ナレッジワーカーとは?意味や5つの特徴、業務内容の例について解説

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ナレッジワーカーとは

ナレッジワーカーの意味とは?

ナレッジワーカーとは、ナレッジ(知識)とワーカー(労働者)を組み合わせた造語です。企業に対して、知識による新たな付加価値を生み出す労働者、「知識労働者」のことを指します。 20世紀に活躍した社会学者・経済学者として知られるピーター・ドラッカーが、1959年の著書『The Landmarks of Tomorrow』の中で初めて紹介した言葉になります。 参考: The Landmarks of Tomorrow - Wikipedia

ホワイトカラーとの違い

ホワイトカラーの定義は、白いワイシャツやスーツを着て働く人々ということから、オフィスで頭脳労働して働く人々を指しています。作業着を着て工場などで働くブルーカラーと呼ばれる人々の対義語として用いられてきました。 ナレッジワーカーとホワイトカラーの違いとしては、ホワイトカラーはデスクワークを単にこなすという印象がある一方、ナレッジワーカーは与えられた仕事だけではなく、「問題を解決する」「今まで気が付かなかった視点を与える」などの付加価値を生む存在を指します。 社内にある問題を周囲との会話や状況から察知し、「それはこうすればよくなるのではないか?」とアイディアを出し合う。さらには上司に提案する。他部署にも広まる。皆がその問題に気が付き始める。 そのような価値を創造できる人間は、会社にとっても必要不可欠な存在になってきています。

ナレッジワーカーが注目を集める背景

ナレッジワーカーとは、既存の情報をまとめ、新たな価値を創造したり、まだ誰も気が付いていなかった問題を見つけ解決方法を提示するなど、高度な知的活動が求められる存在です。 この言葉が注目されるようになった背景には、世界的に資本主義が中心となって金融工学が発達したことや、コンピュータ技術によりインターネットが生活に欠かせないものになったという環境が大きいでしょう。 金融もITも、これまでの「モノ」の生産とは異なり、知識をつかって新たな価値を創造していく分野です。そして、現代はテクノロジーが進化し、AI(人工知能)やRPAといったロボットが、工場だけではなくオフィスの場でも、画一的な単純作業を代わりに行ってくれるという時代に突入しつつあります。 「人の仕事がロボットに奪われるのではないか」「人間が持つ強みとは何か」という議論もマスコミを中心に行われている最中です。そのような背景の中、「知識労働者」「ナレッジワーカー」というキーワードが注目されるようになりました。 人間が持ち得る「知識」「知恵」というものをビジネスに活かしていくべきであり、個人のプロフェッショナルとして、どのようにビジネスシーンを生き抜いていくか、という仕事論を展開していたピーター・ドラッカーの持論が現代も見直されています。
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ナレッジワーカーに共通する5つの特徴

ナレッジワーカーには、他の労働者とは異なる特徴やスキルをいくつか有しています。ここでは、成功するナレッジワーカーに見られる特徴を5つピックアップして紹介します。

1. 専門性

多くのナレッジワーカーは、特定のジャンルや分野に対して専門的な知識や特別な経験を有しています。何年もかけて蓄積されたナレッジをもとに、さまざまな付加価値を生み出し、特定の分野に特化した役割を全うしています。 参照: Who Are Knowledge Workers and How to Set Them Up for Success | Haiilo

2. 情報収集能力

ナレッジワーカーとして「知識による労働」をするには、様々な情報を知っておく必要があります。たとえば、社内に存在する煩雑な事務作業に対しても、効率化するためのITツールについての知識があれば、すぐに問題解決の提案ができます。 自分の得意ではない分野だとしても、「どこで情報を探せばよいか」「誰に相談すべきか」を分かっておくことも大切です。

3. 考え抜く力

上司に与えられた指示に対して「成果を上げるためには、もっと他の方法もあるのではないか」と考えたり、ほかの全員が当然にやっていることでも「本当にそれが必要なのか」と日頃から与えられた課題に対して疑問や別の視点を持ち、分析や検討をできる力が求められます。 物事の根拠を突き詰める等のロジカルシンキングに長けていることも重要です。

4. ナレッジを共有するコミュニケーション能力

ナレッジを個人の中にとどめていては、チームとしての成果には繋がりません。ナレッジワーカーは、専門的な知識や培ってきた経験を組織に還元し、組織で成果を最大するために働きかけることが求められます。そのためにも、チーム内、時にはチームを超えて、ナレッジを共有するコミュニケーション能力が必要です。

5. 自己研鑽力

テクノロジーの進歩により、技術やビジネスは常にスピードを上げて変化を続けており、これまで活用していたナレッジが、効果を発揮できなくなるようになります。ナレッジワーカーは、早いサイクルで変化を続ける情報をキャッチアップし、それをチームに還元することが求められます。そのために、継続的に情報を追い、その情報を理解するキャッチアップ力、自己研鑽力が必要です。

ナレッジワーカーが行う業務内容の例

ナレッジワーカーは、知識や経験をもとに、問題解決や情報の共有、従業員の教育などのさまざまな業務をこなし、付加価値を創出します。以下は、ナレッジワーカーの具体的な業務内容の一例です。
  • 部署、チーム、プロジェクトの予算策定・管理する
  • 組織の目標達成のため行動計画を立てる
  • 目標達成の妨げになっている要因を分析し、解決に向けて動く
  • プロジェクトの成功のために、最適な人員配置戦略を策定する
  • 市場のニーズやトレンドを把握し、その情報をチームに取り入れる
  • 生産性や業務効率を高めるために、新しい技術をチーム内で共有する
  • チームレベルの底上げを図るために、従業員の教育体制を整える
  • 自社で行う業務と外注する業務を整理し、効率的なプロジェクト進行を促す

ナレッジワーカーが活躍しやすい組織の3つの特徴

ナレッジワーカーが持つ「知識」「知恵」を上手に活用することで、新しい付加価値を生み出すことができるようになります。そのためにも、ナレッジワーカーの能力が活かされる組織を構築する必要があります。ここでは、ナレッジワーカーのスキルを活かす組織の特徴を3つ紹介します。

1. ナレッジマネジメントに力を入れている

チームで成果を最大化させるためには、ナレッジワーカーが社内にもたらしてくれる「知識」を、どのように活用すべきかをマネジメントしてくれる存在も必要です。 「ナレッジマネジメント」とは、ナレッジを社内の共有資産として捉え、それらを積極的に発見し蓄積すること、共有することや、活用する経営方法を指しています。アメリカ企業の80%がナレッジマネジメントに取り組んでいるというデータもあります。ナレッジの有用性が評価され、ナレッジワーカーがモチベーションを高く業務に専念できるよう、適切な目的や環境が重要です。もたらされた「知識」をどのような社内ツールで用い、どのような手順でシェアするかなど、手法化されていることも必要です。そのようなナレッジマネジメントをフォローし、方向性を与えてくれるリーダーが存在するとさらに良いでしょう。実際に、知識の創造を活性化させ、チームを率いる「ナレッジリーダーシップ」という単語も存在します。 ▼関連記事 ナレッジマネジメントとは?成功事例4社、よくある失敗3パターンについて解説 | TUNAG(ツナグ)

2. リモートワーク・ハイブリッドワークの推進

ナレッジワーカーの性質の一つに、「時間や場所などの制約を受けずに知識による成果を出す」というものがあります。昨今、働き方改革や人材の流動化、副業制度の解禁などにより、時間や場所を問わずに働く人が増えています。副業やフリーランスのナレッジワーカー、子育て中のナレッジワーカーが働きやすいよう、ITツールなどをうまく活用して、リモートワークやハイブリッドワークを推進することも大切です。 ▼関連記事 ・ハイブリッドワークとは?事例4選、メリット・デメリットを3つずつ解説 | TUNAG(ツナグ) ・テレワークの課題はコミュニケーション不足、解決策は? | TUNAG(ツナグ)

3. 適切な人材配置と育成体制

「考え抜く力」があるナレッジワーカーであっても、強みや弱み、性格など各人の特徴は様々です。個々人の長所を考慮した人材配置や組織編成をおこなうことが、ナレッジワーカーの能力を最大化させることにつながります。また、将来性のある若手人材とナレッジワーカーを組み合わせて、ナレッジを継承、進化させていく育成体制を設けることも、持続的な組織の成長には必要になってきます。 参照: ナレッジワーカーとは?具体的な職種や必要なスキルを紹介|ZAC BLOG

ナレッジワーカーの知識や経験が活かされる組織を構築する

会社の競争力にもつながるため、従業員の教育・育成強化が必要

日々多忙なビジネスパーソンにとって、「考え抜く」ことや「新たな付加価値を生み出す」というのは時間的に難しい場合も多いでしょう。しかし、一歩立ち止まって、ナレッジワーカーのように「疑問を持つ」「分析する」という思考を取ってみることが、将来のビジネスシーンや、今後のあなたの成長に役立つはずです。

ナレッジを共有して、組織で業務の質の底上げを図る

個々人がナレッジワーカーのように「考え抜く力」をつけることは、組織の成長にもつながります。また、チームあるいは全社に対して、知識や経験が豊富な従業員からナレッジが共有されることで、より多くの従業員が高品質のサービスを提供できるようになり、業績の向上につながりやすくなります。そのためにも、ナレッジを共有する文化の醸成とそれを支援するツールの導入が必要です。 弊社が提供するエンゲージメントプラットフォーム「TUNAG(ツナグ)」なら、社内のマニュアルをTUNAG(ツナグ)上にまとめたり、動画を使って作業工程を従業員にわかりやすく共有することができます。また、TUNAG(ツナグ)はスマートフォンからも利用可能で、現場の従業員一人ひとりの手元までナレッジを届けることができるのも特徴です。他にも日報機能により、ナレッジワーカーから店舗や部署を超えたナレッジ共有も可能。各社にあったコンテンツ運用でナレッジの共有に取り組めますので、ご興味のある方はぜひ資料をご覧ください。
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