承認欲求とは、自分の存在や能力、行動を認めたい、あるいは他者から認められたいと感じる欲求のことです。
誰にでもある自然な欲求ですが、強くなりすぎると周囲の評価に振り回されたり、モチベーションが不安定になったりする場合があります。
一方で、承認されたい気持ちが向上心や仕事への意欲につながるなど、プラスに働くことも少なくありません。
そこでこの記事では、承認欲求の満たし方から承認欲求が強い人のメリットデメリットまで解説します。
この記事を読んでる方必見!おすすめ資料
.webp)
TUNAGを活用して離職率を改善し、安定した強い組織づくりを実現している事例をまとめました。
▼事例一覧▼
運送業界の当たり前を変え、離職率10%未満を実現
トランコム DS 株式会社(物流・運送 )
アルバイト定着率が30%改善、3ヶ月で300名採用
株式会社 BP(ホテル・ブライダル)
離職者8割減少に繋がったコミュニケーション施策
株式会社夢現(整骨院・鍼灸院)
物流業界ならではのコミュニケーションや離職の課題を改善
株式会社ダイセーセントレックス(物流・運送)
脱アナログとコミュニケーション活性化を実現
有限会社光田モータース(自動車販売)
承認欲求とは、自分の存在や能力、行動などを価値あるものとして認めたい、または周囲から認められたいという欲求です。
大きく分けると、自分自身からの承認を求める場合と、他者からの承認を求める場合があります。
会社員の承認欲求は社内のエンゲージメントにも密接に関わっているので、以下の記事も参考にしてみてください。
自己承認欲求とは、自分自身で自分の価値や能力を認めたいという承認欲求です。
たとえば、目標を達成して「以前より成長できた」と感じることは、自己承認につながるでしょう。必ずしも周囲から褒められる必要はありません。
また自分なりの判断基準を持っている人は、他者から評価されなくても一定の満足感を得やすいでしょう。仕事でも「昨日より効率よくできた」「新しいスキルを身につけた」と成長を認識すると、自己承認欲求を満たせます。自己承認ができるようになると、周囲の反応だけに左右されにくくなる点も特徴ですよ。
他者承認欲求とは、周囲の人から評価されたり、必要とされたりしたいという承認欲求です。
上司から「よくできた」と評価されることや、同僚から感謝されることなどが代表的な例です。職場では、人事評価や表彰だけではなく、日常的な声かけによって他者承認が満たされる場合もあります。
一方、他者からの評価だけを基準にすると、褒められなかっただけで自信を失う可能性があります。他者承認そのものは悪いものではなく、社会生活を送るうえで自然な欲求と考えられるでしょう。
承認欲求と自己顕示欲の違いは、認められたい気持ちと、自分を目立たせたい気持ちのどちらが中心かという点です。
承認欲求は、自分の存在や努力、成果を価値あるものとして扱ってほしいという心理を指します。一方の自己顕示欲は、自分の存在や能力を積極的に周囲へ示したいという欲求です。
両者は重なる場合もありますが、承認欲求が強いからといって必ず自己アピールが激しくなるわけではありません。違いを整理すると、次のようになります。
項目 | 承認欲求 | 自己顕示欲 |
|---|---|---|
主な欲求 | 認められたい | 自分を示したい |
求めるもの | 評価・理解・尊重 | 注目・存在感 |
表れ方 | 評価を気にする | 積極的にアピールする |
行動例 | 上司から評価されたい | 実績を周囲へ強く伝える |
職場での承認欲求は、主に「存在承認」「行動承認」「結果承認」の3つに分けて考えられます。
成果だけではなく、存在や取り組む過程まで認めることで、より幅広い承認につながります。
存在承認とは、成果の有無に関係なく、その人の存在自体を認めることです。
承認欲求は「褒められたい」という気持ちだけではなく、「自分を一人の人間として見てほしい」という感覚とも関係します。たとえば、職場で名前を呼んで挨拶したり、意見を最後まで聞いたりすることも存在承認の一つです。特別な成果がない日でも、自分が組織の一員として扱われていると感じられることが重要になります。
存在承認は小さなコミュニケーションで実践できるため、日常的な職場づくりにも取り入れやすい方法です。
行動承認とは、結果だけではなく、努力や工夫といった行動の過程を認めることです。
承認欲求を満たすには、成功したときだけ評価するのではなく、そこに至る行動へ目を向けることも重要です。たとえば、「資料が分かりやすかった」だけでなく、「事前に各部署へ確認していた点がよかった」と具体的に伝えます。
成果が出るまで時間のかかる仕事では、行動承認がモチベーションの維持につながる場合があります。本人が自覚していない工夫を周囲が言葉にすると、自分の強みに気づくきっかけにもなるでしょう。
結果承認とは、仕事で生まれた成果や目標達成を評価することで、承認欲求を満たす方法です。
売上目標の達成やプロジェクトの成功など、分かりやすい結果に対して評価を伝えます。結果を明確に認めてもらえると、自分の仕事が組織へ貢献したという実感を得やすくなるでしょう。
一方で、結果だけを評価すると、成果が出にくい仕事や裏方の貢献が見えにくくなる場合があります。組織では、存在・行動・結果の3つを組み合わせて承認することが重要です。
承認欲求は、心理学者アブラハム・マズローが提唱した欲求の階層でも重要な位置を占めています。
マズローの考え方を知ると、人がなぜ周囲からの評価や自信を求めるのかを整理しやすくなります。
マズローの欲求5段階とは、人間の欲求を階層的に捉える考え方で、承認欲求はそのうち4段階目に位置づけられます。
一般的には、人間の欲求を次の5つに整理して説明します。
生理的欲求は食事や睡眠など生命維持に関わる欲求で、安全の欲求は安心して生活したいという気持ちです。社会的欲求は集団への所属や人とのつながりを求める欲求で、その上に評価や自尊心に関わる欲求があります。
ただし、人間が必ず1段階ずつ順番に欲求を満たすと単純化するのではなく、人の動機を理解する枠組みとして捉えることが大切です。
マズローの考え方では、承認欲求は自分への尊重と、他者からの評価に関わる欲求として捉えられます。
たとえば、周囲から信頼されたいという気持ちは他者からの承認に近いものです。一方で、自分に自信を持ちたい、能力を高めたいという気持ちは自己承認とも関係しています。職場で考えると、給与や雇用の安定だけではなく、役割や貢献を認められることも働く意欲に影響するでしょう。
承認欲求を職場へ当てはめると、次のような例が考えられます。
欲求 | 職場での例 |
|---|---|
生理的欲求 | 適切な休憩や労働環境 |
安全の欲求 | 雇用や心理的な安心 |
社会的欲求 | チームへの所属感 |
承認欲求 | 評価・感謝・役割の実感 |
自己実現の欲求 | 成長や挑戦の機会 |
人事施策を考える場合も、評価制度だけではなく、人間関係や成長機会まで幅広く見る必要があります。
承認欲求が強い人には、向上心の高さや成果へのこだわりなど、仕事でプラスに働く面があります。
認められたい気持ちを、自分の成長や周囲への貢献に向けられるかどうかがポイントです。
承認欲求が強い人は、周囲から認められるために成長しようとする意欲が高まる場合があります。
評価されたいという気持ちが、資格取得やスキル向上のきっかけになるケースも少なくありません。目標を明確にすると、現状とのギャップを埋めるために努力を続けやすい点も強みです。
ただし、他者からの評価だけではなく、自分自身の成長にも目を向けることが重要になります。承認されたい気持ちを学習や挑戦へ向けられれば、成長の原動力になります。
承認欲求が仕事への意欲につながると、高い成果を目指して行動しやすくなります。
目標達成によって評価される環境では、期待以上の成果を出そうと努力する人もいるでしょう。特に、努力や結果を適切に評価してもらえる職場では、モチベーションを保ちやすくなります。
一方で、常に評価を求める状態になると無理をしやすいため、働き方とのバランスも必要です。承認の仕組みが適切であれば、個人の意欲と組織の成果を結びつけやすくなります。
承認欲求を周囲への貢献に向けられる人は、結果として信頼を得やすくなる場合があります。
「役に立ちたい」「評価されたい」という気持ちから、周囲の期待へ丁寧に応えようとするためです。たとえば、依頼された仕事を期限内に仕上げたり、同僚を積極的に支援したりする行動につながります。こうした行動が続けば、周囲から任せられる仕事も増えていくでしょう。
ただし、人から好かれることだけを優先せず、自分の意見を伝えることも大切です。
承認欲求が強すぎると、他者からの評価へ依存し、自分の判断やモチベーションが不安定になる場合があります。
承認欲求が強すぎると、「どう評価されるか」を優先し、自分で判断することが難しくなる場合があります。
上司から褒められることや周囲から反対されないことが、意思決定の基準になるためです。仕事でも、自分では改善が必要だと思っていても、評価を下げたくないため発言を控えるケースがあります。主体性を保つには、周囲の反応とは別に、自分なりの判断基準を持つことが重要です。
他者の意見を参考にしつつ、最後は自分で判断する習慣を持つ必要があるでしょう。
承認欲求が強いと、周囲の評価や反応を必要以上に気にして疲れてしまうことがあります。
褒められた日は安心できても、反応が薄いだけで「評価されていない」と感じる場合もあるでしょう。さらに、SNSや社内チャットなどで他人と比較する機会が増えると、自分への評価を気にしやすくなります。周囲の反応は自分では完全にコントロールできないため、評価だけを心の支えにすると不安定になりがちです。
自分でコントロールできる行動や成長へ意識を戻すことが、負担を減らす一つの方法です。
他者からの承認だけを原動力にすると、評価を得られない場面でモチベーションが下がりやすくなります。
努力していても上司から反応がなかった場合、「頑張っても意味がない」と感じることがあるためです。特に、成果が出るまで長い時間が必要な仕事では、短期間で承認を得られないケースも珍しくありません。自分なりの目標や成長基準を持っていれば、周囲の反応がなくても意欲を保ちやすくなります。
他者承認と自己承認の両方を持つことで、仕事への意欲を安定させやすくなるでしょう。
承認欲求を健全に満たすには、他者からの評価だけではなく、自分自身で成長や価値を認めることが重要です。
他者から評価されることを否定せず、自分自身でも承認できる状態を目指すことがポイントです。
承認欲求を安定して満たすには、他人との比較ではなく、自分自身の成長へ目を向けることが効果的です。
たとえば、「同僚より成果を出せたか」ではなく、「先月より仕事を効率化できたか」と考えます。比較対象を過去の自分にすると、周囲の評価に左右されず成長を確認しやすくなるでしょう。小さな変化でも記録しておけば、自分の努力を客観的に認める材料になります。
成長そのものに価値を感じられるようになると、自己承認を得やすくなります。
「認められたい」と感じる自分を否定せず受け入れることも、承認欲求と上手に付き合う方法です。
承認されたい気持ちは誰にでも起こり得るため、感じること自体を悪いと考える必要はありません。大切なのは、「なぜ今これほど評価が気になるのか」と自分の感情を整理することです。たとえば、自信を失っているのか、努力を誰かに理解してほしいのかによって必要な対応は変わります。感情の背景が分かれば、他者へ必要以上の承認を求める状態を避けやすくなるでしょう。
小さな成功体験を積み重ねることは、自分自身で承認欲求を満たす方法の一つです。
大きな目標だけを設定すると、達成まで自分を評価できる機会が少なくなってしまいます。そこで、「資料を期限までに作成する」など、短期間で達成できる目標へ分解すると効果的です。
達成した事実を振り返ることで、「自分にもできる」という自己効力感を得やすくなるでしょう。小さな成功を自分自身で認める習慣が、安定した自己承認につながります。
承認欲求に関して多く持たれやすい疑問を、簡潔に整理します。
確認したいポイントは以下の通りです。
承認欲求が強い人は、周囲からの評価を気にしたり、褒められることで意欲が高まったりする傾向があります。
一方で、向上心や貢献意欲として表れる場合もあるため、承認欲求が強いこと自体を否定的に捉える必要はありません。
承認欲求が強くなる背景は一つではなく、過去の経験や人間関係、自己評価など複数の要因が関係すると考えられます。
特に、自分自身で価値を認めにくい場合は、周囲からの評価を強く求めることがあります。
他者からの評価だけでなく、自分自身で成長や努力を認めることが重要です。
小さな目標を達成する、できたことを記録するなど、自己承認につながる習慣を持つと安定しやすくなります。
人間の欲求を、生理的欲求・安全の欲求・社会的欲求・承認欲求・自己実現の欲求という階層で捉える考え方です。
承認欲求は一般的に4段階目として説明され、自尊心や他者からの評価などと関係します。