シャドーITとは?企業へのリスク5選と対策をわかりやすく解説
シャドーITとは、企業が認可していないデバイスやソフトウェア、クラウドサービスを従業員が業務に利用する現象を指します。
便利さや効率化を目的に利用されることが多い一方、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクを高める要因にもなります。特にリモートワークの増加に伴い、シャドーITが蔓延しやすい環境が整ってしまうことも懸念されています。
企業としては、シャドーITを正確に把握し、そのリスクを軽減するための対策を講じることが重要です。
本記事では、シャドーITの具体的なリスクや対策方法について詳しく解説します。
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シャドーITとは?
シャドーITは、従業員が効率を上げるために使うことが多い一方で、情報漏洩や不正アクセスなどのリスクがあります。企業や組織は、シャドーITの使用を把握し、適切に管理する必要があります。
シャドーはなぜ起こる?
シャドーITはなぜ起こるのでしょうか。その主な原因を以下に整理しました。
・既存のシステムや環境に対する不満
企業が提供するデバイスやツールが従業員のニーズを満たしていない場合、従業員は自分たちで使いやすいツールを見つけ、使用することがあります。従業員からすると、普段使っているアプリやサービスの方が業務においても使いやすいとなることは自然でしょう。
・セキュリティ意識の欠如
従業員が業務の効率化や利便性を重視するあまり、セキュリティリスクを軽視している場合があります。これは、個人的に使用しているツールが安全であると誤解し、その使用が組織全体にどのようなセキュリティリスクをもたらすかを十分に理解していないことによります。また、企業の従業員に対するセキュリティの教育不足も考えられるでしょう。
・リモートワークの増加
コロナ禍などの影響によるリモートワークの普及で従業員が自宅やその他のリモート環境で仕事をする機会が増えました。この際、会社が提供するツールやネットワークにアクセスするのが困難な場合、従業員は自分で使い勝手の良いツールやネットワークを使用することがあります。
シャドーITになりやすいデバイス
・個人所有のスマートフォン・パソコン
従業員が個人のスマートフォンを使って業務のメールをチェックしたり、ファイルを共有したりすることは便利ですが、企業の機密情報が管理されていないデバイスに保存される可能性があります。また、スマートフォンは簡単にアプリをインストールできるため、悪意のあるアプリやウイルスに感染するリスクが高く、企業のネットワークに広がる危険性もあります。
同様に私用のパソコンでも個人的にインストールしたソフトウェアが最新のセキュリティに適用していない、またはセキュリティソフトがインストールされていないことがあります。
・チャットアプリ
業務用のコミュニケーションツールが使いにくい、あるいは機能が不足していると感じた従業員が、自らが使い慣れているチャットアプリ(例:LINE、WhatsApp、無料版Slack)を利用するケースがよく見られます。こうしたチャットアプリは、企業が管理していないため、メッセージやファイルのやり取りが暗号化されていなかったり、ログが残らなかったりするなど、情報管理が不十分な場合があります。特に、機密情報や個人情報がこれらのアプリを通じてやり取りされると、情報漏洩のリスクが大きくなります。また、サイバー攻撃やフィッシング詐欺に対して弱いことも懸念点でしょう。
5つのシャドーITのリスク
①サイバー攻撃
会社に承認されていないソフトウェアやサービスを使用することで、ランサムウェアやマルウェアがシステムに侵入するリスクが高まります。
また、攻撃を受けた端末を社内のネットワークに接続してしまうと、感染が広がり、大きな被害をもたらす可能性があります。
②情報漏洩
無料のアプリケーションや外部のクラウドサービスを使用することで、重要なデータや機密情報が第三者に漏れてしまう恐れがあります。例えば、無料のアプリケーションは広告目的やその他の目的でユーザーデータを収集することがあり、情報漏洩につながることがあります。
情報漏洩により顧客や取引先企業の信頼を失ったり、会社に経済的損失を与える可能性があります。
③不正アクセス
承認されていないソフトウェアやクラウドサービスを使用することで不正アクセスのリスクが増加し、情報漏洩が起こる可能性があります。
例えば、従業員が外部のメールサービスを使用している場合、フィッシング攻撃などにより不正アクセスが発生し、情報が漏洩してしまう可能性があります。
④メールの誤送信
個人用のメールアドレスを使用していると、業務用と間違えて使用し、メールを誤送信してしまう可能性があります。
個人用のメールアカウントは、送信履歴や受信者リストの管理が不十分であることが多く、メールの誤送信に気づかないまま放置されることがあります。また、誤送信に気づいても、メールの回収や削除は難しいでしょう。
⑤データ損失の恐れ
企業に承認されていないシステムやアプリケーションは、企業のバックアップの対象に含まれていません。そのため、障害や誤操作、紛失が起こった場合にデータが失われる可能性があります。
シャドーITの対策
従業員に効率的なデバイスやツールを分け与えることが重要
従業員に効率的なデバイスやツールを提供することは、シャドーITのリスクを減らすための有効な対策です。これにより、従業員が企業で承認されていないツールに頼る必要がなくなり、セキュリティやデータの管理の一元化が可能になります。
企業は従業員のニーズにあったツールを積極的に導入することで、シャドーITの発生を抑制し、組織全体のIT環境の安全性と効率性を高めることができます。
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まとめ
シャドーITは、企業のIT管理体制を揺るがし、情報漏洩や不正アクセスなどのセキュリティリスクを引き起こす要因となり得ます。
従業員が利便性や効率を重視して導入するツールやデバイスは、企業の管理外で使用されるため、その影響は見過ごせません。これを防ぐためには、従業員にとって使いやすく、業務に適したツールを企業側で提供し、シャドーITを未然に防ぐ環境を整えることが重要です。
安全で効率的なIT環境を維持するために、シャドーITに対する適切な管理と対策を進めましょう。