内定者研修の内容や実施手順について。他社事例も解説

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内定者研修を行う目的

内定辞退を防ぐ

超売り手市場と言われている今、多額な採用コストをかけて人材を獲得しても、4月の入社式直前で内定辞退をされた経験がある人事担当者も多いのではないでしょうか。 そのため内定者研修を通じて、自社の事を良く知ってもらい内定辞退を防ぐ狙いがあります。

入社へのモチベーションを上げる

研修や懇親会を通して、同期との仲を深めたり、先輩と話をしたりする事で入社後の期待感を持たせる事になります。 入社前の期待感は入社後のモチベーションにも繋がり、早期退職の改善にも有効です。

内定者の不安を取り除く

内定者はまだ学生で社会人経験もなく、4月から社会人として働く事に不安も感じています。 例えば
・自分の企業選択が正しかったのか ・入社後は良好な人間関係が築けるか
など実際に働いてみないと分からない事に対して不安に思っています。 これらを払拭させる事ができる内定者研修プログラムを用意すると、安心して入社日を迎える事が可能です。また、マイナビの調査では3年以内に3割が辞めていくという実態があります。 雇用のミスマッチを防ぐためにも入社前に行う内定者研修で職場の雰囲気を感じてもらったり、同期入社となる学生との接触や、インターンシップを通じて業務を体験してみるなど、様々な取り組みがされています。 お役立ち資料「早期離職を防ぐための3つのポイント」はこちら

内定者研修の実施について

実施時期

内々定を出してから入社式までの期間で内定者研修を実施します。経団連との関係や業種、学生との接触タイミングにも依存しますが、内々定を出す企業は6月頃になると思います。 内々定を出した6月頃から4月の入社式までの間では、学生の心理状態も変わります。

・6月〜9月

内々定から内定までの期間は、複数社から内定をもらっている学生が1社に絞れない期間です。この期間は自分の会社に入社を決意してもらえるような施策を検討する事が良いでしょう。 また、内定承諾後も自分の企業選びに自信を持てなければ、内定辞退にも繋がってしまいます。 内々定から入社式までの間は採用担当者が真摯に寄り添い、学生の不安を払拭する事ができれば企業としての印象が変わります。

・10月〜3月

内定式の頃には入社への意思も強くなりますが、アルバイトに卒業論文、卒業旅行などで学生も忙しくなります。学生の負担にならない程度でかつ、入社への意識を上げる研修内容が相応しいでしょう。

実施方法

集合研修から動画やテキストなどを使った通信教育やeラーニングでの形式などがあります。採用職種に応じた研修内容を用意するケースでは、技術職は開発者として必要な知識の習得を通信教育で実施する事も多いです。 集合研修では職種に関わらずビジネスマナーなどの総合的なスキル形成に役立つものまで様々です。

実施内容

入社前からメールの書き方から電話の受け方、訪問先でのマナーなど一般的なビジネスマナーを学ぶものや、即戦力化を目指す内容になったものもあります。 また、会社への理解を深める内容の研修もあれば、プログラミングなどの専門スキルの習得を目的としたものもあります。

内定者研修を計画する手順

研修の目的を決める

まずはどのような目的で研修を実施するかを考えます。新卒社員を受け入れるにあたり、企業側として早期即戦力化を図るために下記の2項目が目的となる事が多いでしょう。
・会社に関する知識の習得 ・社会人としてのスキル・ビジネスマナー・心構えの習得
これらが主な目的として挙げられます。

目的に沿った内容を考える

内定者研修と併せて検討しなければならないのが入社後にもオリエンテーションや研修を実施するか否かです。内定から入社前の目先の期間だけに縛られず、長期でのキャリア形成を考え、プログラムを考えます。 まずは入社後の研修や現場での経験を得て、1年後にはどのような姿になっていることを求めるのかということをベースに考えると良いでしょう。 考えた期待像から、入社前・入社後・現場での実務とそれぞれの段階で、いつ何を教えるべきかを大まかに考えると効率的なプログラムを組む事ができます。 また、実務は入社後に覚えていきますので、新卒は社会人経験もなく真っ白です。入社後は新人研修を経て現場に配属される事が多いでしょう。その際は配属先になる現場社員にヒアリングをし、どのレベルまで研修で教えるのかを考える事も必要です。 研修内容として一昔前までは「やる気や根性論」をベースにした体育会系の研修を行われている会社もありました。今の時代では否定的な意見が増えており、内定辞退に繋がる可能性があるので避けるべき内容です。

実施要件を決める

目的や内容がざっくり決まったところで、詳細を詰めていきます。まずは5W1H(Who:誰に・What:何を・When:いつ・Where:どこれ・Why:なぜ・How:何を)を考えます。

・Who(誰に)

研修の対象者を考えます。内定者全員なのか、技術職など特定の人のみなのかなどを考えます。

・What(何を)

研修のテーマを考えます。何を教えるのかといった、具体的なテーマを考えます。内定者にもわかりやすいものの方がよいでしょう。

・When(いつ)

内定者の時期や負担を考えて、いつ開催するかを考えます。

・Where(どこで)

入社前なので開催場所は1つの壁となります。大きな会社であれば地方採用もありますし、小規模の会社でも地方在住の大学生を採用している事も多いと思います。 その場合はeラーニングなども検討してみても良いでしょう。

・Why(なぜ)

研修の目的を定義します。この研修で何を習得して欲しいのか。という企業からの要望に加え、内定者から見た研修の目的も入れ込むと良いでしょう。

・How(どのように)

研修の方法を具体的に決めます。社内で行う座学研修なのか、eラーニングなのかで、研修方法も変わってきます。目的に合わせてどのように行うかをしっかり考えると良いでしょう。

内定者研修事例

内定式

内容:内定式では、内定授与や社長・各部門長などからの挨拶、事業説明などを行います。その他にも内定者研修に沿ったプログラムを検討し、必要であれば先輩社員への質疑応答などを設ける事例もあります。

事例:GMOペパボ株式会社

GMOペポパでは毎年変わった内定式を行なっています。これからペポパで働き、毎日を楽しく働くイメージを体験してもらう事を目的としており、毎年テーマに沿った内容で思い出に残るような内定式になっています。 参考:https://hr.pepabo.com/report/2017/10/03/607

内定者懇親会

内容:内定者懇親会はお酒や食事を囲み、内定者が歓談する場です。研修などと異なり、内定者がリラックスしながら気楽に参加できる事がメリットです。 また、お酒等だけでなく自己紹介を兼ねた簡単なゲームなどを取り入れいるなどの工夫をするとより一体感のある懇親会となります。 目的:内定者同士が同期として、また先輩との直接コミュニケーションを取り、入社への不安を払拭したり、入社意思を固める事にも役立ちます。

事例:クックパッド株式会社

クックパッドでは「ワークスタイルトランプ」という簡単なゲーム的要素を取り入れた物を実施しています。 働き方に関するキーワードが書かれた52枚のトランプから、自分が大切だと思う10枚を選びます。そこから自社とのマッチ度を把握しています。 参考:https://heart-quake.com/game/workstyletrump.php

インターンシップ

内容:短い期間では1日、または週に1日程度の長期スパンで、現場にて就労体験を行います。 目的:実務を経験し、必要な心構えやスキルアップを促す事ができます。また、就労を通じて企業側も内定者の個性を見極めるメリットがあります。

事例:パーソルキャリア株式会社

ビジネスマンとしての心構えや言葉遣い、時間設計などのビジネススキルから顧客志向などのマインド面までを体験する事ができる内容となっています。 参考:https://www.wantedly.com/companies/persol-career/post_articles/109219

社内イベントへの参加

内容:運動会やクリスマスパーティ、新年会などの社内イベントに内定者を招きます。 目的:自社のイベントに参加する事で社内の雰囲気を感じたり、入社後のイメージを抱きやすく、入社への自覚が生まれます。

事例:サイボウズ株式会社

サイボウズでは会社参観日があり、親御さん向けにも解放したイベントがあります。親御さんにも会社を知ってもらい安心して入社できる環境を提供しています。 参考:https://www.wantedly.com/companies/cybozu/post_articles/65627

内定者研修・勉強会

内容:研修では、グループワークからeラーニングまで様々な研修がありますが、内定者から要望の多い研修でもあります。 目的:入社後の研修負担の軽減やキャリア形成のスタートに役立てる事ができます。

事例:株式会社ネスレ

ネスレでは内定者も社員と同様にアソシエイト(同僚)として捉え、社員が利用している通信教育やeラーニングなどを提供しています。 利用に関しては強制ではなく学生に委ねていますが、ネスレではキャリア形成は入社前から始まっていると考えています。 参考:https://www.nestle.co.jp/jobs/students-graduates/nestle-pass

内定者同士のSNS

内容:同期とのコミュニケーションや内定者フォロー、イベントなど企業からの連絡などに使われます。 目的:企業と内定者、内定者同士でのコミュニケーションを深める事を目的としています。 参考:内定者SNSとは?注意点や3つの目的、事例3社を押さえて、内定辞退の防止に取り組む | 社内ポータル・SNSのTUNAG(ツナグ)

事例:株式会社トップ

LINEやFacebookなどのSNSツールを導入していましたが、TUNAG(ツナグ)を導入して内定辞退が激減しました。 Facebookは若い子はアカウントを持っていなかったり、内定者が嫌がる傾向にあり、LINEを導入していた時期もありました。しかし、一人が内定辞退をすると芋づる式で辞めてしまう事もあり、一晩で10%も辞退してしまう事がありました。 参考事例:「内定辞退率が30%から5%に」懇親会より効果的な 学生向けのTUNAG(ツナグ)活用方法とは

ただ内定者フォローを行えばいいわけではない

お互いの理解を深め、入社後のミスマッチを減らす

内定者研修は時代や今の内定者のライフスタイルに沿った物を導入する事で、内定辞退を軽減させる事にも繋がります。 しかしながら、企業側の要望を押し付けるのではなく今時の風潮にあった内容や頻度でなければ入社前から内定者へ嫌悪感を抱かれてしまいます。しっかりと内容を吟味し、内定者との距離を縮める研修にしましょう。

エンゲージメント向上のための社内制度のプラットフォーム『TUNAG(ツナグ)』について

あらゆる社内制度の実行を通じて、会社の課題を解決します

TUNAG(ツナグ)は、会社と従業員、従業員同士のエンゲージメント向上のために、課題に合わせた社内制度のPDCAをまわすことができるプラットフォームです。

会社の課題を診断し、課題に合った社内施策をご提案、その後の設計や運用のサポートまで一貫して行っています。課題の診断は、弊社の診断ツールを使い把握することが可能です。ツールと専任のトレーナーの支援で、経営課題を解決に貢献いたします。

内定者に対してもTUNAG(ツナグ)を導入し、内定辞退率を減少させた事例もございます。

内定者同士のコミュニケーションをどのように行えば良いかわからない、若い世代にも取り入れてもらいやすい研修ツールを探している。

そのような方にもTUNAG(ツナグ)をご活用いただけます。ぜひお気軽にご相談ください。

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