kintoneの活用方法｜主な特徴や代表的な機能・利用者の口コミなども紹介

kintoneは、業務アプリの作成やデータ管理、社内のコミュニケーションを効率化できるプラットフォームです。プログラミング不要で業務アプリを作成でき、蓄積したデータをグラフで可視化することで、経営判断のスピードを高められます。代表的な機能や活用のポイントを確認しておきましょう。

kintoneとは？

kintoneは、サイボウズ株式会社が開発・提供している、業務アプリケーション開発プラットフォームです。従来、専門的なプログラミング知識や開発スキルが必要だった業務システムの構築を、ドラッグ&ドロップなど直感的な操作で実現できます。

また、日報管理や顧客管理・案件管理・在庫管理など、さまざまな業務プロセスをアプリ化できるのが特徴です。クラウドベースで提供されているため、インターネット環境があれば、場所を選ばずアクセスでき、リモートワークにも適した環境を構築できます。

kintoneの特徴

kintoneは自社の業務に合わせたアプリの作成や、データの可視化、チーム内コミュニケーションの効率化など、一つのプラットフォームで完結できるクラウドサービスです。主な特徴を整理しておきましょう。

自社に合った業務アプリを作成できる

kintoneでは、専門知識がなくても、自社の業務に合わせたオリジナルアプリを簡単に作成できます。ドラッグ&ドロップでフォームやフィールドを設置でき、業務プロセスに合わせた入力画面やデータベースを構築可能です。

作成したアプリは自由にカスタマイズできるため、業務内容の変化にも柔軟に対応できます。例えば、項目の追加や承認ルートの変更なども容易で、現場で求められる改善をスピーディーに実現できます。

データを共有し「見える化」できる

チームや部門・部署ごとに蓄積されたデータを一元管理し、グラフや一覧表を使って簡単に「見える化」できるのも、kintoneの特徴の一つです。

プロジェクトの進捗や営業の商談状況、顧客情報などをリアルタイムで共有できるため、会議前にデータを収集する手間が省け、その場で次のアクションを決められます。

また、アクセス権限を自由に設定できるため、営業担当者には商談情報のみ、管理職には全社の売上データを開示するといった、役職に応じた情報管理が可能です。

コミュニケーションをシンプルにできる

kintoneには、コメント機能や通知機能も備わっており、タスクや案件に直接コメントを残せるため、案件に関する議論や報告をすべてアプリ上で管理できます。

その結果、連絡の抜け・漏れや情報の散逸を防げるのに加えて、担当者間の意思疎通もスムーズになるでしょう。通知設定により更新情報や期限のリマインドも自動で受け取れるため、担当者が重要な情報を見逃さずに済みます。

AIで業務を改善・効率化できる

kintoneでは、蓄積されたデータをAIで分析し、業務改善や効率化に活用できるのも特徴です。例えば、過去3年間の受注データから次月の売上を予測したり、問い合わせ内容を自動で分類して担当部署に振り分けたりすることが可能です。

AIの活用により、担当者がデータ分析に時間を割く必要が減り、意思決定や改善策の立案に集中できます。また、AIが納期遅延のリスクが高い案件を自動で検出して担当者に通知したり、類似案件の成功パターンを提案したりする活用もできます。

kintoneの代表的な機能

kintoneには業務アプリの作成から運用・チームコラボレーションまで、幅広くカバーする機能が搭載されています。カテゴリー別に、代表的な機能を確認しておきましょう。

業務アプリの作成

kintoneでは100種類以上のテンプレートから選んで、ノーコードで業務アプリを作成できます。HTMLやJavaScriptといったプログラミング言語を習得していない担当者でも、顧客管理や案件管理・在庫管理などのアプリ化が可能です。

従来の紙やExcelでの管理作業を効率化し、情報の集約や更新もスムーズになります。作成したアプリは公開前にプレビューで動作確認ができ、必要に応じてスムーズに設定を修正できます。

データベース・レコード管理

各アプリに登録されたデータをレコード単位で管理でき、必要な情報を簡単に検索・抽出できます。データは一元化されているため、チーム全体で最新情報の共有が可能で、重複作業や情報の取りこぼしを防げます。

また、条件検索やフィルター機能を活用することで、膨大なデータの中から必要な情報だけを迅速に取り出せるのも特徴です。日常業務や意思決定のスピード向上に直結します。

コメント・通知によるチームコミュニケーション

kintoneのレコードには、コメント機能が標準で備わっています。特定の案件やタスクに関する議論・報告などを、そのデータにひも付けて記録できます。また、レコードが更新されたり新規に作成されたりした際には、関係者に自動で通知が届く設定も可能です。

スレッド形式でコメントが蓄積されるため、新しく案件を引き継いだ担当者も過去の経緯を時系列で確認でき、前任者に何度も質問する手間を省けます。

業務プロセス管理

申請や承認といった、業務プロセスを管理するワークフロー機能も搭載されています。これにより経費の精算や休暇申請、稟議書の承認など、複数の関係者が関わる業務フローの自動化が可能です。

さらに、承認ルートも柔軟に設定でき、複数段階の承認や条件分岐・並列承認など、複雑なプロセスにも対応できます。

申請者は画面上でボタンをクリックするだけで、次の承認者に通知が送られ、承認者もワンクリックで承認や差し戻しができます。誰の承認待ちかがひと目で分かるため、承認が滞っている案件を特定し、担当者に直接催促も可能です。

外部サービスとの連携

kintoneは、APIやプラグイン・各種連携サービスを通じて、多様な外部システムやツールと接続できる拡張性を有しています。会計ソフトや顧客管理システムなど、既に社内で利用している他のツールとデータを連携させることで、より効率的な業務環境の構築が可能です。

また、プラグイン・連携サービス検索ページでは数多くのプラグインが公開されており、帳票の出力や地図表示・グラフ作成など、新たな機能を簡単に追加できます。柔軟な連携機能により、単独のツールとしてだけではなく、組織全体のシステム基盤として運用できるのも強みです。

kintoneの活用事例

kintoneは、業種や企業規模を問わず、さまざまな現場で活用されています。例えば、製造業では生産管理や品質管理・在庫管理のアプリとして導入され、リアルタイムでの情報共有により生産効率が向上した事例があります。

一方、不動産業界では物件情報管理や顧客対応履歴の一元化により、営業活動のスピードアップと、成約率の向上につながった企業も少なくありません。教育機関では学生情報や授業管理などにkintoneを活用し、教職員間の情報共有の円滑化に役立てられています。

また中小企業では、従来紙ベースだった稟議や報告業務をkintoneでデジタル化することで、テレワークへの移行がスムーズに進んだといった声もあるようです。

このように多様な業務シーンに柔軟に対応できるため、業界や組織の規模に関係なく、幅広い企業や団体で活用されています。

kintoneの評判・口コミ

kintoneの実際の利用者からの評判・口コミをいくつか紹介します。ぜひ導入の参考にしてみましょう。

【口コミ1】不動産/建設/設備系｜利用状況：利用中

ノーコード・ローコードの開発プラットフォームとして、特に使い勝手の良さが際立っている。システムの専門知識がなくても、社内の営業スタッフが自分でアプリケーションの設計・設定が可能で、柔軟性が非常に優れている。

テレワークをしていても、来週の予定を確認するための打ち合わせができるのが最大のメリット。スマホからでも簡単にスケジュール入力できる機能があると、さらに便利で使いやすいと思う。

【口コミ2】金融/保険系｜利用状況：利用中

直感的な操作で、自社の業務に合わせたアプリを開発できる。SEではない社員が設定や改修を迅速に行えるのもメリットで、業務プロセスの継続的な改善が可能。

業務プロセスに変更が生じても、外部業者に頼ることなく迅速に対応できるようになり、業務改善のスピードが格段に向上した。社内のDX推進に大きく貢献している。

【口コミ3】輸送/交通/物流/倉庫系｜利用状況：利用中

豊富なテンプレートを活用することで、さまざまなデータ管理業務を大幅に効率化できる。操作方法が分かりやすく、導入のハードルが低い点もメリット。

クラウド型のサービスであるため、場所や時間を選ばずリアルタイムで最新の情報にアクセスし、チーム内でのスムーズな情報共有を実現できる。直感的な操作で業務に必要なアプリを作成できるため、現場のニーズに即したシステムをスピーディーに構築できた。

kintoneの機能を理解して業務改善に生かそう

kintoneは、ノーコードでの業務アプリの開発やデータの一元管理、コミュニケーションの活性化など、現代の企業が抱える多様な課題に対応できます。専門的なITスキルを持たない現場の担当者でも、自社の業務に最適化されたシステムを構築できる点が魅力です。

また、クラウドベースであるため初期投資が少なく、スモールスタートで段階的に運用を拡大できるのも、多くの企業に支持される理由です。特徴や機能・活用事例を参考にしつつ、業務課題に対して、kintoneがどのように活用できるか検討してみましょう。 

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