「主体的」と「自主的」の違いとは?ビジネスや人材育成での活用法を解説

「主体的」と「自主的」は似た言葉ですが、ビジネスの現場では求められる役割が異なります。従業員の成長を促し、組織の生産性を向上させるためには、それぞれの特性を正しく理解し、適切に育成・評価することが重要です。

本記事では、主体的な行動と自主的な行動の違いを明確にし、企業の成長につなげる方法を解説します。

主体的と自主的は何が違うのか

「主体的」と「自主的」はどちらも自発的な行動を指しますが、そのアプローチには違いがあります。それぞれの定義や具体例を通じて、どのような場面で求められるのかを詳しく解説します。

主体的とは何か

主体的な行動とは、現状を分析し、自ら課題を見つけ、解決に向けて周囲を巻き込みながら行動する姿勢を指します。単に与えられた業務をこなすのではなく、状況を改善し、新たな価値を創造することが目的です。

例えば、業務の効率が悪いと感じた社員が、問題の原因を分析し、改善策を提案し、関係者を巻き込んで実行する場合、それは主体的な行動といえます。

主体的に動ける社員は、特に新規事業の立ち上げや、変革を求められる場面で重要な役割を果たします。主体的な人材は、組織に変化をもたらし、成長の原動力となります。

自主的とは何か

自主的な行動とは、与えられた業務や役割の中で、指示がなくても自ら進んで遂行する姿勢を指します。

主体的な行動が「新しいことを生み出す」のに対し、自主的な行動は「既存の業務や決められたタスクを着実に遂行する」ことが目的です。

例えば、上司から細かい指示がなくても、決められた業務を適切に計画し、納期を守りながら遂行することは、自主的な行動といえます。

特に、ルーチン業務やリモートワークでは、指示待ちではなく、自らタスクを管理し遂行する能力が求められます。

主体的と自主的の違い

主体的と自主的は、どちらも「自ら動く」点では共通していますが、その動機や行動の範囲に違いがあります。以下に、その違いを比較しました。

主体的な行動

自主的な行動

目的

課題を発見し、新しい価値を生み出す

与えられた業務を確実に遂行する

アプローチ

自ら課題を設定し、解決策を提案・実行する

既存のルールの中で、自律的に業務をこなす

影響範囲

自分だけでなく、組織全体に影響を与える

自分の担当業務の範囲内で完結する

業務改善を提案し、関係者と協力して実行

指示がなくても自分の業務を計画的に進める

このように、主体的な行動は「課題を見つけ、変革を起こすこと」、自主的な行動は「与えられた範囲で、責任を持って業務を遂行すること」という違いがあります。状況に応じて、この二つを適切に使い分けることが重要です。

ビジネスにおける主体性と自主性の重要性

企業の成長には、主体性と自主性を持った人材の育成が欠かせません。しかし、どちらを優先すべきかは企業の環境や課題によって異なります。それぞれの特性が組織運営にどのように影響するのかを解説します。

主体性が求められる理由

市場環境の変化が激しい現代において、指示を待つだけでは競争に勝てません。新しい市場の開拓や製品開発では、主体的に情報を収集し、データを分析しながら、最適な戦略を考える人材が不可欠です。

経営層がすべての判断を下すのではなく、現場の社員が主体的に考え、積極的に行動することで、組織全体のスピードと柔軟性が向上します。

また、主体的に動く社員は、他のメンバーにも刺激を与え、組織全体のモチベーション向上にもつながります。

自主性が組織にもたらす効果

例えば、リモートワーク環境では、上司の直接的な監督が難しいため、社員が自主的に業務を進める能力が求められます。

また、突発的なトラブルや業務の変更が発生した際にも、指示を仰ぐ前に自身で最適な対応を考え、実行できる社員が多いほど、組織の適応力は向上します。

自主性が組織に根付くと、管理職の負担が軽減され、マネジメント層がより戦略的な業務に集中できるというメリットも生まれます。上司の指示なく適切に動ける社員の存在は、安定した組織運営には不可欠なのです。

主体性と自主性を育む方法

主体性や自主性を正しく評価することで、社員の成長を促すことができます。成果だけでなく、プロセスや工夫を評価することで、より主体的・自主的な行動を促進するポイントを紹介します。

主体性を高めるためのステップ

主体性を高めるには、社員が自ら考え、行動する意識を持つ環境を整えることが重要です。そのためには、意思決定の機会を増やし、裁量権を持たせることを検討しましょう。

例えば、プロジェクトリーダーを任せる、戦略会議に若手社員を参加させるといった方法が考えられます。

さらに、失敗を許容し、挑戦を奨励する文化を醸成することも重要です。失敗を責める環境では、社員は消極的になり、主体的に動くことを避けるようになります。

自主性を持つ社員の育て方

自主性を育むためには、細かい指示を減らし、社員が自律的に業務を進められる環境を整えることが重要です。過度な管理や指示は、社員の自発的な行動を阻害し、「指示待ち」の姿勢を助長する原因になります。

例えば、業務の進め方を社員自身が自主的に決定できる環境を整え、目標達成までのプロセスを自由に設計させるといったアプローチは、自主性を育むのに効果的です。ここで重要なのは、設定されたゴールは変わらず、その達成方法を社員が自ら考える点です。

つまり、決められた枠組みの中で、最適な方法を自律的に選択し、業務を遂行することが自主性の発揮につながります。

主体的・自主的に動ける社員を評価する

社員の主体性や自主性を適切に評価するためには、単なる成果の達成度だけでなく、そのプロセスや姿勢も考慮することが必要です。例えば、以下のような観点で評価を行うことで、主体性・自主性の発揮を促進できます。

  • 主体性の評価基準:「自ら課題を発見し、解決に向けた行動を取ったか」「周囲を巻き込み、新たな価値を生み出したか」
  • 自主性の評価基準:「与えられた役割の中で、自律的に業務を遂行したか」「決められた範囲で工夫し、業務の質を向上させたか」

また、社員の主体性・自主性を正しく評価し、促進するためには、適切な情報共有とフィードバックの仕組みが欠かせません。そこで、「TUNAG」の活用をおすすめします。

TUNAGでは、業務報告や目標設定の可視化、サンクスカードによる相互評価が可能で、主体的・自主的な行動を組織全体で認識しやすくなります。

さらに、社内掲示板やタスク管理機能を活用すれば、社員の取り組みがリアルタイムで共有され、適切な評価につなげることができます。

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主体性と自主性のバランスを保つことが強い組織を作る

主体性と自主性の違いを理解し、それぞれを適切に活用することは、企業の成長や組織の活性化に直結します。主体性は、自ら課題を発見し、周囲を巻き込みながら解決に向けて行動する力であり、企業の変革や新しい価値創造を促進します。

一方で、自主性は、与えられた役割や業務の中で自律的に動く力であり、組織の安定した運営や効率化に寄与します。

企業においては、どちらの能力を重視するかを組織の状況に応じて判断することが重要です。変革を求める場面では主体性が、安定的な業務遂行を求める場面では自主性が求められます。

両者をバランスよく育成し、それぞれを効果的に活用することで、より強い組織を築くことができるでしょう。

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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