム内の一体感が薄れ、孤立感を抱く従業員が増加する傾向にあるのです。

物理的に離れて働くことで、問題の早期発見も困難になっています。これまでは表情や雰囲気から察知できた部下の悩みや課題も、オンラインでは見えにくくなりました。

コミュニケーション不全が引き起こす離職率上昇と生産性低下

コミュニケーション不全は、企業経営に深刻な影響を及ぼします。コミュニケーションへの不満が原因で優秀な人材が離職すると、採用コスト、研修コスト、引き継ぎに伴う業務停滞など、多大な損失が発生します。

情報共有が不十分な環境では、業務の優先順位が不明確になります。無駄な作業や重複業務が増え、残業時間の増加や業務品質の低下を招きます。部署間の認識齟齬による納期遅延や品質問題も珍しくありません。

さらに、心理的安全性が低い職場では、従業員が意見を述べることをためらいます。改善提案や効率化アイデアが生まれにくくなり、組織の成長機会を逸失してしまうでしょう。

職場コミュニケーション活性化の取り組みがもたらす効果

職場コミュニケーションの活性化は、組織にどのような具体的な効果をもたらすのでしょうか。ここでは、実務的な観点から期待できる4つの主要な効果を解説します。

従業員エンゲージメント向上による離職率低下の実現

コミュニケーション改善の最大のメリットは、従業員エンゲージメントの向上です。発言しやすい雰囲気が確立されると、従業員は率先して意見を述べ、改善提案を行うようになります。自発的に業務に取り組む姿勢が生まれ、仕事への満足度が高まるのです。

円滑なコミュニケーション環境では、従業員が安心して意見を述べられます。業務改善提案や効率化アイデアが自然と生まれ、組織全体のパフォーマンス向上につながります。管理職と部下の定期的な対話により、キャリア支援や早期ケアも可能になるでしょう。

企業への愛着が高まることで、離職率の低下も期待できます。離職率の低い企業は求職者にとって大きな魅力となり、優秀な人材の確保にもつながります。

部署間連携強化による業務効率化と意思決定スピードの向上

部門間の情報共有不足による非効率は、多くの企業で深刻な課題です。営業部門が獲得した顧客情報が製造部門に適切に伝わらず、納期遅延や品質問題を引き起こすケースは珍しくありません。

コミュニケーション改善により、相互連携がスムーズになります。各部署の業務におけるムラやムダが減り、組織全体の生産性向上が期待できるでしょう。定期的な部門横断会議や情報共有により、各部門の業務状況が可視化され、全社最適の観点から業務調整が行えます。

問題が発生してから報告されるまでの時間短縮も重要です。現場の課題や顧客クレームが迅速に管理層に伝わり、初期対応による被害拡大防止が可能になります。意思決定の迅速化により、市場変化への対応力も向上するのです。

心理的安全性の醸成がもたらすイノベーション創出

日頃からコミュニケーションが活発な職場では、誰もが発言しやすい環境が構築されています。心理的安全性が確保されることで、失敗を恐れずに新しいアイデアを提案できるようになるのです。

意見交換が活発になるため、ひとつの課題に対して幅広い視野を持って取り組めます。従業員も主体的に行動できるようになり、お互いがよい影響を与え合うようになるでしょう。

さらに、異なる部門や職種の人々が交流することで、これまでにない発想が生まれます。組織横断的なコミュニケーションは、イノベーション創出の重要な土壌となるでしょう。

情報共有の円滑化による業務ミス削減と品質向上

情報を受け取った側と伝えた側の解釈の違いによる業務ミスは、多くの場合、コミュニケーション不足が主な原因となっています。

こうした状況は業務効率や品質の低下につながるだけでなく、従業員同士の関係悪化も招きます。

職場コミュニケーションが活性化し、気軽に話せる環境が整えば、コミュニケーション不足が原因の業務ミスが減少します。不明点をすぐに確認できるため、認識齟齬が防止され、業務がスムーズに進むのです。

従業員同士の関係も良好になり、万が一ミスが発生しても協力して助け合う風土が生まれます。スムーズな問題解決が可能になり、組織全体の品質向上につながるでしょう。

効果的な職場コミュニケーション活性化の取り組み施策

ここでは、実際に多くの企業で導入され、効果を上げている8つの具体的な取り組み施策を紹介します。自社の課題や組織文化に合わせて選択しましょう。

1on1ミーティング

1on1とは、上司と部下が1対1で定期的に行う面談のことです。意識的にコミュニケーションを増やすのが難しい場合でも、定期的な面談なら必然的にコミュニケーション機会が生まれます。

上司が部下の悩みや現状を把握できるため、モチベーション向上や早期ケアに取り組めます。業務の優先順位が明確になり、何に注力すべきかが共有できるのです。部下のエンゲージメント向上やマネジメントの観点からも効果的でしょう。

実施の際は、月に1回程度の頻度で30分〜1時間ほどの時間を確保することを目安とするとよいでしょう。先月の成果に対する振り返り、今月の方針、中長期のキャリアについて対話することで、継続的な成長支援が可能になります。

シャッフルランチ・部署横断飲み会補助制度

普段関わりが少ない部門やチームの人たちとの交流機会を設けることも有効です。シャッフルランチとは、職場のコミュニケーション向上を目的に、異なる部署の従業員とランチする機会を設ける企画です。

業務外のカジュアルな場で関わることで、お互いのことを深く知っていけます。自分のキャリアについて考えるきっかけや、業務のヒントを得る機会にもなるでしょう。企業によっては、ランチ代や飲み会代の一部を補助する制度を設けています。

部署横断での交流により、部門間の垣根が低くなります。日常業務では接点のない従業員同士が情報交換し、全社的な視点を持てるようになるのです。

社内SNS・コミュニケーションツール活用

社内SNSは、社内のさまざまな情報を手軽に発信できるツールです。グループ間で情報共有できるなど、活用方法はさまざまです。部署の垣根を超えてノウハウや業務内容を共有できるため、学びの場としても役立ちます。

社内や従業員について気軽に知っていけるのも大きなメリットです。経営層からのメッセージ発信や、現場の声を吸い上げる手段としても活用できます。導入の際は目的を明確化したうえで周知し、投稿頻度や内容などルールを設定しましょう。

リアルタイムでの情報共有が可能になるため、意思疎通のタイムラグが解消されます。写真や動画の共有により、文字だけでは伝わりにくい情報も視覚的に伝えられるのです。

フリーアドレス制度やシャッフル席配置

社員の座席を固定しないフリーアドレス制度も、コミュニケーション活性化に効果的です。毎日違う座席で仕事をするため、さまざまな従業員とコミュニケーションを取れます。日々新鮮な気持ちで業務に取り組めるため、生産性の面でもメリットが期待できるでしょう。

固定席では接点が少ない部門の人とも自然に会話が生まれます。オープンな雰囲気が生まれ、部門間の壁が低くなる効果もあります。導入にあたっては、個人の荷物を収納するスペースや、集中作業用のブースなども用意しましょう。

定期的に席替えを行うシャッフル席配置も同様の効果があります。ダーツなどで席を決めるユニークな方法を取り入れる企業もあります。

社内イベント・部活動制度

組織内でコミュニケーション機会を作りにくい場合は、社内イベントの開催がおすすめです。社内イベントでは業務上で関わらない従業員と話す機会ができます。職場に一体感が生まれ、モチベーション向上にもつながるでしょう。

運動会や懇親会などの全社イベントのほか、部活動制度を設ける企業も増えています。共通の趣味を持つ従業員同士が交流することで、部署を超えたつながりが生まれます。活動費を会社が補助することで、参加を促進できるでしょう。

イベントや部活動を通じて、従業員の新たな一面を知る機会にもなります。業務とは異なる場面での交流が、信頼関係の構築につながるのです。

経営層メッセージの発信

経営層が自社のミッション・ビジョン・バリューを日常的に語ることも重要です。経営層の考え方や方針が現場に伝わることで、組織全体の方向性が統一されます。従業員も企業の目指す方向を理解し、自分の役割を認識できるようになるでしょう。

定期的な全社説明会や部門別対話会を開催し、具体的な実践方法や業務との関連性を直接説明します。重要なのは一方的な説明ではなく、従業員からの質問や意見を積極的に受け入れる双方向のコミュニケーションです。

経営層の本気度が従業員に伝わることで、組織全体のコミュニケーション文化が変化します。経営層と現場の距離が縮まり、風通しの良い組織づくりが実現するのです。

サンクスカード

サンクスカードとは、従業員同士が感謝の気持ちを伝え合う取り組みです。普段言いたいけどなかなか言えないありがとうを伝えることで、職場の雰囲気が温かくなります。お互いを認め合う文化が育まれ、心理的安全性が高まるのです。

称賛文化が根付くことで、従業員のモチベーションが向上します。小さな貢献も見逃さず評価する風土が生まれ、積極的な行動を促進できます。身の回りのちょっとしたことに対して、ありがとうと言う機会が増えるでしょう。

デジタルツールを活用すれば、リモートワーク環境でも感謝を伝え合えます。ポイント制度と組み合わせて、一定数たまると特典と交換できる仕組みにすると、より活用が進みます。

メンター制度

メンター制度とは、経験豊富な先輩社員が後輩社員の相談相手となり、成長を支援する仕組みです。直属の上司とは異なる視点からアドバイスを受けられるため、従業員の成長を多面的にサポートできます。

特に新入社員や中途採用者にとって、気軽に相談できるメンターの存在は心強いものです。業務上の疑問だけでなく、キャリアや職場での人間関係についても相談できます。メンター側にとっても、後輩の成長を支援することで自身のマネジメントスキルが向上する効果があるでしょう。

年齢の近い先輩をメンターに選ぶなど、相談しやすい関係性を重視した工夫も有効です。定期的な面談を設定し、継続的なサポート体制を構築しましょう。

職場コミュニケーション活性化の取り組みを成功させる実践ステップ

施策を導入しても、計画的に進めなければ効果は限定的です。ここでは、コミュニケーション活性化を確実に成功させるための4つの実践ステップを解説します。

従業員アンケートと部門ヒアリングで現状課題を数値化する

コミュニケーション改善で最も重要なのは、課題の正確な把握です。なんとなく風通しが悪いといった感覚的な認識では、適切な対策を講じることができません。まず、従業員アンケートや部門別ヒアリングを実施し、具体的な課題を数値化・可視化しましょう。

アンケートでは、情報共有の頻度、上司との対話機会、部門間の連携状況などを定量的に測定します。自由記述欄も設けて、現場の生の声を収集することが重要です。ヒアリングでは、各部門の管理職と一般社員の両方から意見を聞き、認識のギャップを明らかにします。

会議の参加状況、社内メールの返信率、部門間の連絡頻度なども定量的に分析しましょう。データに基づいた現状把握が、効果的な施策選定の基盤となります。

優先順位を明確にした段階的な施策導入計画の立案

把握した課題に対して、その原因と影響範囲に応じた適切な改善策を選択します。重要なのは、一度に全ての課題を解決しようとせず、優先順位を明確にすることです。業務への影響度が高く、解決しやすい課題から段階的に取り組みましょう。

小規模でも継続可能な施策から着手し、効果を確認しながら徐々に拡大していきます。早期に成果を実感できれば、従業員の協力も得やすくなります。改善策の導入時には、現場の負担を最小限に抑える配慮も欠かせません。

新しいツールやルールの習得に時間を要する場合は、研修期間や移行期間を十分に設けます。スムーズな定着を図るため、運用ルールや目的を明確に伝えることが重要です。

経営層の積極的関与と推進体制構築による組織文化の変革

組織の課題を解決するには、経営層からの積極的な行動が重要です。しかし立場が上の人ほど多忙で、従業員が話しかけるのをためらうケースも少なくありません。経営層が自ら積極的に話しかける機会を持つことで、組織文化が変わります。

経営層の方針や期待値を現場に正確に伝えることも不可欠です。なぜコミュニケーション活性化が必要なのか、どのような組織を目指すのかを明確に示しましょう。トップメッセージの定期的な発信により、組織全体の方向性が統一されます。

推進体制の構築も重要です。人事部門だけでなく、各部門から推進担当者を選出し、横断的なプロジェクトチームを組成します。エンゲージメントの高い従業員に運用を任せることで、自主的な活動が促進されるでしょう。

効果測定指標の設定とPDCAサイクルによる継続的改善

改善施策の効果を正確に測定するため、導入前後の定量的な比較評価が不可欠です。従業員満足度、情報共有の頻度、会議時間の短縮、意思決定スピードの向上など、測定可能な指標を設定しましょう。定期的にモニタリングを行い、施策の効果を検証します。

評価において重要なのは、短期的な変化と長期的な効果を分けて分析することです。導入直後は一時的に業務効率が下がることもありますが、3ヶ月から半年程度の期間で真の効果が現れます。焦らず、継続的に取り組むことが成功の鍵です。

評価結果に基づいて、施策の調整や追加対策の検討を継続的に行います。うまくいっている点は他部門にも展開し、課題がある点は改善策を講じましょう。PDCAサイクルを回すことで、持続的なコミュニケーション改善を実現できます。

職場コミュニケーション活性化の成功事例

実際に職場コミュニケーション活性化に取り組み、成果を上げている企業の事例を紹介します。業種や規模が異なる企業の取り組みから、自社に活かせるヒントを見つけてください。

小売業の店舗間コミュニケーション改善でサンクスカード利用161%増

全国100店舗・360名の従業員を抱えるフェイラージャパン株式会社では、店舗スタッフ間のコミュニケーション不全が深刻な課題でした。

従来の社内イントラは店舗のPCからしかアクセスできず、サンクスカードや情報共有が形骸化していたのです。店舗スタッフには他店舗との接点が限られ、接客ノウハウの共有や人材育成にもばらつきが生じていました。

TUNAG導入により、スマートフォンからのアクセスが可能になったことで状況は一変しました。店舗紹介コンテンツによる接客ノウハウの共有、サンクスカードの活用促進、ブランドバリューの浸透を段階的に実施した結果、サンクスカード利用が161%増加し、店舗間のコミュニケーションが劇的に活性化したのです。

サンクスカードは2023年度には過去最高の約3,000枚が発行され、2024年7月には前年同月比で377枚と大幅に増加しました。

全国の百貨店に展開する「FEILER」店舗の壁を超えたコミュニケーションでブランド力向上を目指す | TUNAG(ツナグ)

運送業のドライバーエンゲージメント向上で自走組織を実現

鉄鋼資材・製品を扱う運送業の中央ロジテック株式会社では、「3年で中小運送業社トップクラスの社員教育を構築する」という目標を掲げ、従来の課題解決に取り組んでいます。

運送業界では、ドライバーが個別行動することが多く、会社との接点や同僚とのコミュニケーション機会が限られるため、ビジョンの浸透や組織一体感の醸成が困難な状況でした。その解決策として、TUNAGが導入されることになりました。

TUNAG導入により、3つの重点課題に対処しています。会社のビジョンを全社員に浸透させて信頼関係を構築すること、双方向コミュニケーションによる風通しの良い企業風土の実現、そして組織エンゲージメント調査による課題の特定と改善です。

特に運送業界で重要な安全会議の充実や管理者教育と連動させることで、情報の一元化と自社独自の教育システム構築を目指し、自走できる組織への変革を実現しています。

現場作業が中心の業界における新しいコミュニケーション改善モデルとして注目されているのです。

鉄鋼資材・製品を扱う運送業 中央ロジテック株式会社様、「TUNAG」を導入

建築・不動産業の本社現場間のリアルタイム連携強化事例

総合造園業の株式会社山梅では、本社と現場の物理的な距離により深刻なコミュニケーション課題を抱えていました。

業務日報はグループウェアで管理していたものの、社内ネットワークへの接続が必要でリアルタイムな確認やコメントができず、重要な情報がチャットで流れて見落とされるケースが頻発していたのです。建設業界特有の本社と現場の壁により、相互理解が困難な状況でした。

TUNAG導入により、スマートフォンからのリアルタイムコミュニケーションが実現しました。業務日誌に写真・動画添付やスタンプ機能を導入し、幹部の人間性を伝える「Emotion Time」や部署横断プロジェクトの活動共有など、「社員の喜び」という経営理念に基づいた施策を展開しています。

その結果、意思疎通のタイムラグが解消され、業務振り返りの質が向上し、エンゲージメントアワード2023を受賞するまでの組織変革を実現しています。

リアルタイムのコミュニケーションをアプリで実現。業務日誌や部署間交流で「社員の喜び」をつくる山梅の事例 | TUNAG(ツナグ)

コミュニケーション活性化の取り組みを浸透させるポイント

コミュニケーション活性化の施策はいくつもありますが、明日からいきなり制度やイベントだけを導入しても効果は限定的です。それまで関係性の希薄だった社員同士が、急に円滑にコミュニケーションを取れるようになるわけではありません。

コミュニケーション活性化の施策で重要なのは、施策をどのように自然に社内に浸透させるかです。そのためのステップやポイントを以下に解説します。

まずはコミュニケーションのインフラ作りから

コミュニケーション活性化で重要なのは、従業員を自然に巻き込む仕組みづくりです。強制的な参加では形骸化してしまうため、従業員が自発的に参加したくなる工夫が必要です。

TUNAGはこの仕組みづくりという点で、さまざまな効果を発揮しました。事例に挙げたようなサンクスカードの普及や社内SNSの普及プロジェクトの活動共有など、いわばコミュニケーションのインフラを整備する役割を担ったのです。

コミュニケーションが取りやすくなれば、自然と人同士の距離が縮まっていきます。一過性の社内イベントや研修よりも、まずはコミュニケーションを取りやすくする仕組み作りから始めてみましょう。

経営層が積極的に参加する

社内コミュニケーションを確実に活性化させるには、経営層の積極的な関与が不可欠です。トップがコミットすることで、組織全体に変革の必要性が浸透します。

具体的には、経営層が自らサンクスカードを送る、社内SNSに投稿する、社内イベントに参加するなど、率先して行動を示すことが重要です。

「上司が参加しているから自分も」という心理が働き、従業員の参加率が大きく向上します。

継続的な取り組みで実現する強い組織づくり

職場コミュニケーション活性化は、一時的なイベントや単発施策では組織文化を変えることはできません。継続的な取り組みこそが、真のコミュニケーション活性化につながります。企業規模や業種、組織文化によって効果的な施策は異なるため、自社分析に基づいた施策選定が不可欠です。

自社の現状を客観的に分析し、課題の優先順位を明確にしましょう。小規模でも継続可能な施策から着手し、効果測定を行いながら段階的に拡大していくことが重要です。経営層の積極的な関与と推進体制の構築により、組織文化として定着させていけます。

職場コミュニケーション改善は、従業員エンゲージメント向上、業務効率化、イノベーション創出など、企業経営に直結する重要な課題です。本記事で紹介した取り組みや実践ステップを参考に、自社に適した施策を選定してください。継続的な改善により、強い組織づくりを実現しましょう。

TUNAGは、職場コミュニケーション活性化を支援するプラットフォームです。1on1ミーティング、サンクスメッセージ、トップメッセージ配信など、さまざまな施策をクラウド上で運用できます。

各企業の課題に沿った活用により、組織エンゲージメントを高め、業績向上や離職率改善を実現できるでしょう。

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

コミュニケーション」の他の記事を見る

TUNAG お役立ち資料一覧
TUNAG お役立ち資料一覧