職場の同僚や上司と良好な関係を保つには?会社が取り組むべき対策について

同僚とは?

同僚というと、何か同じ年齢であるかのようなイメージがあるかもしれませんが、あくまで社内で同じ地位にある人を指す言葉です。

したがって、入社年度や年齢が違っても、同じ役職であれば同僚になります。この同僚についてですが、職場で人間関係が円滑であるときは良いのですが、人間関係が悪化した場合、上下関係が無いからこそ職場に悪影響をもたらしてしまう場合があります。

同僚と同期の違いについて

同僚とよく混同して使われる言葉に、同期があります。同僚と同期の違いは、役職と入社時期にあります。同期とは「同じタイミングで入社した人」を指し、年齢や役職が異なっても入社時期が同じであれば同期となります。

一方で、入社時期が異なっていても、役職が一緒であれば同僚となります。このことから、入社時期も役職も同じである人は、同期でもあり同僚でもあると定義できます。

同僚との関係は仕事の役割や成果を追い求める中で築かれ、同期との関係は共にスタートラインに立って、成長を支え合う仲間としての絆が強いのが特徴です。

同僚・同期以外で会社の人との関係性を表す言葉

以下の表で、同僚以外で会社の人との関係性を表す言葉をまとめています。

名称

意味

上長

年齢や職位が上位の人のこと。
入社時期などは関係ない。

上司

職位や役職が上位の人のこと。
年齢や入社時期などは関係ない。

部下

職位や役職が下位の人のこと。
年齢や入社時期などは関係ない。

先輩

入社時期が早い人のこと。または、年齢や職位が上の人のこと。

後輩

入社時期が遅い人のこと。または、年齢や職位が下の人のこと。

なお、上記は一般的な用語の意味となり、会社の慣習やルールによって使い方が異なる点には注意が必要です。例えば、直属の上司を「上司」と呼び、他部署の上司や規程に記載する用語としての上司を「上長」と呼ぶケースがあります。

そのため、会社で広く使用されている言葉やルールを確認することが重要です。

同僚同士の人間関係が悪化した場合の対処法

ここでは、同僚同士の人間関係が悪化した時にどのような対応を取るべきかについて解説していきます。

1. 社内に相談窓口を設ける

人間関係が悪化してしまった場合、社内の相談窓口で当事者双方の話を聞く場を設けることが重要です。

人間関係の悪化を放置していると、当事者は仕事以外のストレスが増大し、次第にメンタルに不調をきたしたり、どちらかが退職したりという状況に陥るケースがあります。

最悪の場合、会社側が健康配慮義務を怠っていたとして、当事者から訴えられる可能性も出てきます。したがって、社員が人間関係についてだけでなく、パワハラやセクハラで困ったときに相談できる窓口は、必ず設置しておく必要があるでしょう。

人間関係の悪化は、相談窓口を設けるだけでは、根本的な解決ができないかもしれません。しかし、社員の中でいざというときに相談できる場所があるだけで、社員の心に逃げ道を作ってあげることができます。

2. 異動希望を出せる制度を設ける

人間関係が悪化してしまった場合、第三者が介入したとしても、なかなか解決することが難しいことも多くあります。極端な話、当事者同士を遠ざけることでしか解決できない場合もあります。

そこで効果的なのが、自己申告制度です。これは、自らの申告により、他の職場に異動できる制度です。

もちろん、組織には目標がありますので、人間関係だけを見て職場の人材配置を決めることはできません。しかし、制度を導入しておくことで対処法の一つとして本人が行動に移しやすくなります。

このような異動を希望する制度が無い場合は、異動の発表の仕方やタイミングによっては、異動する当事者に何か問題があったのかと疑われることもあるでしょう。

こういった疑念は従業員同士、または会社に対する不信感にもつながってしまいますので、制度面でカバーできるよう体制を整えておくことも一つです。

3. メンター、メンティー制度を設ける

特に社会人経験が少ない若手メンバーの場合は、相談窓口や異動制度を活用することが難しいこともあるでしょう。

その場合も含め、メンターメンティー制度を活用し、職場での悩みを相談できる人を設けておくことが効果的です。

参考記事:メンター制度とは何か。 導入目的、社員の離職を防ぐポイントとは

4. 人事部門が定期的に社員にヒアリングする機会をつくる

このような制度を設けてもすぐに解決できないこともあります。そのため、人事部が日頃から社員にヒアリングする機会を設けたり、ランチに誘うなど、日頃からコミュニケーションをとる機会を設けておくことも重要です。

人事部門のメンバーであれば、周りから不審に思われることも少ないでしょう。人間関係が悪化しているチームがある場合は、当事者から客観的な意見や想いをヒアリングしてみましょう。

同僚や上司とうまくコミュニケーションを取る方法

職場でのコミュニケーションを円滑に取れるようになれば、スムーズに業務を進めることができるでしょう。ここでは、同僚や上司とうまくコミュニケーションを取るための方法・コツを解説していきます。

業務での報連相はポイントを押さえて行う

業務を一緒に行っていく上で、こまめな報連相(報告・連絡・相談)は必要不可欠です。適切に報連相ができていないと、トラブルや人間関係の悪化につながってしまいます。

一方で、報連相を正しく実施するためにもコツや慣れが必要になります。具体的には以下のようなポイントを押さえることが重要です。

  • 事前に情報を整理して、テキストメッセージで伝えておく
  • 結論ファーストで、情報(結果、背景や意図、自分の意見など)を簡潔に伝える
  • 事実と意見を分けて伝え、事実には客観的なデータを用いる
  • メモを用意して、同じフィードバックを受けないようにする
  • 次の報連相のタイミングを押さえる(例:「来週月曜に完了する見込みなので、来週の火曜か水曜で改めて相談のお時間をいただきたいです」)

一方で、同僚にキャリアやプライベートについて相談する際は、ラフにコミュニケーションを取ることも重要です。そのような場面では、上記のようなポイントを押さえすぎると会話が固くなりすぎてしまうため、議題のみ用意して会話の中で話題を自由に広げていくという方法もあります。

傾聴の姿勢を相手に示す

コミュニケーションをする上で、端的にわかりやすく伝える技術も必要ですが、それと同じくらい相手の話に耳を傾けることが重要です。相手の話に集中し理解しようとする積極的な姿勢を示すことで、相手に「あなたの話をちゃんと聞いている」というメッセージを伝えることができ、話し手も気持ちよくコミュニケーションを取ることができます。

具体的なコツとして、相手が話しているときに視線を合わせたり、うなずきや相槌を打つようにしましょう。相手の話を尊重し、意見を大切にしていることを示すことができます。特にオンライン上でのコミュニケーションでは、相手の反応がわかりにくいため、できるだけ大きく相槌を打つことが大切です。

さらに、話を聴く際は相手の発した言葉の背景や意図を、積極的に汲み取ることが重要です。そうすることで、「この人は自分の考えをわかってくれている」という安心感が醸成されます。一方で、意見を汲み取ることは簡単ではないため、5W1h(いつ(When)/どこで(Where)/だれ(Who)/何(What)/なぜ(Why)/どうやって(How))といった観点から、積極的に質問すると良いでしょう。

雑談や交流の機会に参加する

趣味や価値観といったパーソナルな部分を知り、相互理解が促進されることで、業務でも雰囲気良くコミュニケーションが取れるようになります。また一緒にいる時間が長いほど遠慮が少なくなり、スムーズに報連相を行うことができ、生産性が高まります。特に同僚同士のコミュニケーションでは、お互いが気軽に相談できる関係性を築いておくことが重要です。

業務時間やプライベートの大切な時間を削りすぎる必要はないですが、「ランチを一緒に食べる」「1on1を定期的に行う」「会社の組織活性化の取り組みに積極的に参加する」など、できるところから足を踏み出してみてはいかがでしょうか。

同僚とのコミュニケーションを円滑にする取り組み

ここでは、職場の同僚とのコミュニケーションを円滑にする具体的な取り組みについて、解説していきます。

サンクスカードの導入

褒められて嬉しくない人は、ほとんどいないでしょう。「お互いに感謝し合う」文化がある会社と無い会社では、職場の雰囲気が全く異なると言っても過言ではありません。

メンバーに感謝したいこと、称賛したいことを、どのような形でも良いので、メッセージを添えて投稿したり渡したりします。運用については、デジタルでもアナログでもどちらでも良いですが、みなさんが参加しやすい仕組みにすることが重要です。

参考記事:コミュニケーション活性化! 「サンクスカード」を運用する5つのコツ

全員参加型のイベントを企画

昔は、社内で社員旅行など開催している企業も多くありました。最近は、宿泊を伴うような社員旅行を敬遠する社員も増えていることから、全員参加型のイベントを行いづらい風潮があるかもしれません。

しかし、全員参加型のイベントは、自然と社員同士がコミュニケーションを図れる場所になっていたことから、効果が全く無いとも言い切れません。

日帰りのバスツアーや部署対抗の運動会、その他、誕生日会や異部署間飲み会など、会社主導で企画し、費用も出すような全員参加型のイベントを取り入れてみてはいかがでしょうか。

ここで大切なのは、イベント開催後の検証です。やりっぱなしになってしまうと、いつしか社員の間に「やらされている感」が芽生えてしまうこともあります。

初めは強制であっても、次からは参加した社員から自発的に声が上がってくるような形を目指し、良いイベント企画を行い、改善していきましょう。また、なぜこのようなイベントを行うのか、どういう想いがあるのかをしっかりメッセージとして伝えていきましょう。

もし、開催したものの、どうしても参加率や効果が少ないように感じるのであれば、昼食会やランチ補助など、会社拘束時間内での開催も検討してみてください。

社内報を活用する

今の時代は、個人情報の保護が強く叫ばれており、社員のプライバシーに深く立ち入れないことも増えてきました。

社内報は、その流れに逆行するかもしれませんが、掲載する内容にさえ配慮すれば、お互いを知ることができる貴重なコンテンツの一つとなります。

もちろん、掲載を強制せず、内容もカジュアルなものからスタートしていくことで、社員同士が最初に話すきっかけを作ることができるように進めていくことがおすすめです。

人間関係の悪化は、生産性や業績低下につながることも

人間関係が悪化してしまうと、当事者が体調を崩してしまったり、どちらかが退職してしまったりと、会社にとってマイナスなできごとが起こることがあります。

また、当事者同士だけでなく、周りの社員にとっても良い印象を与えず、職場の雰囲気が悪くなる悪循環に陥ってしまいます。

人間関係の悪化は、もちろん当事者同士の問題ではありますが、会社として、健康配慮義務の観点からも、支援していく仕組みをつくる必要があります。

手間や費用がかかるかもしれませんが、このような仕掛けがない会社は、次第に活気を失っていきます。

人間関係の悪化を個人的な問題という形で捉えるのではなく、社員同士のコミュニケーション促進策に積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

社内コミュニケーションを活性化させる社内SNS「TUNAG(ツナグ)」

TUNAG(ツナグ)は、会社と従業員、従業員同士のコミュニケーションを活性化できる社内SNSです。会社からの情報共有(社長メッセージなど)、サンクスカード、1on1MTGなどの様々な取り組みをプラットフォームの中で簡単に行うことができます。

Facebookのような画面設計と、アプリ・PC双方で利用できる側面から、従業員のみなさんの使い勝手も良く、利用促進がしやすいという特徴があります。加えて、社内コミュニケーションに関する取り組みの他にも、社内チャット機能、社内ポータル機能、ワークフロー機能など、日常的に従業員が利用する機能を多数搭載し、従業員の日常的なログインを促します。

またTUNAG(ツナグ)では、ログイン状況や施策の利用データなどの様々なデータを取得することができるため、社内コミュニケーションの成果を測りやすいことも強みです。また、定着促進や施策の効果最大化に向けて、組織状態の課題把握から運用、改善までの一連の流れを、弊社の専任のコンサルタントが一貫してサポートしております。

サービス資料では機能や導入効果をご説明しております。ぜひお気軽にサービス資料をダウンロードください。

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