モラールとは?言葉の意味やモラルとの違い、高め方のポイントを解説

職場におけるモラールとは、従業員の意欲や仕事への姿勢を示す指標です。モラールが高ければ、チームワークや生産性の向上が期待できます。モラールの意味や、混同されがちな「モラル」との違いを理解し、職場のモラールを高めるポイントを知っておきましょう。

モラールとは?

モラールとは、個人や組織全体の精神的な状態を指す言葉です。個人の場合、組織の一員としての自覚や責任感・仕事への意欲・組織への帰属意識などを、包括的に表す概念です。

組織のモラールが高ければ、仕事への満足感やチーム内の協力関係が強化され、事業の成長につながります。逆にモラールが低ければ、業務効率や職場の雰囲気に悪影響を与えるため、生産性の低下を招く可能性があります。

モラールの向上は、企業の競争力の維持・強化に必要な取り組みであり、近年は従業員の士気や意欲を示す指標として、重視する企業が増えてきました。

モラルとの違い

モラールと「モラル」は同じ文脈で使われるケースもありますが、厳密には意味合いが異なります。モラルとは社会的な規範や道徳・倫理観などを指す言葉であり、個人や集団が守るべき行動基準や価値観を示す概念です。

一方で、モラールはその人や組織が持つ精神的な健康ややる気を示すもので、倫理観や規範とは直接的な関係はありません。

例えば、職場でのモラールが高ければ、従業員同士の協力やポジティブな姿勢が見られますが、モラルの高さは、従業員が倫理的に正しい行動を取っているかどうかに関連しています。両者は基本的に、異なる影響を企業に与えますが、モラールの向上が倫理観の維持にもつながるケースは珍しくありません。

モチベーションとの違い

モチベーションとモラールは、どちらも従業員の意欲を指す言葉ですが、これらも意味合いが少し異なります。モチベーションは個人の動機付けを指す概念であり、特定の目標に向かって行動を起こす原動力となります。

一方、モラールは組織全体の士気や雰囲気を含む、より広い概念です。モラールには、個人のモチベーションに加えて、組織への帰属意識や同僚との連帯感なども含まれます。さらにモチベーションは一時的なものに対して、モラールは継続的で全体的な意欲を示すのが一般的です。

モラールが高い職場の特徴

モラールの高い職場では、従業員が自発的に業務に取り組む傾向があり、チームワークが良好で、組織の目標達成に向けて積極的に貢献する姿勢が見られます。

社内のコミュニケーションが活発で、相互理解と信頼関係が築かれている点や、従業員が自らの役割や責任を明確に理解し、やりがいを持って仕事に取り組んでいる点などが特徴です。

さらに組織の理念や目標がきちんと共有されており、その達成に向けて一丸となって取り組む雰囲気があるため、従業員がパフォーマンスを発揮しやすいのも強みです。いずれも事業の成長に必要な要素であり、多くの企業が社内のモラールを高めるため、さまざまな施策を講じています。

職場のモラールを高めるポイントは?

職場のモラールを高めるには、環境や制度の改善が欠かせません。以下のポイントを意識しつつ、労働環境の整備や、各種待遇・福利厚生の見直し、公平な人事評価制度の構築などを目指しましょう。

労働環境を整備する

社内のモラールを高めるには、労働環境の整備が欠かせません。従業員が快適に働けるように、オフィスのレイアウトや設備の改善が求められます。明るく清潔な職場や静かな作業スペース、休憩を取りやすい環境などが、モラールの向上に寄与するでしょう。

また、ストレスが少ない環境を整えるために、過重労働の防止や適切な休暇制度の整備も重要です。職場環境に関するさまざまな配慮が従業員の満足度を高め、モラールを向上させる要因となります。

待遇や福利厚生を見直す

職場のモラールを高めるために、待遇や福利厚生を見直すのも効果的です。給与や賞与などの金銭的な報酬のみならず、従業員の生活の質を向上させるための福利厚生が重要です。

例えば、健康保険やリフレッシュ休暇・育児支援など、生活面でのサポートが手厚いと、従業員は企業に対する満足度を高め、モラールの向上につながります。待遇や福利厚生の充実は、従業員に対する企業の思いやりを示すものであり、結果として一人一人の仕事に対する意欲が高まります。

人事評価制度を整備する

公平で透明性の高い人事評価制度も、従業員のモチベーションとモラールの向上に必要な要素です。評価基準を明確にし、定期的なフィードバックをすることで従業員の成長を支援し、キャリア開発を促進することが重要です。

また、評価結果を昇進・昇格や給与に適切に反映させることで、従業員の努力・成果がきちんと報われる仕組みを構築しましょう。

リーダーシップを発揮できる人材を育てる

効果的なリーダーシップも組織のモラールの向上に不可欠です。リーダー育成プログラムの実施やメンター制度(メンタリング)の導入、外部研修への参加支援など、管理者の人材育成に注力しましょう。

リーダーには部下の育成と動機づけ、チーム全体のパフォーマンス向上のため、相応のマネジメントスキルが必要です。高いスキルを持ったリーダーが模範となり、誠実に行動することで、チーム全体のモラールを効果的に高められます。

デジタルツールを活用したモラール向上の取り組み

デジタルツールの活用も、職場のモラールの向上に寄与します。自社に合ったツールを活用し、コミュニケーションの強化や業務効率化を図りましょう。デジタルツールの有用性や、モラールの向上に役立つ機能を紹介します。

デジタルツールがモラールの向上に効果的な理由

デジタルツールの活用は、社内のコミュニケーションを活性化し、業務効率の向上や連携の強化を通じてモラールの向上に貢献します。さらにツールの活用により、経営層が事業の方針や従業員への激励などを発信しやすくなり、従業員同士もツールを介して情報を共有しやすくなるでしょう。

とりわけ近年は、テレワークやリモートワークの普及により、チーム間のコミュニケーションが難しい傾向にあります。

そこで、積極的にデジタルツールを利用することで、従業員が気軽に周りとコミュニケーションを取れる環境を構築でき、互いに支え合う文化の醸成に寄与します。成果を認め合う文化により、従業員のモチベーションの向上につながるでしょう。

モラールの向上に役立つ機能

モラール向上のためのデジタルツールとして、社内コミュニケーションの活性化が可能なサービスがおすすめです。例えば、従業員エンゲージメントの向上に役立つ「TUNAG」ならば、モラールの向上に寄与する機能が豊富に実装されています。

社内掲示板機能では、経営層からのメッセージや方針などを、全従業員に効果的に伝達できます。さらに社内チャット機能により、部門や階層を超えたコミュニケーションが活性化され、サンクスカード機能では、従業員同士が感謝の気持ちを伝え合う環境の構築が可能です。

スマホアプリでの利用が可能なため、従業員同士の情報共有がスムーズになり、社内の取り組みや成果を即座に共有・称賛する文化を醸成できます。この機会にぜひ、導入をご検討ください。

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モラールを意識した組織づくりに注力する

組織の持続的な成長と発展には、社内のモラールの向上が不可欠です。労働環境の整備や適切な人事評価・報酬制度の確立など、自社に必要な施策を検討してみましょう。

リーダーシップの育成やデジタルツールの活用など、多角的なアプローチにより、全体のモラール向上に取り組むことが重要です。さまざまな施策を組み合わせながら、改善と評価を繰り返すことにより、従業員が安心して働ける環境を構築し、組織の一体感を高めていきましょう。

著者情報

人と組織に働きがいを高めるためのコンテンツを発信。
TUNAG(ツナグ)では、離職率や定着率、情報共有、生産性などの様々な組織課題の解決に向けて、最適な取り組みをご提供します。東京証券取引所グロース市場上場。

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